社員研修
社員研修は多くの企業で実施されていますが、「どのように進めるべきか」と悩む場面も少なくありません。社員研修は、社員のスキルアップやモチベーション向上に大きな影響を与えるため、効果的な実施方法を考える必要があります。では、効果的な社員研修を行うには、具体的にどのようなポイントに注意すれば良いのでしょうか?
社員研修とは
社員研修とは、企業が社員のスキルや知識を向上させ、企業の成長と個々のキャリアアップを促進するために実施する教育プログラムです。職種や業界ごとに異なる内容で、能力開発や効率向上を目的としています。社員研修について以下の点を中心に解説します。
- 社員研修を見直すべき理由
- 階層別に求められるスキル
- 社員研修を効果的に行う5つのポイント
社員研修の目的
社員研修の主な3つの目的として、
- ビジネススキルの習得
- 役割認識
- 時代の変化への対応
について詳しく解説します。
ビジネススキルの習得
社員研修の主な目的の1つが、ビジネススキルの習得です。社員研修では、パソコンスキルなどの汎用的なものから、各職種に必要となる専門的なスキルまで幅広く学習することができます。また、ビジネススキルの習得によって、個々の業務の生産性が向上することも期待できます。
役割認識
業務を効率化し、組織全体を前進させるには、社員一人ひとりの役割認識が不可欠です。階層ごとに役割があるなかで、社員研修を通じてビジョンを共有し、自分の役割を再認識することで積極的な姿勢が育まれます。自分がどの立場にいて何を求められているかを認識してもらうことで、社員のモチベーションアップが期待できます。
時代の変化への対応
ビジネス環境は目まぐるしく変化しており、DX化やハラスメント、コンプライアンス意識への高まりなどに対応する必要があります。DX化に対応するため、社員研修を通じてデジタルスキルを向上させ、変化するビジネス環境に適応できる組織を構築することが重要です。
また、ハラスメントは、労働環境の悪化や社員の離職を招く要因となります。そのため、社員一人ひとりがハラスメントの防止に対する意識を高める必要があります。加えて、コンプライアンスは、企業の信頼を維持し、リスク管理を徹底するために不可欠です。法改正や社会の倫理観の変化に対応し、組織全体でコンプライアンス意識を高めることが求められます。
社員研修を見直すべき理由
社員研修は、時代の変化に合わせて内容や形式を見直す必要があります。
働き方の多様化
リモートワークやフレックスタイム制の普及により、社員の働き方が多様化しています。この変化にともない、従来の集合型研修では対応が難しくなりつつあります。オンライン研修やハイブリッド形式の導入は、社員が時間や場所に縛られることなく学べる環境を提供します。また、多様な働き方に対応することで、社員の学びへの意欲を高め、企業全体の成長につながることが期待できます。
価値観の変化
近年、仕事に対する価値観が大きく変化し、やりがいや社会貢献を重視する社員が増えています。このような価値観に対応するためには、社員研修の内容も見直す必要があります。従来のスキル習得型研修に加え、キャリアデザインや自己成長を支援するプログラムを組み込むことで、社員のエンゲージメントを高め、長期的な人材育成が可能になります。
DX推進が求められる
デジタル技術の進展により、DXの推進が企業にとって不可欠となっています。社員研修では、新しいデジタルツールの操作方法やデータ分析の基礎を学ぶだけでなく、AIやIoTといった技術の活用方法を学ぶ機会を提供することが求められます。これにより、業務効率の向上や競争力の強化が期待され、企業全体のデジタルシフトが加速します。
階層/テーマ別研修一覧
管理職育成
マネジメントの基本知識を実践的に学ぶ管理職研修
マネジメントの基本を学ぶ マネジャー基礎研修
変化の時代に求められる自律的なマネジャー開発研修
自律的マネジャー育成研修
マネジャーの意識・行動変革研修(360°サーベイ)
一般社員からの意識転換を促す新任基幹職研修
現場活性と業績達成を実現するマネジメント研修
評価フィードバック面談から始めるマネジメント研修
プレイングマネジャーのための実践マネジメント研修
オンライン×分散型の新任管理職研修
中途入社者育成・戦力化のための上司向け研修
対話型マネジメントを実現するコーチングワークショップ
今の新人育成マネジメントに求められる原則を掴む研修
新人・若手育成
自律的に行動し経験から学ぶ仕事の仕方を身につける新入社員研修
よりよい状況を自分でつくる若手向けセルフリーダーシップ研修
自律的に行動し経験から学ぶ実践力向上研修
持ち味を生かすための若手社員支援研修(360°サーベイ)
新人・若手社員の意識・行動変革研修(360°サーベイ)
新入社員基礎研修
新入社員8つの基本行動 フォローアップ研修
中途入社者のための適応促進研修
短時間×複数回開催の分散型オンラインセッション 新入社員共育プログラム
短時間×複数回開催の分散型オンラインセッション 若手活性化共育プログラム
行動につながる若手向けキャリア研修
仕事・職場・企業に対する実践的な考え方を学ぶ研修
自律的に成長する為の自分軸を定める研修
新入社員のためのコンプライアンス・メンタルヘルス研修
次世代経営人材育成
経営人材・次世代リーダー育成のためのアクションラーニング
異業種・越境による共創リーダーシップ開発研修「Jammin'」
ワークアウト
構想力向上研修
階層別に求められるスキル
企業における人材育成では、社員の階層ごとに異なるスキルが求められます。
新入社員
新入社員には、ビジネスマナーや基本スキルの習得が求められます。例えば、メールや電話対応、名刺交換の方法といった社会人としての基礎知識は必須です。また、報告・連絡・相談(ホウレンソウ)を適切に行うことで、職場での信頼関係を築きやすくなります。さらに、積極的に学ぶ姿勢を持つことが、職場に早く馴染み、成長するための鍵となります。
若手社員
若手社員には、基礎スキルに加えて実務経験を生かす応用力が求められます。プレゼンテーションやチームでのプロジェクト遂行能力を磨くことが重要です。また、自主性を持ち、問題解決に向けた行動を取るスキルも期待されます。これにより、組織の中核としての役割を果たせるようになります。
中堅社員
中堅社員には、部下の育成やチーム全体の成果を引き出す能力が求められます。リーダーシップやコミュニケーション能力を高め、他者を支える役割を担うことが重要です。また、専門的な知識を深めると共に、効率的に仕事を進めるためのタイムマネジメント能力も必要です。これらのスキルにより、組織全体のパフォーマンス向上に寄与します。
管理職
管理職には、チーム全体を統括し、目標達成へと導く能力が不可欠です。戦略的な意思決定スキルやリスク管理、部下のモチベーションを高めるためのコーチングスキルが求められます。また、組織のビジョンを具体化し、チームメンバーに共有することで、全員が同じ方向を向いて取り組む環境をつくることが重要です。
全社員
全社員に共通して求められるのは、変化に適応する柔軟性と、デジタルスキルの向上です。特に現代のビジネス環境では、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進にともない、新しいツールやシステムを習得する能力が不可欠です。また、チーム内外での円滑なコミュニケーションを図るスキルも、職場の生産性を高める重要な要素となります。
社員研修を効果的に行う5つのポイント
社員研修を成功させるために、ポイントを押さえることで、社員のスキルアップと企業の成長を期待できます。
1. 事前に課題やスキル・能力を把握する
研修を効果的に進めるには、事前に社員の課題やスキル、能力を把握することが重要です。具体的には、アンケートや面談を通じて現状の課題を洗い出し、個々のニーズを明確にします。これにより、研修内容を社員一人ひとりに適したものにカスタマイズでき、効果的な学びが実現します。
2. 階層別の目標を設定する
社員の役職やキャリアステージに応じて、目標を明確に設定することが研修の成功につながります。例えば、新入社員には基本的なビジネスマナーを、中堅社員にはリーダーシップスキルを重点的に学ばせるといった具合です。階層別に目標を設定することで、研修の内容が具体性を持ち、学びの成果が上がります。
3. 研修目的に応じた研修形式を導入する
研修形式を目的に応じて選ぶことも、効果的な社員研修の重要なポイントです。
例えば、知識習得が目的の場合はeラーニング、実践的なスキルを磨きたい場合はワークショップ形式が適しています。オンラインとオフラインを組み合わせたハイブリッド型研修も、働き方の多様化に対応した方法として注目されています。
4. 研修内容を実践する
研修で学んだ内容を業務に活用することで、知識やスキルが定着します。OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)やプロジェクトへの参加を通じて実践の場を提供することで、学びを深めると共に即戦力としての活躍を促します。このプロセスにより、研修の効果が長期的に維持されます。
5. 測定結果を次回の研修設計に活用する
研修後は、成果を測定し、次回の研修設計に反映させることが重要です。受講者のフィードバックやKPI(重要業績評価指標)の達成度を分析することで、研修内容の改善点が明確になります。これを繰り返すことで、研修が質を向上し、より効果的なプログラムを構築できるようになります。
これらのポイントを実践し、社員の成長と企業の競争力向上を目指しましょう。
社員研修の形式と特徴
社員研修の形式と特徴についてご紹介します。
研修を受ける対象者によって、研修の形式を使い分けることで効果を最大化できます。
講師派遣型研修
講師派遣型研修には以下のような特徴があります。
- 希望に合わせた日程や場所で研修を実施できる
- 受講者の課題や組織の現状を考慮して、研修内容を設計できる
- 研修を通じて、受講者同士で共通の認識を形成することができる
公開型研修
公開型研修には以下のような特徴があります。
- 1名からでも開催できるため、少人数でも実施が可能
- 参加人数分の受講料が発生する
- 多様な業界や職種の人と交流ができるため、新しい視点や人脈が得られる機会となる
このように形式ごとに特徴は異なります。そのため、各形式の特徴を押さえたうえで研修形式を決定するようにしましょう。
社員研修のポイントまとめ
- 社員研修を見直すべき理由は、働き方の多様化や価値観の変化、DX推進の必要性など時代の変化に対応するためである
- 階層別に求められるスキルは、新入社員のビジネスマナーや若手社員の応用力、中堅社員のリーダーシップ、管理職の戦略的意思決定など多岐にわたり、これらを適切に習得することで、組織全体の成長と効率向上が期待される
- 社員研修を効果的に行う5つのポイントは、事前に課題やスキルを把握し、階層別に目標を設定すること、研修目的に応じた形式を導入すること、学びを実践に活用すること、そして成果を測定して次回に生かすことが挙げられる
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