自律的な社員の育成 ~「伸ばす課題に気づく仕組み」で育成施策を促進する。社員研修・社員教育のリクルートマネジメントスクール
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自律的な社員の育成 ~「伸ばす課題に気づく仕組み」で育成施策を促進する

・受講者本人にも、自身の現状や能力開発課題を把握してほしいが、なかなかうまくいかない。
・上司には研修前後で受講者のフォローをしてほしいが、うまく巻き込めない。
・研修の効果を上長や経営陣へ報告する必要があるが、何を測ればよいか分からない。

これらは、人事の研修企画担当の方からよくお問い合わせをいただくお悩みです。

360度評価システムと、公開型研修の「リクルートマネジメントスクール」を組み合わせることで、「受講者自身が伸ばす課題に気づく仕組み」をつくる事例をお伝えします。

変化が激しく、正解のない複雑な時代において、自律的な社員の育成は注目されているテーマの1つです。

自律的な社員には、リーダーシップを発揮して、自律的に仕事を進めるだけにとどまらず、自身のキャリアを描きながら、能力開発も自律的に行うことが求められています。

なぜなら、事業変化に対応するには、それぞれの社員が個々の強みを発揮し、組織力で対応することが求められているからです。

そのため、階層別研修のような役割転換時に必要な一律の研修のほかに、選択型研修や手挙げ研修といった、社員が自身の課題テーマや学習レベルを自ら選び、学ぶ研修制度が多くの企業で導入されるようになりました。

自律的な能力開発は、本人一人で行うには難しいことが多く、それぞれの企業で工夫しながら仕組みづくりをしています。

自律的な能力開発を一人で行うことが難しい理由の例を見てみましょう。

▼自律的な能力開発を一人で行うことが難しい理由

・課題(強化する能力や抑えるべき行動など)を自分で知るのが難しいことがある
・本人が望んでいる能力開発と会社・組織として求めるものに違いがあり、職場での協力が得られないことがある
・能力を磨くには、新たな仕事へのチャレンジが必要になるときがある
・成長しているかどうか、自分で効果測定をするのが難しいことがある

上司や職場の協力なくしては、自律的な能力開発は難しいでしょう。また、能力の現在地を客観的に知ることもポイントの1つです。

次に、上司や職場の同僚を巻き込み、社員の自律的な能力開発の仕組みを整えた事例をご紹介します。

自分の能力の現在地を客観的に知る、そして上司や職場の同僚を巻き込むという2つのポイントをおさえた、自律的な能力開発の事例をご紹介します。

(1)現状の把握(360度評価システムの利用)

360度評価システムは、日常の職務行動を、上司や同僚、部下などの複数名の観察者が多面的に(360度)評価するシステムです。

上司や同僚といった周囲のメンバーに対し、どのような影響力を発揮しているかが客観的に分かります。

(2)振り返りと能力開発課題の設定(上司面談など)

360度評価システムによる評価では、本人にとって納得感のある結果が出ることもあれば、意図せずして自分のイメージとは異なる影響力が周囲へ発揮されていたことが発見できるケースもあるでしょう。その「ズレ」を認識し、能力開発課題を見つけるきっかけにするために、上司面談やワークショップを実施することが多くあります。

面談やワークショップでは、結果を単に返却するのではなく、なぜそのような結果になったのか、「日頃の行動」を思い出しながら振り返り、今後伸ばしていきたい強みなどを見つけます。

場合によっては、チャレンジングな仕事を新たに任せてもらい、自身の能力を伸ばすこともできるでしょう。上司と話し合いをしながら、どのような強みを、どのような仕事で伸ばしていくか、さらに、自律的に成長していくために、どのような支援をしてほしいのかを明らかにすることが重要です。

【事例】社員の自律的な能力開発の代表例

▼サービスのご紹介
「現状把握」と「効果測定」に最適なツール ~360度評価システム「MOA」~

リクルートマネジメントソリューションズの360度評価システム「MOA(Multi-Observer-Assessment)」は、日常の職務行動を、上司だけでなく同僚や部下を含めた複数名の観察者が多面的に(360度)評価することで、人材を客観的に把握する評価システムです。

観察対象となるのは具体的な日常の職務行動なので、被観察者の能力に対する価値判断が評価に含まれてしまうのを最小限にとどめることができ、被観察者にとっても納得性の高い評価が可能になります。

「仕事の能力」や「協働の能力」など、仕事をするうえで必要な能力項目がカバーされており、中堅社員版、管理職層版、経営職層版と対象の受講者に合わせたレベルを選択することができます。

360度評価システム | MOA とは?

(3)新たな学び(各自で選定した研修の受講)

「自律的な能力開発」にあたっては、学習テーマやレベルは人それぞれです。もう一歩成長するために必要な知識や考え方、スキルを学び、実際に使ってみることが重要です。

特に重要なポイントは、「自分で学んでみたいと思うかどうか」。自分のために学んでみたいと思うテーマがあれば、チャレンジしてみるのがよいでしょう。

業務上必要なビジネススキルの代表例である、ロジカルシンキング、プレゼンテーション、数字力などは大変人気のあるテーマです。

また、特に昨今は変化が激しく、正解がない時代です。すぐに身につくスキルもあれば、時間をかけながら自分のものにしていくテーマもあるでしょう。

近年注目されている、「教養」や「リベラルアーツ」がその代表的な例です。
歴史や哲学、美術といったリベラルアーツは、自身の思考の礎となり、重要な判断を下す場面や新たなアイディアを創造するときに大いに役立ちます。

興味や関心があるテーマがあれば、業務内容と直結せずとも、自律的に学び、考え方やものの見方を少しずつ取り入れてみることが、「自律的な能力開発」の第一歩です。

▼3時間で学べる! お薦めのリベラルアーツ研修

ビジネスに活かす哲学的思考 ~創造的問題解決のための「考え抜く力」を身につける~

ビジネスで活かす哲学的思考(課題発見編) ~本質的な「課題発見」を導く哲学的な問いの立て方~

ART&LOGIC(アート・アンド・ロジック)~感性とロジックを活用した発想力強化~

アート鑑賞で鍛える思考力・言語化力 ~ビジネスで活かす対話型美術鑑賞法~

(4)職場での実践と振り返り(上司面談など)

業績評価期間などと連動し、一定の期間が経った頃に上司と振り返り面談を実施します。場合によっては、受講者同士で集まり、学んだことや職場で実践してみたことを共有し合うのもよいでしょう。

さらに自身の能力を伸ばすために、目標や学習テーマを見直します。(1)の360度評価システムで効果測定をすることで、よりはっきりと能力開発の成果を確認できます。

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