管理職意向の変化
管理職へ昇進した後の管理職意向の変化を調査した結果、ネガティブに感じていた半数以上の人が、ポジティブな意向に変化しているという結果になりました。
もともと管理職意向に対してポジティブだった人が、昇進後にネガティブに変化した割合は、1割程度に収まっています。
最初は管理職の職務に対して前向きに考えられなくても、昇進後にさまざまな実務を経験していく中でやりがいを感じられるようになり、心情が変化した人が多いことが分かります。
部下の成長が自分のやりがいになる
同調査で管理職としてのやりがいについて尋ねた項目では、もともとネガティブな意向からポジティブな意向に変わった人が、他の変化タイプと比べて「部下が生き生きと仕事をしているとき」を選択した割合が特に多くなっています。
また、「自分が管轄する組織が、目標より高い成果をあげたとき」「部下が成果をあげたとき」「部下が成長したとき」といった項目を選択した人も多くいました。
管理職として部下の育成に関わり、部下と協力して目標を達成したことや部下の前向きな成長を感じられたことが、自分にとってのやりがいにつながっているのです。
昇進後に初めて「管理職として仕事をしたい」と思えるようになったエピソードを尋ねた自由回答では、「担当者では埒があかなかった案件のトラブルを、管理者の権限で解決してあげられたこと」「これまで上手くいっていない業務を受けたが、自身の意思でチーム全体を巻き込んで取り組み、業績を上げ、かつメンバーが成長する喜びを感じることができた」といった、部下に関するコメントが複数ありました。
管理職意向に関する調査結果について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご確認ください。
管理職になりたくなかった人でも得られる管理職の醍醐味
部下の育成は多くの方にとって経験したことのない職務であるため、最初は戸惑うかもしれません。また、管理職として責任を負うことにプレッシャーを感じることもあるでしょう。
しかし、この調査結果からも分かるように、経験してみてから管理職のやりがいや喜びを感じられるようになった事例は多くあります。
まずは管理職としての役割をよく認識・理解し、部下との面談などでコミュニケーションを図るところから始めても良いでしょう。
また、管理職になったからといってすぐに管理職としてのスキルやマネジメント力が身につくわけではありません。実践して成長することが前提ではありますが、管理職研修やセミナーなどを受けることで管理職の心構えを学ぶことも有用です。