用語集
ポテンシャルとは? 定義や引き出す方法、ポテンシャル採用のポイントを解説
- 公開日:2025/01/21
- 更新日:2025/01/21
内に秘めた能力「ポテンシャル」は、企業のなかで人材が成長・活躍できるかどうかを大きく左右する要素です。本記事では、そんなポテンシャルが高い人材の特徴や、採用面接でポテンシャルを見抜く方法などを解説します。
ポテンシャルとは?
ポテンシャルとは、人や物のなかに眠っている、まだ発揮されていない才能や価値のことです。日本語では「潜在能力」や「将来性」といった言葉が類語にあたり、ビジネスではこれから成長・躍進が期待できる人物などが「ポテンシャルがある」と表現されます。
ポテンシャルの特徴は、具体的なスキルや経験とは違って現時点ではまだ発揮できていない能力であるため、周囲や本人から発見がしづらいところです。また、ポテンシャルはあくまで能力や可能性であり、物事への意欲を意味する「モチベーション」とは別のものであることに注意が必要です。
ポテンシャルが高い人の特徴
「ポテンシャルがある」という表現はさまざまなポジションに対して使いますが、どのような仕事であっても活躍が見込まれるポテンシャルの特徴としては、以下のようなものがあります。
向上心が高い
ポテンシャルが高い人材は多くの場合向上心が高く、新たな知識や技術を学んだり、初めての事柄に挑戦したりする意欲が強い傾向にあります。成長志向のある人材には、周囲もチャンスを与えようとするため、さらに成長や活躍の機会が増加していく好循環が生まれます。
素直である
自らの考えに固執することなく、周囲からの指摘などを素直に受け入れられることも、ポテンシャルの高い人材に見られる特徴の1つです。仕事に取り組むなかでは、時に判断を誤ったり、失敗してしまったりすることもあるでしょう。しかし、自分の考えにこだわらず周囲の意見を柔軟に取り入れることで成長スピードを高めることができます。
自己分析が得意
自らの長所や短所を客観的に分析し、必要に応じて的確に修正できる人物は、自分に合った環境を見つけやすいため将来的に大きな成果を上げる可能性が高いです。また、自己分析が得意な人物は自分に向けられている期待を把握し、応える力に長けているという点でもポテンシャルが高いといえます。
失敗を恐れず行動できる
行動にはリスクがつきものですが、失敗や挫折を恐れてチャレンジできないようではチャンスをつかむことはできません。高いポテンシャルを誇る人材はハイリスクな場面でも主体的に行動し、たとえ失敗しても経験することで学び、改善できるため、早期に成長することが可能です。
ポジティブである
ビジネスにおける「ポジティブ」とは、仕事に対して一貫して前向きに取り組めることを指します。例えば、難しい課題に直面した際に、その状況を楽しみながらよりよい結果を目指せるような人物はポジティブであるといえるでしょう。ポジティブな思考ができることは、挫折を回避して粘り強く挑戦を続けるうえで重要な能力であり、ポテンシャルの発揮においても大いに役立ちます。
責任感を持って仕事に取り組んでいる
努力を成果につなげるためには、目の前の仕事に向き合い、最後まで真摯に取り組む姿勢が大切です。実際に、ポテンシャルの高い人材の多くは途中で手を抜いたり自分から諦めたりすることなく、任された仕事をやり抜く強い責任感を持っています。
思考力が高い
人材が持つポテンシャルは、物事の構成要素を論理的に整理して本質や関係性を見極める能力や、得られた情報をもとに効果的なアプローチを考える能力にも表れます。こうした思考力は、多くの要素が複雑に絡み合う課題に取り組む際などに必要となります。
思考力を高めたい場合には、ロジカルシンキングという思考法の習得が効果的です。ロジカルシンキングについては、以下の記事で詳しく解説しています。
従業員のポテンシャルを引き出す方法
ここからは、企業が従業員のポテンシャルを引き出す方法を紹介していきます。
目標を設定する
ポテンシャルは、人のなかに眠っている段階では明確な形を持ちません。そのため、まずは「どのような能力として発揮させるか」という目標をはっきりと設定することが大切です。
目標を設定する際は、「SMART」と呼ばれる下記の5つの視点を意識して内容を練ることで、実現の可能性をより高めることができます。
■Specific:方法・手段は具体的か
■Measurable:測定可能な目標かどうか
■Achievable:達成可能な目標かどうか
■Reasonable:組織の上位目標に関連するか
■Time-bound:期限・スケジュールが設定されているか
もし具体的な能力の形をイメージしにくい場合には、「将来的にどんな仕事がしたいか」といった目標を先に立て、そこから獲得したい能力を導き出すのもよいでしょう。目標が固まったら、その実現に向けたプロセスも忘れずに計画してください。
定期的に振り返りを行う
目標の設定後は、定期的に振り返りの機会を設け、目標にどれだけ近づけているかといった進捗状況を確認しましょう。振り返りを行うことで、伸ばすべき長所や直面している課題が見つかり、ポテンシャルの発揮に向けた取り組みの精度を高めることができます。
ポテンシャルや目標は従業員によって一人ひとり異なるため、振り返りは1on1形式のミーティングとして実施することが効果的です。1on1の実施方法は、以下の記事で紹介しています。
当事者意識を身につけさせる
企業のなかで高いポテンシャルを発揮するためには、仕事に対する向き合い方も重要となります。従業員が仕事への主体性や責任感に乏しい場合は、周囲が声がけなどを行って「当事者意識」を獲得できるようにサポートしましょう。
仕事における当事者意識とは、その仕事の責任が自分にあり、自らの努力次第で結果が変わるという意識のことです。当事者意識が芽生えると、従業員はより真摯な姿勢で意欲的に仕事に取り組めるようになり、成果の向上が見込めます。
ポテンシャル採用とは
労働人口の減少などにより採用市場の競争が激化する昨今、より多くの人材を確保すべく、あえて育成を前提に選考を行う「ポテンシャル採用」を実施する企業が増えています。ポテンシャル採用とは、現時点で持っているスキルや経験ではなく、素質や人柄、最低限のビジネスマナーなどのポテンシャルを選考基準として重視する採用手法です。
ポテンシャル採用はこれから成長や躍進が期待できる人材の獲得が目的のため、主に20~30代の若手人材が選考対象となります。また、現時点での能力を重視しない分、幅広い層の人材が応募可能であることから、社内の若返りや多様化などの効果も期待できます。
ポテンシャル採用の際に確認しておきたいポイント
ポテンシャル採用の選考時には、以下のようなポイントに目を向けましょう。
成長意欲
成長意欲はポテンシャルを発揮するうえで欠かせない要素のため、面接では必ず確認したいポイントです。人材がどれだけの成長意欲を持っているか知りたい場合は、入社後のキャリアデザインや担当したい仕事内容について質問するとよいでしょう。
自分自身の目標や将来設計を持っており、その内容を具体的に答えられる人材は、その実現に向けて成長しようとする意欲が強いといえます。また、志望する企業の仕事に対する理解や関心も、「その仕事をできるようになりたい」という成長意欲の強さの根拠となります。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は社会人としての基本的なスキルの1つであり、ポテンシャルの発揮においても大きな役割を果たします。しかし、面接での受け答えだけで応募者の本当のコミュニケーション能力を見極めることは困難です。
そのため、コミュニケーション能力を判断する際には、日程調整といったメールの文面や雑談時の様子にも目を向けましょう。何気ないやり取りが円滑にできる人物は、普段からコミュニケーション能力を発揮できる可能性が高いです。
自己分析能力
自らの強みや課題を客観的に把握できる自己分析能力も、ポテンシャルの高さを裏付ける要素です。自己分析能力は、面接のなかで「自分の長所・短所は何か」といった自己認識についての質問をいくつか投げかけることで判断できます。
あらゆる質問に一貫性のある納得できる答えが出せるようであれば、その人物は自らをよく分析できているといえるでしょう。
まとめ
ポテンシャルは目に見えず自覚しにくい能力であることから、発揮させるためには本人の努力だけでなく周囲の協力も欠かせません。そのため、企業の管理職や人事担当者には、従業員がポテンシャルを存分に発揮できるような環境づくりが求められます。
また、従業員のポテンシャルを引き出す方法としては、外部サービスの活用も効果的です。弊社でも下記の研修をはじめとして、新人育成や人事施策など幅広い目的に活用できるサービスを展開しています。
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