用語集
個人と組織を伸ばすリーダーシップ研修 チームをリードする力を磨く
- 公開日:2025/12/01
- 更新日:2025/12/01
従業員のリーダーシップの強化は、企業の持続的な成長を支えるうえで欠かせない取り組みです。リーダーシップ研修が必要とされる背景には、変化が激しく不確実性の高い時代であることや、多様な人材が存在し、働く人の価値観も多様化しているということが挙げられます。
さらに、優秀なプレーヤーが必ずしも良いリーダーになるわけではなく、育成に課題を抱える企業も少なくありません。自律的なリーダーを育成するには、役割が転換するタイミングで知識やスキルを習得し、意識や行動を見直す機会を持つことが重要です。リーダーシップ研修の定義や必要性、目的や対象者について整理します。
管理職、リーダー向けの研修をご検討の方は、管理職研修特集ページ、リーダー研修特集ページをご覧ください。
リーダーシップ研修とは

リーダーシップ研修とは、人や組織を導き、成果を生み出す力を養うことを目的とした研修です。リーダーシップ研修の主な対象者は、中堅社員・リーダー社員、管理職、次世代リーダーなどです。研修では、リーダーシップの理論を学ぶと共に、職場実践に向けた自分らしいリーダーシップについて考え、実践方法を検討します。
リーダーシップとは
リーダーシップとは、組織やチームを導くための行動や能力、機能、あるいは影響力そのものを指します。単に指示を出すのではなく、メンバーに働きかけ、主体性を引き出しながら成果につなげる力が求められます。リーダーシップにはいくつかの種類があり、それぞれに長所と短所があります。その特徴を理解することで、リーダーシップをより多面的に捉えられます。
リーダーシップとマネジメントの違い
リーダーシップとマネジメントは混同されやすいですが、組織における役割や目的が異なります。
リーダーシップ
人や組織を導き、成果を創出することに重点を置きます。「自分なりの」リーダーシップスタイルを確立しながら信頼関係を築き、メンバーの意欲や主体性を引き出すことで、変化を生み出す役割を担います。
マネジメント
組織の目標達成のために、資源(人、物、金)を管理・運営することに重点が置かれます。管理職やマネジャーは、成果を出すだけでなく、メンバーの成長を後押しすることも役割の1つです。業務を適切に振り分け、メンバーの意欲を引き出す工夫が求められます。
リーダーシップ研修の必要性
リーダーシップ研修は、変化のスピードが増す時代、そして多様な人材が集まる組織において成果を出すために、ますます必要とされています。
リーダーシップ研修が必要とされる主な背景
- 変化が激しく不確実性の高い時代であること
- 多様な人材が存在し、働く人の価値観も多様化していること
多様な人材が集まる組織では、相互に影響し合ってシナジーを生み出し、組織の力を最大化することが重要です。1人に依存せず、メンバー全員がリーダーシップを発揮する「シェアド・リーダーシップ」が注目されており、リーダーシップ研修の必要性がさらに高まっています。
変化が激しく不確実性の高い時代
事業環境の変化が激しく先行きが読みづらい「VUCA時代」では、組織の方向性を明確に示し、チームを牽引するリーダーシップが重要とされています。また、正解のないVUCA時代においては、メンバーの強みや力を引き出し、チームの力で変化を起こしていくスタイルのリーダーシップも重要です。
従業員のダイバーシティ(多様性)推進
女性活躍推進や働き方改革などの取り組みにより、従業員の多様性が進んでいます。有能な人材や新しいアイディアへの期待からダイバーシティは進んでいますが、多様な人材を束ねていくことは従来のリーダーの役割で求められることよりも難しくなっています。近年注目される「シェアド・リーダーシップ」は、状況に応じてメンバーそれぞれがリーダーシップを発揮し、必要に応じてフォロワーとして支えることで、チーム全体の力を最大化する考え方です。1人のリーダーに依存せず、全員が主体的にリーダーシップを発揮するチームをつくっていくことが、多様性を組織の成長エネルギーに変える鍵となります。
リーダーシップ研修の目的

リーダーシップ研修は、自らのリーダーシップを見直し、新しい行動へつなげる機会です。リーダーとしての基盤を固め、組織に貢献できる力を高めていきます。
必要となる知識・スキルの習得
リーダーシップを強化するには、メンバーの指導・育成、課題解決力、意思決定力など、周囲をリードする場面で必要となる具体的なスキルを磨くことが求められます。リーダーシップ研修では、リーダーシップ理論(特性論・行動論・状況適合理論・変革型など)や、普遍的な行動原則(決める・任せる・育てる)を理解し、自分のスタイルに合わせて生かすことを学びます。さらに、対人スキル(傾聴・コミュニケーション・交渉調整)を磨き、信頼関係を築きながら組織を導く力を養います。
意識変革・行動変革への気づき
リーダーシップ研修は、知識やスキルの習得にとどまらず、意識や行動の変革を促すことも目的としています。現状に満足せず、一段上の視点を持って主体的に行動し、周囲に影響力を発揮できるようになることを目指します。VUCA時代や多様性が進む環境においては、自分の強みや価値観を再発見し、自分らしいリーダーシップを発揮する意識を持つことが大切です。講義やワークを通じて内省を深め、「自分がどんなリーダーシップを発揮したいか」を明確にし、具体的な行動変革へとつなげていきます。
リーダーシップ研修の主な対象者と内容
リーダーシップ研修の主な対象者は、中堅社員・リーダー社員、管理職、次世代リーダーなどです。自律的なリーダーを育成するためには、役割が転換するタイミングで、必要な知識・スキルの習得や意識・行動の変革に取り組むことが重要です。
中堅社員・リーダー社員
中堅社員・リーダー社員は、新人・若手社員と管理職の間に位置し、組織の中核を担う存在です。現場のリーダーとしてチームをまとめる力が求められます。研修を通じて、中堅社員・リーダー社員は組織全体へと視野を広げ、リーダーとしての自覚を高めていきます。
中堅社員・リーダー社員向けリーダーシップ研修の主な内容
- 言われたことをこなすだけでなく、課題を自ら発見・設定し、主体的に行動する力を育成する
- 部分最適にとどまらず、全体を俯瞰する視点を習得する
- 後輩やメンバーの成長を促し、チームをリードする姿勢を強化する
自分らしさとチームの成功を両立させるリーダーのあり方・行動の仕方を身に付ける
リーダーシップスキル:理論と実践
管理職
管理職は、組織方針を現場に浸透させると同時に、現場の声を経営層に伝える役割を担うため、上司・部下の双方から求められるリーダーシップを発揮する必要があります。
管理職向けリーダーシップ研修の主な内容
- 管理職としての上司・部下からの期待を知る
- 自分のリーダーシップの強みや課題を可視化する
- リーダーシップを発揮する管理職としての行動計画を立てる
周囲からの期待を知り、意識・行動変革を促す
360度フィードバックを活用した管理職研修
次世代リーダー
次世代リーダーとは、将来的に組織や事業を牽引していくことが期待される人材を指します。単なる管理職育成にとどまらず、事業全体を俯瞰し、自社の将来を主体的に考えられる人材の育成が目的です。
次世代リーダー向けリーダーシップ研修の主な内容
- 経営人材や次世代リーダーとして、事業を考えるうえで必要となる知識やスキルの習得
- 自社や事業に対する当事者意識の強化
- アクションラーニングを通じた課題設定と変革提言
知識のインプットだけでなく、実際の事業課題を自ら設定し、解決策を提言するプロセスを通じて、将来の経営人材に求められるスキルとマインドセットを養います。
次世代リーダーを越境体験を通じて育成する
異業種交流型リーダーシップ開発研修
まとめ|リーダーシップ研修を通じて個人と組織を強化する
リーダーシップ研修は、役職を問わず社員一人ひとりが主体性を発揮し、組織を前進させるための重要な手段です。自律的なリーダーを育成するには、役割が変わる節目で知識やスキルを学び、意識や行動を見直す機会を設けることが重要です。計画的に研修を取り入れることで、個人の成長を後押しすると共に、組織全体の成長や競争力強化へとつなげることができるでしょう。
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