人材育成・研修・マネジメント用語集GLOSSARY

リーダーシップとは

リーダーシップとは集団をまとめ、その目的に向かって導いていく機能のことです。
定義も多岐に渡るが、一般的には以下のような研究が代表的です。
・特性論:優れたリーダーの資質や特性を研究したもの
・類型論:優れたリーダーの典型的なパターン(類型)を研究したもの
・能論(行動論):リーダーの機能や行動を研究したもの
・状況適合理論:リーダーシップの要因を状況によるものとして、状況の捉え方を研究したもの
・変革型リーダーシップ論:変化する状況の中で効果的なリーダーシップを研究したもの
最近の変化の時代では、方向性を打ち出して組織を引っ張る「リーダーシップ」が求められているという論調が多いです。

次にリーダーシップの種類や必要性についてご説明いたします。

リーダーシップの種類

リーダーシップの種類
リーダーシップの種類にはさまざまなものがあり、それぞれ特徴や長所・短所が異なります。ここでは、心理学者ダニエル・ゴールマンが提唱した6つのリーダーシップスタイルをご紹介します。

ビジョンリーダーシップ

揺るぎない信念や価値観によって周りの人を動かす、前向きなスタイルのリーダーシップです。メンバーの帰属意識が高まりやすいリーダーシップであるため、特に組織の急成長期や変革期に力を発揮します。理想論とされる場合もありますが、総合的にはもっとも有効なスタイルだといわれています。

コーチングリーダーシップ

メンバーの希望ややり方を尊重し、行動を支援していくリーダーシップスタイルです。特性などを生かし、各メンバーのポテンシャルを引き出す効果が見込めます。このスタイルのリーダーにはメンバーの特性を理解する洞察力やコミュニケーション力、専門的な知識が求められます。

調整リーダーシップ

意思決定の時点からメンバーの参加を求め、仕事にコミットしてもらうスタイルのリーダーシップです。広く意見を集められることから、新たなアイデア創出の機会が多いとされています。ただし、劇的な変革などには向かない、衝突が激化する可能性もあるといったデメリットもあります。

仲良しリーダーシップ

立場にかかわらず、メンバーと同じ目線でコミュニケーションを取ることで、友好関係を保つタイプのリーダーシップです。各人がウイークポイントを補い合えるなどのメリットがある一方、チーム間の関係性を重視するあまり目標達成やスキル向上への意識が薄れるなどの弊害も起こり得るため、他のスタイルのリーダーシップと併用することが望ましいとされています。

実力リーダーシップ

リーダーが持つ高い個人スキルでメンバーを牽引していくスタイルです。当然、高い実力がリーダーには求められます。なお、メンバーのモチベーションやスキルが低い場合などは、リーダーシップがうまく機能しないことが考えられます。

指示命令リーダーシップ

強制命令によってメンバーを動かし、短期間で成果を出すスタイルのリーダーシップです。単純業務が多い場合には効率が良いことと、緊急対応時には高いパフォーマンスを発揮することがメリットとされていますが、部下の自分で考える力や帰属意識が育まれないことから、人材育成の観点からはもっとも非効率的なスタイルだとされています。

リーダーシップの必要性

近年はリーダー職や管理職以外のメンバーにおいても、それぞれがリーダーシップを身につけることが求められています。この背景には、事業環境の変化のスピードアップに加え、女性活躍推進などの従業員のダイバーシティ(多様性)推進も影響しています。
有能な人材の発掘、新しいアイデアへの期待から普及したダイバーシティの考え方ですが、同時に1人のリーダーで束ねていくことが難しくなっています。単に多様な人材が集まっているだけの組織では、秩序や生産性が失われてしまうことも考えられます。
多様性を企業の力に変えていくためには、メンバーそれぞれがリーダーシップを発揮し、シナジーを生み出していく必要があります。また、メンバーの特性に合わせたリーダーシップを発揮できるリーダーの存在が不可欠です。
このような背景から、非リーダー・リーダー共に、多様な価値観の中でリーダーシップを発揮できる人材が求められています。
リーダーシップの発揮にはこちらのコースもおすすめです。
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リーダーシップを発揮できる人が持つ7つの要素

では、リーダーシップを発揮できる人材とはどのような人のことを指すのでしょうか。
ここでは、リーダーシップを発揮できる人が持つ要素を7つご紹介します。

発想力がある

リーダーシップの要は、ビジョンを描き、組織やチームが進む方向を定めることです。新たなビジョンを描くためには、革新的なアイデアを生み出す発想力が必要です。リーダーシップには欠かせない要素といえるでしょう。

決断力がある

発想力と対になるのが決断力です。考え出したいくつものアイデアの中から1つを選び取り決断する能力は、リーダーシップの発揮に必要不可欠な能力といえるでしょう。
また、リーダーシップを行使していく過程においても、決断力はさまざまな場面で求められます。

行動力がある

リーダーシップを発揮して組織やチームを先導していく人には行動力があります。社員や部下にビジョンを理解してもらうといった目的のためにためらいなくアクションを起こせる行動力は、リーダーシップの重要な要素の1つです。

コミュニケーション能力が高い

「リーダーシップを発揮する」ということは、「周囲の人を動かす」ことです。周囲の人の心を動かし、行動を変えていくには、自分の考えや思いを適切に伝え、相手の言動を正しく読み取るコミュニケーション能力が必要不可欠です。

誠実である

さまざまな能力を持っていても、不誠実な人はリーダーには不向きです。約束を守る、嘘をつかないといった基本的なことのほか、危機的状況に陥っても逃げない、責任を取る能力があるといった誠実さを兼ね備えていることが求められます。

精神的に安定している

どれだけ発想力や決断力に優れている人でも、精神的な浮き沈みがあっては十分に能力を発揮できなくなります。そのため、常時リーダーシップを発揮するには精神的な安定が必要です。
また、リーダーシップを発揮し、組織やチームの人員を率いていく過程においては、そのビジョンややり方に対して批判や反論が寄せられることもあるはずです。そのような場面においても冷静な態度を保ち、意見を受け止めて寛容な対応を取ることのできる成熟した精神が必要となります。

信頼されている

高い能力を持ち安定したパフォーマンスを発揮する人であっても、「信頼できない」と感じる人に付き従うことはできません。リーダーシップを発揮して多くの社員や部下を率いるためには、何よりも彼らから信頼されている必要があります。
信頼を勝ち取るには、日々の積み重ねが重要です。上記でリーダーシップの重要な要素としてご紹介した「発想力」や「決断力」などを日常業務の中で発揮していれば、自ずと周囲からの信頼は得られることでしょう。

リーダーシップ能力を高める4つの方法

リーダーシップ能力を高める4つの方法
リーダーシップ能力は、自身の努力によって身につけ、高めていくことができます。
ここでは、リーダーシップ能力を高める方法を4つご紹介します。

日常的に意思決定を繰り返す

発想力・決断力・行動力を身につけ、高めるためには、業務においても日常生活においても意識して意思決定を行うことが効果的です。
些末に思えるタスクに対しても、どのようなやり方があるのかを考え、浮かんだアイデアの中でどれがもっとも良いのかを判断し、即座に行動に移す…といったことを実践しましょう。これまでの慣習に即して手段を決定することの多い方や、複数の選択肢の中から決断することが苦手という方の場合、時間がかかることかもしれません。しかし、このような意思決定プロセスにしっかりと向き合うことで、リーダーシップ能力を高めていくことができます。

仕事以外の人間関係を充実させる

リーダーシップに欠かせないコミュニケーション能力を高めるためには、仕事以外の人間関係を充実させることも重要です。
同じ職場で働く気心の知れた同僚・部下や、同じ業界の人とコミュニケーションを取る場合は、共通言語も多く、価値観も似ている場合が多いため、コミュニケーションがパターン化してしまいがちになります。狭いコミュニティの中で生活を完結させていると、違う立場の人へのアプローチが不得手になってしまうかもしれません。
コミュニケーション能力を高めるためにも、視野を広く保つためにも、意識して仕事以外の人とのつながりを持つことが必要です。新たな趣味を持ったり習い事を始めたりするのも良いですし、さまざまな業種・年齢の方が集まる社外研修に参加するのも良いでしょう。

チームメンバーのことを信頼する

メンバーからの信頼を集めるためには、まず自分自身がメンバーのことを信頼する必要があります。
チームが進む方向性にズレが生じないよう、メンバーの進捗を確認することは大切です。しかし、その際に細かい点まで指示をしたり何度も進捗を尋ねたりといった行動を取ってしまうと、メンバーは「自分に仕事を任せてくれていない」「信頼されていない」と感じてしまいます。
指示や確認を最小限に抑えて業務を一任することでメンバーへの信頼を伝えることができ、信頼関係が構築されます。

傾聴などのコミュニケーションスキルを習得する

傾聴やペーシングなどのコミュニケーションスキルは、周囲との信頼関係を築くことに役立ちます。
傾聴とは、相手の声に耳を傾けてしっかりと話を受け入れることです。ただ話を聞くだけでなく相手の考えや思い、価値観を受け入れ、尊重する姿勢を持つことが重要になります。
ペーシングとは、声のトーンや大きさ、話すスピードなどを、話し相手に合わせることです。話すペースを合わせることにより両者の間に一体感が生まれ、相手に安心感を与えます。
業務に関する相談や報告を受ける際に傾聴やペーシングを行うことで、相手は「自分のことを理解し、共感してくれる」「この人と話していると安心する」と感じ、信頼度が深まります。

おわりに

リーダーシップの意味や種類、必要性についてご紹介しました。
リーダーシップには今回ご紹介した以外にも複数の種類があり、自身や周囲のメンバーの特性・スキルや状況などに合わせて、適したスタイルを選ぶことが重要です。リーダーやメンバーがそれぞれリーダーシップを発揮し、自立的に動いていくことで、組織の力は最大化されていきます。
リーダーシップの役割や身につける方法については、以下の研修で詳しく紹介しています。
◆リーダーの4つの役割(方向性を示し、結果を出し続ける!リーダーとしての役割を学ぶリーダーシップ研修)
◆自ら課題を設定し、自律的に動く中堅リーダー育成研修(WINE)
◆リーダーのための周囲の力を引き出す巻き込み力

昨今のVUCA時代に求められる共創型リーダーシップ開発の取組みについてこちらのコラムでもご案内しています。ぜひこちらもご覧ください。
共創型リーダーシップ開発プログラムJammin’レポートvol.5−VUCA時代に求められるリーダーとは


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