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ビジネスで求められる顧客対応力とは? 必要なスキルや身につけ方

  • 公開日:2024/10/03
  • 更新日:2024/10/03

企業に対する顧客の信頼や評価は、従業員の持つ「顧客対応」の能力によって大きく左右されます。本記事では、そんな顧客対応に求められるスキルや、顧客対応を行う際に意識すべきポイントを紹介します。

顧客対応とは

顧客対応とは、顧客に満足してもらい、よい関係を築くことを目的に行う対応業務を指します。具体的には、顧客からの問い合わせや発注への対応、サービスの提供といった場面で従業員が担う役割が顧客対応にあたります。

いかなる業種であっても、企業は顧客の存在がなくては事業を維持・発展させることができません。同時に、顧客からの印象は利益や企業の評価にも影響を及ぼすため、顧客対応はあらゆる企業にとって無視できない重要な取り組みといえます。

顧客対応力

顧客対応は誰もが簡単に行えるわけではなく、顧客を満足させるためには従業員にも相応のスキル=顧客対応力が求められます。例えば、お客様から寄せられる商品についての疑問に答えるには、その商品に関する一定の知識が必要となります。

また、どれだけ真摯な姿勢で顧客へのメールを作成したとしても、ビジネスマナーに反する文体ではその姿勢は顧客に伝わりません。このように、業務や対応方法によって要求される顧客対応力の内容は異なり、その育成方法も多岐にわたります。

顧客対応力の向上が重要である理由

企業にとって従業員の顧客対応力の向上が重要とされる理由の1つが、顧客対応が「顧客満足度」に与える影響にあります。顧客満足度とは、商品やサービスに顧客がどれだけ満足しているかを表す指標であり、高ければ高いほど顧客との継続的な取引が期待できます。

また、既存の顧客の満足度が向上すれば、企業自体のイメージが高まり、新しい顧客の獲得にもつながります。そんな顧客満足度を高める方法として、従業員の顧客対応力の育成は特に効果的であり、実際に多くの企業で重視されています。

顧客対応に求められるスキル

顧客対応において必要とされるスキルは、大きく以下の5つに分けられます。

顧客ニーズの理解・ヒアリング力

顧客対応においては、市場の分析や顧客からのヒアリングといった取り組みを通じ、顧客が何を求めているかを正確に把握する力が大切です。

また、顧客自身がまだ気づいていない潜在的なニーズを見つけ出す能力も、購買意欲の喚起に生かせる重要なスキルといえます。

自社の商品・サービスの理解

顧客が抱える疑問に答え、適した提案を行うためには、自社の商品やサービスに対する十分な知識が必要です。多くの企業において商品やサービスの内容は絶えず移り変わっていくため、常に最新の情報を把握しておくことが求められます。

コミュニケーション力

相手の心情に配慮し、適切な言葉でフォローを行うコミュニケーション力は、顧客対応のあらゆる場面で要求されます。なかでも、顧客への提案内容が複雑な場合には、その詳細を分かりやすく伝える力の有無が問われます。

ビジネスマナー

どれだけ的確にサービスや商品を提供できたとしても、最低限のビジネスマナーが伴っていない対応では顧客を不快にさせてしまう恐れがあります。顧客とのやり取りを円滑にするという観点でも、ビジネスマナーは顧客対応において欠かせないスキルです。

問題解決力

顧客対応に取り組むなかでは、時として顧客の不満やサービスの不備といった課題に直面することがあります。問題解決力とは、そうした課題の原因を見つけ出し、効果的な解決策を考案して実行する能力を指します。

1つの課題に対して複数の解決策を提案できるだけの問題解決力があれば、不測の事態にもよりスムーズな対応が可能となるでしょう。

顧客対応力を向上させるには

ここでは、上記のような従業員の顧客対応力を向上させるために意識すべきことを解説します。

顧客の立場に立って対応する

顧客対応の精度を高める方法としては、従業員に顧客の視点を持たせることが効果的です。「自分が顧客だった場合にどう感じるか」という意識が生まれれば、顧客のニーズや心情への理解が深まり、求められる対応もおのずと見えてくることでしょう。

迅速な対応を意識する

顧客を満足させられない場合には、対応自体が迅速性に欠けることも原因として考えられます。全体的なレスポンスの速度が高まれば、その分時間的な余裕が生まれ、結果として対応の質の向上が期待できます。

社内で情報やノウハウを共有する

顧客対応に生かせる技術や知識は、企業にとって貴重な財産です。従業員同士で積極的に共有し合える体制を構築し、組織全体の顧客対応力向上につなげましょう。共有にあたっては、専用のツールやシステムを導入することでさらなる効率化が見込めます。

顧客との接点を増やす

ニーズや顧客心理を理解するうえでは、顧客と実際に接した経験が大きなヒントになります。顧客対応に必要なノウハウや情報が根本的に足りない場合には、まずは従業員が顧客と関わる機会そのものを増やすことも有効です。

もし顧客と接する機会を十分に用意できない場合には、以下のような研修を活用して顧客への理解を深めるのもよいでしょう。

電話での顧客対応のポイント

ここからは、各シチュエーションにおける顧客対応のポイントを紹介します。電話での顧客対応のポイントは以下になります。

明るくはっきりと話す

明るい声色やはきはきとした話し方は、相手に気持ちのよい印象を与えます。特に、電話は相手の表情が見えないため、声や言葉の間が印象を大きく左右します。

限られた時間で必要な情報を正確に伝えるためにも、顧客対応の際は聞き取りやすい音量と発声を意識することが大切です。

3コール以内に出る

電話をしても長時間にわたって待たされ、なかなかつながらないといった事態は、クレームの発生や顧客満足度の低下の原因となります。顧客からの電話には3コール以内を目安に、なるべく素早く対応することを心がけましょう。

重要事項はメモを取る

電話の内容は基本的にデータとして残らないことから、トラブルを回避するためにも重要事項はメモに残す必要があります。すぐにメモを取れるよう、受話器の側には常に用紙と筆記用具を用意しておきましょう。

また、メモを取る際は後で見返しやすいよう、分かりやすく書くことも重要です。他の従業員にとっても読みやすい内容であれば、対応の引き継ぎもスムーズにできるはずです。

メールでの顧客対応のポイント

メールでの顧客対応のポイントは以下になります。

返信時間を早くする

メールは電話と比較してやり取りに時間がかかり、連絡の待ち時間は顧客にとって大きなストレスとなります。そのため、なるべく迅速に返信を行うことが求められます。

ちなみに、顧客が「対応が早い」と感じる返信までの間隔はおよそ1時間とされています。即座に返信できない場合は、あらかじめ遅れる旨を伝えておきましょう。

読みやすい文章を作成する

顧客満足度を下げてしまうメールは、そもそも文章が長くて読みにくく、何を伝えたいのかが分かりにくいといったケースが多いです。メールの文面を作成する際は、要点を明確にし、丁寧でありながらも簡潔な文章を意識しましょう。

また、やむを得ず文章が長くなってしまう場合には、適度に改行や読点を使用し、見栄えを整えることが読みやすさの向上につながります。ビジネスにおける文章の作成技術は、以下のような研修を利用して学ぶことができます。

返信漏れを防ぐ

メールによる顧客対応において最も避けるべき事態が、顧客からのメールに対する返信漏れです。日々忙しく業務に追われるなかではメールの確認が疎かになりやすいため、従業員間でこまめに情報を共有し、欠かさずに返信できる体制を整えておく必要があります。

また、メールの件数や担当者が多い場合には、ツールなどを導入して管理を行うことも効果的です。対応状況の可視化は、二重対応などのミスを防ぐことにもつながります。

クレーム時の対応のポイント

クレームへの対応は、顧客対応のなかでも特に慎重さが求められます。クレーム対応のポイントは以下になります。

話を聞いて心情を理解する

クレームにはそれぞれに意図があり、ただ謝罪するだけでは事態は解決しません。その後の対応をスムーズに進めるためにも、まずは顧客の主張にじっくりと耳を傾けて相手の心情に寄り添いましょう。

事実確認を行う

顧客の主張を把握した後は、クレームの内容に関して社内で事実確認を行います。仮にクレームが顧客の誤解であっても、なぜ誤解が発生してしまったのかを検証することで、今後の再発防止につなげることができます。

問題に対しての解決策を提示する

クレームへの返答や対応が遅れることは、さらなるクレーム発生の原因となります。迅速に対応し、顧客に対する誠意を見せることが大切です。

クレームに対するお詫びと感謝を伝える

クレームは顧客の心情を把握し、業務を改善するための手がかりを得られるチャンスでもあります。謝罪の際は、併せて感謝の意を伝えると印象もよいはずです。

内容を今後のサービス改善に反映する

対応が完了した後は、あらためて対応の内容を検証し、同様のクレームが再び来ることのないようチェック体制の強化やサービスの品質向上に努めましょう。

まとめ

顧客対応に求められるスキルは、種類こそ多岐にわたるものの、いずれもビジネスにおいて基本となる能力です。そのため、可能であれば新入社員研修といった早い段階から育成に着手することが望ましいでしょう。

新入社員研修に関しては、リクルートマネジメントソリューションズでもZ世代の新人の定着・活躍支援に対応したプログラムを用意しています。ぜひ従業員の顧客対応力向上にご活用ください。

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