用語集
タイパ(タイムパフォーマンス)とは? 意味や使い方、コスパ・スぺパとの違い
- 公開日:2024/07/18
- 更新日:2024/07/18
1日は24時間。リアルとデジタルの双方に挟まれ、より多くの時間が欲しくなる現代社会においても、それは変わりません。今回は、そんな現代社会において重視されつつある「タイパ」についてご紹介します。
タイパとは?
タイパ(タイムパフォーマンス)とは、「自分が費やした時間」と「得られた成果や満足度」を対比する和製英語です。タイパの用例としては、以下が挙げられます。
<用例>
- 短い商談時間で高い成果を上げられた→「タイパが良い仕事だった」
- 長編映画を見たが、内容がつまらなかった→「この映画はタイパが悪い」
- 短い時間で効率的に物事を進めたい→「タイパ重視で進めたい」
「時間対効果」と訳されるタイパが注目を集めるようになったのは2022年。三省堂が主催する「今年の新語2022」にてタイパが大賞に選ばれたことを機に、幅広い世代に知られるようになりました。「短い時間で最大の結果を得たい」というニーズを持つZ世代を中心に浸透しており、ビジネスの場においてもタイパを重視する人が増えています。
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コスパ・スぺパとの違いは?
タイパと同じく「〇〇対効果」を表す言葉として、「コスパ」や「スペパ」があります。
コスパとの違い
コスパとはコストパフォーマンス(cost performance)の略で、費用対効果のことを指します。支払った金額に対してお得感があるなら「コスパが良い」、支払った金額に対して割高であると感じる場合は「コスパが悪い」というように、自分が支払った費用に対する効率を表すところが特徴です。
スぺパとの違い
スペパとはスペースパフォーマンスの略で、空間対効果のことを指します。「この収納アイテムを置くとかえってスペパが低くなる」「この間取りのスペパは最高だ」というように、限られた空間の使い方を評価する時に用いられています。リモートワークの浸透を機に在宅時間が増えやすくなったことなどから、自宅の間取りや収納の効率化を考える「スペパ」の注目度が上がっているといえるでしょう。
タイパが使われるようになった背景は?

タイパが意識されやすくなった背景としては、現代人を取り巻く環境と価値観の変化が挙げられます。
IT技術・ネット・デジタルコンテンツの普及
昨今はIT技術の発展により、スマホやパソコンといったツールさえあれば短時間で大量の情報にアクセスできるようになりました。マスメディアだけが情報収集の主流だった頃と比べて、個人が1日に得ることができる情報量も爆発的に増えたといえるでしょう。
ここで意識されやすくなったのが、タイパです。インターネットやメディアには無限の情報がありますが、個人が情報収集に使える時間には限りがあります。限られた時間でより多くの情報を集めるためには、効率化が欠かせません。「短い時間で効率的に」という意識付けを行うシーンが日常的に増えたことから、タイパを意識する人も増えているといえるでしょう。
時間に対する価値観や考え方の変化
タイパが意識されやすくなったもう1つの背景として挙げられるのが、価値観の変化です。
かつて日本社会には、「働く時間が長いのは当たり前」という風潮がありました。しかしデジタルネイティブであるZ世代を中心に、「自分が価値を感じられることのために時間を費やしたい」と考える人が増えています。企業においても業務の効率化を図り、残業を減らそうとする傾向が顕著です。社会全体で「限りある時間を効率的に使いたい」と思う傾向が強まっているといえるでしょう。
タイパを意識するメリット
タイパを意識すると、日常生活だけでなく、ビジネスでもさまざまなメリットを得ることが可能です。
生産性の向上・業務の効率化
業務中のタイパを意識すれば生産性がアップし、業務の効率化にも繋がります。
仕事のタイパを良くする、つまり「短い時間でより多くの仕事をこなす」ためには、今までの業務フローを見直す必要があります。業務の各工程をあらためて確認し、効率的ではない作業を最適化することで、作業時間の短縮や生産性の向上を目指すことが可能です。
ワークライフバランスが向上する
タイパを意識して仕事の効率化を図ることで、作業時間の短縮がねらえます。作業時間が短ければ残業も発生しにくくなり、プライベートの時間も増やしやすくなるところがメリットです。仕事を業務時間内にきちんとこなし、余剰時間を趣味や家族との時間に充てるという、ワークライフバランスの整った生活も送りやすくなります。
【企業側のメリット】優秀な人材の確保
タイパの意識付けは、企業側にもメリットをもたらします。例えば社員全員がタイパを意識し、業務改善を進めていけば、時短勤務をはじめとする多様な働き方も導入しやすくなります。ライフステージに合わせて柔軟に働ける環境が整えば、育児や介護などでフルタイム勤務が難しい人材も働きやすくなるでしょう。結果的に採用の幅も広がることから、優秀な社員の採用もしやすくなり、企業全体の業務効率をさらに上げていくことが可能です。
タイパを意識しすぎることのデメリット
一方、タイパを意識しすぎることによるデメリットも存在します。
常に時間に追われている感覚になる
タイパは自然と効率を求めてしまうため、時間に追われている感覚になりやすく、常にタイパを意識すると、場合によっては疲弊してしまうこともあります。
結果を重視しすぎて挑戦をしなくなる
タイパを重んじるということは、時間効率を最重視することにほかなりません。よって本来なら自分自身で試行錯誤すべきことも「時間の無駄」に思えてしまうほか、結果が出にくい挑戦を避けやすくなってしまう傾向があります。
タイパを重視することは確かに大切ですが、「最短距離で正解にたどり着くこと」ばかりが最善とは限りません。疲れた時や、自分で考えたいと思った時はタイパを横に置くなどして、自分のパフォーマンスを維持していくことが大切といえるでしょう。
ビジネス上でタイパを上げる方法と注意点

最後に、ビジネス上でタイパを上げる方法と注意点をご紹介します。
業務に優先順位を付ける
ビジネスのタイパを良くしたい場合は、まず業務内容に優先順位を付けましょう。優先度の低い仕事にこだわりすぎるとパフォーマンスが落ちるほか、やるべき仕事が消化しきれなくなるリスクがあるためです。また優先順位の判断については、同僚や上司に確認するなどして、独りよがりの判断にならないよう注意すると良いでしょう。
当たり前にしていることを見直す
業務の中には「今までやっていたから当たり前にやっているが、本当は今はやらなくても良いこと」が潜んでいる場合が往々にしてあります。一つ一つの仕事の意味を考えて進めることで、やらなくて良いことや、もっと効率化できることを見つけることができ、その結果仕事全体のタイパを上げることができます。
集中力が高まる環境を整備する
ビジネスのタイパを上げるには、集中力を維持できる環境をつくることも大切です。パーソナルスペースが確保されているオフィスがあれば業務に集中しやすくなりますし、使いなれたマウスやキーボード、エルゴノミクスチェアの使用が許可されていれば、疲労の緩和にも繋がります。
周りの理解を得ること
なお、タイパの向上を目指す際には、「周りから理解が得られそうかどうか」を事前に確認するようにしましょう。時間効率を求めるあまり自分の好きなように業務フローなどを変えてしまうと、かえって職場でマイナスの評価を受けることにもなりかねません。周囲の意見も取り入れながらタイパを目指すことで、自分自身の成長にも繋がるでしょう。
まとめ
プライベートはもちろん、ビジネスでもタイパを意識していくことにより、生産性向上や業務の効率化に繋げることが可能です。時短や効率化について学べるタイム・マネジメント研修なども活用しつつ、より良い「時間の使い方」を意識してみてはいかかでしょうか。
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