営業なのに会話が続かない…営業トークを磨くより「聞く力」を鍛える。社員研修・社員教育のリクルートマネジメントスクール
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営業なのに会話が続かない…営業トークを磨くより「聞く力」を鍛える

営業職は「会話」の仕事というイメージが先行しています。そのため、「会話が続かない」「トークスキルに自信がない」といったことを理由に、営業職として自信を持てない若手営業も多くいるようです。しかし、実際には成績の良い営業担当ほど必殺の決め台詞といった営業トークは持っていないもの。彼らが特化しているのは、 「話す力」よりもむしろ「聞く力」です。今回は、営業職において極めて重要な「聞く力」についてご紹介します。

成績が良い営業ほど、質問を投げかけるだけで自分からはあまりしゃべらないと言います。なぜ、質問をしているだけで商談を成約へ結び付けられるのでしょうか?これを理解するためには、商談の成約に至る5つのステップについて理解することが必要です。

■お客様の心理に合わせた商談の5つのステップ
商談の成約に向けて、営業は以下の5つのステップを踏みます。

 1.関心
   円滑に商談を進められる環境作りを行います。
 2.認識
   お客様のニーズを明らかにします。
 3.選択
   選択肢を提示し、お客様にとって最適な解決策を探ります。
 4.疑問
   お客様の疑問点を解消します。
 5.決定
   最終的に選ばれた解決策の実行を促します。

■質問を投げかけお客様を「決定」まで誘導する
上述した5つのステップを踏むために、休む間もなく話し続けてお客様を引っ張るような営業は、嫌われてしまいます。お客様は自分で関心を持ち、自分で自分のニーズを発見し、自分で選び、自分で決定したいのです。営業は、お客様が進む道筋を分かりやすくするために、要所で質問を投げかけるだけ。これこそが営業における「聞く力」の本質です。

こでは、商談のファーストステップである環境作りについてお話します。この段階で重要なのは「ラポールのスキル」「動機づけのスキル」です。

■ラポールのスキル
営業活動の初期段階において重要視されているが「ラポールのスキル」です。ラポールとは信頼関係を意味し、「ラポールのスキル」を簡単に述べるなら「お客様に気に入られるテクニック」と言えるでしょう。お客様の話題に関心を示す、共通の話題を出す、お客様をナチュラルに褒める、といった方法が一般的です。

■動機づけのスキル
ラポールによって「つかみ」を行った後は、早速自社の商品・サービスに関心を持ってもらうことが必要です。お客様のニーズを想定する、商品・サービスの具体的な用途を示す、などに留意して、商品・サービスの動機づけを行いましょう。また、ここからはお客様に質問を投げかけることになりますが、印象を良くするためには、質問の許可を求めること重要です。

ファーストステップを踏んでお客様が商談を続ける気になっていただけたなら、積極的に質問を投げかけます。「概要の質問」「問題の質問」「影響の質問」「意志の質問」といった4タイプの質問を、状況に応じて使い分けましょう。

■【概要の質問】現状を認識する質問・ありたい姿を認識する質問
いきなり核心をつこうとしても、お客様のニーズは急には明確になりません。まずは現状を認識する質問や、理想の姿を描いていただくための質問を投げかけます。

■【問題の質問】ニーズ(問題・要望)を認識する質問
理想の姿に対する現状の課題や問題点をニーズとして認識していただければ、その後の商談へと誘導しやしやすくなります。

■【影響の質問】ニーズの重要性、優先順位、影響を認識する質問
ニーズを満たすことでお客様やその周囲にどのような影響があるのか、達成することの重要性、プライオリティといったものを認識していただくための質問を投げかけます。ニーズは数値化するなど、具体的かつお客様自身に話していただきましょう。

■【意思の質問】ニーズ実現への意思・意欲を認識する質問
その後の商談プロセスへと進むために、お客様自身に「ニーズを満たしたい」という意志があることを認識していただく質問を投げかけます。ニーズを実現したい時期や予算、その理由も伺ってください。

「聞く力」を駆使しお客様のニーズを明確にすることができれば、商談成立の確率は格段に高くなります。弊社では「聞く力」をはじめとする営業で役立つスキルの獲得を目指した「営業研修」をご用意しております。

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