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リソースとは? 意味や種類、リソース管理の方法を解説

  • 公開日:2024/11/05
  • 更新日:2024/11/05

人材や資金といった限りある「リソース」をいかに管理し活用していくかは、企業が変化の激しい現代を生き抜くうえでの最重要課題といえます。本記事では、リソースの種類や管理の方法、管理にあたってのポイントなどを紹介します。

リソースとは

リソースとは、日本語で「資源」を意味する言葉であり、ビジネスにおいては企業の運営に必要なあらゆる材料や資産を指します。リソースの主な例として、人材や設備、資金、情報、時間、知的財産などが挙げられます。

企業が活動するうえで絶えずさまざまなリソースが要求される一方、リソースはその多くが有限であり、不足すれば業績や事業成長に深刻な影響を及ぼします。そのため、企業には自社が持つリソースを適切に管理・活用することが求められます。

ソースとの違い

ビジネスシーンでは、リソースと似た「ソース」という言葉が使われることがありますが、こちらは主に物事の「出どころ」を意味します。例えば、業務で扱う備品そのものはリソースであるのに対し、ソースはその備品の仕入先を指します。

アセットとの違い

「アセット」はリソースと同様に企業の持つ「資産」を表す言葉ですが、実際に指しているものは少々異なります。というのも、リソースは主に何らかの目的に使うことで価値が生まれる資産を指すのに対し、アセットはそれ自体がすでに価値を持っている資産を指します。

具体的には、特許や土地、証券など、所有しているだけで一定の利益や効果を発生させるものがアセットにあたります。

リソースの種類

リソースは、その内容に応じていくつかの種類に分けられます。

ヒューマンリソース

ヒューマンリソースとは「人的資源」、つまり従業員や役員といった企業を動かす人材のことです。人的資源の管理はHRM(Human Resource Management)という略語で表されることが多く、企業のなかでは主に人事部や管理職などが担います。

経営リソース

ヒューマンリソースを含む、経営に必要なすべてのリソースをまとめて経営リソースと呼びます。経営リソースは「ヒト・モノ・カネ」の有形財産と「情報・時間・知的財産」の無形財産の2種類に分けられ、いずれも適切なタイミングで活用することが求められます。

外部リソース

外部リソースとは、自社で保有しているわけではないものの、必要に応じて活用できる社外のリソースを指します。具体的には、アウトソーシング(業務委託)や派遣人材などが該当し、社内のリソースが十分でない場面などで効果を発揮します。

リソース管理とは

リソース管理とは、自社の経営資源や事業の進捗状況を適切に把握し、リソースを効果的に活用できるよう管理する取り組みのことです。目標の達成や利益の向上など、リソース管理はさまざまな目的で実施され、特にヒューマンリソースマネジメント(HRM)は人材自身にもプラスの影響を与えます。

リソース管理の重要性

企業にとってリソース管理が重要とされる理由の1つが、すでに直面している課題やトラブルへの対処だけでなく、これから起こる問題の予見・防止につながる点です。

企業が直面する問題の原因が、リソースの偏りや不足、配置ミスに起因することは多くあります。そのため、自社のリソースの状態を常に把握していれば、次にどんな問題が起こる可能性が高いかが分かり、早い段階から対策に取り組むことができるのです。

リソース管理のメリット

リソース管理の実施には、ほかにも以下のようなメリットが存在します。

人的リソースを適切に配置できる

リソース管理によって人材の能力や特性を把握すれば、それぞれの強みが発揮されるような業務や部署へ、適切に人材を配置できます。このことは、業務の生産性だけでなく、人材自身の能力やエンゲージメント(自社への愛着)の向上にもつながります。

また、リソース管理を通じて得られる情報は、現時点で人手が足りていない業務を割り出し、そこに必要な人材を配置したり育成したりしていくうえでも役立ちます。人材を偏りなく配置できれば、一人ひとりの負担も減り、ワークライフバランスの改善も見込めるでしょう。

適切な投資が可能になる

適切にリソースを管理できている状態が続くと、自社のリソースに一定の余裕が生まれます。その結果、成長が十分でない分野や今後発展が期待される分野など、他の分野に余剰分のリソースを投資することも可能になります。

リソース管理の方法

ここからは、リソースの種類ごとに管理の方法を解説していきます。

ヒトのマネジメント方法

人的資源のマネジメントは、人材の価値を高め、有効に活用することを主な目的としています。その方法は、採用・配置・評価といった人事のほか、能力の育成やキャリア開発、モチベーションや労働状況の管理、福利厚生や職場環境の整備など多岐にわたります。

自ら能動的に業務を遂行し、優れた成果やアイディアを生み出す人材は、数ある経営リソースのなかでも極めて優先度の高いリソースです。そのため、近年では人材を「資本」とみなして経営の軸とする「人的資本経営」という考え方も大きな注目を集めています。

モノのマネジメント方法

リソースとしての「モノ」とは、業務で用いる備品や設備、システム、商品などを指します。これらのマネジメント方法には、購入(導入)やそのための環境整備、定期的なメンテナンス、在庫状況のチェックなどがあります。

モノのマネジメントでは、品質とコストパフォーマンスをいかに両立するかが重要なポイントです。例えば、一部の備品や設備は新品を購入するよりも、中古商品やレンタルサービスを利用した方がコストを抑えられる場合があります。

カネのマネジメント方法

カネのマネジメントにおける最大の目標は、企業が安定的に経営や成長を続けられるよう、健全な資金運用体制を確立することにあります。具体的には、予算やキャッシュフローの管理、財務報告の透明性の確保などがその方法にあたります。

加えて、為替・金利の変動といったリスクや各種税金への対策を進めることも、会社の大切な利益や資産を守る重要な取り組みです。

情報のマネジメント方法

情報のマネジメントとは、顧客や市場に関するデータ、業務のノウハウといった情報を蓄積し、必要に応じてスムーズにアクセスできるような環境を整えることを指します。

実際の取り組みの例としては、情報を管理するシステムの構築・運用、情報自体の分析・活用などが挙げられます。また、プライバシーの保護やセキュリティの強化といった、各種トラブルへの対策もその一環です。

時間のマネジメント方法

組織の生産性を高めるためには、業務の進め方やスケジュールを見直し、限られた時間を有効に使うことが大切です。こうした時間のマネジメントは、主にタスク管理ツールの導入、新たな勤務体系の導入、一部業務のオンライン化といった方法で行われます。

ほかには、従業員に向けて時間の使い方に関する研修を実施し、組織全体の意識改革を促すのも効果的な取り組みでしょう。

知的財産のマネジメント方法

商標権や意匠権、特許といった知的財産は、自社独自の財産として企業の利益やイメージの向上に貢献します。ただし、その価値を発揮し続けるためには、企業による継続的なマネジメントが欠かせません。

例えば、各種知的財産は他者によって侵害される可能性もあるほか、扱い方を誤ると逆に他者の権利を侵害してしまうこともあります。そのため、企業には自社の持つ権利やライセンスを適切に把握・評価し、責任を持って保護・活用に取り組むことが求められます。

人的リソース管理のポイント

ここからは、リソース管理のなかでも特に重要性の高い、人的リソースの管理を効果的に行うためのポイントを紹介します。

社内規定を定める

トラブルを回避するためにも、人的リソースの管理は常に決まった形式で公平に実施することが大切です。あらかじめ社内におけるルールを定めて共有しておけば、どの部門や担当者でも一貫した管理が行えるでしょう。

現場の声を入れる体制をつくる

人的リソース管理では、社内業務についての専門的な知識が求められる場面もあります。そのため、人事担当者を選ぶ際は営業など人事部署以外の社員から抜擢・育成を行うのも効果的です。こうした人材育成や組織開発については、以下の記事でも詳しく解説しています。

外部の専門家に業務委託したりツールを用いる

リソース管理の質や効率をさらに高めたい場合には、外部の専門家や研修会社、ITツールなどを活用してみるのもよいでしょう。例えば、管理の効率化には以下のようなシステムの導入がお薦めです。

また、以下の記事で解説しているHRテクノロジー(HRテック)も、人的リソースの管理に高い効果を発揮するでしょう。

まとめ

リソースは活用することで価値が生まれる資源であり、適切に管理すればその価値はさらに大きなものとなります。なかでも、人的資源は獲得しただけで安心するのではなく、その後も継続的に育成していくことが重要です。

ちなみに、人材育成に関しては弊社でも多彩なサービスを提供しています。以下の研修プログラムでは、新入社員の意欲と力を引き出し、自律的な人材へ育てるためのポイントが学べますので、ぜひ活用してみてください。

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