導入事例
コンパクトな人事体制で半年にわたる次世代リーダー育成の実践プログラムを導入
株式会社大丸松坂屋百貨店
- 公開日:2026/04/27
- 更新日:2026/04/27
事例概要
背景・課題
・社会経済と事業環境の変化から、現場の課題解決力強化と推進力が経営課題に
・新人研修後の階層別教育が十分に用意できていなかった。特に次世代リーダーとして組織の中核としての活躍期待が大きいことから、「中堅社員研修」の新設を検討
・職制での行動変容につながる実践的な研修を目指す一方で、研修新設のノウハウ不足と限られた運営工数に葛藤があった
検討プロセス・実行施策
・中堅社員向けに課題解決とリーダーシップを学ぶ半年間のプログラムを提供
・受講者の上司に研修の意義内容を丁寧に説明し、部下に積極的に関わってもらった
・研修サポートツール「Learning Pit」を積極活用し、事務局の負荷を軽減しながら受講者の学びを実践につなげる仕組みを整え、研修管理の質を向上
成果・今後の取り組み
・研修終了1カ月後、学びを「実践した」受講者が94%、「変化実感あり」の受講者が70%以上
・上司や周囲も78%が「受講者本人が変化した」と感じている
・上司の積極的な関わりを求めたことは、上司の意識変革にもつながっている
背景・課題
現場の課題解決力を高める「中堅社員研修」、導入に立ちはだかったノウハウや運営工数への不安

古澤:私たち大丸松坂屋百貨店は、大丸11店舗、松坂屋4店舗を中心に、全国に15店舗(分店・関連会社含む)の百貨店を運営しています。百貨店ビジネスは今、社会経済と事業環境の急速な変化に合わせて、継続的なアップデートを求められています。
これを実現し続けるためには、現場の社員一人ひとりが、お客様のニーズや課題を的確に把握したうえで、ニーズに応えたり課題を解決したりする必要があります。特に、20代後半~30代の中堅社員たちには、革新的創造を起こす力、周囲を巻き込む推進力、後輩の育成力などを存分に発揮し、次世代リーダーとして飛躍してもらいたい、と強く願っています。
しかし、中堅社員たちは、与えられた役割を果たす力は十分に高いのですが、課題を主体的に解決する姿勢や能力については伸ばしていく必要があると考えていました。実際、マネージャー昇進時のアセスメントでは、新任マネージャーたちは革新創造力、周囲を巻き込んだ推進力、育成力などにまだ伸びしろがあるという結果も出ていました。また、彼らに「これからマネジメントを目指したいですか、スペシャリストを目指したいですか」と面談で聞いても、やってみたことがないから分からないという答えが返ってくることが多く、主体的キャリア形成の意識が不足していると感じることもよくありました。
このような中堅社員たちの現状を見て、私は以前から、中堅社員向けに課題解決スキル、リーダーシップ、キャリア形成などを実践的に学べる場を用意し、彼らの成長と活躍を支援したいと考えていました。頑張っている中堅社員たちを人事面から支援する方法はないかと模索し、「中堅社員研修」の新設を検討し始めました。
この時、社内の年齢構成を鑑みると、次世代管理職育成が必要なタイミングでした。また、最近は中堅世代のキャリア採用が増えており、彼らに受講してもらう研修も用意できたらと思っていたのです。さまざまな意味で、中堅社員研修は今の大丸松坂屋百貨店に最適な施策でした。
ただ、中堅社員研修を実現するためには2つの壁を越える必要がありました。1つは「ノウハウ不足」の壁です。私のチームは採用育成が担当領域ですが、現在のメンバーで研修を一から企画開発することは今回が初めてでした。対象者約200名の中堅社員研修を新設するノウハウが不足していましたが、この壁を乗り越えることがチーム・メンバーの成長機会につながると考えました。もう1つは「限られた運営工数」の壁です。限られた工数で中堅社員研修を企画運営しなければなりませんでした。実施するからには、単に知識を学ぶだけの場ではなく、現場実践を重視して、中堅社員の成長と飛躍を実際に後押しできる施策にしたいと思っていました。しかし、限られた工数で実現できるのか、という点には懸念がありました。
検討プロセス・実行施策
中堅社員向けに課題解決とリーダーシップを学ぶ半年間のプログラムを提供
古澤:2025年4~9月、「中堅社員研修」を実施しました。中堅社員が課題解決とリーダーシップを学ぶ半年間のプログラムです。半年間に2回のオンライン集合研修で学びを得て、さらに集合研修の合間に本人たちが学びを実践することで、課題解決力やリーダーシップを実際に磨いてもらうカリキュラムになっています。毎回、事前・中間・事後課題などを用意して、半年にわたって継続的に学び続ける環境をつくりました。

中堅社員研修のパートナーにリクルートマネジメントソリューションズを選んだのは、「ノウハウ不足」と「限られた運営工数」の2つの壁を乗り越える手助けをしてもらえる、と感じたからです。
ノウハウ不足に関して言えば、同社の「知識を学ぶだけでなく行動変容を起こすことを大事にするカリキュラム」に魅力を感じ、中堅社員たちの実践力を最も伸ばしてくれると感じたことが決め手でした。
限られた運営工数については、同社のソリューションプランナー、ソリューションアーキテクトが私たちの情報を丁寧にヒアリングし、一緒になって課題を明らかにしたり、研修の方向性を考えたりしてくれたことが好印象でした。この人たちが支援してくれるのなら、限られた工数でも最後までやりきれるだろうという安心感を得られたのです。実際、研修の最中も常に伴走してくださり、細かなところまで目を配ってもらえました。初めてのお取引でしたが、最後まで安心して任せることができたのです。
また、私たちにとっては研修サポートツール「Learning Pit」が非常に魅力的でした。後ほど詳しく説明しますが、Learning Pitは実際に受講者の研修効果向上と事務局の工数削減に大きく役立ちました。Learning Pitの存在も、リクルートマネジメントソリューションズを選んだ理由の1つです。
受講者の上司に研修の意義内容を丁寧に説明し、積極的に部下をサポートする体制を構築
古澤:今回の中堅社員研修の特徴の1つが、「受講者の上司の関わり」です。一般的な研修だと、研修後は受講者本人の意思で行動を変えていきますが、私たちは、研修効果を高めるポイントの1つが受講者の上司の関わりだと考えました。リクルートマネジメントソリューションズのソリューションプランナー、ソリューションアーキテクトからも、上司の理解と巻き込みが大切だと教えていただいたので、積極的に働きかけるようにしました。当社は全国に店舗があるため各店舗の人事に協力してもらい、上司と本人のフォローをお願いしました。もちろん、私も各上司とコミュニケーションを取り、理解を得られるよう取り組みました。

そのうえで上司側に、「集合研修前後に、受講者に一声かけてあげてください」「事前・中間・事後の課題について、上司の立場から動機づけをしてください」「受講者の変化や周囲への影響などを私たちに詳しく教えてください」といったお願いをして、受講者を積極的に支援してもらいました。
そして研修の一環として、集合研修後に上司が受講者にアドバイスする「職場での実践レビュー」やLearning Pit、中間・事後課題を通じて、両者が定期的に対話する機会を用意しました。このような取り組みの結果、多くの上司が今回の研修の意義や意味を深く理解し、しっかりと受講者をサポートしてくれたことが、研修が成功した理由の1つです。
研修サポートツール「Learning Pit」を積極活用し、負荷を軽減しながら研修管理の質を高めた
古澤:今回の中堅社員研修の管理は、研修サポートツール「Learning Pit」を通して行いました。受講者・上司とのコミュニケーションや動機づけ、さまざまな事務局業務、各集合研修後のアンケート回収、データ分析などが、Learning Pitを使うと極めて簡単にできました。半年間の研修を限られたマンパワーで実施できたのは、Learning Pitとリクルートマネジメントソリューションズのソリューションプランナー、ソリューションアーキテクトのおかげです。
成果・今後の取り組み
研修終了1カ月後、学びを「実践した」受講者が94%、「変化実感あり」の受講者が70%以上
古澤:中堅社員研修の成果をLearning Pitのデータを中心に語ると、終了1カ月後、学びを「実践した」受講者が94%、「変化実感あり」の受講者が70%以上いました。また、上司や周囲の78%が「受講者本人が変化した」と感じています。もちろん、彼らの変化が能力発揮につながり、現場へのポジティブな影響として表れるのはこれからですが、本人たちも上司たちも変化を感じていることは一定の成果と捉えています。近い将来、周囲の後輩や同僚などを主体的に支援し、現場に良い影響を及ぼす中堅社員が増えることを楽しみに期待しています。
また、上司の積極的な関わりを求めたことは、上司の意識変革にもつながっています。これまで以上に、部下の人財育成に力を入れてもらう意味においても、今回の研修は大きなきっかけになったと感じています。今後、上司たちにはさらに深い関わりを求めていきたいと思っています。

それから、本研修が「人財交流の貴重な機会」となったことも見逃せません。私たちは北海道から九州まで全国に店舗を構えていますから、店舗間の人財交流の機会はどうしても限られてしまいます。特にキャリア採用者は、他店舗にはほとんど人間関係のつながりがないケースが大半です。
今回、オンライン集合研修のなかで「はじめまして」の声を本当に多く耳にしました。
半年間の研修プログラムによって、店舗を超えてさまざまなつながりができたことは、本人にとっても会社にとっても大きな財産だと考えています。アンケートには、「この研修で生まれた人間関係が日常業務にプラスになると思う」といった内容のコメントをしてくれた受講者が多くいました。人財交流がポジティブな成果に結実することにも期待しています。
中堅社員研修は来年度以降も継続する予定です。中長期的な取り組みとして定着させ、次世代リーダーとして現場で活躍する社員、マネジメントに興味を持ち活躍していく社員を増やしていきたいと考えています。
ソリューションプランナーの声

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
営業3部5グループ
ソリューションプランナー
池田紗莉
大丸松坂屋百貨店様は、社会環境や消費者ニーズの変化が加速するなか、「変わり続けなければ会社は存続できない。未来を牽引する中堅社員に活躍してもらいたい、リーダーとして飛躍してもらいたい」という強い思いをお持ちでした。
このような変革への思いを踏まえ、本施策は、中堅社員が「現場のニーズを捉え、組織を巻き込みながら新たな価値を創造できる人材」へと成長することを目指し、人事の皆様と共に企画いたしました。Learning Pitの活用や周囲との関わり方を意図的に仕組み、学びを実践につなげる全体設計としています。
初年度の取り組みで、まだ道半ばではありますが、受講者の行動変化を人事の皆様と共に確認できたことも、大変うれしく思っております。これからも弊社一丸となって、大丸松坂屋百貨店様のさらなる発展に貢献できるよう、全力でご支援してまいります。
ソリューションアーキテクトの声

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
HRD・ODテーマ推進部提携サービスグループ
ソリューションアーキテクト
塚本 貴子
今回の施策を通じて、大丸松坂屋百貨店様が一貫してこだわっておられたのは「学びを現場に還元する」という点でした。この思いを形にするため、集合研修と職場実践を繰り返す設計に加え、受講者の上司を育成の当事者として巻き込む仕組みを人事の皆様と共に丁寧に構築しました。
上司への事前説明やLearning Pitを使った職場での実践レビューの設計が、受講者の行動変化を後押しできたと感じております。半年間にわたる学びの定着を人事の皆様と共に伴走できたこと、そして受講者の変化を一緒に実感できたことを、大変うれしく思っております。引き続き全力でご支援してまいります。
取材日:2026/01/29
企業紹介

株式会社大丸松坂屋百貨店
江戸時代の創業以来、大丸・松坂屋は「お客様や社会への貢献を最優先に考える」という精神に基づいたこの社是を大切に守りながら、お買い物を通じて人を、そしてその暮らしを豊かにする価値を提供してきた。時代が変わり、テクノロジーが進化し、環境が一変した今日もその精神は受け継がれている。大丸11店舗、松坂屋4店舗を中心に、全国に15店舗(分店・関連会社含む)の百貨店を運営、各店舗の立地特性に応じた品揃えとサービスで、顧客のニーズに応えている。
※記事の内容および社名・所属等は取材時点のものとなります。
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