課題解決のポイント
部下の状況に応じて、アサインする仕事や関わり方をデザインする
「部下育成」は、マネージャーの役割として特に重視されていますが、具体的には何をすることなのでしょうか?「業務上の改善点を指導する」「仕事のコツを教える」といった行動がすぐに思い浮かぶと思います。こうした答えも決して間違いではありませんが、部下育成では「マネージャー自身が教える」こと以上に、「本人が学ぶプロセスを支援する」ことが重要です。「Learning by Doing」という言葉があるとおり、人は自ら経験することによって学び、成長していきます。効果的な指導の仕方とは、効果的な「学ばせ方」であり、主役は部下なのです。効果的な部下育成を行う上で重要な要素には、大きく3つのポイントがあります。
育成計画
業務計画と同じく、育成も「いつまでに」「どんな能力・意識を」「どの程度まで」高めるかという計画が重要です。ただ、この計画は上司の意向だけで決めるものではありません。面談など部下との対話場面で、上司からは現実的な要望や成長の期待を部下に伝えつつ、一方で部下の将来像や取り組みたいテーマを本人から引き出すプロセスが欠かせません。つまり、部下のキャリアについてともに考え、ともに成長目標を作ることが重要なのです。部下自身の成長や将来像をベースに計画していくことで、部下の納得感や意欲も高まります。
仕事の割り当て
冒頭に記載したように、部下が成長する起点は「仕事」です。ビジネスパーソンの成長の70%は仕事で決まるという調査もあるほどです。マネージャーが部下に付与する仕事の内容次第で、部下の成長は大きく左右されるのです。マネージャーは「誰にどの仕事を割り振れば組織目標が達成されるか」という業務視点だけでなく、「この仕事を通じて部下は何を学べるのか」という育成視点を持ちながら、部下の仕事設計を行う必要があります。
部下に合わせた日常の関わり
部下が仕事を遂行するプロセスで、マネージャーは指導的な関わりが求められます。その際、部下一人ひとりの特性に合わせた関わり方をすることで、学習効果を高めることができます。近年導入が増えている「1on1ミーティング」は、日常的な関わりのなかでより効果的に一人ひとりの部下と向き合う時間を作るための仕組みです。例えば、まだ業務に習熟していない部下の場合は積極的に「教える(ティーチング)」必要がありますが、十分に習熟している部下には、考えてもらうために、コーチングをしていくことが有効でしょう。日頃から、部下の特徴を意識的に把握し、個々に応じた関わり方を試しながら、指導方法の引き出しを増やしていきましょう。
施策事例
事例1不動産・住宅関連企業
中長期経営視点からのピープルマネジメント強化
- 背景
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- 多くのマネージャーが、部下との関係構築や人材育成の重要性・必要性を意識していたが、十分な時間とパワーを充てられずに悩んでいた
- さらに、部下の人員構成や価値観が多様化していることや、複雑な課題に対して常に短期間で成果を出す必要に迫られている仕事の状況などが、ピープルマネジメントの難しさに拍車をかけていた
- 施策
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- 研修前にマネージャーの置かれた状況をイメージして、何が一助になるのかを徹底的にイマジネーションした上で、明日から職場で実践できる具体的な方法を得られる研修設計を行った
- 研修では、最初にマネジメントの現状を自覚した上で、効果的にマネジメントを行うための3つのヒント「やる気を引き出すための視野・視点」「ジョブとピープルマネジメントを両立させる方法」「部下を動機付けする具体策」を学び、明日から実行できる自分専用のマネジメントプランを作成して持ち帰ってもらった
- 研修3カ月後のアンケートでは、作成したアクションプランの実践度は96%で、「職場のコミュニケーションが活発になった」「部下の手戻り業務が減った」など、研修をきっかけに意識や行動が変わったマネージャーが非常に多いことがうかがえた
- 研修を受講したマネージャーの部下からは、「上司がピープルマネジメントへの取り組みに理解をしてくれたので自信がもてた」「経験から適切なアドバイスをもらえたのがうれしい」などの声が出ており、研修が起点となって職場にも良い影響が出ていることが確認された
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