方針策定力の向上

課題解決のポイント

主体性を発揮できるマネジャーをどう輩出するか

事業を取り巻く環境変化が速いなかでは、「先を見越した戦略を策定し、その方針を示すこと」と「その戦略・方針を迅速かつ着実に推進すること」が重要です。

マネジメント業務の負荷が高まり、業績圧力も強いと、マネジャーはどうしても短期的な目標の達成に焦点を当ててしまいがちです。そうしたマネジャーのマネジメントを受けたとき、メンバーも短期目標をどう達成するかに関心が集中することは想像に難くありません。マネジャーが主体性をもって事業経営に携わることが求められる一方で、この短期・業績圧力の連鎖をどう断ち切ればよいのでしょうか。下図は、どのように組織マネジメントの方針を立て、実行につなげていくかをモデル化したものです。この「方針」には、運営方針と実行方針があります。

方針策定を組み込んだ計画体系図

「運営方針」とは、組織目的を遂行する「基本的なガイドライン」であり、目的の意義を反映して目的と目標を連結するものです。「実行方針」とは、目標を達成するための「進むべき道筋」であり、目標と実行計画を結びつけるものです。マネジャーが、運営方針と実行方針を自組織に照らしてどのように策定できるかが重要です。以下、そのためのポイントを大きく3つ挙げます。

上位層とのコミュニケーションを密にする

多くの組織で起こっている現象が、マネジャーのなかの上位層と中間層の意識・視界の断絶です。上位層のマネジャーは、より経営に近い立場で自部署の運営方針を策定した上で、方針の実行を自組織の管理者に委ねています。この際、上位層が自部署を変えていくためのビジョンをもっていたとしても、中間層のマネジャーには業績や数字面しか伝わっていないことが多いのです。そのため、上位層のマネジャーと中間層のマネジャーが、自組織をどう展開していきたいのかをしっかりと共有することが重要です。

方針策定のスキル・フレームを付与する

先ほどの調査にもあったとおり、総じて中間層のマネジャーは業績を達成するための実務能力はメンバー時代から強化されていることが多いのですが、方針を構築するための体系的なフレームやスキルが不足しがちです。特に「運営方針」の策定にあたっては、環境認識や資源認識をどう自組織と紐づければよいかなど、メンバー時代には鍛えづらいスキル・フレームを手に入れることが欠かせません。

自分の拠り所を明確にする

上位層とコミュニケーションを密にして、スキル・フレームを付与されただけでは、組織を動かす上では不十分です。「自分としてはこの組織をどのようにしていきたいのか」という意思を方針に込めなければ、部下たちは「ついていこう」と思わないでしょう。そのためには、自組織の方針に込める思いを明らかにする必要があります。その想いの根源となるのが、自分自身が何をしたいのか、何を実現したいのかといった「自分自身の拠り所」を明らかにすることです。


施策例

事例:情報通信サービス関連企業 部長層と課長層のマネジメント方針策定力の強化

背景

  • 分社化に伴い、事業方針の共有と管理職層の一体感の醸成がより必要となっていた
  • 新しい体制での各事業部門間の連携を強化したいと考えていた
  • 新体制で不安を感じているメンバー層に対して、事業としての強い意思を示していく必要があった

施策

  • 部長層と課長層を同じ研修グループに組み込み、マネジメント方針を構築すると同時にマネジメント上の確固たる拠り所を明確にするプログラムを導入した
  • 部長層がどのような視界レベルで事業方針を考えているのか、それを受けて課長層がどのレベルの方針設定を行うかを、研修のなかで具体的に開示し合った
  • さらに、課長層が、部長層がどのような視野・視界で事業方針を策定しようとしているかをリアルに感じられるような工夫を研修に織り込んだ

成果

  • 課長層にとっては、部長層がどのような視野・視界で事業環境を捉え、事業方針を策定しようとしているのか理解が深まり、課長層の策定する方針の質が向上した
  • 部長層も、日常で課長層がどのようなことに躓きがちなのか、なぜ部長層と課長層との間のギャップが生じているのかをリアルに把握することによって、部運営の際の配慮すべきポイントが明確になった
  • 部長層と課長層のグループは必ずしも同じ部署ではないため、各自が何を大切にして事業運営を行っているかを共有する機会にもなり、新会社のマネジメント層としての一体感が醸成された

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