マネジメントの現状点検

課題解決のポイント

自身と組織状態の把握を、継続的な人事施策として定着させる

ビジネスパーソンが成長する上では、自分の現状をアセスメントし、能力開発の課題を明らかにすることが重要です。特にマネジャーは、メンバー時代よりも周囲から受ける指導やフィードバックが不足し、能力開発上の課題を設定することが難しくなる傾向があります。

マネジャーに昇格して間もない人が的確な現状把握ができていないと、自信過剰になったり、不要に自信を失くしてしまったりと、マネジメントへの適応に障害が出る恐れがあります。また、マネジャーとしてのキャリアが長い人は、自分の問題に気付かないまま、マネジメントスタイルを固めてしまっている可能性があります。定期的にマネジメントの現状把握を行うことは、マネジャーとして継続的に成長する上で必要不可欠です。以下、現状把握をする際のポイントを挙げます。

多面的なフィードバックを受けること

影響力を発揮して周囲を動かすことが必須となるマネジャーにとって、周囲が自分をどう見ているかを把握することは大変重要です。影響力を決めるのは相手であり、自分自身ではないからです。自己認知ではなく、上司・部下・同僚などの多面的な観点から、自分がどのように見られているかを把握しておく必要があるのです。

データの意味を、時間をかけて分析すること

マネジャーが自身の現状把握をするためのデータとして、人事評価や意識調査や多面評価などが使われますが、「得点の高低」や「周囲からのコメント」を確認するだけでは、適切な改善行動には結びつきません。「得点の背景には周囲のどういった期待や要望があるのか?」「自分の言動は組織にどのような影響を及ぼしているか?」「コメントで書かれたような言動をしてしまう理由は何か?」など、周囲の期待や自分の行動の真因について時間をかけて内省することが必要です。

マネジャーの現状に加えて、組織の現状把握を行うこと

マネジメントの状況を把握する際に、マネジャー本人の能力面・行動面に加えて、本人の所属する組織の現状を把握しておくことが重要です。「マネジャーに求められる能力・行動における自分の強み・弱みは何か」という一般的なマネジメント観点に、「現状の組織状態に影響を与えている自分の能力・行動は何か」という組織固有のマネジメント観点を加えて振り返ると、組織の課題解決を適切に行うことができます。

これらはマネジャーが学習のPDCAサイクルを回す上で重要な施策なので、継続的な実施が求められます。人事施策に組み込んで展開することが望ましいでしょう。


施策例

事例:化学工業関連企業 リーダーシップサーベイを通じた研究部門の組織開発

背景

  • 研究所のマネジャーが自らの研究に没頭しすぎるあまり、視野が狭くなっており、顧客ニーズや市場環境、自社内の他の研究に関心をもてなくなっていた
  • プロジェクトで互いの遠慮が起こり、腹を割った率直な議論がなされず、その結果開発スピードが阻害されていた

施策

  • 研究所のマネジャーおよびプロジェクトリーダーに対して、リーダーシップの現状を把握する多面観察を実施した
  • 多面観察の結果をもとに2日間の研修を実施し、現状を踏まえて行動計画を作成した
  • 研修後、職場開発につなげるために受講者の各職場でさらにワークショップを実施した

成果

  • 研修実施後はマネジャー同士の相互理解が深まって、研究員同士の自主勉強会や非公式のプロジェクトが発足し、次の事業につながるアイデアが生み出された
  • 研修実施後2カ月の時点でフォローアップアンケートを実施したところ、参加したマネジャーの3割が自身のマネジメントスタイルが変わったと実感していた
  • 施策を実施した翌年、約半数の職場で従業員意識調査の「上司の課題設定の的確さ」「意思決定の速さ」の項目が前年よりも向上した

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