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連載・コラム

人事になったら知っておきたい10のこと 〜人事トレンド編〜 第2回

人事データ活用とアセスメント

  • 公開日:2022/07/25
  • 更新日:2025/01/24
人事データ活用とアセスメント

初めて人事になったとき何から学べばよいか、どのように情報収集をすればよいか、人事に異動された方からよくご相談をいただきます。 人事は、変化の激しい世のなかの動きと連動しながらも、自社の事業や戦略に合った企画を打ち出していく必要があります。そのため、「年々忙しくなっている」という声もお聞きします。 前回シリーズでは、人事のなかでも、人事企画・人材開発のみなさまのお役に立ちそうな知識を基礎編としてお届けしました。今回は、コロナ禍で大きな変化を迎えている人事トレンドについて解説します。 本連載では、人事のなかでも、人事企画・人材開発のみなさまのお役に立ちそうなトレンドのテーマを回ごとに取りあげ、ストーリー仕立てで紹介していきます。架空のキャラクターである人事担当の北山さんが、ベテラン人事であるフクロウ先輩と共に人事トレンドを学ぶコラムです。

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本シリーズ記事一覧
人事になったら知っておきたい10のこと 〜人事トレンド編〜 第4回
「実践に繋がる研修に大切な『プレ・オン・ポスト』とは何ですか?」
人事になったら知っておきたい10のこと 〜人事トレンド編〜 第3回
「エンゲージメントを高めることがなぜ必要なのですか?」
人事になったら知っておきたい10のこと 〜人事トレンド編〜 第2回
人事データ活用とアセスメント
人事になったら知っておきたい10のこと 〜人事トレンド編〜 第1回
「なぜタレントマネジメントシステムが注目されているのですか?」
登場人物のプロフィール
プロローグ
第1章 人事データ活用とは?
第2章 アセスメントとは?
第3章 アセスメント研修の活用

登場人物のプロフィール

北山ともこさん

北山ともこさん

設立12年、社員300名のIT企業に勤務する、新卒入社5年目の社員。2年間は営業部に所属していたが、人事部へ異動して3年目になる。はじめは育成担当だったが、今では人事業務に幅広く関われるようになった。趣味はカフェ巡りとアクセサリー作り。

フクロウ先輩

フクロウ先輩

同社、人事12年目のベテラン社員。人事企画や社員育成のほか、組織活性などの職務も経験。特に人事部メンバーの育成に力を入れており、北山さんのことも気にかけている。
なぜフクロウの姿をしているかは社長と人事部長以外知らない。

プロローグ

カフェにて

北山さんのお気に入りのカフェにて 。

フクロウ先輩「あれ? 北山さん?」

北山さん「フクロウ先輩、おつかれさまです。先輩もランチですか?」

フクロウ先輩「ここのカレーはお気に入りだからね。何の本を読んでいるの?」

北山さん「人事データ活用の本です。実は大学の後輩から人事データ活用について教えてほしいと頼まれて……」

フクロウ先輩「それで勉強を?」

北山さん「そうなんです。でも、うまく後輩に伝えられるか心配です」

フクロウ先輩「大丈夫だよ、人事データを活用した仕事を北山さんもやっているじゃないか!」

北山さん「え? 本当ですか?」

第1章 人事データ活用とは?

北山さん「私も人事データを活用できているっていうことですか?」

フクロウ先輩「そうだよ!まずは、人事データ活用とは何か、基本のおさらいからしてみよう」

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人事データ活用とは

人と組織の状態を表すデータを「人事データ」という。人事考課の結果や異動履歴といった人事情報や勤怠情報はもちろんのこと、組織のコンディションを示す意識調査の結果、社内コミュニケーション状況なども人事データに該当する。

これらの人事データを用いて、社内施策の計画や意思決定を行うことを人事データ活用という。

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北山さん「人事データのことを難しく考えていたかもしれません。私たち人事が日頃から活動しているなかで得られている人・組織の情報が人事データなのですね」

フクロウ先輩「そうだね。例えば、研修の満足度アンケートなども身近な人事データの1つだよ。データに基づいて要因分析や施策の検討をすることで、社内でも理解が得られやすくなるし、人事施策を持続的にレベルアップすることにもつながるよね」

北山さん「定量的に組織や人材のことが分かれば、現状をより多くの社員に知ってもらえそうです」

フクロウ先輩「そう! 社内だけでなく、社外への情報発信も最近は注目されているね。例えば、人的資本経営をきっかけとして人事データに関心を寄せる人も多いよね」

明るい顔の北山さんと指南しているフクロウ先輩
フクロウ先輩もっと知りたい

 ▼ 人事データ活用のヒントとなるコラムはこちら

 人事データ活用 はじめの一歩
 人事データ分析を阻害する「3つの壁」と「1つの落とし穴」

 データサイエンスで「個」と「組織」を生かすシリーズ

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第2章 アセスメントとは?

北山さん「私たちの会社では人事アセスメントを実施していますね。人事アセスメントの結果も人事データになるのでしょうか」

フクロウ先輩「そうだね! 人事アセスメントは個々人のデータを客観的に得られるから、近年注目されているね」

北山さん「人事アセスメントにもさまざまな手法がありますよね。どんなツールを使ったらいいか迷いそうです」

フクロウ先輩「そうなんだ。だからこそ、どんな目的で、何を測るかによって、手法を選定する必要があるよ」

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人事アセスメントとは

人事アセスメントとは、研修やツールを利用して、役職への適性などを客観的に判断する手法のこと。

(用語集)人事アセスメントとは

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北山さん「人事アセスメントはどんな目的で活用するものなのでしょうか」

フクロウ先輩「まずは、昇進・昇格の基準の1つとして活用されることが多いよね。特に管理職への適性や能力が会社で設定している基準を満たしているか、より公平に判断するよりどころとして導入されることが多いね」

北山さん「私たちの会社では、能力開発にも活用していますね。人事アセスメント結果を本人にもフィードバックし、リーダーや管理職としてのスキルアップに役立ててもらっています」

フクロウ先輩「昇進・昇格や能力開発に加え、会社に所属する人材を客観的に観察し、配置・転換に生かす事例もあるね」

北山さん「次世代リーダーの育成や、適材適所の配置への活用ですね!」

フクロウ先輩「人事としては、会社にどんな人材がいるのか把握しておくことは、今後の経営戦略を実現するうえでも重要だと思う。さらに、本人の能力開発にも生かせれば、個々人がキャリアを自分で考えてみるきっかけにもなるだろうね」

北山さん「人事アセスメントがどんなことに活用できるか分かってきました! 具体的にはどんなことを測定するのでしょうか?」

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人事アセスメントの測定領域と手法

人事アセスメントは、「昇進・昇格」や「能力開発」「配置・転換」などに活用される。 人事アセスメントの測定領域は、特性、知識・スキル、行動の3つに大きく分けられ、目的に合わせて、測定領域を決定し、ツールや手法を選定する必要がある。

<図表1>人事アセスメントの測定領域と手法

<図表1>人事アセスメントの測定領域と手法

 詳しくはこちら ⇒ アセスメント・サーベイ

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第3章 アセスメント研修の活用

北山さん「私たちの会社では、アセスメント研修を実施していますね。適性検査などはイメージできるのですが、人事アセスメントを研修という形式で実施するのはどういうことなのでしょうか」

フクロウ先輩「リーダーや管理職など、対象階層の人物像に必要な能力に照らして評価や育成を行う研修だよ。明確な人材像の設定と評価システムで、評価と育成を一体化させているのが特徴なんだ」

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現場から事業を動かすリーダーに必要な人物像(アセスメント評価軸)の例

<図表2>これからのリーダーに求められる4つの活動

<図表2>これからのリーダーに求められる4つの活動

 詳しくはこちら ⇒ 現場から事業を動かすリーダーのアセスメント研修|RPAD

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北山さん「評価はどのように行うのでしょうか?」

フクロウ先輩「研修中のケース演習を通してアセッサーと呼ばれる評価者が、評価基準に照らした主観やばらつきのない評価を行う。それだけでなく、受講者同士のフィードバックも受けながら、より深い自己理解につなげていくんだ」

<図表3>多様なフィードバックを通じた学び

<図表3>多様なフィードバックを通じた学び

北山さん「受講後の報告書も自己理解や職場での能力開発に役立ちそうですね」

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アセッサーとは

日本の人事領域においては、ヒューマンアセスメントの場面で対象者の観察及び評価・査定を行う人という意味で用いられることが多い。

(用語集)アセッサーとは

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フクロウ先輩「これで人事データ活用やアセスメント研修の基本は分かったかな?」

北山さん「人事データ活用は人事や経営にとっても、職場のみなさんにとっても身近なものだと分かりました! 大学の後輩にも、データ活用の目的や具体例が語れそうです」

北山さんは本フクロウ先輩はコーヒーカップ
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