導入事例
求める人材の採用精度を「構造的把握力検査」と「新たな人材要件」で高める
株式会社丸井グループ
- 公開日:2026/03/30
- 更新日:2026/03/30
事例概要
背景・課題
丸井グループでは従来のSPI3に加えて、2025年卒の採用から新たに「構造的把握力検査」を導入しました。新卒採用では未来の経営幹部候補を採用することが重要なミッションですが、そのなかでも重視している力の1つが「異なる構造を理解し、組み合わせて新しい価値を生み出す力」です。丸井グループは「小売・フィンテック・未来投資の3つの事業を掛け合わせた三位一体のビジネスモデル」が特徴であり、構造的把握力検査はこの「異なる構造を把握して掛け合わせる能力」を客観的に測定できるため、当社が求める人物像との相性が良いと考え、導入に至りました。
検討プロセス・実行施策
さらに丸井グループでは、構造的把握力検査の導入に合わせて、これまでの人材要件をより具体的に言語化するという、人材要件のアップデートも実施しました。これら2つの取り組みを通じて、見極めの精度向上を図るだけでなく、学生一人ひとりをより深く理解し、コミュニケーションが取れるようになることを目指しました。
成果・今後の取り組み
構造的把握力検査を含めたSPI3を導入したことで、学生の特性や能力を面接・グループワークと組み合わせて、より多面的に把握できるようになったと感じています。その結果、一人ひとりの強みや価値観をより深く理解することにつながっていると思います。
また、新人材要件の設定により、丸井グループの企業文化により適した人材の採用につながっています。今後は採用した新入社員の活躍度合いを継続的に観察し、より良い採用につなげていく予定です。
背景・課題
「3つの異なる事業構造を把握して掛け合わせる能力」を構造的把握力検査で測定する
大沢:丸井グループでは、以前からSPI3を採用選考に使っていましたが、2025年卒採用(2024年)から「構造的把握力検査(※1)」を追加で活用し始めました。新卒採用では未来の経営幹部候補を探していますが、彼らに求める力の1つが「3つの異なる事業構造を把握して掛け合わせる能力」であり、構造的把握力検査はまさにその力を測定できるものだと考えたからです。

原田:丸井グループは創業以来、小売とフィンテックを組み合わせた独自のビジネスモデルを、時代の変化に合わせて進化させながら展開してきました。現在は、2031年に向けた経営ビジョンとして「『好き』が駆動する経済」を掲げており、これを実現するための戦略として「『好き』を応援するビジネス」を進めています。
このビジネス転換に取り組む未来のリーダーたちに求められるのが、小売・フィンテック・未来投資の3事業を中心とした異なる事業構造を把握して掛け合わせ、新たなビジネスを展開する能力です。
大沢:以前から採用選考の面接やグループワークなどを通じて、物事の「構造」を捉える力を見極める工夫をしておりました。しかし、「もっと別の角度から確認できる方法がないだろうか」と改善の余地を感じていました。そんなときに構造的把握力検査の存在を知り、試験的に導入してみたのです。
※1:SPI3の構造的把握力検査では、物事の背後にある共通性や関係性を、構造的に把握する力を測定します。SPI3の能力検査には、「基礎能力検査(言語分野と非言語分野)」「英語検査」と「構造的把握力検査」があり、基礎能力検査では、既知の正しい手順に沿って解を導き出す力を測定しています。これに対し、構造的把握力検査では、与えられた情報の構造を自分なりの観点で捉えなおし、複数の可能性があるなかから共通の構造を見出すことが求められます。
<図表>構造的把握力の思考プロセスイメージ

検討プロセス・実行施策
構造的把握力検査の導入と同時に「人材要件のアップデート」も実施し、見極め精度の向上をねらう

大沢:構造的把握力検査の導入と同時に人材要件のアップデートの場面においてもリクルートマネジメントソリューションズに力を借りしました。もちろん、以前から人材要件は存在していましたが、さらに解像度を高めることで、面接官ごとの評価のブレを極力少なくし、安定した見極めができる状態を目指していました。
そのようななかで、同社の持つ専門的な知見がそこに生かせると考え、依頼するに至りました。実際の取り組みのなかでは、要件を具体的な行動や思考レベルまで落とし込むことで、「誰が面接しても同じ観点で評価できる」という状態を目指しました。
原田:また、今回のアップデートの際には、丸井グループとのカルチャーフィットをより高精度で見極められるようにすることを目的に、人材要件を新たに加えるということも行いました。
私たちは2005年以来、10年以上の歳月をかけて企業文化の変革を進めてきましたが、キーワードの1つに「フロー」という概念があります。これは、自身の「能力」と「挑戦」のレベルが釣り合っているときに体験する、「時を忘れ、我を忘れて没頭する状態」のことを指します。丸井グループでは、社員一人ひとりが自らの「好き」という内発的な動機をきっかけに、仕事を通じてフロー状態を体験することで、創造力を最大限に発揮することができると考えています。以前の導入事例記事では1on1についてお伝えしましたが、私たちにとっては、1on1もフローに入りやすい状態の社員を増やすための施策です。
このような内容を踏まえた新たな人材要件の追加は、当社独自の企業文化に基づくものなので難しいご相談だったと思いますが、リクルートマネジメントソリューションズには専門家として細かいところまで相談に乗ってもらいました。
SPI3と構造的把握力検査を活用することで、学生一人ひとりをより深く理解し、コミュニケーションが取れるように

大沢:今回の取り組みには、新卒採用の見極めの精度向上のほかにもう1つ重要な側面があります。それは、面接官の「学生たちに選んでもらうための面接力」を向上させることです。丸井グループの新卒採用では選考を複数回行っているのですが、それぞれが、単なる選考プロセスではなく、丸井グループを好きになってもらうための大切な機会であるとも考えています。
実際に、「面接官の人柄に惹かれて入社しました」という新入社員が数多くおり、私たちの強みの1つだと考えています。
丸井グループでは2021~2022年頃にSPI3 for Employeesを全社員が受けており、特に面接官を務める管理職社員は日頃より、自身のチームメンバーの強みや価値観について、SPI3を活用しながらマネジメントを行っているため、既にSPI3の理解度は総じて高い状態にありました。つまり、SPI3を活用したコミュニケーションの土台が既にできている状態で面接を行っていたことで、面接を通じて当社を好きになってもらうことにもつながっていたというわけです。
そのような状況に加えて、今回、構造的把握力検査を追加したことで今まで以上に情報が豊富になり、面接官が今まで以上に学生一人ひとりの個性をより深く理解した丁寧なコミュニケーションができるようになったと思います。これにより、丸井グループの魅力の1つである「社員の人柄」が今まで以上に学生に伝わり、当社を「選びたい」と思ってもらうことにつながっているのではないかと感じています。つまり、今回の取り組みは、面接官の「学生たちに選んでもらうための面接力」を支援することにもつながっているのです。
成果・今後の取り組み
構造的把握力検査の導入は、経営ビジョンを実現できる人材の採用につながっている

大沢:現在は、構造的把握力検査を含めたSPI3の結果を、面接やグループワークで確認しながら一人ひとりの理解を深めていくというのが、選考の基本的な流れになっています。もちろん、面接・グループワークなどで実際に会って確かめることを特に重要視していますが、SPI3を通じて能力や適性を数値で確認できることは、判断をより確からしいものにするという観点において価値は大きいと考えています。
実際に、2025年卒採用の構造的把握力検査のスコアと面接合否には一定の相関関係があった、ということが明らかになっています。
原田:最後になりますが、私たち人事部は、経営戦略と人材戦略を一貫させることが極めて重要だと考えています。今回、私たちは、企業文化にフィットする人材、つまり、経営ビジョン「『好き』が駆動する経済」を実現できる人材を採用するために、構造的把握力検査を導入し、人材要件もアップデートしました。このこと自体に、経営戦略と人材戦略をつなげる大きな価値があったと考えています。今後は、採用だけでなく、入社後の受け入れ、育成、配置などを統合的に考えることにもチャレンジしたいと考えていますので、リクルートマネジメントソリューションズには、人事という領域において幅広く力を貸してもらえたらと思っています。
ソリューションプランナーの声

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
ソリューションプランナー
八木駿太郎
新卒採用における見極め精度の向上という課題に対し、丸井グループ様では「構造的把握力検査の導入」と「人材要件のアップデート」という2つのアプローチで、経営ビジョンを実現できる人材採用の実現に取り組まれました。
私たちリクルートマネジメントソリューションズは、丸井グループ様が目指される「『好き』が駆動する経済」の実現に向けた新たな人材要件の設計、選考実装において一貫してサポートさせていただきました。要件設計・選考実装により、面接官がおこなう選考効率・効果を高め、さらに人の目だと評価が難しい資質を検査ツールの追加活用で捕捉することで見極めの精度向上をはかった形です。また本施策により、学生一人ひとりの強みや価値観をより深く掘り下げて理解することにつながり、結果として選考上のコミュニケーション深化にも寄与するきっかけとなったのではないかと感じております。
昨今の採用競争が激化するなかで、自社の経営戦略・企業文化と人材戦略を一貫させることの重要性はますます高まっています。その中で、アセスメントツールを「見極め」だけでなく「学生とのコミュニケーション」にも活用するというアプローチは、今後の採用活動において大きな示唆を持つと考えております。
今後も是非、丸井グループ様との取り組みを継続・発展させていただきながら、経営戦略と連動した採用の精度向上をご支援していきたいと思います。
取材日:2025/12/09
企業紹介

株式会社丸井グループ
丸井グループは「お客さまのお役に立つために進化し続ける」「人の成長=企業の成長」という経営理念に基づき、「すべての人が『しあわせ』を感じられるインクルーシブな社会を共に創る」ことをミッションに掲げています。2019年にはこのミッションの実現に向けてビジョン2050を宣言しました。これからも将来世代をはじめとするステークホルダーの皆さまとともに、より良い社会の実現に向けた共創を加速してまいります。
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