導入事例
“対話”を起点にエンゲージメント向上へ。3カ月サイクルで進化するマネジメント
三菱重工業株式会社
- 公開日:2026/01/13
- 更新日:2026/01/13
事例概要
背景・課題
一連の取り組みを始めたきっかけは、2023年にVC本部のエンゲージメントスコアが悪化したことでした。そこで、VC本部長の「一人ひとりが生き生きと活躍できる活力ある職場をつくっていこう!」という呼びかけで、エンゲージメント向上活動を始めたのです。その活動を活発にするために、上司・部下のコミュニケーションと関係性を良好にするのに役立つ1on1支援ツールを探していました。
検討プロセス・実行施策
3カ月に1度、インサイズのアンケートを実施しています。結果が出たら必ず、VC本部の部長会議でインサイズのカスタマーサクセスに組織ごとの分析結果を報告してもらっています。そのうえで、部長がマネジャーに結果をフィードバックし、マネジャーが1on1で各メンバーに対応しています。他に、全員が本部長と対話する「タウンミーティング」、全ライン長が受講する「ライン長教育」も実施しています。
成果・今後の取り組み
エンゲージメントスコアが前回と比べて上昇しただけでなく、VC本部の「活躍社員」の割合が大幅に増加しました。また、インサイズを3カ月に1度実施することで、フィードバックループが回るようになりました。メンタリティが急激に悪化しているメンバーに1on1などですぐに対応し、コンディション改善を図れるようにもなりました。サーベイの結果に一喜一憂せず、今後もこれらの取り組みとインサイズをセットで継続します。
背景・課題
隔年の匿名サーベイでは課題が明確にならず、取り組みの成果も見えづらかった

三宅:私たち三菱重工業のバリューチェーン本部(以下、VC本部)は、三菱重工グループのバリューチェーンプロセス(設計・調達・製造領域など)の強化を担う組織です。
私たちが一連の取り組みを始めたきっかけは、2023年に実施されたエンゲージメントサーベイにおいて、VC本部のスコアが悪化したことでした。
この結果を分析し、現場社員にヒアリングした結果、スコア低下の一番の要因は、「上司・部下の関係性とコミュニケーション」にあることが判明しました。
そこで、当時の髙口VC本部長が「これまで以上に、一人ひとりが生き生きと活躍できる活力ある職場をつくっていこう!」と呼びかけ、強い信念とリーダーシップのもとでエンゲージメント向上活動を始めたのです。具体的には、1on1、タウンミーティング、ライン長教育、パルスサーベイをスタートしました。その後、私が本部長を引き継いで、これらの活動を継続しています。
しかし、始めた当初は、活動がなかなか活発になりませんでした。そこには2つの問題がありました。1つ目は、全社エンゲージメントサーベイが2年に1度のため、エンゲージメント向上活動の成果が分かるのが2年後になってしまう、という問題です。ゴールが遠いために、上司もメンバーも活動に力を入れにくかったのです。
2つ目の問題は、パルスサーベイは匿名式で組織ごとの平均値しか分からず、ある組織に低い値が出たときにも、組織全員に問題があるのか、特定メンバーに問題があるのかが明確にならなかったことです。それでは的確な手を打つことができません。もちろんパルスサーベイは有用なツールですが、私たちの課題解決には向いていなかったのです。私たちは、上司・部下のコミュニケーションと関係性を良好にするために役立つ1on1支援ツールを探していました。
検討プロセス・実行施策
丁寧な導入を心がけ、現場の「サーベイ疲れ」に配慮
三宅:あるとき私たちは、HR部門が新入社員向けにインサイズを導入していることを知りました。HR部門から詳しく話を聞き、私たちも1on1支援ツールとして活用できるのではないかと考え、2023年に試しに導入してみたのです。成果は後ほど説明しますが、インサイズはさまざまな面で私たちに適していました。上司・部下のコミュニケーションや関係性の改善に効果があることが分かったため、現在も継続的に活用しています。

林:私たちは現在、3カ月に1度、インサイズのアンケートを定期的に実施しています。その結果が出たら必ず、VC本部の部長会議でインサイズのカスタマーサクセスに組織ごとの分析結果を報告してもらっています。そして、本部長と部長が共に分析結果を見ながら、各組織の課題を明確にしたり、課題解決につながった好事例などを共有したりしています。
そのうえで、部長がマネジャーに結果をフィードバックし、部長が支援しながら、マネジャーが1on1で各メンバーに対応しています。時には、部長がメンバーと直接1on1を行い、普段と異なる関係性でメンバーに本音を話してもらうケースもあります。また、悩みを抱えるマネジャーが、部長や隣のマネジャーと一緒になって考えるようなこともあります。当然ながら、私たち事務局も各部長をさまざまな形で支援しています。私たちはこのような体制で、組織一丸となって上司・部下のコミュニケーションと関係性の改善を進めています。
昆:私たちは、さまざまなサーベイを実施しています。そのため、インサイズの開始当初から「サーベイ疲れ」には気をつけてきました。導入時には、事前に説明資料をメール配布したうえで、部長やライン長向けに対面の説明会を実施し、実施理由を丁寧に説明しました。ライン長は毎年新任者が出るため、現在も年1回、インサイズの説明会を実施しています。また、アンケート実施の時期が他のサーベイなどとできるだけ重ならないようにしています。
全員が本部長と対話する「タウンミーティング」、全ライン長が受講する「ライン長教育」も実施

昆:その他、私たちはエンゲージメント向上を目的とした「本部長タウンミーティング」を実施しています。これは、三宅本部長が年に1度、VC本部の全メンバーと対話する場です。本部長はこの場を通じて、活力ある職場づくりに本気で取り組んでいることを一人ひとりに直に伝えています。
私たちのタウンミーティングは、全員が本部長と対話することを何より大切にしているため、あえて1回4~6人の小規模の場にしています。本部長は1年に約50回のタウンミーディングを実施していますが、その姿勢からもメンバーに本気度が伝わっていると考えています。
林:また、部長・マネジャー向けの「ライン長教育」にも力を入れています。これはロールプレイングなどを通して1on1のマネジメントスキルを実践的に学ぶ場で、全部長・全マネジャーが受けています。この研修のおかげで、組織内のマネジメントの共通言語ができました。また、全ライン長が受講しているため、皆が揃って学びを職場で実践するようになる、という実践促進の効果もあります。将来的には、ライン長教育の中級編・上級編も用意し、より充実させていきたいと考えています。さらに、ライン長には「部下の話を傾聴します」といった「自己宣言」を自ら定めて職場内に掲示し、職場で実践する覚悟を決めてもらっています。
成果・今後の取り組み
3カ月に1度のインサイズ実施で、フィードバックループが回るようになった

三宅:まず組織側から見た成果やメリットをお話しします。第一に、インサイズを3カ月に1度実施することで、フィードバックループが回るようになりました。部長・ライン長のコミュニケーション改善策の成否が3カ月後に分かるようになったおかげで、継続的に取り組みやすくなったのです。
自らの取り組みの結果が短期間で分かることがマネジメント力の向上にもつながっています。
第二に、記名式サーベイで個人のメンタリティが3カ月ごとに分かるようになり、コンディションの変化を把握できるようになりました。そのおかげで、メンタリティが急激に悪化しているメンバーに1on1などですぐに対応し、コンディション改善を図れるようになりました。この点にも大きな価値を感じています。
林:さらに、コンディション悪化の原因などの仮説立てもしやすくなりました。例えば、忙しくなるとメンタリティが下がり、忙しさが一段落するとメンタリティが回復するメンバーが少なくありません。こうした各メンバーの特徴が分かってくると、部長・ライン長は一人ひとりにより細やかに対応できるようになるのです。インサイズはこうした面でもマネジメントを支援してくれています。
エンゲージメントスコアが上昇し、「活躍社員」の割合が大幅に増えた

インサイズの結果においても、導入から1年で、ワークメンタリティのネガティブ層の割合が10ポイント以上減少し、サービス平均を下回る水準にまで改善しました。
仕事への向き合い方や重視するポイントは人それぞれですので、エンゲージメント向上に影響する要素は一人ひとり異なります。エンゲージメント向上に特効薬的な施策はありません。重要なのは、日頃のコミュニケーションを通じて職場の心理的安全性を高め、一人ひとりが生き生きと力を発揮できる環境を実現することだと考えています。そのための1on1であり、インサイズです。
※活躍社員:「組織が適材適所・働きやすい環境整備をできているか」といった要素と「従業員エンゲージメント」の要素の両方を肯定的に捉えている社員インサイズを導入してから、上司の1on1などの本気度が上がった

林:メンバー側も、1on1やタウンミーティングを通じて、本部長のコミットメントや上司の行動変化を総じて前向きに感じているようです。また、1on1を継続してきた結果、上司・メンバー双方が習熟して、1on1の質も向上してきました。メンバーからは「インサイズを導入してから、上司の1on1などの本気度が上がった」といった声も届いています。
また、上司・部下がインサイズを通してお互いの性格タイプを知った結果、コミュニケーションがより円滑になった上司・部下のペアが増えています。例えば、あるメンバーは「これまでは、上司が自分の話をあまり理解してくれないことにストレスを感じていた。自分と上司の性格タイプがまったく違うことを知り、なぜ理解してもらえないかが腑に落ちた。今はお互いのタイプの違いを意識して話すようになった」と語ってくれました。このように性格タイプの違いを知ることで、コミュニケーションのすれ違いが防がれると共に、特に部下が話しやすくなるケースが多く見られます。
昆:インサイズのアンケート結果を受けて、1on1テーマシートに「上司とメンバーで話してみてほしいこと」「上司とメンバーの性格タイプ」が自動的に提示される機能は、上司にも部下にも喜ばれています。
林:今後は、「部長とメンバーの1on1」や、隣の部署の上司と対話する「ななめ1on1」などにも積極的に取り組み、1on1の効果をさらに高めていきたいと考えています。
三宅:こうした取り組みは、一朝一夕に成果が出るものではありません。サーベイの結果に一喜一憂せず、今後も「1on1」「ライン長教育」「本部長タウンミーティング」の3つをセットで継続します。インサイズも支援ツールとして活用し続けます。さらに今、チームビルディング研修などの新たな施策も構想しています。今後もさらなるエンゲージメント向上のため、一人ひとりが生き生きと活躍できる活力ある職場をつくるために、粘り強く取り組んでいきます。
取材日:2025/10/02
企業紹介

三菱重工業株式会社
三菱重工グループは1884年の創立以来、多様化・複雑化する社会課題の解決に取り組んできました。長年培ってきた高い技術力と最先端の知見で、産業・経済の発展と、安心・安全・快適で持続可能な社会の実現に貢献しています。これからも、現代社会に不可欠なエネルギーの安定供給とカーボンニュートラルの実現に向けたエナジートランジションや、社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野の発展に取り組み、人々の豊かな暮らしを実現します。
※記事の内容および所属等は取材時点のものとなります。
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