課題解決のポイント
「理解→活用→フィードバック」の学習サイクル促進
市場が成熟化し、グローバル化や規制緩和などによって新たな競合が参入しているなかで、自社の売上を伸ばしていくためには、営業現場がそれぞれ自律的に市場(顧客)の変化を捉え、競合に勝つための戦略を考え、行動することが求められます。しかし、現状では戦略策定のスキル不足や、じっくりと戦略を考える時間がないといった理由から、営業現場で戦略を策定できないケースが散見されます。では、どのようにして戦略策定力を磨いていけばよいのでしょうか。以下、4ステップでご紹介します。
具体的な戦略策定の手順・やり方を示し、「理解」を促す
まずは、戦略策定の考え方を理解するステップです。理解に際しては、「何をするのか」だけでなく、「どうやるのか」の具体的な手順・やり方を示す必要があります。例えば、「どの顧客層(セグメント)を標的市場にするかを決める」と言うだけでは、営業現場は適切なターゲットを選定できません。どのようにターゲットを決めればよいか、その手順・やり方を同時に示す必要があります。
自社を題材に「活用」して理解を深める
次に、自事業を題材にして、学んだ戦略策定の考え方を活用することが重要です。それによって、曖昧だったことに気付き、理解を深めていくのです。活用しなければ、単なるお勉強で終わってしまいます。
外部講師・コンサルタントによる「フィードバック」で戦略の質を高める
最後に、アウトプットした戦略に外部視点をもった講師やコンサルタントがフィードバックを行うことが重要です。フィードバックによって、誤って理解していたことに気付いたり、より有効な戦略を考えるための視点を得たりして、戦略の質を高めていくことができるのです。フィードバックの善し悪しが戦略の質に大きく影響しますから、外部機関の専門家を活用する意味は十分にあります。
自事業にフィットした戦略策定のテンプレートができ上がる
このような「理解→活用→フィードバック」の学習サイクルを回すことで、質の高い戦略を策定できるようになると共に、自事業のビジネス特性を踏まえた戦略策定のテンプレートができ上がります。このテンプレートが思考の生産性を高め、戦略策定の負担を減らしてくれます。さらに、これを全社共通の枠組みに展開すれば、どの組織も一定レベル以上の戦略策定を行えるようになります。
施策事例
事例1機械機器関連企業
戦略製品の拡販に向けた営業戦略の策定
- 背景
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- 戦略製品を投入し、その拡販を行っているが、思うように販売数が伸びていなかった
- 競合製品に対して強みがあるにもかかわらず、販売目標は未達成だった
- 施策
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- マネジャーと主要メンバーを対象に、戦略製品の拡販に向けた営業戦略の策定に取り組んだ
- ターゲット企業の見直し、顧客インタビューに基づく自社の強みの見直し、顧客への訴求内容を含めた具体的な対策の設計を行った
- 販売数目標に対して3割アップの実績を獲得した
- 営業戦略策定の考え方を、実務で使いこなせるレベルで習得できた
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