管理職候補者の計画的育成・評価

課題解決のポイント

客観的評価により課題を明確化し、成長につながる機会を与える

管理職候補者の早期育成は、注目が集まる人事課題の1つとなっています。理由としては、下記の3つが挙げられます。

(1)人員構成上、人数の少ない世代

将来の管理職を担う30代中堅層の人数が、他の世代に比べて少ない企業が多くあります。このような企業では、中堅層のなかから能力の高い人材が自然と出てくるのを待つだけでは不十分です。中堅層全体を底上げして、管理職を担える人材を育てていく必要があります。

(2)プレ・マネジメント経験の不足

失敗が許されない環境で、中堅社員は大きな仕事を任されない、組織のフラット化で、職場リーダーの役割を担う機会がなくなったなど、マネジメントの準備となるような仕事経験(プレ・マネジメント経験)が積みにくくなっています。このような環境では、管理職に必要な力はなかなか鍛えられません。

(3)専門職志向の強さ・管理職へのマイナスイメージ

長引く不況下で就職氷河期やリストラを目の当たりにしてきたこの世代は、手に職をつけたがる傾向が強く、専門職志向の人が目立ちます。さらに、ミドルマネジメントの負担過重が問題となっており、「管理職=ただ大変なだけの仕事」というイメージをもつ人も多いようです。

このような状況を踏まえて、将来の管理職を計画的に育成するには、以下の3点が欠かせません。

  • 【1】期待される役割・動き方を明示する
  • 【2】あるべき姿に照らした、自身の強み・課題を自覚させる
  • 【3】挑戦的な仕事機会を意図的に与え、能力開発を促す
管理職候補者の計画的育成のポイント

【1】期待される役割・動き方を明示する

期待される役割・動き方を明示するには、OJTで上位者(管理職)の仕事を代行させるのが特に有効です。現実的に難しい場合は、Off-JTで管理職を疑似体験させる施策なども効果的です。

【2】あるべき姿に照らした、自身の強み・課題を自覚させる

あるべき姿に照らした自身の強み・課題を自覚してもらうには、アセスメント研修が有効です。アセスメント研修では、ビジネスケースを用いたシミュレーションを行います。受講者が、ケースの主人公=管理職となり、さまざまな問題に対処するなかで、管理職としての自身の能力の現状を明らかにすることができます。また同時に、管理職として必要な思考・行動のあり方を疑似体験できます。つまり、アセスメント研修では、【2】だけでなく【1】も実現できるといえます。さらに、人事にとっては、候補者の現在の能力を把握する良い機会となります。

【3】挑戦的な仕事機会を意図的に与え、能力開発を促す

3つのなかで特に重要なのは、挑戦的な仕事機会の付与です。なぜなら、管理職に必要な能力には現実の仕事でしか培えないものが多いからです。今の中堅社員層は特にプレ・マネジメント経験が不足しがちなので、能力を鍛えるための場を意図的に作ることが極めて重要です。例えば、上司と共に部署の方針を立ててみる仕事は、視野を広げるのに役立つでしょう。必要な能力が今の部署で鍛えられない場合には、戦略的な異動・配置換えが有効かもしれません。その際、アセスメント研修などで得られた客観的な能力評価の結果が参考になります。


施策例

事例:福祉・介護サービス関連企業 アクションラーニングを通した管理職候補者の育成

背景

  • 超高齢社会を迎え、業界全体が大きく変化するなかで、従来の経営主導のマネジメントから、現場主導のマネジメントへの転換が求められていた
  • 求められる新しい管理職像を踏まえて、任用後の早期立ち上げのために、候補者を計画的に育て、適性を見極めるスキームを確立したいと考えていた

施策

  • 管理職としての戦略策定に必要な視野や思考を身につける研修と、自己の現状の能力確認のためのアセスメント研修の2種類の研修を実施した
  • 明らかになった能力開発課題を踏まえ、職場での取り組みテーマを設定し、上司からの権限委譲の上、取り組みを遂行していくアクションラーニングを実施した
  • 研修トレーナーとの面談、上司との面談の機会を設けるなど、職場でのアクションラーニングのサポート体制を構築した

成果

  • 中堅社員からは、「当初は、管理職になるということにあまり現実味がなかったが、取り組みを通して、人を動かし仕事を進めていくことの面白さが少しずつわかってきた」という感想が聞かれた

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