職場における課題解決力の向上

課題解決のポイント

職場で実践できる仕組みを整える

課題解決力は、今やすべてのビジネスパーソンに必要とされる力となっています。特に、職場の中核として業務改善をリードする立場にある中堅社員には、問題を特定して原因を掘り下げる論理的思考力や、改善に向けて周囲を巻き込んで動く実行力が強く求められています。

そのため、中堅社員の課題解決力向上を目指した取り組みが多くの企業で行われていますが、研修のやりっぱなしに終わっていることも多いようです。では、彼らが研修で学んだスキルをしっかりと身につけ、職場での課題解決を実行するようになるには、何が必要なのでしょうか。以下の3点が考えられます。

(1)学んだ「型」を職場で実践する仕組み

課題解決力は、本や研修で学ぶだけでは定着しにくく、実際の業務で繰り返し使うことで磨かれていくのが特徴です。したがって、研修で学んだことをすぐに職場で使える仕組み・仕掛けが必要です。
まず、学んだことを記憶しやすく、忘れにくくするために、学習内容やポイントをわかりやすくすることが重要です。また、実際の業務や職場の問題を取り上げて練習する、その練習の成果を事後課題として提出させるといった、現実の仕事に適用させるための工夫がキーとなります。さらに、職場での実践を通じて、仕事に役立つという実感がもてれば、学んだことを繰り返し使う意欲も高まります。加えて、上司や職場の全員が同じ内容を学んだり、課題解決のフレームを会社の共通言語とするなど、学んだことを職場の日常会話のなかで話題にできる環境を整えられれば、実効性はさらに高まるでしょう。

(2)思考だけでなく、周囲へ働きかける力

中堅社員を部下にもつ上司の方々に話を聞くと、「何を提案したいのかわからない」「社内文書を書かせても説得力がない」などといった声が出てきます。本人はそれなりに一生懸命考えているものの、その考えを上司や周囲にうまく伝えられていないのです。
職場での課題解決が難しいのは、上司や周囲に説明して協力をあおぎ、理解を得ながら進めなければならないからです。課題解決力というと、どうしても論理的思考力に目がいきがちですが、周囲への働きかけを行う力も重要であることを忘れてはなりません。思考力だけでなく、行動力も鍛えられるように施策を設計する必要があります。

(3)職場全体への視野の拡大

中堅リーダークラスの社員には、次のマネジメントステージを見据えた「プレ・マネジメント体験」として、職場の課題解決に取り組んでもらうことが重要です。職場全体の課題を捉える際の出発点は、職場の方針・目標やその背景を正しく理解することです。特に、普段は担当業務に埋没しているタイプの中堅社員には、この機会に視野を拡大し、職場全体を眺めてもらう必要があります。職場や仕事をより広い視野で捉えると、今まで見えなかった問題が明らかになってきます。


施策例

事例①:鉄鋼関連企業 自職場の課題解決への取り組み

背景

  • 各部門で業績が厳しいが、事実やデータに基づいて問題を特定することができていなかった
  • トラブルが発生した際、原因を追究せず、対症療法や思いつきの対策しかとってこなかったため、同様のトラブルが再発していた
  • 以前、QC(品質管理)活動を実施していたが、定着せずに形骸化してしまった

施策

  • 最初の施策として、上司に課題解決思考研修を実施した
  • 研修会場で役員からのメッセージビデオを流し、施策のねらいや受講者への期待を伝達した
  • 次に中堅社員を対象にして、事前課題(e-ラーニング)→集合研修1日(ケーススタディ)→事後課題(自職場の課題解決策立案)→添削フィードバック→不合格者は再提出→再添削というプロセスの研修を行った

成果

  • 受講者から、「これまでは直感や決めつけで対応していて、問題や原因の掘り下げがまったくできていなかった。これからはトラブル発生時の再発防止策を考える際に、学んだことを生かしていきたい」といった感想があった
  • マネジャーと協力して、職場のメンバー全員に研修で学んだ内容を水平展開していこうとする中堅社員が現れた
  • 中堅層と管理職層が共通の思考プロセスやフレームを習得したため、職場の問題を考える際のミーティングにかかる時間が短くなり、解決策の精度が高まってきている

事例②:情報通信機械器具関連企業 アクションラーニングによる課題解決力とリーダーシップの開発

背景

  • 厳しい事業環境のなか、現場の主体的な課題解決が求められていた
  • これからの会社を担う次期マネジメント人材を育てていく必要があった

施策

  • 単に課題解決力を身につけるだけでなく、職場の中核を担い、将来のマネジメント人材として成長してほしいという期待を役員から伝えるオリエンテーションを実施した
  • 課題解決のプロセスを学び、職場の課題設定を行う集合研修と、職場で実際に周囲を巻き込み解決策を実行していく1年間のアクションラーニングを行い、この間、上司にも施策の趣旨と支援の仕方を伝えるガイダンスを実施した
  • 役員と上司を集めた最終成果報告会を実施し、優秀賞を選出した

成果

  • 参加した中堅社員の視野が、担当業務から職場全体へと拡大した
  • 中堅社員としての自信がつき、充実感と達成感が増した社員が多数出た
  • 中堅社員たちの行動の変化が上司や先輩に刺激を与え、課題解決への意識が全体的に向上した職場も出てきた

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