- 公開日:2023/05/29
- 更新日:2026/02/19
共創型リーダーシップ開発プログラム「Jammin’2022」が終了した。2023年2月17日の「2022 Jammin’ Award」で審査員特別賞・田口賞を受賞したグローバルコースの5名のメンバーにお話を伺った。審査員の田口一成さん(株式会社ボーダレス・ジャパン代表取締役社長)からは、事業案のすばらしさと「楽しそうに取り組んでいる」ことを特に評価された。そんな彼らは、Jammin’の半年間で、リーダーシップやチームワークについていったいどのような学びを得たのだろうか?
- 目次
- オンラインでのチーム結成は不安だったけれど、対面で話して距離が縮まった
- ベトナムの家事代行者に早い段階でインタビューして、社会課題の手触り感がよく分かった
- 2回の目標設定で、2段階でチームのギアが上がった
- チーム全員、リーダーシップのイメージが変わった
オンラインでのチーム結成は不安だったけれど、対面で話して距離が縮まった
——最初に自己紹介をお願いします。
アヤナ:トレードワルツから参加した國井彩菜と申します。アヤナと呼ばれています。エンジニアとして働いており、弊社の染谷悟が以前Jammin’を受講した縁で、私も受講しました。
ティエン:エヌ・ティ・ティコミュニケーションズでプリセールスエンジニアをしているLe ManhTienです。ティエンと呼ばれています。私は所属部署の人事の方から推薦していただき、「面白そうな研修だ」と思って参加しました。
マッキー:リコーで海外カスタマーサクセス支援を行っている山口牧子です。マッキーと呼ばれています。もともと社会課題解決に興味があって、仕事とは別にNPO法人の理事を務めていました。会社から推薦を受けて参加しました。
チアキ:野村證券で営業をしている山岸千晃です。チアキと呼ばれています。入社4年目でそろそろ新しいことにチャレンジしたいと思っていたとき、「自分の殻を破れ」というタイトルでJammin’の案内が届いて手を挙げました。大学時代には新興国経済を研究しており、興味関心の強いグローバルコースを選びました。
シュージ:リクルートマネジメントソリューションズの田中秀司です。シュージと呼ばれています。学生時代に留学経験があり、いつかグローバルで活躍したいと思って参加しました。

昨年9月に行われたセッション2で。左からシュージさん、チアキさん、アヤナさん、マッキーさん、ティエンさん
——参加当初の想いを教えてください。
マッキー:最初の1カ月はオンラインだけで、リアルに会うことなくみんな手探りでチームづくりを進めました。私は皆さんよりも少し年上なので、ジェネレーションギャップも含めて大丈夫かなと思っていましたが、1カ月後の10月初めに行われたセッション2で、皆さんと対面でお話しして距離が縮まりましたね。
チアキ:私は仕事もほとんどが対面で、オンラインでのコミュニケーションに苦手意識がありました。会社文化の違いを乗り越えられるだろうか、という不安もありましたね。でも、皆さん優秀で人柄もすばらしく、話しやすい雰囲気をつくってくれたので、1カ月くらいで不安は払拭されました。
アヤナ:始まる前は、皆さんと衝突するんじゃないかとか、業務との両立ができるだろうかといったことを心配していました。逆に、淡々とドライに進めていくのかな、とも考えてました。まさか、ここまでチームメンバー同士で刺激しあい、仲良くなれるとは思っていませんでしたね。
ティエン:最初は、思っていたのと違うかも、という戸惑いがありました。リーダーシップ開発の研修と聞いていたのに、ビジネスプランの立案が始まったからです。ただ、マッキーさんと一緒で、セッション2で皆さんと会ってお話ししてからは、ずっと楽しい時間でした。
シュージ:私も当初は手探りでした。初期の分岐点は2つで、1つはマッキーさん、ティエンさんがいうとおり、セッション2で対面で会って、その後の飲み会でプライベートの話を交わし合ったときです。関係性が深まりました。もう1つは、12月の初めにチーム目標をどうするかを話し合ったとき、チアキさんが「もちろん優勝、グランプリでしょ」と言ったんですね。目標が定まったとき、チームのギアが一段上がりました。
ティエン:ただ、その間もチームは少しずつ仲良くなっていました。私がポイントだと考えているのは、「チェックイン」です。オンラインでも対面でも、集まると必ず、最初に今の気持ちやプライベートの出来事について話す「チェックイン」を行ったんですね。私はチェックインでお互いのプライベートを話し合いつづけたことで、だんだんとチームに馴染むことができました。
ベトナムの家事代行者に早い段階でインタビューして、社会課題の手触り感がよく分かった
——事業案をどのように作っていったのですか?
シュージ:いくつか事業テーマ候補を出し合ってから、「実現可能性×ワクワク」の二軸で整理して検討しました。それで「ベトナムの家事代行業」というテーマに決まりました。テーマを設定するのは早かったですね。
アヤナ:「実現可能性」の軸の中で、「現地の方にインタビューできそうかどうか」という観点も大事でした。グローバルコースは、日本国内ではなく、新興国の課題を解決する事業案検討を行う必要があります。フードデリバリーや農業のテーマ候補は現地の当事者探しが難航すると予想し、この制約もテーマの絞り込みに影響しました。
テーマを決めて早々に、ティエンさんのコネクションを通してインタビューをセッティングしました。早い段階でベトナムの家事代行者とホストの方々の声を聞くことができ、社会課題の手触り感を得られたのは大きかったと思います。私たちの想像とは違う部分が沢山あり、調べた内容や想像だけで進めていたら、納得のいく事業案にはならなかったと思います。
マッキー:さっきお話ししたように、12月初めに優勝を目指すことが決まって、ギアが上がりました。
その後にビジョンを固めたのも大きな出来事でしたね。結局、私たちが実現したいのは「Inspire Women」だ、すべての女性が輝ける社会だ、と全員の目線を合わせることができたんです。この後は、必ずビジョンに立ち返ってブレずに考え抜くことができました。
アヤナ:それまでは、家事代行者とホストのどちらに注目するのか、私たちが解決したい「不」は何なのか、といった議論を何度も重ねて、行ったり来たりしていました。あと、私たちは「家事代行者とホストの新しいマッチングサービス」を企画したのですが、マッチングは王道のサービスですから、果たしてそれでよいのかどうかもずいぶん迷いました。

アワード当日、チームの発表をもとに会場で作成されたグラフィックレコーディング。
右上にチームのビジョンである「Inspire Women」が記されている
2回の目標設定で、2段階でチームのギアが上がった
——皆さんの事業案「WeHome」は、2023年1月のセッション5でコースの代表案に選ばれて、Jammin’ Awardで発表することが決まりました。そのあたりにはどのようなことがあったのですか?
シュージ:実は、Award出場が決まった後、私たちはプチ燃え尽き症候群になりました。他コースの代表案のクオリティが総じて高いことが分かり、優勝は難しいと感じてしまったからです。これまで目指していた「優勝」という目標を見失ってしまったんですね。
ティエン:Awardグランプリは参加者・視聴者全員の投票で決まります。そのときベトナム家事代行者の「不」は、やはり理解・共感の面でハンディがあると感じました。遠い海外の人たちの「不」を解決する案が、多くの投票を得られるとは思えなかったんです。
シュージ:そのときに鍵になったのは、マッキーさんでした。実はマッキーさんは、2022 Jammin’ Award審査員の田口一成さんの大ファンなんですね。じゃあ、田口さんから審査員特別賞をもらうことを新しい目標にしよう、という話になりました。海外の「不」に詳しい田口さんには私たちの事業案の価値が深く伝わるのではないか、審査員特別賞・田口賞なら十分に可能性があるだろう、と考えたんです。私たちのモチベーションがふたたび高まりました。2回の目標設定で、2段階でチームのギアが上がったわけです。
アヤナ:最後にもう1つ、難所がありました。これまで英語で発表を行っていたグローバルコースのみ、日本語で行われるAwardに向けて、発表内容と資料に変更を加える必要がありました。まず、単に和訳してみたところ、流れがなくなり、たどたどしいプレゼンテーションになってしまいました。私たちは発表資料をあらためて一から作り上げることに決め、プレゼンテーションの構成も変えました。英単語の”Domestic Workers”に対応する、「家事代行者」という言葉を決めるために、最終資料提出の5分前まで粘って議論を重ねたりもしたんですよ。Award当日まで、リハーサルも8回か9回行いました。
マッキー:ですから、本当に審査員特別賞・田口賞をいただけたときは、「こんなにうまいこといっていいの? ちょっと信じられない」という感じでした。想いは口に出すものですね。「グローバルコースを選んだのは、皆さんが楽しそうにされていたからです」という受賞理由も嬉しかったです。楽しい雰囲気は伝わるんだなあ、と思いました。
チアキ:私は、Award会場に来るときは緊張していたのですが、会場に入ってからは、チームメンバーの安心感と心強さに救われてリラックスできました。発表も全員リハーサルどおりにできました。特別賞を受賞したときは、この6カ月間の皆さんとの積み重ねが報われた感じがしましたね。

特別賞受賞後、審査員の田口一成さん(中央)、高津尚志さん(右から3人目)との1枚
チーム全員、リーダーシップのイメージが変わった
——Jammin’を通して、何を得ることができましたか?
ティエン:最も強く感じたのは「共感の大切さ」です。それまでの私は、ロジックとパッションを強く意識していました。しかし、それだけじゃ足りないんだ、相手が共感することが目標達成に必要なんだ、ということがよく分かりました。例えば、チアキさんが「目標は優勝でしょ」と言ったとき、他の全員がその言葉に共感したから、目標が定まったわけです。その大切さを実感できたことが一番の収穫です。私のチームでは最近、お互いに共感し合って仲良くなるために、Jammin’を真似して、日々のミーティングの前にチェックインを始めました。
シュージ:社会課題の捉え方が変わりました。これまでは、いつか社会課題解決に関われたらいいと漠然と思っていたのですが、Jammin’に参加して、仕事と社会課題解決は6~7割重なっているという実感を持つことができました。実はJammin’で火がついて、会社の制度を利用してグループ内の別会社に転籍しました。転籍先の仕事はグローバルなものなので、休暇を使ってアメリカで学び始めています。ビジネススキルを高めることが、将来の社会課題解決につながると分かったことが、私を後押ししたんです。
マッキー:チームワークの重要性をあらためて痛感しました。このチームは単に楽しいだけでなく、心理的安全性が高くて、どんな話をしても否定されることがありませんでした。行き詰まっているときには、誰かが必ずブレイクスルーにつながる発言を投げかけてくれました。お互いに良い刺激を与え合うチームだったんですね。そういうチームはどんどん強くなっていくんだ、と実証できた半年間でした。
アヤナ:田口さんがAwardでおっしゃっていた「地球同期」という言葉が印象に残っています。それまでは、海外の社会課題に部外者が口出ししてよいのだろうかと思っていたのですが、「地球同期」として、直接自分に関係がないようなことでも、他人事ではなく自分自身のこととして捉えられる人間になりたいと思いました。
また、チームメンバーとのやりとりを通して、自身の課題・強みも認識できました。情報収集能力や統率力など、チームメンバーから刺激を受けると共に、資料作成や仕組みづくりなど、自分では大したことないと思っていた作業が想像以上に喜んでもらえて嬉しかったです。
ティエン:アヤナさんは、毎回ミーティングの対話をずっとパソコンでメモして、終わったらすぐに共有してくれるんですよ。すばらしい技術です。
チアキ:今の率直な気持ちは、寂しいです。この半年間、ずっと週2回ほどのミーティングを定期的に行ってきたので、それがなくなってすごく寂しいです。Jammin’でよく分かったのは、自分の強みと弱みです。皆さんが、私にはないスキルをたくさん持っていました。それらのスキルに憧れていて、可能なら自分のものにしたいと思っています。例えば、私は今、アヤナさんを真似して、会社の会議内容をパソコンでメモして、全員に共有しています。まだアヤナさんのようにはできないですけど。
アヤナ:チアキさんの「優勝を目指すのが当たり前でしょ」という心構えは、私にはなかったものです。そのような目標や熱い想いが大切なんだ、ということがよく分かりました。熱い心を持ち、チーム一丸となって進めることができて、まるで学生時代に戻ったような半年間でした。
チアキ:実はシュージさんだけでなくて、私も環境を変えました。社内公募に手を挙げて、2023年4月から新しい部署で働いています。
——Jammin’を受講したことで、リーダーシップへ理解は深まりましたか?
アヤナ:Jammin’参加前は、みんなを引っ張るのがリーダーだと思っていましたが、Jammin’を通して、リーダーシップのスタイルは人それぞれなんだと気づきました。縁の下の力持ちのリーダーもいれば、一人ひとりが個性を生かせる場を提供するリーダーもいるんですね。
チアキ:私は、チームの一人ひとりに主体性を持たせることがリーダーシップだと考えるようになりました。このチームは、全員が全員に対して、そういうリーダーシップを発揮できたと思います。
ティエン:相手の能力を引き出すリーダーシップや、心理的安全性の高い場を用意するリーダーシップも大切なのだ、と学びました。リーダーシップを発揮するうえでのヒントをたくさん得られた6カ月でした。
マッキー:今後は、Jammin’のようにいろいろな人たちと仕事をする機会が増えるでしょう。その際、何かを前に進めるためには関係者全員が共感して腹落ちすることが大切で、リーダーはそのための場を用意することが求められるのだ、とよく分かりました。
シュージ:皆さんの意見に同意します。私なりの言葉で言えば、対話を促してチームを前に進めるのがリーダーだと考えるようになりました。
【text:米川 青馬、illustration:長縄 美紀】
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