導入事例
戦略的な新卒採用改革を実現 ~求める人財像を起点に、採用プロセスを再設計~
積水ハウス株式会社
- 公開日:2026/03/23
- 更新日:2026/03/23
事例概要
背景・課題
2023年に人財採用室の室長に就任し、新卒採用の改革に着手しました。当時、私たちはすでにさまざまな人事改革を進めており、採用改革はその一環として位置づけられました。会社が進化し続けるためには、未来を担う人財を継続的に獲得することが重要です。業種を超えて他社から学ばれるような採用のリーディングカンパニーを目指し、新卒採用の改革に着手しました。
検討プロセス・実行施策
新卒採用改革は市場全体との比較分析からスタートしました。分析の結果、選考対応に多くの時間を充てていた一方、「今後どのような人財を、どのように採用するか」という前提を検討する時間や体制が不足していました。そこで、求める人財像を職種別に細かく言語化し、それを起点に採用プロセス全体を一貫して設計し直しました。また、母集団形成強化のための採用マーケティングにも力を注ぎました。
成果・今後の取り組み
25卒採用ではSPIデータ上、求める人財像に近い人財を多く採用できました。26卒採用でも、求める人財がこれまでよりも早く充足しました。「求める人財像」を起点に見極める仕組みや採用マーケティングが十分に機能した結果と考えています。今後は、新卒採用改革をさらに加速させ、グループ採用などを実現していきたいと考えています。
背景・課題
未来を担う人財の継続的な確保を目指して

私は2021年に積水ハウスに入社し、2023年に人財採用室の室長に就任しました。当社ではこれまで働き方改革など人財に関するさまざまな改革を進めてきました。採用改革は、こうした流れのなかで取り組み始めたものです。
会社が進化し続けるためには、未来を担う人財を継続的に確保することが重要であり、採用についても進化させていく必要がありました。
加えて、私たちには、採用に誠実に向き合いたいという想いもありました。新卒採用は、学生にとって人生の大きな選択です。だからこそ、学生が納得して入社を選び、入社後も活躍し続けられる採用を実現したい——そうした想いが、この改革の根底にありました。
そこで私たちは、「2027年卒採用の時点で、業種を超えた採用のリーディングカンパニーとなる」ことを目標に掲げました。そして主要職種における採用ボリュームは新卒が中心であることから、2023年から新卒採用の改革に着手しました。
検討プロセス・実行施策
私たちの新卒採用プロセスを市場全体と比較分析するところからスタート
新卒採用改革は、私たちの新卒採用における取り組みを、市場全体と比較分析するところからスタートしました。自社の採用活動を客観的に捉えるため、リクルートマネジメントソリューションズに協力をお願いし、新卒採用プロセス全体を俯瞰する分析を行いました。
分析の結果、私たちの採用活動の特徴と、さらに最適化できるバランスが見えてきました。私たちは、人事だけでなく現場社員にも積極的に面接に関わってもらい、実務に近い視点で候補者一人ひとりと向き合うことを大切にしてきました。現場を巻き込んだ丁寧な選考は、私たちの強みです。
一方で、市場全体との比較で見えてきたのは、上流の採用戦略立案やプロセス最適化などの企画フェーズと選考対応のバランスでした。他社と比べると、私たちは選考対応に多くの時間を充てていた一方で、「どのような人財を、どのように採用するか」という前提を、環境変化に応じて見直していくための時間や体制を、十分に確保できていなかったのです。
面接時の見極め精度を高めるために、「求める人財像」を職種別に細かく言語化した

こうした分析結果を受けて、私たちは2023年夏から秋にかけて、改革の具体的な方向性を固めていきました。
改革を進めるにあたり、私たちが最初に取り組んだのが「求める人財像」の言語化でした。
採用要件は、すべての採用活動の起点です。「誰を採用したいのか」が明確になって初めて、採用戦略全体を設計できます。
これまでも求める人財像はありましたが、それを起点として採用プロセス全体を設計し、継続的に改善していく仕組みは、十分に整備されていませんでした。そこで、求める人財像を丁寧に言語化していくことにしたのです。
データから導き出した結果だけではなく、現場としっかり議論しながらつくり上げることによって、人財像の蓋然性を高めることと同時に現場にとっても納得感のある内容にすることを重視し、私たちはデータと現場の声の両面から、活躍人財の特徴を明らかにしていくことにしました。
リクルートマネジメントソリューションズには、活躍者のSPI結果の傾向分析(定量情報)と、各部門の活躍者本人や上司へのインタビュー(定性情報)を支援してもらいました。第三者がインタビューすることで現場の率直な声を引き出すことができ、さらに、データだけでは見えない、実際の業務のなかで発揮されている強みや、他の社員と何が違うのかといった情報を整理し、求める人財要件とのつながりを明らかにしてもらいました。
分析調査の結果、興味深いことに当社で活躍する人財は、若手でも幹部層でも本質的には大きな違いがないことが分かりました。こうして、求める人財像の輪郭が見えてきました。
その後は、各現場やリクルートマネジメントソリューションズと何度もディスカッションを繰り返して、求める人財像の詳細をつくり込んでいきました。当然ながら、求める人財は職種によって異なります。しかし一方で、どの職種にも共通して求めたい要素もあるのです。
例えば技術職であれば、建物を設計する人と、現場で工事監理をする人では仕事の内容が違いますが、いずれも多くの関係者と協働しながらプロジェクトを進める力が必要です。このような具体的な場面もイメージしながら、面接官によって解釈がブレないよう、求める人財の共通項目と職種別項目を細かく設定していきました。
そして、この要件を起点として、一貫した採用プロセスを設計していきました。具体的には、どのような属性の面接官が、どの選考場面で、どの項目を、どのように評点をつけるのか、細かく決めていきました。人事と現場、それぞれの役割に合わせて候補者を多角的に見極めることで、見極めの精度を高める設計にしたのです。
「面接官トレーニング」も実施し、面接官の役割に応じてロールプレイングなども盛り込み、見極めと動機づけの両面の強化を目指しました。

■参考情報:本事例のような人材要件の定義について、より詳しい方法は以下でご紹介しています
「見極め力強化コンサルティング」
(選考設計コンサルティングサービス/人材要件コンサルティングサービス)
「採用マーケティング」にも力を注ぎ、母集団形成を強化した
また、学生と「どこで出会うか」という点も重要だと考え、母集団形成強化のための「採用マーケティング」にも力を注ぎました。
当社は、ありがたいことに企業としての知名度はあるため、一定数のプレエントリーは集まります。しかし「働く場所」としてのイメージ、いわゆる雇用ブランドは、企業ブランドほど浸透はしていませんでした。
加えて、採用人数が多いことから、母集団の規模が採用成果に直結します。そのため、すでに当社を志望している層だけでなく、まだ当社を知らない層や志望度が高くない層へのアプローチが鍵となります。
そこでリクルートマネジメントソリューションズに学生向けのアンケート調査を行ってもらい、私たちが求める人財の志望傾向を分析しました。これらの情報をもとに、各層のカスタマージャーニーマップを作成し、志望度が高くない層に向け、どこでどう接点をつくり興味を持ってもらうか、施策を詰めていったのです。
こうした取り組みの結果、25卒採用では、これまで応募がなかった層からの応募数を大幅に増やすことができました。26卒採用では、さらに一歩進めて、求める人財像から逆算した特定のテーマを掲げたオープンカンパニーも開始しました。このように、より戦略的な母集団形成にもチャレンジしています。
成果・今後の取り組み
25卒採用で求める人財像に近い人財を多く採用でき、今後の改革の土台が整った

これらの新卒採用改革の結果、25卒採用では求める人財像に近い人財を多く採用できました。さらに26卒採用は、求める人財がこれまでよりも早く充足し、新卒採用を早期に終えられました。
今回の改革では、何か1つだけを変えたわけではなく、「求める人財像」を起点に、一貫性をもってそれぞれの取り組みを設計し直したことが成功につながったと考えています。それぞれの施策が整合性を持って機能したことで、求める人財を集め、適切に見極め、惹きつけることができたのです。
また、人財を見極める手順を細かく設定した結果、振り返りの際に詳細まで分析できるようになりました。一連の取り組みにより、今後さらにより良い採用を展開するための土台づくりができたと感じています。
今後も変革を加速させ、グループ採用の実現を目指す
今後は、新卒採用改革をさらに加速させていきます。私たちが今後力を入れていきたいのが「グループ採用」です。これまでもグループ合同のイベントや入社式など接点はありましたが、グループ間での採用連携は十分にできていませんでした。採用活動を通じて出会った学生のなかには、グループ内のさまざまな事業で活躍できる可能性を持つ方もいます。しかし、そうした情報をグループ間で共有する仕組みが整っていなかったのです。
グループ各社の採用責任者の協力体制を構築し、ノウハウや人財情報を共有することで、学生一人ひとりに最適なキャリアの選択肢を提案できるようになります。学生にとっては自分の強みや志向に合った事業を選べる可能性が広がり、会社にとっては求める人財をグループ全体で獲得できるようになります。このようにグループ全体として、学生と会社の双方にとって、より良い採用を実現していきたいと考えています。
私たちは今後、AIなどの先進技術も活用しながら、業界をリードする採用を実現していきたいと考えています。これまでの新卒採用改革の土台をつくるなかで、リクルートマネジメントソリューションズには、改革全体のコンサルティングだけでなく、SPIによるアセスメント、面接官トレーニング、採用広報、学生情報の収集と分析など、幅広い支援をお願いしてきました。引き続き、社会動向を踏まえた採用全体のサポートを期待しています。
営業の声

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
ソリューションプランナー
古谷 盛人
積水ハウス様では、「求める人財像」を起点に採用プロセス全体を一貫して再設計され、25卒・26卒採用で着実な成果を上げられました。
今回のご支援では、私たちは市場分析からスタートし、SPIデータ分析や活躍者インタビューによる人財要件定義、面接設計、面接官トレーニング、採用マーケティング支援まで、採用改革の全プロセスに伴走させていただきました。
特に印象的だったのは、積水ハウス様が「データと現場の声の両面から」活躍人財の特徴を明らかにすることにこだわられた点です。求める人財像を丁寧につくり込んでいく姿勢に、改革への強い想いを感じました。
昨今、多くの企業が採用の質向上を目指していますが、部分的な改善にとどまるケースも少なくありません。積水ハウス様のように「求める人財像を起点に、一貫性をもって設計し直す」ことが、採用改革成功の鍵だとあらためて実感しております。
今後も、学生から選ばれ続ける企業であり続けること、そして「業種を超えて他社から学ばれるような採用のリーディングカンパニー」というビジョンの実現に向けて、引き続き全力で支援してまいります。
取材日:2025/10/15
企業紹介

積水ハウス株式会社
1960年、住まいを通じて社会に貢献するという使命のもと誕生した積水ハウスは、「人間愛」を根本哲学とする企業理念に基づき、未来に必要とされる価値を創造し続けてきました。“「わが家」を世界一幸せな場所にする”というグローバルビジョンを掲げ、より幸せな未来をつくる使命を担う私たちは、住まいを通じて生まれる幸せを、未来へつながる価値として創造し続けていきます。
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