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導入事例

経営統合後の“アルプスアルパイン”としての「人財要件の再定義」を行い、戦略的採用の基盤を実現

アルプスアルパイン株式会社

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  • 公開日:2026/02/16
  • 更新日:2026/02/16

事例概要

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背景・課題

私たちは経営統合後のシナジーを発揮する取り組みの一環として、2024年から「人財要件の再定義」をスタートしました。統合前の2社は人財要件が異なり、評価ポイントも異なっていたからです。統合後の事業拡大にともない、組織として求める人物像を明確化することが不可欠になっていました。また、新たなタイプの「尖った人財」を積極採用するためにも、人財要件を再定義する必要がありました。

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検討プロセス・実行施策

再定義にあたり、私たちは役員・部長・活躍者・内定者・内定辞退者などから多様な声を集め、定例会議で議論を重ねました。新人財要件を面接でどのように活用するかも話し合いました。2025年に人財要件が完成し、人財要件項目の1つに「変革志向」を入れ、会社の成長に欠かせない「変革志向人財」の採用をねらいました。同時に、人財要件を浸透させる「面接官トレーニング」も始めました。

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成果・今後の取り組み

新人財要件によって、今後は当社が求める人財とのマッチングがより可能になるでしょう。採用活動の振り返りや次期採用活動の設計などもしやすくなるはずです。2027年卒の新卒採用からは、選考プロセスのなかで現場の社員との接点を持ち、マッチ度を高めていく予定です。次の一手として、新人財要件などに基づき、採用メッセージや広報を見直し始めています。また、入社後の受け入れ体制などの変革も必要です。

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背景・課題

さらなる発展を見据え、新タイプの人財を採用したいが、求める人物像を明文化できていなかった

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小平:私たちアルプスアルパインは、2019年にアルプス電気とアルパインの2社が経営統合して生まれた会社です。「コンポーネント」「センサー・コミュニケーション」「モビリティ」の3つの事業を中核にしており、業界トップクラスのシェアを誇るタクトスイッチ®をはじめ、世界から認められる製品をいくつも展開しています。

また、モビリティ事業ではデジタル・キャビンというコンセプトのもと、強みであるヒューマンインターフェースとセンシング技術を活用し、これらをシステムならびにソフトウェアによって融合させ、顧客価値の創造と最大化を目指した取り組みを行っています。

私たちは、経営統合後、会社として1つになり、シナジーを発揮する取り組みを着々と進めてきました。2025年5月には、ビジョン2035「人の感性に寄り添うテクノロジーで未来をつくる」を発表し、その実現に向かって歩みを進めています。

山田:こうした取り組みの一環として、私たちは2024年から「人財要件の再定義」をスタートしました。統合前の2社は人財要件が異なり、評価ポイントも異なっていたからです。統合後の事業拡大にともない、組織として求める人物像を明確化することが不可欠になっていました。

また、これまでは採用時に組織文化との親和性の高さに着目することが多く、同質性の高い採用になる傾向がありました。もちろん、今後も組織に馴染む人財を一定数採用しますが、一方でさらなる飛躍のためには、これまでと異なる視点や考えを持ち込み、組織に刺激を与えてくれる「尖った人財」を採用する必要があります。私たちは、こうした新たなタイプの人財を積極採用するためにも、人財要件を再定義する必要があったのです。

検討プロセス・実行施策

役員・部長・活躍者・内定者・内定辞退者などの多様な声を集め、定例ミーティングで議論を重ねた

小平:最初は、人財要件設定を社内だけで進めようとしていました。しかし、勉強をするにつれて、自分たちだけでは難しそうだと分かってきました。そこで2024年、SPIを長らく活用してきた縁もあり、知見とノウハウを持つリクルートマネジメントソリューションズに相談しました。

入部様の画像

入部:相談の結果、リクルートマネジメントソリューションズは、SPIデータをもとに、私たちの人事課題とその解決手法を幅広く提案してくれました。そのなかから、採用改革の第一歩として、「人財要件の再定義」を行うことを決めました。

あらためて、人財要件が採用や入社後活躍のベースになると考えたからです。

人財要件の再定義にあたって役員インタビュー、活躍者インタビュー、内定者・内定辞退者インタビュー、部長サーベイを実施しました。さまざまな階層や視点から情報を集めることが、真にアルプスアルパインが求める要件を見出すことにつながるからです。

知見を持ったリクルートマネジメントソリューションズが第三者として関わってくれたおかげで、役員含め関係者全員が快諾し、インタビュー・サーベイはスムーズに進みました。役員たちも「会社の未来のために、求める人財を採用しなければ」という想いは一緒だったのだと思います。

その結果、本当に多種多様な意見が集まりました。役員たちは、ビジネスでは皆同じ方向を向いていましたが、求める人財像のイメージは異なりました。事業部や職種ごとに必要な要件が違う以上、それは当然のことです。私たちはこれらの意見をすべて集約したうえで人財要件を作る必要がありました。

次に、リクルートマネジメントソリューションズとの月2回の定例ミーティングで議論を重ね、集めた情報を統合しながら人財要件を言語化していきました。自由かつフラットに話し合い、その内容をもとに新たな提案をもらい、また話し合うというプロセスを繰り返しました。さまざまな他社事例の紹介も刺激になり、個人的には、社外の皆さんと密に議論できた時間が私自身の成長にもつながったと感じています。

小平:単に人財要件を決めるだけでなく、面接でどのように活用するかも話し合いました。1次・2次・3次面接の位置づけや、各面接の面接官は誰が担当するのがよいのか、各面接で新卒学生をどのように動機づけするのか、といったことを整理しました。動機づけに関しては、内定辞退者インタビューで「アルプスアルパインは面接での動機づけが弱いと感じました」という貴重な声をもらったことが、強化しようと考えたきっかけでした。

■参考情報:
本事例のような人材要件の定義ついて、より詳しい方法は以下でご紹介しています
「見極め力強化コンサルティング」
(選考設計コンサルティングサービス/人材要件コンサルティングサービス)

人財要件の1項目に「変革志向」を入れ、異質で尖った「変革志向人財」の採用をねらった

小平:そうして2025年に人財要件ができ上がりました。要件の1つに「変革志向」を入れたのが私たちのこだわりです。「変革にチャレンジできる人財」を採用するためです。私たちは、この人財要件を2026年卒の新卒採用の一部に導入しました。2027年卒採用からは全体に本格導入します。

入部:完成した人財要件には、何も違和感がありませんでした。多角的に情報を拾ったうえで、3人とインタビューした全員の想いをきちんと言語化することができたからです。人事担当役員の小林淳二取締役も、「確かにこれだ」と納得してくれました。人事部内でも異論は起こっていません。

ただし、変革志向だけは、社内の受け止め方は人それぞれでした。これはこれで成功だと考えています。なぜなら、変革志向は社内に向けたメッセージでもあるからです。私たちは会社全体として企業変革を加速させていくフェーズにあります。ですから、変革志向の学生を採用するだけではなく、受け入れる側の組織風土も進化させていく必要があるのです。この取り組みを通じて、現場が「自分たちの変革」について考えるきっかけにもなるとよいと考えています。

山田様の画像

山田:2026年卒の新卒採用では、人事・総務の面接官に限定して「面接官トレーニング」も実施しました。人事・総務ですから、面接には慣れているメンバーばかりですが、それでも面接官トレーニングを行ってみると、細かなところでは評価の目線が揃っていないことが分かりました。

例えば「変革志向人財」という言葉一つとっても、人によって解釈や求める度合には幅がありました。トレーニングを通じて、こうしたお互いの解釈の違いが分かるようになったことが大きな前進でした。「こういう評価ができるようになりたいね」という共通認識を持てたことが、トレーニングの大きな成果でした。

小平:トレーニングでは、深掘り質問のやり方も改めて学びました。「このような展開で質問すると、より相手を深く知れそう」など、経験豊富なメンバーでも新たな発見が多くありました。

山田:今後、面接官全員に新たな人財要件を浸透させて、評価の目線を合わせる必要があります。そのため2027年卒からは、現場社員を含めた全面接官に面接官トレーニングを受けてもらう予定です。

小平:この取り組みの間、リクルートマネジメントソリューションズは、120%の力で対応してくれました。私たちの意図を汲み取りながら、新たな切り口から有益な提案をし続けてくれ、大変心強い存在でした。

再定義を行う前、私たちは、SPIの組織適応性の4象限(創造重視・結果重視・調和重視・秩序重視)で整理すれば、人財要件を作れるだろうと考えていました。しかし最終的な人財要件は、この4象限とは異なるものになりました。社内だけで要件定義を行っていたら、私たちはSPIの4象限にとらわれたまま、人財要件を作れなかったのではないかと想像します。変革志向人財の定義も、リクルートマネジメントソリューションズと共に濃密に議論したからこそ、定義を固めることができました。

成果・今後の取り組み

新卒学生の動機づけのために、現場中堅社員にも選考プロセスに関わってもらう

小平様、入部様、山田様の画像

山田:新人財要件の導入で、面接での評価方法が大きく変わりました。従来は組織との親和性を重視し、「この人財なら馴染みそう」という視点で評価していました。しかし今後は、変革志向など新たな視点も含めた明確な基準で評価できるようになりました。

小平: 1人の面接官として新たな人財要件を活用しましたが、以前よりも明らかに質問がしやすかったです。観点がはっきりしているので、「ここを深掘りすればよい」ということが分かりやすくなりました。また、1次・2次・3次面接それぞれで「何を見極めるべきか」を整理できたことも大きな成果です。

人事にとって、人財要件の明文化はさまざまな面でメリットがあります。今後、採用活動の振り返りや次期採用活動の設計などもしやすくなるはずです。

また、2027年卒の新卒採用からは、現場中堅社員にも選考プロセスに関わってもらう予定です。どんな想いでどのような仕事をしているか、どんな職場でどういった働き方をしているのかを語ってもらい、新卒学生に具体的に当社で働くイメージを持ってもらうのが主なねらいです。当然ながら、選考プロセスに関わる現場社員にはトレーニングを受けてもらい、新人財要件をよく理解してもらう必要があります。これも私たちにとってのチャレンジの1つです。

山田:新卒採用における次の一手として、新人材要件やビジョン2035などに基づいて、採用メッセージや広報を見直し始めています。さらにキャリア採用の要件などもブラッシュアップしていければと思っています。

入部:また今後は、採用だけでなく、入社後の受け入れ体制なども変革する必要がある、と考えています。ある役員に新人財要件を見せた際、「変革志向人財が活躍できるフィールドを用意しなければ、彼らを十分に生かせないのではないか」という意見をもらいました。私たちもそのとおりだと考えています。今後は現場に変革志向人財というキーワードを浸透させ、受け入れるための風土づくりを進めていきたいと思います。

小平:リクルートマネジメントソリューションズには、採用にとどまらず、引き続き第三者視点から私たちが何をすべきかアドバイスをしてもらえたらありがたいと思っています。

■同じような取り組みをご検討の方へ:
本事例のようなアプローチについて、具体的なステップをまとめています。
「見極め力強化コンサルティング」
(選考設計コンサルティングサービス/人材要件コンサルティングサービス)

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ソリューションプランナーの声

本杉の顔写真

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
ソリューションプランナー 本杉 佳子

人材要件の定義において、多くの企業が悩まれるのは、経営層が描く理想の人材像と、現場が必要としている実務能力、そして採用市場の現実。これらを踏まえながら、実際の面接で見極められる基準に落とし込むことの難しさです。

特に陥りがちなのが、理想を詰め込みすぎた結果、「正しいけれど、現実にはなかなか採用できない要件」になってしまうことです。また、社内だけで議論を重ねると、抽象的な表現の解釈が人によって異なり、具体的な判断基準にまで整理しきれないことも少なくありません。

今回のプロジェクトでは、役員インタビュー、活躍者インタビュー、内定者・内定辞退者インタビュー、部長サーベイという5つの視点から情報収集を行いました。複数の立場の声を丁寧に拾うことで、「企業として本当に大切にしたい要件」を見出すことにつながるからです。

集まった情報を統合して、一貫性のある要件にまとめ上げるプロセスは決して簡単ではありません。ただ、第三者という立場だからこそ、特定の意見に偏ることなく、フラットにそして丁寧にすり合わせができたのではないかと感じています。

弊社ではSPIデータという定量情報とインタビューなどの定性情報を活用し、感覚や経験則だけに頼らない、データに基づいた人材要件づくりを大切にしています。

今後も、アルプスアルパイン様の採用改革において、伴走者としてお力添えができましたら幸いです。

取材日:2025/08/27

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企業紹介

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アルプスアルパイン株式会社

アルプスアルパインは、“人と地球に喜ばれる新たな価値を創造します”という企業理念のもと、「コンポーネント」「センサー・コミュニケーション」「モビリティ」の3つの事業を中核に、世のなかへ「感動」「安全」「環境」という3つの価値提供を目指します。

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