経営と現場をつなぐミドルマネジャーを強化し、一気通貫の経営管理体制をつくる

プロジェクト概要

背景・課題

社会に貢献しながら永続的に発展する企業を目指し、中期経営計画を掲げている日置電機。
2018年から「Revolution」という中期重点目標を掲げ、組織改革にも取り組んでいます。
その実現を目指し、「一気通貫の経営管理体制(縦のコミュニケーションの強化)」を構築する上で、経営と現場をつなぐミドルマネジャーの強化が課題となっていました。

検討プロセス・実行施策

ミドルマネジャーたちが抱えている「プレイング業務に時間を取られる」「自己流でマネジメントを行いがち」「ミドルマネジャー同士がナレッジを共有する機会がない」という3つの問題を解決するために、ミドルマネジャーの成長に伴走するラーニングサービス「マネスタ」を導入。マネジメント強化施策について、経営陣の合意を得て、一気呵成に進めていきました。

成果・今後の取り組み

部署内に小チームをつくり、ミドルマネジャーはチームリーダーと「1on1」を、チームリーダーはメンバーと「1on1」を行い、定期的にコミュニケーションを取るようにしました。職場のコンディションやミドルマネジャーのマネジメント行動に対する周囲の評価が軒並み改善。何よりミドルマネジャー同士に一体感が生まれました。次は「日本一働きがいのある会社」を目指します。

背景・課題

外的要因に左右されない組織をつくるために「人」の力を引き出す

弊社は1935年に開始した指示電気計器の製作を皮切りに、83年間計器メーカーとして歩みを進めてきました。企画開発から製造、販売まで、長野県上田市を拠点に活動しています。現在の売上は約200億円で、取り扱う製品は300種類ほど。トップシェア製品も多く、多品種少量生産体制で世界から寄せられる多様なニーズに対応しています。売上高の約45%は海外で、まさに今、グローバル化を進めているところです。(写真右:三井様)

永く社会に貢献し発展する企業を目指して、弊社は3年ごとに中期経営計画を発表しています。2018年からの3年間の中期重点目標は「Revolution」です。「Revolution」は、弊社の変革に対する覚悟を表す言葉。目標を達成するための指標は、商品開発や市場拡大、生産性向上などいくつもあるのですが、その実現の土台となるものはやはり「人」、つまり「社員の成長」です。一人ひとりが自分の仕事に誇りを持ち、プロとして成長していけることが重要だと考えています。

計測器業界は外的要因に左右されやすい業界です。現在の外部環境は良好ですが、明日どうなるかは分かりません。だからこそ、外的要因に左右されない強い人材、強い組織をつくるためには、社員の成長と自律性が欠かせないのです。人事部では経営陣の覚悟を受け止め、人材育成をデザインすることをはじめとして、中期経営計画を実現させるための人材戦略を進めています。(写真中央:小林様)

ここ10年で社員数は約300名増え、組織のステージが変わったことを実感しています。中期経営計画に基づき、さらに次のステージを目指すにあたり、会社全体として人材の在り方を考えていくべきタイミングでもあります。小さな会社だったころはなかった課題が、組織が大きくなるにつれて顕著になっているからです。その課題の1つが、経営と現場をつなぐミドルマネジャーの問題でした。(写真左:小澤様)

改革実現のカギは経営と現場を結ぶ ミドルマネジャーの成長

弊社は「人間性の尊重」を理念として掲げています。個人の性格や適性を尊重し、能力を育成していくことにより、その個々の可能性と組織の目標との調和を高い次元で結びつけていこう、という考え方です。その理念に則り、私は営業職をはじめさまざまな経験をさせてもらい、そのなかで自分のやりたいことにも挑戦してきました。

ところが、私が挑戦を経て一皮むけた経験などを若手社員に話しても、なかなか伝わりません。むしろ、「自分は一皮むける経験をさせてもらっていない」という反応があり、マネジメント層がメンバーに対して、一皮むける経験をさせる環境を整え、機会を提供しなければならない時代になったと痛感しました。(写真:三井様)

私はまだ弊社に入って間もないのですが、最初に問題を感じたのは個人の目標と考課がうまく結びついていないことです。現場では各組織が実践を通じて社員を育成しているのですが、人事部が社員の目標と、本人の抱いている成長イメージを把握しきれていませんでした。そのため、目標と考課を結びつけるために、求める人材の要件を明確にし、全社共通の指標をつくるなどの取り組みを行っています。そのなかで見えてきたのは、やはりミドルマネジャーの問題。会社としての方針があっても、それを現場で運用できるミドルマネジャーがいなくては実現できません。組織変革を牽引するミドルマネジャーの成長を助ける施策の必要性を感じていました。(小林様)

検討プロセス・実行施策

「マネスタ」を活用し、現場での実践を通じてマネジメントの原則を身につける

ミドルマネジャーは大きく3つの問題を抱えていると感じていました。1つ目は、プレイングの時間が長すぎること。これは他社でも見られる傾向だと思いますが、弊社のマネジャーの多くはプレイング業務を手放すことができていませんでした。また、マネジメントは取り組んでからすぐに結果が出るものではありません。結果が出ないことに対する焦りから、再びプレイングに埋没してしまうミドルマネジャーもいました。2つ目は、マネジメント手法が自己流なためミドルマネジャーによってバラツキがあること。マネジメントにおける共通の指標などがありませんでした。3つ目は、所属長やほかのミドルマネジャーとの交流が少なく、マネジメントの方法論や問題解決事例を共有する機会がなかったことです。

もちろん、課題に対して何も対策を取ってこなかったわけではありません。これまでもリーダー研修やマネジメント研修を実施してきました。しかしながら、なかなか実践につなげることができず、マネジメントの強化には一過性の研修ではなく、継続的に取り組むことが重要だと感じていました。マネスタを導入したのは、ミドルマネジャーが学びと実践を通じて継続的に振り返りができるサービスだったからです。(小林様)

ミドルマネジャー強化を一気に進めるために、まず経営陣から理解を深める

マネスタを導入するにあたり、現場からは業務に支障がないように、いくつかの部署でトライアルしてから導入すべきだという声もあがりました。しかし、むしろ経営陣の方が積極的で、「やるなら一斉にやろう」と背中を押してくれたこともあり、すぐに実施することができました。この時に感じたのは、経営陣の合意を形成することの大切さです。「マネジメントを強くしなければ会社が成長できない」という経営陣の危機感もあり、一気呵成に展開させることができました。部長や経営陣が最初に受講してくれたことも、その後につながりました。(小林様)

マネジメントの大切さは分かっているけれど、目先のことに追われているミドルマネジャーも多いのが実際のところ。どうしたらミドルマネジャーたちが、メンバーと業務の進捗報告含めコミュニケーションの時間をつくれるかを考えました。そのため人事制度の変更と共に弊社オリジナルの「1on1」を導入しました。そうした背景もあり、のちに行ったマネスタのレビューでも目的共有や、職場活性などコミュニケーションに関するスコアに改善が見られました。

マネスタをスタートさせてしばらくしてからアンケートをしたところ、社員から不満の声があがってきました。「指示されることが減り、業務のスピードが遅くなった」というのです。私は正しいステップを踏んでいるなと思いました。ミドルマネジャーがあえて指示を減らして、メンバーの成長につながる仕事を委ねていると知っていたからです。(三井様)

成果・今後の取り組み

自己流マネジメントから卒業したミドルマネジャーも……マネスタ終了後に感じた手応え

マネスタのプログラム終了後に、自分の強みと弱み、ミドルマネジャーとしてどんな働き方をしたいのかを宣言してもらいました。面白かったのは、勤務歴30年以上のベテラン社員のコメントです。彼は「マネジメントっていうのは、『俺が』『俺が』と自分中心に動くことではないんだと分かりました。これを20年前に受けたかったなあ」と実感を込めて話してくれました。それまで「俺について来い」というマネジメントが正しいと思っていたようで、だからこそマネスタで得た気づきは大きかったのだと思います。また、本施策を通じて、何よりミドルマネジャー同士に一体感が生まれました。(写真右:三井様)

マネスタの3カ月という期間も効果に結びついていると考えています。例えば、2泊3日の集合研修の場合、その時はモチベーションが上がりますし、終わったあとはしっかり学んだという実感も残ると思います。しかし、職場に戻ってもそれが続くかというと、なかなか難しいものです。マネスタは3カ月間、隙間時間などを有効に使いつつ、学びと実践、振り返りを繰り返すことができます。だから、「次にこんな場面が訪れたら学びを生かそう」と考えられるのではないでしょうか。(写真左:小林様)

実際、マネスタの前後に実施している職場のコンディションやミドルマネジャーのマネジメント行動に対するサーベイ結果は、軒並み改善した。また、組織としての強み・弱みの認識も明確になったという。

次のステップは「日本一働きやすい会社」を目指し、「働きがい」を高めること

これまでも弊社はリーダー研修やマネジメント研修を実施していましたが、極端な言い方をすれば、一人で受講してそれで終わりでした。研修で得た学びを、自分のなかに置いたままになってしまうこともあったと思います。一方でマネスタはミドルマネジャーが目標を言葉にして表に出しますし、それを仲間と共有して、しつこいくらいに宣言と実践を繰り返しました。だから、ミドルマネジャーたちにマネジメントの基本が刷り込まれたのではないかと思います。

一気通貫の経営管理体制を実現するための取り組みは、マネスタ以外にもいろいろとあるのですが、ミドルマネジャーの育成支援は、経営理念を浸透させるための第一歩にもつながると考えています。(三井様)

私たちの根本にある日置電機の理念は普遍的なものですから、これからも大切にしながら組織づくりに取り組んでいきたいと考えています。(小澤様)

次のステップとして目指しているのは「働きがい」を高めていくこと。そのために、「働きやすく、やりがいを感じられる環境づくり」にも励んでいきたいと考えています。すでに、「Great Place to Work(R) Institute Japan」という調査機関による調査を実施しました。弊社の人事ポリシーとその指標をもとに改善を続け、「働きがいのある会社」としてさらに成長できればと考えています。(小林様)

そして、ゆくゆくは、マネスタを含めた教育サポート体制を充実させる共に、「日本一働きたい会社」にしていきたいですね。(三井様)

企業紹介

日置電機株式会社
航空機に搭載する無線機のパネルメーターを製造する会社として1935年に東京で創業。戦時中に長野県上田市に移転。開発、生産、販売・サービスすべての部門が上田市にある。豊かな自然のなかで、計測器の技術を磨き、世界の産業の発展に貢献。製品は約300種類あり、工事現場から研究開発まで幅広い分野で活用されている。

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サーベイとオンラインラーニング、職場ワークショップを組み合わせた、モバイル・データ活用伴走型マネジメント研修「マネスタ」についてはこちら
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