課題解決のポイント
定量的な評価情報をもとに、相互に成長を促す職場を作る
評価を導入する際は、「目的」を明示する
昨今では、企業が社員の育成をすべて担うのではなく、社員一人ひとりが仕事を通じて自律的に成長していくことが求められています。そのためには、まず個々人が自身の能力開発課題を自覚する必要があり、その手法の1つとして多面評価が有効とされています。しかし、「他者評価の得点が軒並み高くなってしまう」「低い評価があると誰がつけたのか気になって、職場の雰囲気が悪くなる」といった問題もあります。この要因の1つに、評価導入の「目的」を明示していないことが挙げられます。評価者側は、自分がつけた評価が対象者の給与や昇進などの処遇に影響を与えてしまうことを懸念し、低く評価することには抵抗があるものです。そういった抵抗を少なくするためには、評価は能力開発のみに活用し、処遇には反映しないことや、相手のためを思って率直に評価してもらいたい旨などを、評価者側にも対象者側にも明示することが重要です。
定量的な結果をもとに、「対話の機会」を設ける
多面評価では、通常はアセスメント結果が定量的な得点で表示されます。そのような表示には、本人と周囲の双方にとってわかりやすいというメリットがありますが、その反面、個々人の得点差や、得点差の要因である対象者への期待が見落とされるという落とし穴があります。例えば、同じホウレンソウの行動をしていたとしても、対象者が新入社員か中堅社員かによって、評価者が期待するレベルが異なるため、おのずと評価結果は変わってきます。つまり、定量的な得点だけに注目するのではなく、得点を踏まえて評価者と対象者が対話し、評価得点と評価者の期待をすりあわせることが、対象者の自律的な能力開発を促進するのです。
相互に成長を促す「風土」を作る
自律的な能力開発を進めるためには、職場のメンバー全員が自分の現状を把握できるよう、日常的に相互のフィードバックを行い、行動改善につながるアドバイスをしていくことが不可欠です。人事部門には、こうした行動が起こる職場風土づくりの支援も求められてきています。
施策事例
事例1商社・金融サービス関連企業
多面評価による定期的な能力開発促進
- 背景
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- 生産性を高めながら収益を上げていくために、社員が継続的に力をつけていくことが不可欠になってきていた
- 集合研修での知識のインプットだけでは成長スピードが不足していたため、日々の仕事を通じて自分の能力を振り返る機会を設け、より速い成長を促す必要があった
- 施策
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- 管理職層・一般職層のどちらも対象にして、年に1度、多面評価を実施した
- 上司から本人にフィードバックすることで、自分の能力の発揮状況を確認してもらうと共に、今後の能力開発課題を策定し、人事部門へ提出する運用体制を構築した
- 一人ひとりが継続的に能力開発に取り組む重要性が、全社的に共有できた
- 一人ひとりが、上司との対話で能力の発揮状況を自覚することによって、「健全な危機感」が生まれると共に、上司の支援のもとで自ら能力を高めようという意欲をもった社員が増えた
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