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調査レポート

ピープルマネジメントにおける生成AI活用の実態調査2025

生成AIは管理職の助けになるのか?

読了時間:7

  • 公開日:2026/03/30
  • 更新日:2026/03/30
生成AIは管理職の助けになるのか?

管理職を取り巻く環境は、年々厳しさを増しています。成果主義の広がりによるプレイングマネジャー化が進み、プレイヤーとして成果を出しながら、同時にマネジメントを担うことが求められています。年功序列見直しに伴う年上部下への対応や、雇用形態の多様化など、マネジメントそのものが複雑化、高度化しているのが実情です。
こうした状況の中で、管理職を支える新たな手段として生成AIへの関心が高まっています。生成AIは業務効率化のツールというイメージが先行しがちですが、メンバーの育成や評価などのピープルマネジメント業務でも活用は進んでいるのでしょうか。
今回は弊社が2025年に実施した「生成AIとマネジメントに関する調査」の結果をもとに、生成AIが実際にどのような場面で活用され、メンバーのマネジメント業務においてどのような変化が起きているかお伝えします。
調査のPDF版はこちらからダウンロードいただけます。

調査概要
ピープルマネジメントにおける生成AIの活用実態
生成AI活用の価値は「効率化」だけではない
生成AIの活用者と非活用者の違い
まとめ

調査概要

調査名

生成AIとマネジメントに関する調査 (リクルートマネジメントソリューションズ)

調査方法

インターネット調査

調査対象者

全国 23~69 歳のマネジメントメンバーを1名以上持つ就業者

回答者数

1,032 人

割付方法

従業員数700名以上200サンプル、700名未満は出現構成比で800サンプル

調査実施期間

2025 年 8 月 28 日(木)~29 日(金)

回答者属性

以下のグラフを参照

n=1,032

※図表・グラフの数値は、小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100.0%にならない場合があります。

ピープルマネジメントにおける生成AIの活用実態

まずは、メンバーのマネジメント業務における生成AIの活用状況から見ていきます。

<図表1 生成AIの活用頻度>

Q.生成AIを日常(仕事以外)/メンバーのマネジメント業務/メンバーのマネジメント業務以外のそれぞれにおいて、どれくらいの頻度で利活用していますか?(単一選択 n=1,032)

半数以上(53.6%)がメンバーのマネジメント業務に生成AIを活用していると回答しました。当該業務において週5日以上と高頻度で活用している人も1割を超える(10.9%)結果となりました。仕事以外の日常の場面や、マネジメント業務以外と比べると活用率はやや低いものの、マネジメント業務以外との活用の差も8.4ポイントにとどまっており、ピープルマネジメント領域での生成AI活用が着実に広がっていることが分かります。

<図表2 生成AIの主な活用用途>

Q.以下のメンバーのマネジメント業務において、生成AIを利活用しているものをお選びください。(複数選択  n=554)

生成AIを活用しているメンバーのマネジメント業務のなかで、最も多かったのが「メンバーの育成」(29.4%)、次いで「メンバーの目標設定」「メンバーの評価」(27.6%)でした。メンバー育成の場面では、業務ログや過去の面談内容をもとにメンバーとのコミュニケーションを考える際のサポートとして活用している例が多くありました。また、目標設定や評価の場面では、「公平性や客観性をどう担保するか」という観点での活用が目立ちました。

【無料】利用場面に関するコメントについては、PDF版でご紹介しています

では、実際に活用している人はどのような変化を感じているのでしょうか。

生成AI活用の価値は「効率化」だけではない

<図表3 生成AIを活用したことによる変化>

Q.生成AIをメンバーのマネジメント業務に利活用したことでどのような変化がありますか?  (複数選択 n=554)

活用者の8割以上(81.0%)がピープルマネジメント業務に生成AIを活用したことで何らかの変化があったと回答しました。内訳を見てみると、「業務の効率化・時間短縮につながった」と感じている人が最も多く、29.4%という結果でした。興味深いのは、それとほぼ同じ割合(0.3ポイント差)で「メンバー一人ひとりへの対応が充実した」と感じた人がいる点です。生成AIというと効率化の側面が注目されがちですが、ことピープルマネジメントにおいてはメンバー個々への関わり方の質の側面に変化を感じている人がいる点は注目すべきポイントです。

面談や1on1の前にこれまでのメンバーとの会話内容や本人の志向を整理・参照することで、一人ひとりに合わせたコミュニケーションがしやすくなり、メンバー個々の関わり方に余裕が生まれたと感じている人もいるのかもしれません。

<図表4 成果認識との相関>

Q.あなたは直近の1年において、どれくらい成果を上げられていると感じますか? (単一選択 n=1,032)

さらに、メンバーのマネジメント業務における生成AIの活用頻度が高い人ほど、自分の仕事の成果について高く認識している傾向も見られました。本結果は、因果関係ではなくあくまで相関関係に過ぎないため、生成AIを使っているから仕事の成果が高いとは言い切れません。日頃から仕事で成果を上げている管理職ほどAIなどの新しい技術に関心が高い可能性や、普段からメンバー育成への関心が高く組織の成果を上げている人ほど生成AIを試している可能性など、さまざまな解釈が考えられます。それでも、ピープルマネジメントにおける生成AI活用と仕事の成果に対する認識との間には一定の関係がありそうだという点は見えてきました。

生成AIの活用者と非活用者の違い

<図表5 ルール・ガイドラインの整備状況>

Q.あなたの会社では、業務での生成AIの利用について社内ルールや方針が定められていますか?(単一選択 n=1,032)

※図表・グラフの数値は、小数点第2位を四捨五入しているため、合計が表中の数値の合計にならない場合があります。

メンバーのマネジメント業務に生成AIを取り入れることで、前述のようなポジティブな変化を感じている人がいる一方で、利活用していない人も一定数います。

調査から見えてきたのは、「利用できる環境」が整っているかどうかの違いです。週1日以上活用している人の約7割は、社内で一定のルールや方針が周知されている環境にあります。一方、未活用者の4割以上(43.7%)が自社のルールが周知されていない、もしくは有無が分からないと回答しました。

<図表6 未活用理由>

Q. メンバーのマネジメント業務に生成AIを利活用していない理由として、あてはまるものをすべて選んでください。(複数選択 n=478)

生成AIをピープルマネジメントで全く活用していない未活用者に対し、その理由を尋ねたところ「特に理由はない」が多く、全体の4割近く(37.2%)を占めていました。次いで「ピープルマネジメントにおいて、どのように生成AIを利活用していいかわからないから」(19.5%)が挙げられました。メンバーのマネジメント業務に生成AIを使うことで、効率化だけではなくメンバー一人ひとりへの対応も向上する可能性があるということを理解できていないことが伺えます。また、この領域にそもそも生成AIを活用できることを知らないことも要因となっているのではないでしょうか。

まとめ

調査結果から、すでに半数以上の管理職がメンバーのマネジメント業務に生成AIを活用しており、そのうちの8割以上が良い変化を感じていることが分かりました。特に注目すべきは、時間短縮などの効果にとどまらず、メンバー一人ひとりへの関わり方の質の変化を感じている人が一定数存在する点です。キャリア面談や1on1、目標設定の場面でメンバーと対話する情報を整理し考えを深める補助として活用することで、個々に向き合う余白が生まれている可能性があります。負担が増え続ける管理職にとって、生成AIはその負担を減らす効率化が期待できるだけでなく、マネジメントの質を高めるための一助になるかもしれません。

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