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職場でのコミュニケーションとは? 目的や種類、能力を高めるための方法を解説

  • 公開日:2024/11/05
  • 更新日:2024/11/05

職場におけるコミュニケーションは、組織内の信頼関係を構築し、業務を滞りなく進めるうえで欠かせない役割を果たします。本記事では、そんなコミュニケーションの種類やメリット、円滑化を図る方法などを紹介します。

コミュニケーションとは

コミュニケーションとは、人と人が主張や感情などを相互に伝え合うやり取りのことです。言葉による会話はもちろんのこと、身振り手振りや表情による表現、文字を介した情報共有などもすべてコミュニケーションに含まれます。

社会は考えや立場の異なる多くの人々が集まって成り立っており、その点は従業員同士が業務や目標を共有し合う職場においても変わりません。そのため、ビジネスを成功に導くには、コミュニケーションを通じてお互いを理解し合う必要があります。

コミュニケーションと情報伝達の違い

ビジネスシーンにおいてコミュニケーションと同様に重視されることの多い「情報伝達」は、論理的に事実を相手に伝えることを指すコミュニケーションの目的の1つです。一方、コミュニケーションには個人の態度や感情、価値観を伝えるやり取りも含まれます。完全に同じ意味ではなく、コミュニケーションの方がより範囲の広い概念である点に注意が必要です。

コミュニケーションを円滑にする目的

職場におけるコミュニケーションの円滑化は、主に以下のような目的で行われます。

信頼関係の構築

組織内のコミュニケーションが円滑になると、メンバーが自らの考えや価値観を打ち明ける機会が増え、お互いをより深く理解することが可能になります。こうした相互理解は信頼関構築の第一歩であり、積み重ねることで組織としての結束の強化が期待できます。

生産性の向上

コミュニケーションの円滑化は、業務における生産性にもプラスの影響を及ぼします。上司や部下、同僚と積極的にコミュニケーションを取る風土が生まれると、組織内での情報共有や業務連絡がスムーズになり、ミスなく効率的に仕事を進められるようになります。

チームワークの向上

メンバー間の意思疎通がスムーズな組織では、実際の業務での協力・連携も活発になりやすい傾向にあります。アイディアを出し合ったり、ミスをカバーし合ったりといった、チームワークを向上させる取り組みとしてもコミュニケーションの円滑化は有効です。

コミュニケーションの種類

コミュニケーションは、その方法に応じていくつかの種類に分けられます。

対話型コミュニケーション

対話型コミュニケーションとは、口頭での会話を通じて交わされるコミュニケーションのことです。直接顔を合わせての会話だけでなく、電話やビデオ通話アプリなどを介した音声によるやり取りも含まれます。

対話型コミュニケーションの利点は、詳細な指示や情報をリアルタイムでお互いに伝え合える点にあります。ほかには、表情や声のトーンといった言葉以外の要素をプラスすることで、より正確に意図を伝えられる点も強みです。

非言語(ノンバーバル)コミュニケーション

身振り手振りや表情、アイコンタクトといった、言葉を伴わないコミュニケーションは非言語コミュニケーションといいます。対話型コミュニケーションにおける、声のトーンや間の取り方なども非言語コミュニケーションの一種です。

声が大きければ自信がある、声が小さければ不安そうといったように、非言語コミュニケーションは相手に与える印象も左右します。人物としての印象はその後の関係性にも影響を及ぼすため、対話の際は言葉以外の要素にも気を配る必要があります。

テキスト型コミュニケーション

メールや手紙、チャットなど、文字として出力された言葉によるやり取りはテキスト型コミュニケーションと呼ばれます。やり取りの内容がモノやデータとして残る点や、時間をかけて伝える内容を考えられる点などが主な強みです。

ただし、テキスト型コミュニケーションは意図を判断する材料が少ないため、誤解や齟齬を生みやすいというデメリットがあります。テキストを通じて的確に意図を伝える能力を身につけたい場合には、以下のようなサービスの活用をお薦めします。

ビジュアル型コミュニケーション

図やイラスト、写真などを相手に見せて、視覚的に情報やメッセージを伝えることもコミュニケーション方法の1つです。特に、構成要素の多い複雑な事柄は、言葉で説明するよりも視覚イメージを共有した方がスムーズに伝わる場合があります。

こうしたアプローチはビジュアル型コミュニケーションといい、主に対話やテキストによるコミュニケーションを補完する目的で活用されます。

職場で積極的にコミュニケーションを取ることのメリット

ここからは、職場で積極的にコミュニケーションを取ることで得られるメリットを紹介します。

人間関係が良好になる

周囲に対して積極的にコミュニケーションを取ると、自分がどんな人物かを相手に知ってもらえるだけでなく、相手の人柄や考えも、より理解し尊重できるようになります。

こうした活発なコミュニケーションから生まれる良好な人間関係は、業務をスムーズにするのはもちろんのこと、プライベートでの距離感を適切に保つことにもつながります。

新しいアイディアの創出につながる

積極的にコミュニケーションを取ろうとするメンバーの存在は、組織内に誰もが気軽に発言できる風通しのよい風土を生み出します。その結果、メンバー間の意見や情報の交換が活発になり、新しいアイディアが生まれる可能性も高まります。

業務が効率化する

共に仕事に取り組むメンバーとの意思疎通の機会を増やすことには、業務における情報共有や指示の伝達を円滑にし、ミスや無駄な手間を減らす効果もあります。業務が効率化すれば、浮いた時間をさらなるコミュニケーションに活用することもできるでしょう。

円滑なコミュニケーションに必要な能力

コミュニケーションを円滑に行うためには、以下のような能力を伸ばすことが大切です。

言葉で伝える力

言葉による対話やテキストによるコミュニケーションでは、情報や感情を相手にとって分かりやすく伝える力が問われます。例えば、伝える内容が長くなる場合には、最初に結論を伝えると相手が話の全体像を理解しやすくなります。

また、言葉には伝える内容や場面に応じて適した言い回しが存在しており、それらを的確に選ぶ力も相手の印象を左右します。

相手の話を聴く力

言語でのコミュニケーション能力には、自らが言葉で表現する力だけでなく、相手が言葉で伝えようとしている情報を引き出す「傾聴力」も含まれます。

対話の際は話を遮らずにじっくりと聴く姿勢を見せたり、的確に質問したりすると相手がより話しやすくなり、得られる情報もさらに多くなります。こうした傾聴力を高める方法に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。

非言語で伝える力

対話を行うなかでは、聞き手は話し手の発言の内容だけでなく、やり取りに付随する非言語的な要素からも多くの情報を得ようとします。そのため、意図や感情をより鮮明に伝えたい場合には、ジェスチャーや声のトーンなどをうまく活用することが重要となります。

例えば、声色や表情などに感情を込めることは、相手のモチベーションを高めたり、こちらへの共感を喚起したりするうえで効果を発揮します。

相手の伝えたいことを読み解く力

非言語でのコミュニケーションでは、相手が伝えたい内容や、その裏にある本心を理解する力も必要です。なかでも、細かなしぐさなどから相手が何を感じ、考えているかを想像して尊重する能力があれば、意思疎通はよりスムーズになることでしょう。

コミュニケーション不足により起こる問題

職場でのコミュニケーションが不足すると、以下のような問題が発生することがあります。

業務が滞る

コミュニケーションが不足している組織では、業務の進捗状況や注意事項を十分に共有できず、メンバー間で手違いや誤解が頻繁に発生します。その結果、本来であれば必要のないコストや手間が生じ、業務が停滞する原因となります。

孤立して悩みや不安を抱え込む

業務量の過多といった悩みやトラブルは、なるべく早く周りに共有することが大切です。しかし、普段からコミュニケーションを取る機会や習慣がない環境では、そうした緊急の相談もしにくく、結果的に問題を抱えたままメンバーが孤立してしまいます。

生産性が低下する

情報共有の乏しさや質問のしにくさは、ノウハウの共有・継承にも悪影響を及ぼします。業務の進め方を特定のメンバーしか把握していないといった状態が続くと、生産性が低下していき、場合によっては業務の遂行が不可能になることもあります。

コミュニケーション能力を上達させる方法

ここからは、コミュニケーション能力を高める具体的な方法を紹介していきます。

研修や講座に参加する

コミュニケーションを円滑に進めるためのノウハウは、独学での習得には限界があるため、詳しく学びたい場合は外部の専門家などからレクチャーを受けるのがよいでしょう。

そのほか、より実践的なスキルを身につけたいのであれば、ロールプレイングやグループワークといった双方向型の研修の受講もお薦めです。

話し方や伝え方を工夫する

研修などを通じてコミュニケーションのコツを学んだら、実際の職場での会話やメールなどに取り入れ、繰り返し実践して自分のものにしていきましょう。

ちなみに、物事の習熟度を高めていくうえでは、「誰かに教えられるようになること」を最終目標にするとよいとされています。経験を積んで十分に覚えたと感じたら、習得したノウハウを実際に周囲に教えてみるのもよいでしょう。

相手に合った話し方をする

口頭でのコミュニケーションに関するテクニックのなかでも特に実践しやすい方法が、話し方を相手に合わせる「ペーシング」です。ペーシングは、相手の話によく耳を傾け、自分も相手と同じ声のトーンやスピードで話すといった方法で行います。

人にはそれぞれ心地よいと感じる会話のボリュームやテンポがあるため、ペーシングを行うと、相手も話しやすさを感じてコミュニケーションがスムーズになっていきます。

また、近年では相手を尊重したうえで自分の意見を主張する「アサーション」「アサーティブ・コミュニケーション」といった考え方も注目を集めています。これらの特徴や実践方法に関しては、以下の記事にて詳しく解説しています。

まとめ

コミュニケーションは誰もが日常的に行っている行為である一方、その方法やテクニックは多岐にわたり、新たなノウハウを取り入れることでさらなる円滑化が見込めます。

コミュニケーション能力の向上に関しては、弊社でも多彩な研修をご用意してサポートを行っています。例えば以下の研修では、「聴く(傾聴力)」「訊く(質問力)」「伝える(伝達力)」という3つのスキルを伸ばし、対話の基本を身につけることができますので、ぜひご活用ください。

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