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アサーティブ・コミュニケーションとは? 職場で求められる背景や実践する際のポイントを解説

  • 公開日:2022/08/18
  • 更新日:2024/10/28

アサーティブ・コミュニケーションとは、相手を尊重しながら自分の気持ちを伝えるスキルです。この記事では、アサーティブ・コミュニケーションを身につけるメリットや実践する際のポイントをご紹介します。

アサーティブ・コミュニケーションとは

アサーティブ・コミュニケーションとは、「お互いを尊重しながら意見を交わすコミュニケーション」のことです。アサーティブ(assertive)とは「自己主張する」という意味を持ちます。自己主張といっても、自分の主張を一方的に述べることではありません。相手の意見も尊重しながら、自分の意見や要望を伝えることを指します。

アサーティブ・コミュニケーションでは、相手を不愉快にさせず、自分もストレスを感じずに意見交換することができます。アサーティブの代わりにアサーション(assertion)という言葉が用いられることがありますが、同様の意味です。

アサーティブ・コミュニケーションが注目されている背景

ビジネスの場では、上司や部下、同僚、他の部署など、多くの人と良好な関係を築くことが重要です。また多様性が重視されている今、さまざまな価値観やバックグラウンドを持つ人と協力する場面も増えています。アサーティブ・コミュニケーションを実践することで、お互いストレスを溜めずに、気持ちよくコミュニケーションを取ることができるでしょう。そのため、研修などでアサーティブ・コミュニケーションを取り入れる企業が増えています。

アサーティブ・コミュニケーションを身につけるメリット

アサーティブ・コミュニケーションは、トレーニングを通して身につけることができます。そのメリットを4つご紹介しましょう。

人間関係が円滑になる

「相手から一方的に意見を言われる」「言いたいことが言えない」など、人と関わるなかでストレスを覚える場面も少なくないはずです。また自分は良くても、相手は不満に思っているケースもあります。アサーティブ・コミュニケーションは、自分も相手も尊重するスキルです。実践することで、円滑な人間関係が築けるでしょう。

生産性が向上する

「キャパオーバーだけど、仕事を断れない」という人もいるかもしれません。アサーティブ・コミュニケーションを身につければ、そんなときに自分の意見を率直に伝えられるようになります。情報共有もスムーズにでき、業務量や分担の調整もしやすくなるでしょう。その結果、生産性のアップにもつながります。

働きやすい職場環境の形成につながる

人間関係の悪い職場は、離職やメンタルヘルスの不調につながることも。しかし従業員一人ひとりがアサーティブ・コミュニケーションを心がければ、お互いの考え方や価値観を尊重することができます。その結果人間、関係のストレスも減り、働きやすい職場になるでしょう。従業員の満足度向上や離職率低下にもつながるはずです。

アサーティブでないコミュニケーションのタイプ3つ

相手と対等な関係で向き合い、率直なコミュニケーションを図れるようにするためには、自分自身のコミュニケーションの傾向を知ることが大切です。
アサーティブでないコミュニケーションのタイプの典型例として、以下の3つが挙げられます。

コミュニケーションのイメージ画像

アグレッシブ(攻撃的タイプ)

攻撃的タイプはささいなことで腹を立て、相手の気持ちを配慮せずに自分の意見を一方的に主張するタイプです。相手からは疎ましく思われ、言っていることが正しくても聞き入れてもらえないことも少なくありません。感情のコントロールの仕方を学ぶ必要があるでしょう。

ノンアサーティブ(受け身的タイプ)

相手から悪く思われることを恐れるあまり、言いたいことを伝えられないタイプです。攻撃的タイプの人から強く主張されると、たとえ無理な主張であっても、受け入れてしまいます。真面目で責任感が強く、「頼まれた仕事が断れない」「他の人に仕事を手伝ってほしいと言えない」のがこのタイプの特徴です。

パッシブアグレッシブ(作為的タイプ)

相手に対する自分の不満を、相手に直接言わずに、陰口や態度で伝えようとするタイプです。攻撃的タイプのように自分の怒りを表だって示さないため、周囲からは冷静なように見えますが、気持ちは穏やかではありません。「本当は自分の考えを率直に伝えたいのにできない」という性格の持ち主です。

アサーティブ・コミュニケーションを実践する際の4つのポイント(アサーション・トレーニング)

4つを指している女性のイメージ画像

アサーティブ・コミュニケーションは、以下の4つを意識すると実践しやすいでしょう。

率直

自分の意見は、ストレートに伝えることが大切です。ポイントは、「私」を主語にすること。「◯◯さんが言っている」と第三者の言葉を入れたり、遠回しに伝えたりすると、相手に真意が伝わりにくくなります。「私はこう思う」と、分かりやすい言葉で伝えましょう。

対等

相手を下に見て、威圧的な態度を取るのは禁物です。逆に相手の立場が上だからといって、へりくだるのも良くありません。言葉では気をつけていても、心のなかで上下関係を意識していると、相手にも伝わるものです。態度だけでなく、心のなかでも対等に向き合うよう意識しましょう。

誠実

相手にも自分にも誠実でいましょう。相手と意見が異なるとき、自分の意見を押しつけるのは、相手に誠実とはいえません。しかし逆に我慢するのも、自分の気持ちに嘘をつくことになります。相手の意見を受け止めつつも自分の考えを伝え、お互いが納得できる結論を探しましょう。

自己責任

どのような結果でも「自分に責任がある」という意識を持ちましょう。結果に不満があったとしても、「相手に責任がある」と考えるのは誠実ではありません。「自分が発言した結果でもある」「発言しなかった自分にも責任がある」といった自覚を持ち、次の行動を起こすことが大切です。

まとめ

アサーティブ・コミュニケーションは、自分の気持ちも相手の気持ちも大切にするコミュニケーションスキルです。このスキルを身につけると、ビジネスだけでなくプライベートでも円滑なコミュニケーションが取れるようになります。また性格や考え方を変える必要はなく、トレーニングをすることで身につけられるスキルです。ぜひスキルを習得して、より良い人間関係を築くために役立ててほしいと思います。

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