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ポジティブフィードバックとは? 行うメリットや手順、注意点を解説
- 公開日:2024/10/28
- 更新日:2024/10/28
ポジティブフィードバックとは、相手のよいところに着目して前向きな評価を伝えるフィードバック方法です。本記事ではポジティブフィードバックの概要や、他のフィードバック方法との違い、具体的なフィードバックのやり方についてまとめました。
ポジティブフィードバックとは
フィードバックとは、相手の仕事ぶりや行動の評価を伝えるプロセスです。なかでもポジティブフィードバックは、相手の好ましい行動や頑張りが見られたポイントに着目し、前向きな表現で評価を伝えるフィードバックにあたります。相手の自己肯定感を高めることから、仕事のモチベーション向上に繋がりやすいところがメリットです。
ネガティブフィードバックとの違い
ネガティブフィードバックは、相手の問題点をあえて指摘して改善を促す、いわゆるダメ出しタイプのフィードバック方法です。被評価者に改善すべきポイントがストレートに伝わるため、目標に向けて軌道修正しやすいというメリットがあります。しかし被評価者に対して厳しい指摘になりやすいことから、モチベーションの低下に繋がることもある点に注意が必要です。
ポジティブフィードバックが注目されている背景
昨今のビジネス市場は個々の年齢や国籍、価値観が多様化していることから、相互理解の難化が進んでいるという特徴があります。部下とのコミュニケーションに課題を感じる上司世代も多く、フィードバックの伝え方に悩む方も珍しくありません。
そんななかで注目を集めているのが、ポジティブフィードバックです。相手のよいところに着目するポジティブフィードバックには、「価値観の違いがある相手にも評価を受け入れてもらいやすい」という利点があります。部下とのスムーズな対話を実現するためにも、ポジティブフィードバックはぜひ身につけておきたいノウハウといえるでしょう。
ポジティブフィードバックを行うメリット
ポジティブフィードバックを行うメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
部下との信頼関係ができる
ポジティブフィードバックは行動や仕事ぶりを肯定的に承認することから、相手に安心感を与えやすいところがメリットです。「自分はこの人に認められている」という安心感から対話が増え、よりよい信頼関係も築きやすくなります。結果的に現場のパフォーマンスの向上にも繋がるでしょう。
部下のモチベーションが向上する
ポジティブフィードバックでは「あなたのこういう行動が助かった」「こんな成果を上げてくれたおかげで、業務の進捗が順調だった。これからも期待している」など、相手の好ましい行動を具体的に挙げながら評価します。フィードバックを受けた側は周囲からの信頼や評価を感じることができる他、フィードバックが有用であれば「正当な評価をしてもらえた」という充足感も得ることが可能です。
部下の成長が期待できる
ポジティブフィードバックには当人のモチベーションを上げ、自律性を促す効果があります。自発的に業務に取り組むことで業務効率も高まる他、当人の成長速度も上がりやすくなるところがメリットです。
また、ポジティブフィードバックには本人が気づいていない強みに気づかせるというメリットもあります。得意分野に気づかせ、強みを伸ばしてもらうことで、さらなる成長を促すことが可能です。
ポジティブフィードバックを行う手順
ポジティブフィードバックを行う際は、被評価者の好ましかったポイント・得られた結果・今後の課題をセットで伝えることが大切です。具体的には、次の3つの手順を踏むことをお薦めします。
良かった点を具体的に伝える
フィードバックに際しては、目標に向けて前向きに頑張れているポイントを具体的に挙げながら褒めるようにしましょう。単に「よく頑張っていると思う」「よい仕事をしてくれた」と伝えるだけでは、相手は自分のどこが評価されているのかが分からず、好ましい行動を再現できなくなってしまいます。被評価者が達成すべきだった目標や達成度を事前に確認しておき、「あなたの仕事のこんなところが良かった」と具体化することで、被評価者の新しい気づきにも繋がるでしょう。
行動と成果をセットにして伝える
ポジティブフィードバックでは、相手の好ましい行動と成果をセットで伝えることが大切です。例えば、「来期までに顧客数を増やす」という目標なら、具体的に被評価者自身が取った好ましいアプローチと、実際の増加数を伝えます。現状の結果がまだ芳しくない場合でも、問い合わせ数の増加やお客様からの返信率など、今後に繋がりそうなポイントを褒めてモチベーションアップを促すとよいでしょう。
今後の改善点や課題を設定する
相手の行動と成果を褒めたら、今後の業務に生かせる改善点や課題を示します。今までの頑張りを認めたうえで課題を示すことにより、部下の成長をスムーズに促進することが可能です。なお、あくまでポジティブな指導にするため、後述するサンドイッチ型を活用するなどして伝え方に配慮するようにしましょう。
ポジティブフィードバックを行う際の注意点
ポジティブフィードバックを行う際は、伝えるタイミングと内容に注意することが大切です。
サンドイッチ型を用いて改善点を伝える
ポジティブフィードバックを行う際は、「褒める⇒改善点を伝える⇒褒める」という順番で伝えましょう。これはサンドイッチ型フィードバックと呼ばれる手法で、ネガティブに捉えられやすい指摘をポジティブな「褒め」で挟むことで、被評価者のモチベーションの低下を防ぐ効果があります。
特に厳しい指導を苦手とする社員には、ポジティブな要素で挟むサンドイッチ型で指摘を伝えるようにするとよいでしょう。人前で評価を受けることを好まない人も多いため、1対1で話せる場所を確保するなど、フィードバックを行う環境に配慮することもポイントです。
時間を空けすぎない
フィードバックは、「フィードバックしたい事柄に気づいたらできるだけ早め」に行いましょう。理由としては、時間を空けすぎると本人が当時の状況を忘れてしまう他、「自分が何をしても上司から反応をもらえない」と思われるリスクがあるためです。速やかなフィードバックが難しい場合は隔週で1on1を設定するなど、定期的に対話できる機会を設けておくとよいでしょう。
客観的な意見を伝える
ポジティブフィードバックは相手を褒めることが主体になりますが、あくまで事実に基づく客観的な評価を伝えることが大切です。フィードバックをする側の主観的な意見を評価としてしまうと、評価そのものに説得力がなくなるだけでなく、相手の成長にも繋がりません。相手を褒めることに重きを置くのではなく、相手の今後に役立つ客観的なアドバイスを行うようにしましょう。
まとめ
ポジティブフィードバックの概要や、具体的なフィードバックのやり方についてご紹介しました。
部下をやる気にさせるフィードバックを行うには、相手の価値観や熱意をはかり、適切な伝え方を選ぶことが大切です。弊社では、部下をお持ちのマネジャー層に向けた、さまざまな研修サービスを提供しています。フィードバック面談のノウハウや、業績達成と人材育成の両立を実現するマネジメントの原則が学べるカリキュラムを揃えておりますので、興味のある方はぜひ下記リンクもご覧ください。
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