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課長とは? 部長との違いや役割・仕事内容について解説

  • 公開日:2024/08/27
  • 更新日:2024/08/27

課長とは、組織における「課」を統率する管理職のことです。課の目標や方針の決定はもちろん、部下や業務のマネジメントも担います。本記事では、「課長の役割とは?」「部長と課長ならどっちが上?」など、課長というポジションに関するトピックをまとめました。

課長とは?

課長とは、企業における「課」をまとめていく管理職のことです。

まず「課」についてですが、企業は基本的に分業制であり、業務内容に応じて営業部や人事部といった「部署」に分けられています。そういった部署の下に設けられているのが、「課」です。課長は課のトップとして、部下の育成はもちろん、業務目標の設定・達成を通して事業の成長を支えます。

厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、約7%にあたる労働者が課長級のポジションとして活躍しています。

課長の役割・仕事内容

課長が業務において求められる役割は、主に以下の3つです。

1.組織目標の設定と共有

課長の1つ目の役割としては、組織目標の設定と共有が挙げられます。

まずは自社の事業内容や課が担う役目をしっかり理解したうえで、今期または長期的に達成すべき目標を設定します。また、達成に向けた戦略を立て、実現に向けて部下に共有することも大切な役目の1つです。課内の人材の特徴を踏まえたうえで事業戦略を練り、決定し、共有することが主な役割といえるでしょう。

2.業務の進行管理

課長の2つ目の役割は、課内の業務の進行管理です。課の今期・長期目標を達成できるよう最適な部下に仕事を割り振り、業務の進捗に応じて軌道修正を行います。

3.部下の教育・指導・育成

課長の3つ目の役割は、部下のマネジメントです。例えば育成面では、部下一人ひとりを直接的に指導するのはもちろんのこと、課内の長期的育成計画の策定や指導方法のブラッシュアップも行います。

また、課のスタッフ一人ひとりを正当に評価し、仕事のモチベーションを向上させやすい環境をつくることも大切な役目の1つです。課における人材の育て方を決め、課全体の教育体制や働きやすい風土をつくることが主な役割といえるでしょう。

このような役割を担う課長自身の業務の調整や業務フローの改善を通してオーバーワークを防ぐことも大切です。中間管理職のオーバーワークを防ぐアプローチ方法については、下記資料でも解説しています。

部長や係長との違い

組織内における課長の立ち位置としては、係長の上位の役職にあたります。序列としては上から、部長→次長→課長→係長→主任としている企業が一般的です。

課長の上司にあたる「部長」と、部下にあたる「係長」との役割の違いを簡単にまとめました。

課長と部長の違い

課長と部長では、「マネジメントを担う規模」が異なります。

例えば課長は「課」という数十名程度の現場の責任者であるのに対し、部長は複数の課から成る「部署」の統率を担う責任者です。部署全体の目標を決めるのはもちろん、課同士の連携をサポートし、部署の目標達成に向けて指揮を執っていく立場といえます。

また、課長の指導をはじめとして、経営的な視点から部署を監督する能力が求められるところも、部長というポジションの特徴です。複数の課から成る部署の人員数は百名以上にも及ぶ企業も珍しくないことから、課長のなかでもよりマネジメント能力に優れた人材が登用される傾向にあります。組織全体に影響を及ぼすこともある、経営層に近い役職といえるでしょう。

課長と係長の違い

課長は経営目標達成のために、課全体のマネジメントを行う管理職です。一方、係長は管理職ではなく、自身もプレイヤーとして仕事をこなしながら、課に属するチーム(係)のマネジャーとしても立ち回ります。課長と部下のパイプ役となり、課長よりも現場に近い立場から事業を支えているところが特徴です。

課長代理・課長補佐とは

なお、課長には課長代理や課長補佐といったポジションを設けている会社もあります。課長代理は課長と同じく決裁権を有するポジションで、以下の3つのケースに応じて設けられることが多いです。

1.課長の病欠や出張中の代理を務めてほしい
2.課長に昇進させる前に試用期間を設けたい
3.課長クラスの実力を持つ人材を課長代理とし、離職を止めたい

課長補佐も課長代理と同様のポジションですが、企業によっては「課長補佐はあくまで補佐役であり、決裁権はない」とする場合もあります。

課長に求められるスキル・能力

最後に、課長を担うにあたって求められるスキルや能力を紹介します。

業務マネジメント力

課長には課の統率役として、部下の業務進捗を踏まえたうえで、目標達成に向けて導いていくマネジメント力が求められます。最適な人材に課内の業務を割り振るバランス感覚はもちろんのこと、優秀な人材だけに業務が集中しすぎないよう調整するなど、課の運営を破綻させないよう配慮するバランス感覚が必要になるでしょう。

人材マネジメント力(育成・評価)

課の業務を円滑に進めるにあたり、課長には人材の適性を正しく見極め、伸ばしていくマネジメント力が求められます。

具体的には、1on1ミーティングなどのコミュニケーションを通して部下の人となりや仕事ぶりを分析し、育成計画を立て、適切なフィードバックを行い、個々の成長を踏まえて評価を行います。なかでもチームリーダーの育成に力を入れることで、課全体の「部下を育成する力」を底上げすることが可能です。

リスクマネジメント力

課の運営には、情報漏洩や売上の低下といったさまざまなリスクが伴います。よって課長には、課全体に想定されるリスクを管理しつつ、リスクを発生させない仕組みを整えるマネジメントスキルが求められます。また、問題が起こった場合には被害を最小限に抑える対応力も必要です。

このように、課のまとめ役である課長には、業務・育成・リスクに関する総合的なマネジメントスキルが求められるといえるでしょう。

まとめ

企業の中核を担う課長などの管理職やマネジャーは、事業変革への挑戦性とプレイングの質の両立が求められます。加えて、部下一人ひとりの働き方へのニーズが多様化していることから、現場における対応力も期待されやすいところが特徴です。

このように、課長には高いマネジメントスキルが求められますが、一方で現代社会の個の多様化により、一人ひとりに合わせたマネジメントそのものが難しくなっています。我流で対応しにくい場面も増えているため、マネジメントに関する外部研修も活用しつつ、課を統率するスキルを磨いてみてはいかがでしょうか。

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