STEP

用語集

人材育成とは? 基礎から実践で大切なこと、具体例まで

  • 公開日:2024/01/30
  • 更新日:2024/03/10

人材育成とは、企業に貢献できる人材を育成することを指します。

手法としては、「OJT(On the Job Training)」「Off-JT(Off the Job Training)」「SD(Self Development)」の3つに分類されます。

人材育成の意義や手法について詳しく解説していきます。

人材育成の意義や種類をチェック

なぜ企業において人材育成が必要なのでしょうか?また、人材育成にはどのような種類があるのでしょうか。ここでは、人材育成の意義と種類について確認します。

人材育成の意義

人材育成を行い社員のパフォーマンスを高めることで、企業業績の向上が期待できます。つまり人材の成長は、企業の成長にとって必要なことなのです。

また、人材育成に取り組むことによって、育成する側にとっても、「育成経験を通じて、自身の成長にもつながる」「人材育成を成功させるために、社内に協力し合う風土が醸成される」というメリットがあります。

さらに、転職市場の活発化による新規採用者の離職率の増加や、日本の労働力人口の減少などを背景に、企業にとって人材の確保は重要な課題となっています。せっかく採用できた人材に早期活躍してもらうためや、離職率の低い職場をつくっていくためにも、企業は長期的な人材育成に取り組む必要があると言えます。

階層別の育成計画

人材育成には、育成対象に応じた種類があります。育成対象とは、例えば階層別に分けると新入社員、中堅社員、管理職などを指し、それぞれ人材育成の目標が異なります。

一般的に新入社員を対象とする人材育成は、専門性よりも社会人の基礎を身に付けるということに主眼が置かれます。これが中堅社員になると、一定の専門性を身に付け、中核メンバーとして他のメンバーに指示を出せるようになることが目標になります。

部下の育成と組織の牽引を担う管理職の場合、部下のマネジメントや評価を適切に行えるようになるための研修を実施する必要があります。

人材育成の導入事例
新卒新人を短期間でデジタル人財に育てるためのCDPと新人研修体系を構築
「M-BT」なら現代の新任管理職に意識変化を起こせると感じた

人材育成の手法にはどのようなものがあるのか

人材育成は、前述したとおり、大きく「OJT(On the Job Training)」「Off-JT(Off the Job Training)」「SD(Self Development)」の3つに分類されます。

OJTはOJTトレーナーの指導を受けながら職場で業務内容を学ぶ方法です。OJTトレーナーとは、OJTの教育を担当する先輩社員のことで、職場で日々の業務の指導を行います。

これに対して、職場を離れて能力開発に取り組む方法をOff-JTと呼びます。

例えば、前節で示した階層別の研修や、ロジカルシンキングやプレゼンテーションなどのビジネススキルを身に付ける研修、各社の業務に必要な専門的な研修などがあります。2020年以降、企業研修のオンライン化が一気に進み、Zoomなどのオンラインツールを通して自宅や離れたオフィスにいても研修を受講できるようになりました。またWEBや動画を使ったオンデマンド式の研修でも昨今は豊富なラインアップが用意されています。

SDは自己啓発のことです。SDを促すため、通信教育の受講費用を補助したり、資格取得時にお祝い金を出したりする会社もあります。

目的に応じてこれら3つの手法を使い分けたり、組み合わせたりしていくことがポイントです。

人材育成の課題と成功させるための3つのポイント

人材育成は企業の成長に欠かせませんが、「人材育成に取り組んでいても効果が感じられない」という企業も少なくありません。企業が抱える人材育成における課題には、「従業員が多忙で人材育成に充てる時間がない」「人材育成を受ける側の意欲が低い」「育成担当者の能力や意識が足りない」「社内で人材育成を行う雰囲気や体制ができていない」「課題が多くて何から始めてよいの分わからない」などが挙げられます。 そこでここでは、人材育成を成功させるための3つのポイントをご紹介します。

人材育成の目的を明確化する

人材育成の目的を明確化することによって、その目的を達成するために必要なことも明確になります。

例えば、次世代リーダーの育成が目的の場合、次世代リーダー候補者に求められる要件の定義や候補者選抜が必要です。選抜された対象者に研修を実施する際は、次世代リーダー候補者としての意識付けと、研修の目的を伝えることで、施策の効果が高まります。

このように、目的を明確化することで、人材育成を受ける側の意識を高めることができます。

社員の自発性を引き出す環境づくり

入社前にやる気に満ちあふれていた社員が、入社後に指示待ちになってしまうケースはよく見られます。この原因の1つは、自分の頭で考えて行動するよりも、ルールや前例に従うことを良しとする風土です。「不要な社内ルールをなくす」「納得性の高い評価制度をつくる」「チャレンジを奨励し、失敗を責めない」など、会社として社員の自発性を引き出す環境つくりに取り組む必要があります。

社員が自由に学べる仕組みや、公正な評価制度を整えることによって、社員の成長意欲の向上にもつながり、社内の人材育成に対する意識改善を期待できます。上司との1on1などで何を学んでいくかを話し合うこともお薦めです。

実践機会を設ける

研修の実施は人材育成の一環として有効ですが、学習内容を定着させるためには実践機会を設ける必要があります。研修受講者に行動計画を立ててもらったうえで、学んだ内容を生かせる業務を任せたり、権限を委譲したりするとよいでしょう。上司と共に一定期間ごとに振り返りを行うことによって、実践を促進することができます。

「人材育成の効果が感じられない」という課題がある場合は、積極的に実践の機会を設けることで、学びを業務に生かすことができるでしょう。

企業における人材育成において自社に合った教育体系をプランニングすることは非常に重要です。リクルートマネジメントソリューションズでは教育体系構築を支援する情報発信をしていますのでぜひ参考にしてください。

【無料動画セミナー】今後求められる自律的に学び続ける教育体系とは 教育体系、研修プランの見直しを考える
【コラム】中小企業の人材育成を考える 第1回 人材育成のよくあるお悩み「マネジメントを強化したい」はなぜダメなのか?

人材育成の成功事例

変化の激しい時代における、自律的に学び続ける教育体系や研修プランになっているか、という視点が必要です。企業にとって重要な人材育成を成功させるために参考になる、弊社でご支援した事例を階層別にご紹介します。

株式会社デンソー【若手】

先進的な自動車技術、システム・製品を提供する、グローバルな自動車部品メーカーである株式会社デンソー。現場が若手の早期戦力化を求める一方で、「若手の高いキャリア意識」「世代間ギャップ」「育成時間の不足」といった課題を抱えており、2021年から「若手の早期育成・戦力化」の変革を開始。

「職場ぐるみ育成」の促進、「若手育成体系」の刷新、「育成データ」の積極活用の3軸で施策を実行し、被育成者の成長実感などの効果を感じられたとのことでした。

詳細はこちら

学校法人三幸学園【中堅】

「若手社員に責任ある仕事をどんどん任せていく組織風土」がある三幸グループ。主任層は主業務に加えて、担当部門の部下育成・評価まで任されるため、新任主任層に向けたマネジメント研修を実施。

受講者は「マネジメントの原理原則」を学び、「自分なりのマネジメントスタイルを模索し始める機会」や「主任同士で相談できる場」になる、というメリットが感じられたとのことでした。

詳細はこちら

株式会社青山財産ネットワークス【管理職】

「マネジャー全員でマネジメントの基本を学び、共通言語でマネジメントを語り合えるようにしたい」という社長と経営陣の想いを受け、管理職研修を早急に実施。

執行役員も含めたマネジャー72名が管理職研修を受講した結果、「以前から、こうやってマネジャー同士が話し合う機会が欲しいと思っていました」という感想を多くもらい、マネジャーが横のつながりをつくる貴重な機会となったとのことでした。

詳細はこちら

教育体系、研修プランの見直しを考えるなら

人材育成の担当者として、人材育成を成功させたいと考えている方は、まずは動画セミナーなどで情報収集をするところから始めてみてはいかがでしょうか。例えば、リクルートマネジメントソリューションズの無料動画セミナーでは、「今後想定される組織や教育体系のあり方」をはじめとした、人材育成の担当者が知っておきたいトピックを約20分で解説しています。

詳細はこちら

おわりに

今回は人材育成の概要や手法、成功させるポイントについてご紹介しました。人材育成は、企業が長期的に競争力を維持・向上できるかどうかを左右します。人材育成には手間もかかりますが、競合他社との差別化を図るために、積極的に取り組んでみてはいかがでしょうか。

効果的な人材育成の方法については、以下の研修で詳しく紹介しています。
部下の行動と学習を促進する「1on1」(1対1の定期ミーティング)のすすめ ~効果的な進め方とポイント~(135)
今の時代の新人・若手育成のポイント ~育て方を変えればここまで変わる~(034)

人材育成に関する情報をこちらの連載コラムでもご案内しております。ぜひご覧ください。
【コラム】人事になったら知っておきたい10のこと 第1回
「何かいい研修ないですか?」

おすすめの
無料オンラインセミナー

Online seminar

サービス導入を
ご検討中のお客様へ

電話でのお問い合わせ
0120-878-300

受付/8:30~18:00/月~金(祝祭日を除く)
※お急ぎでなければWEBからお問い合わせください
※フリーダイヤルをご利用できない場合は
03-6331-6000へおかけください

SPI・NMAT・JMATの
お問い合わせ
0120-314-855

受付/10:00~17:00/月~金(祝祭日を除く)

facebook
x