キャリア形成のジレンマの払拭(20・30歳代)

課題解決のポイント

キャリア意識が高い分、キャリア自律できない焦りも強い

昨今の20・30代の若手層は、大学でのキャリア教育が当たり前になり、一般的にキャリアに関する意識は高いと言われています。弊社の調査でも「主体的にキャリア形成したい」という意識は60%を超えています。しかし、その一方で「主体的にキャリア形成できていない」と多くの人が感じているのも特徴的です。その理由としては、「自分の能力・スキルが不足しているから」「どうすればいいか具体的な方法がわからないから」「多忙すぎて自分のキャリアについて考える時間がないから」が上位を占めています。キャリア意識が高い分、キャリア自律できない焦りが強いのです。では、どうすればキャリア形成のジレンマから解放されるのでしょうか。

多くのビジネスパーソンは、新社会人からスタートして「ひとり立ち」「一人前」「主力」というステージを経験して成長していきます。しかし、若手層の多くは、上位ステージで求められる行動や業務のイメージができておらず、役割転換に向けた成長の方向性がわかっていないのです。こうした課題を解決し、若手層のキャリア形成を促進させるポイントは以下の3つです。

(1)期待される役割ステージの全体像を示す

若手層が、組織の中でどのように成長していけばよいかを知らず、何に取り組むべきかがわかっていない場合は、役割ステージの全体像を示した上で、組織で期待される役割がどのように変化し、今どのようなことにチャレンジすべきかを明確に示す必要があります。

(2)キャリアがどう形成されていくのかという理解を促す

下図は、「キャリアの効果性」を表す4つの要素を構造化したものです。キャリアの初期段階では、成果を出すことが第一に求められます。仕事に全力投球し、成果を出していくことで、周囲から認められる存在になっていき、自己効力感や自信といった「キャリア満足」が獲得できるのです。キャリア成果とキャリア満足のサイクルが回ると、経験の蓄積から能力の幅が広がり他の領域でも活躍できそうだという「キャリア適応」の獲得を通じてのキャリアの展望がもてるようになっていきます。若手のうちに、こうしたキャリア形成の構造を理解することに大きな意味があります。

キャリア形成のプロセス

(3)役割ステージの成長とキャリア自律の形成をつなぐ

キャリア形成には、周囲からの支援、特に上司や同僚の関わりが重要です。上司が若手メンバーにキャリアを考える機会を与え、視野の拡大や仕事への意味付けを支援することが、キャリア形成を大きく促進させます。


施策例

事例:不動産・住宅関連企業 キャリア面談にトレーナーが介在する仕組みを構築

背景

  • 若手社員が仕事の意味付けが十分でないまま現場に投入され、離職率が上昇していた
  • 仕事がプロジェクトベースで行われるため、管理職層が部下と接する機会が極端に少なく、十分にフォローできていなかった

施策

  • 1年目・4年目に実施されるキャリア研修のあと、上司と受講者のキャリア面談にトレーナーを介在させ、三者で今後のキャリア形成の方向性を語り合う仕組みを構築した
  • 上司向けのガイダンスを行い、キャリア形成の考え方や意義を学び、今後の育成計画を考える機会を提供した

成果

  • 三者面談を通じて、受講者が上司の育成方針を理解するようになったとともに、上司側もどのように部下とキャリアについて話せばよいかを理解し、ノウハウを蓄積することができた

サービス一覧

お問い合わせ

Page Top