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新人・若手社員が仕事をよりよい状況にしていくヒント「セルフリーダーシップ」入門 第2回

自分をアップデートする2つのスイッチとは

  • 公開日:2024/10/28
  • 更新日:2024/12/05
自分をアップデートする2つのスイッチとは

本連載では、昨今のビジネス環境で新人・若手社員に身につけてほしい力として、どのような環境においても自分起点で動くことで、置かれた状況を自分のプラスに変え、よりよい状況をつくり出す力「セルフリーダーシップ」を全3回にわたってご紹介しています。

第1回では、セルフリーダーシップとは何かについて取り上げました。また、セルフリーダーシップを発揮するためのヒントとして、「自分らしさを生かす」「自分をアップデートする」「状況を捉えなおす」の3つのカテゴリーのなかから、「自分らしさを生かす」ためのスイッチをご紹介しました。

第2回の今回は、「自分をアップデートする」ためのスイッチをご紹介します。

<図表1>セルフリーダーシップを発揮するための6つのスイッチ

セルフリーダーシップを発揮するための6つのスイッチ
本シリーズ記事一覧
新人・若手社員が仕事をよりよい状況にしていくヒント「セルフリーダーシップ」入門 第3回
状況を捉えなおす2つのスイッチとは
新人・若手社員が仕事をよりよい状況にしていくヒント「セルフリーダーシップ」入門 第2回
自分をアップデートする2つのスイッチとは
新人・若手社員が仕事をよりよい状況にしていくヒント「セルフリーダーシップ」入門 第1回
自分らしさを生かす2つのスイッチとは
自分自身の「ものの見方」をアップデートする
自分自身の「知識・スキル」をアップデートする

自分自身の「ものの見方」をアップデートする

「自分をアップデートする」スイッチの1つ目は、「ものの見方を切り換える」です。例えば、新人・若手社員のなかには「上司や先輩に相談をした方がよいと分かっていても、1人で抱え込んでしまう……」「やった方がいいと分かっていても、苦手な作業はついつい後回しにしてしまう……」と仕事に対して尻込みしてしまう方もいるかもしれません。

このように「頭では分かっていても、思い通りにできないこと」はよくありますが、「分かっているけどできない」裏側には何が隠れているのでしょうか。

うまく動けたときもうまく動き出せないときにも、その行動の背景には無意識な「ものの見方」が潜んでいます。「ものの見方」とは、目の前の状況・事実を「どう捉えるか・どう考えるか」という思考特徴です。この特徴は誰でも持っているもので、自身の思考や行動にプラス/マイナスどちらの影響も与えます。

よくある「ものの見方」の特徴と切り換えの例を、表に示しました。

<図表2>よくある「ものの見方」の特徴と切り換えの例

よくある「ものの見方」の特徴と切り換えの例

例えば、先述した「上司や先輩に相談をした方がよいと分かっていても、1人で抱え込んでしまう」場合は、「抱え込み」の特徴が影響しているようです。「支援を得る」という「ものの見方」に切り換えることで、周囲からの助けを得られやすくなるかもしれません。

また、「やった方がいいと分かっていても、苦手な作業はついつい後回しにしてしまう」という例では、「失敗回避」の特徴が影響しているのではないかでしょうか。そこで、「失敗しても、そこから学べばよい」という「ものの見方」に切り換えることができると、苦手な作業にも着手しやすくなるかもしれません。

「ものの見方」は誰もが持っている特徴のため、やみくもに「ものの見方」を変えようとしたり、抑え込んだりする必要はありません。特徴の良し悪しではなくプラス/マイナス両面の影響を知ったうえで、どう捉え方を切り換えていくかが大切です。「今、○○の特徴が出ているので、切り換えてみよう」とまずは特徴を受け止め、状況に応じてコントロールすることで、行動を起こしやすくなり、よりよい状況づくりにつながります。

新人・若手社員が自身の「ものの見方」を自覚し、必要に応じて切り換えられるようになると、今まで見えていた景色とは別の捉え方をすることができ、状況も大きく変わっていきます。

弊社が提供している育成研修プログラム「X-SHIP(クロスシップ)」でも、研修内でのインプットや、他の受講者からの視点も借りながら、受講者に自身の日頃の「ものの見方」について考えていただいています。

自分自身の「知識・スキル」をアップデートする

「自分をアップデートする」スイッチの2つ目は、「知識・スキル」のアップデートです。特に、新入社員のときや異動したばかりのときなどは、必要な知識・スキルが不足しているためうまく動けず、仕事の壁にぶつかってしまうということがよくあります。必要な知識・スキルを身につけることで、成果を出せたり、成長実感を持つことができたりし、目の前の仕事により前向きに取り組むことができるようになっていきます。

一方で、ビジネスパーソンとして求められる知識・スキルは幅広く、一度にすべてを身につけることは無理難題です。そのため「なぜ/何のために」その知識・スキルを身につけたいのか/身につける必要があるのか、を明確にしてから着手することが大切です。また、知識学習だけでなく、日常の仕事場面を通じて実践・経験を積み上げ、スキルを鍛えていくことも重要です。仕事を通じてスキルを鍛えるポイントとしては、チャレンジしたいことを自分自身で創る・見つけること(Challenge)、周囲と相談しながら機会をつくり、自分自身をモチベートしながらやりきること(Support/Motivation)、定期的に自分の成長を振り返り、今の立ち位置を知ること(Assessment)を、意識するとよいでしょう。

<図表3>仕事を通じてスキルを鍛えるためのポイント

仕事を通じてスキルを鍛えるためのポイント

上記のPDSサイクルを回しながら、着実に経験・スキルを積み上げていくことが大切です。

●次回は「状況を捉えなおす」スイッチを紹介

今回は新人・若手社員がセルフリーダーシップを発揮するためのスイッチの3つのカテゴリー「自分らしさを生かす」「自分をアップデートする」「状況を捉えなおす」のうち、「自分をアップデートする」をご紹介しました。

仕事の壁に直面したときに、自分自身の「ものの見方」や「知識・スキル」をアップデートすることで、よりよい状況をつくり出すことができます。また、新人・若手社員自身もできること・やりたいことの選択肢をどんどん増やしていくことができ、より前向きに仕事を捉えることができるようになるでしょう。

次回は、「状況を捉えなおす」アプローチを紹介します。

本シリーズ記事一覧
新人・若手社員が仕事をよりよい状況にしていくヒント「セルフリーダーシップ」入門 第3回
状況を捉えなおす2つのスイッチとは
新人・若手社員が仕事をよりよい状況にしていくヒント「セルフリーダーシップ」入門 第2回
自分をアップデートする2つのスイッチとは
新人・若手社員が仕事をよりよい状況にしていくヒント「セルフリーダーシップ」入門 第1回
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