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導入事例

「360度サーベイ」を活用した「マネジメント研修」を次世代リーダー自らが企画し、自分たちで受講した

朝日機器株式会社

「360度サーベイ」を活用した「マネジメント研修」を次世代リーダー自らが企画し、自分たちで受講した
  • 公開日:2023/11/20
  • 更新日:2024/07/09

事例概要

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背景・課題

2022年4月、朝日機器に社内横断型の「U-44プロジェクト」が立ち上がりました。メンバーはさまざまな部署から集められた35~44歳の社員16名です。経営からの「主体的に考え、自分たちなりに行動を起こしてほしい」という要望のなかで、私たちが実行したことの1つが、「社内教育体制の構築」です。16名が今最も学びたい「マネジメント研修」を自分たちで企画し、自ら受講することにしました。ゼロからマネジメント研修を調べ、いくつかの会社にヒアリングしました。

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検討プロセス・実行施策

リクルートマネジメントソリューションズを選んだ第一の決め手は、研修提案のなかに「360度サーベイ」が含まれていたことでした。第二の決め手は、さまざまなプログラムを案内し、自分たちに最適な研修の組み合わせを提案してくれたことです。結果、私たちは「マネジメントの基盤づくり研修」 「360度サーベイ」「リーダーシップ開発研修」 「実践課題解決研修」を組み合わせた一連の施策を導入しました。

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成果・今後の取り組み

360度サーベイを受けた後、「結果にショックを受けたが、変わるきっかけになった。受けてよかった」という感想を多く耳にしました。各自が自らの不足や苦手に直面し、行動や考え方を変えています。また初回研修後から、多くのメンバーの姿勢が変わりました。受講前は16名の仲間たちの温度差が大きかったのですが、今では全員が主体的になり、社内で自ら行動を起こすようになってきました。

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背景・課題

自分たちでマネジメントを学ぼうと思い、研修をゼロから探し企画した

自分たちでマネジメントを学ぼうと思い、研修をゼロから探し企画した

森:私たち朝日機器は、空調のエキスパートとして空調設備機器の販売・システム提案・保守・メンテナンスなどをトータルサポートする専門商社です。本社は名古屋にあり、社員数は約190名です。2022年4月、朝日機器に社内横断型の「U-44プロジェクト」が立ち上がりました。

メンバーは、さまざまな部署から集められた35~44歳の社員16名です。私たち4人もこのメンバーです。このプロジェクトに明確なゴールはありません。

経営からは、16名で主体的に考え、自分たちなりに行動を起こしてほしいと言われています。次世代リーダー候補として、上司からミッションを継承したり、ボトムアップで働き方改革を行ったりすることを期待されているのです。プロジェクト結成以来、私たちは2カ月に1度、自主勉強会を開いて、16名でさまざまなことを話し合ってきました。

私たちU-44プロジェクトが実行したいことの1つが、「社内教育体制の構築」です。現在の朝日機器には教育体系・研修体系が整っておらず、OJT以外の学ぶ機会が限られています。OJTの背中を見て学ぶ風土を変えていこう、という結論に至り、最初に、16名が今最も学びたい「マネジメント研修」を自分たちで企画し、自ら受講することにしました。

野村:16名のほとんどは、まだマネジャー経験がありません。私たちはこれまで、マネジャーに昇進したときにどうしたらよいかを学ぶ機会を与えられてきませんでした。誰もが、このままマネジャーになっても役割を果たせないのではないか、という不安を抱いていたのです。16名全員が、マネジメント研修を受講したいと思っていました。しかし、私たちは情報を持ちあわせていなかったため、WEBでさまざまなマネジメント研修を調べ、いくつかの会社にヒアリングしました。

検討プロセス・実行施策

研修選択の決め手は、我々が抱える問題意識の整理と「360度サーベイ」というアプローチ

研修選択の決め手は、我々が抱える問題意識の整理と「360度サーベイ」というアプローチ

佐藤:私たちは2023年のはじめ、いくつかの研修会社にヒアリングして、最終的にリクルートマネジメントソリューションズを選びました。第一の決め手は、研修提案のなかに「360度サーベイ」が含まれていたことでした。16名全員が、360度サーベイを希望したのです。誰もが同僚や部下からの評価が気になっていたのです。

野村:もちろん、同僚・部下からは厳しい意見が出てくることを承知していました。むしろ、それを求めていたのです。同僚・部下からのネガティブな評価こそが、解決すべき課題の発見につながると考えていました。

森:第二の決め手は、リクルートマネジメントソリューションズが、マネジメント研修以外にもさまざまなプログラムを案内し、自分たちに最適な研修の組み合わせを提案してくれたことです。私たちは、自分たちにどのような研修が必要なのか、また、研修にどういった効果があるのかも知りませんでした。ですから、私たちには丁寧な案内と提案が必要だったのです。

佐藤:具体的には、U-44プロジェクトのメンバーはマネジメントの一歩手前にいるのだから、マネジメントの基礎を学ぶだけでなく、リーダーシップ開発や問題解決力向上の研修も受講した方がよいのではないか、と提案を受けました。私たちの実情に合った提案をしてもらえたと思います。

石橋:私たちはまず、2023年4月のU-44プロジェクト勉強会で、リクルートマネジメントソリューションズの研修を受講するにあたっての目線合わせを行いました。そのうえで、5月に「マネジメントの基盤づくり研修」、7月に「リーダーシップ開発研修」、8月に「実践課題解決研修」を受講しました。360度サーベイは5~7月に実施し、7月のリーダーシップ開発研修でフィードバックを受けました。

各研修の後は、一人ひとりが上司と面談し、研修での学びを職場で実践しました。そのうえで、上司との定期ミーティングもしくは職場会議で実践内容を共有しました。その実践で得た手応えや課題を持ち寄って、次の研修を受講したのです。そして、すべてが終わった後は「成果共有会」を実施し、メンバー一人ひとりが研修を通じて決めた取り組みの進捗と変化を共有し、今後のマネジメントに向けた宣言をすることも決めました。

成果・今後の取り組み

360度サーベイの結果にショックを受けたが、変わるきっかけになった

360度サーベイの結果にショックを受けたが、変わるきっかけになった

野村:まず360度サーベイの感想についていうと、他のメンバーの内容を詳しく知っているわけではありませんが、様子を見る限りでは、やはり誰もが同僚・部下から厳しいコメントをもらったようです。

「360度サーベイの結果にショックを受けたが、変わるきっかけになった。受けてよかった」という感想を多く耳にしました。私自身も、同僚や部下からのコメントで、これまで見ないようにしていた自らの不足や苦手に直面しました。

石橋:16名それぞれが、同僚・部下たちの突きつけてきた事実を受け止めなければなりませんでした。しかし、それこそが自分たちにとって身になっています。研修内でも、360度サーベイに基づいた意見交換を活発に行いました。例えば、部下から意見を求められたとき、どのように接すればよいのかといったことを相談し合いました。

佐藤:例えば私は、自分では部下の面倒見が良い方だと思っていました。実際、360度サーベイでも、部下の面倒見は悪くないというコメントが多数でした。ただ一方で、上司へのアプローチが少ない、もっと頼れるリーダーになってほしい、という声も多かったのです。その内容を上司に報告すると、上司からも「もっと積極的に意見してほしい」と求められました。その後は、自分から上司に意見するように心がけています。

野村:私は、360度サーベイによって「傾聴」の姿勢が足りなかったことを自覚しました。それ以来、部下の話を聞く姿勢が変わりました。部下が何を求めているのかをよく考えながら聞くようになったのです。

16名全員が主体的になり、社内で自ら行動を起こすようになってきた

森:研修全体の感想をいえば、ディスカッションがメインの研修内容がすばらしかったです。受講者の私たちが自ら語り、行動を起こし、変わることを求められる研修なのです。U-44プロジェクトのメンバーは今、現場でも自ら動くことを求められる立場になっています。研修でその体験を疑似的に積めたことが、職場での実践につながっています。

佐藤:印象的だったのは、5月の初回研修後に、16名全員が普段は意識していなかった思考をめぐらせたために「脳が疲れた」と言っていたことです。面白いことに、その後から多くのメンバーの姿勢が変わりました。
実はU-44プロジェクトのなかには、そのときに社外研修をはじめて受講した者が何人もいました。誰もが初回研修でヘトヘトになると共に、自分はやっていける、変わっていけるという手ごたえを得たようなのです。あるメンバーは、それまで他責傾向が強かったのですが、初回研修後からガラリと姿勢が変わり、今ではU-44プロジェクトに最も積極的に関わるメンバーの1人になりました。

森:研修受講前は、16名の仲間たちの温度差が大きかったのですが、今では全員が主体的になり、社内で自ら行動を起こすようになってきました。これが一番大きな変化です。

16名全員が主体的になり、社内で自ら行動を起こすようになってきた

石橋:研修を経て、全員が前向きになったことは間違いありません。朝日機器をもっと良い会社にするために何ができるかを、これまで以上に熱心に話し合うようになりました。

野村:自主勉強会の前に、各自が話し合う内容をよく考えてから参加するようになり、勉強会での話し合いの中身が以前よりも濃くなってきました。研修でお互いのことをより深く知るようになって、全員の距離感が縮まったこともプラスに働いています。

佐藤:U-44プロジェクトの取り組みとしては、メンバーが主導して、地域の清掃活動やアップサイクル用紙の活用など、SDGsへの取り組みを推進しています。現在はそれらの活動をアピールすべく、WEBサイトを構築しています。こうした取り組みを行う際にも、研修で対話を重ねた経験が生きています。

森:研修のおかげで、誰もが自分の想いを前向きに伝える習慣ができたと感じています。みんな対話が上手になったのです。ただ、まだ研修は終わったばかりですから、本格的な効果はこれからはっきり表れてくるはずです。今後の自分たちの変化が楽しみです。

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ソリューションプランナーの声

網代良の顔写真

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
ソリューションプランナー 網代 良

通常、教育施策は人事部門が企画推進を行っていきますが、今回、朝日機器様からは、初回の打ち合わせで「自分たちで教育を考え、取り組みたい」との話をお伺いし正直とまどいました。
しかし、運営に際して弊社人材開発トレーナーも伴走させていただきましたが、教育施策を今まであまり受けたことがないという施策参加者の16名の皆様は、時には内容に頭を悩ませながらも、自ら企画・運営を考え主体的に取り組み、サーベイや研修をやり切ってくださいました。

一番の良い兆しは16名の皆様の、取り組みに対しての温度差が小さくなり、結束力が強くなったことだと感じております。

でも、ここからがスタートです。
将来的に「働きやすい組織」にするために、16名の本メンバーが中心となり会社を動かしていけるよう、我々も引き続き最大限のご支援をしていきたいと思っております。

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企業紹介

朝日機器株式会社

空調設備機器の販売・システム提案・保守・メンテナンスなどをトータルサポートする専門商社。
昭和41年の創立以来、空調設備機器を通じて快適な生活空間を提供する、空調のエキスパートであり、地球環境にも配慮した省エネ性、運用制御技術、省エネ制御の可視化をはじめとする多様なニーズに向き合っている。我が国の限られたエネルギーを有効活用しながら生活空間の快適性向上が求められているなか、朝日機器は、最先端の「技術力」、多様なニーズに応える「営業力」、迅速・確実・安心な「サービス力」の三本の柱で、関係会社「株式会社朝日機器エンジニアリング」「中国システック株式会社」と共に、「三位一体のトータルエンジニアリング」体制でお客様からの要求課題に応えている。

※記事の内容および所属等は取材時点のものとなります。

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