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導入事例

次期経営リーダーに生まれた当事者モード、ここから「全員経営」が始まった

株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート

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  • 公開日:2024/09/17
  • 更新日:2024/09/17

事例概要

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背景・課題

2000年の創業以来、創業者である社長が自らビジネスをリードしてきました。しかし組織も300名を超え、社長1人が考えるフェーズから「社員全員が考えるフェーズ」に移行する時期を迎えた、と感じました。ただし、組織変革を実現するためには、社員たちにもっと視座を高めてもらう必要がありました。そう考え始めたときに「コミュニケーション・エンジニアリング・サービス(CES)」の紹介を受け、試してみることにしました。

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検討プロセス・実行施策

今後の会社を背負っていく人材となる5人を異なる部署から選出、CESを受講してもらいました。当初は彼らの発言にもどかしく思うことも多くありましたが、しばらくすると5人の目の色、発言が変化しました。実際の社内会議においても、積極的な発言が増え、全社視界での提案が多くなりました。コミュニケーションエンジニア(CE)の「受講者にとことん考えさせ、決めさせる姿勢」が彼らの主体性、考えを引き出し、視座を高めたと考えます。また、大変身近な素材を使ったビジネスに直結したリアリティのあるワークも、成長につながったと感じます。

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成果・今後の取り組み

今では選抜した5人が次期事業計画の主体を担い、もちろんまだ経験は必要ですが重要な役職を任せられる目処が立ちました。彼らの視座が上がったことで、想定していたことではありますが、その下の層とのギャップが生まれました。現在は彼らの下の階層にサービスをチューンしてもらい、CESを継続しています。また彼らの下の層の育成には、当初の5人が関わるという育成・成長の連鎖が生まれています。5人には「その人がいなければ描けない未来を描けるようなリーダー」を目指してほしいと思っています。

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背景・課題

社長1人が考えるフェーズから「社員全員が考えるフェーズ」に移行する時期を迎えた

中山様の画像

中山:私たちNTTデータ イントラマート(以下イントラマート)は、1998年にNTTデータの社内ベンチャーから事業をスタートし、2000年に専門会社として独立しました。

ワークフローシステムとBPM(業務プロセスのデジタル化‧⾃動化)の領域で、17年連続国内シェアNo.1を誇るローコード開発ツール「intra-mart」の開発と提供を事業の主軸としています。現在では1万社(2024年5月末時点)を超えるお客様に活用していただいており、社員数も300名規模となりました。

創業以来、社長の私がビジネスをリードしてきました。つらい時期を乗り越えるときも、成長のターニングポイントを迎えたときも、私がすべてを考えて判断を下したうえで、その意思決定を社員に伝え、一丸となって行動してきました。ところが2020年頃に変化の兆しがありました。コロナ禍の困難に直面したとき、幹部たちが中心となって、この危機にどう対処するかを自分たちで考えて話し合い、次のビジネス成長に向けたチャレンジを進めてくれたのです。

私はこのとき、イントラマートは社長1人が考えるフェーズから「社員全員が考えるフェーズ」に移行する時期を迎えた、と感じました。ただし、フェーズを移行するためには、社員たち、とりわけ次期(次世代)経営リーダー層にもっと視座を高めてもらう必要がありました。そう考え始めたときにリクルートマネジメントソリューションズの「コミュニケーション・エンジニアリング・サービス(CES)」の紹介を受け、試してみることにしました。
CESのステップ画像

検討プロセス・実行施策

あるとき5人の目の色が変わり、全社視点で積極的に発言するようになった

中山:今後の会社を背負っていく「5人の次期経営リーダー候補」を異なる部署から選出、CESをスタートしました。同時にリクルートマネジメントソリューションズの要請を受けて、我々経営幹部も育成の議論を行う「人材育成委員会」を立ち上げ、実際の業務で権限委譲を進め、時には部署を超えたアサインなども実行しました。

こんなことを言ったら怒られるかもしれないですが、正直言って当初はあまり大きな期待をしていませんでした。これまでまとまった育成というものをしてこなかったので、「対象者に我々の期待が伝わればいい」くらいに考えていたのです。

実際、序盤はセッションをオブザーブしながら、「せっかく選抜したのに、なぜもっと積極的に発言しないの?」ともどかしく、イライラさえ感じていました。これでうまくいくのだろうかと率直にお話しさせていただいたくらいです。

ところが、スタートしてからしばらくすると、5人の目の色が変わり始めました。実際の部門長会議、事業計画策定においても、積極的な発言が増えました。これまではどちらかというと自組織、自チームに閉じた了見の狭い発言が多かったのが、全社の視界で考えた発言に変わっているのです。

彼らの主体性や考えを引き出し、視座を高めたのがコミュニケーションエンジニア(CE)の伊藤さんであることは間違いありません。私が特に驚いたのは、伊藤さんの「受講者にとことん考えさせ、決めさせる姿勢」です。当初は普通の研修講師として何か教えるのかと思っていましたが違いました。伊藤さんは、受講者たちが自らの考えを発言するまで、忍耐強く我慢するのです。私にはこの我慢が難しい。CESをオブザーブしていると、私が部下の主体性を引き出せない理由が見えてきました。私は今、伊藤さんのメソッドをおおいに参考にしています。

また、CESのプログラムは実践的に作られており、当社の素材を随所に活用している点も素晴らしいと感じています。例えば、受講者たちが私の創業ストーリーをあらためて学び、私がどうしてさまざまな決断に至ったのかを考えてもらうワークがありました。一般論の経営学ではなく、大変身近な素材を使った当社のビジネスに直結したリアリティのあるワークも、早い成長につながっていると感じています。

CESのイメージ画像

成果・今後の取り組み

経営リーダーを任せられる目処が立った。CESを継続することで学びの連鎖を創っていく

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中山:想像以上の成果が出て、CESを受講した5人は大きく変容しました。全社視点で自ら考え、問題を発見・解決していけるようになってきました。

1年ほど経過した頃、凄いことが起きました。彼らのなかのある人材に重要な戦略課題を託していました。リソース不足もあり進捗は芳しくありませんでしたが、あるとき組織を超えた人員異動の提案があったのです。

聞くと、やはり5人のなかのあるメンバーと話し合い、戦略課題の早期実現のためにはどうしても今の体制では難しいと出した結論でした。しかも、対象となるメンバーの成長や互いの組織の運営まで考慮されたものでした。

これまでは「人が足りない」など、現場目線のできない理由が挙がっていましたが、「自部署をこうしたい」「この部下を抜擢したい」といった意見がどんどん挙がるようになり、経営会議などでも積極的に発言しています。本当に楽になりました。今では選抜した5人が次期事業計画の主体を担い、その計画をリードし、もちろんまだ経験は必要ですが重要な役職を任せられる目処が立ちました。

5人の視座が上がったことで、想定していたことではありますが、その下の層とのギャップが生まれました。そこでギャップを埋めるため、現在は彼らの下の階層向けにサービスをチューンしてもらい、CESを継続しています。「社員の20%が変われば、会社が変わる」といわれ、私もそれを信じています。加えて、彼らの下の層の育成には、当初の5人が関わるという育成・成長の連鎖が生まれています。社内に学びの連鎖を起こしていきたいと考えています。

また、CESの学びが事業と接続されています。最初に受講した5人は、CESの場以外でも連携して学び合ったり相談し合ったりしています。彼らが中心となって、全社員が事業計画について活発に議論するようになれば、必ずビジネスに良いスパイラルが起きるでしょう。最終的に、5人には「その人がいなければ描けない未来を描けるようなリーダー」を目指してほしいと思っています。

伴野様の画像

伴野:対象者に選抜されたときは、期待感とプレッシャーが入り混じっていましたが、今はさまざまな面で受講してよかったと感じています。

良かった点の1つ目は、5人の絆が深まったことです。2年間議論を繰り返すなかで、お互いの想いや考え、目指すところを共有することができ、同志になれたと感じています。

2つ目に、全員が異なる部署に属しているため、お互いの部署の方針や考え方などに詳しくなりました。結果的に私たち5人は、他部署のことも自分事として捉えられるようになり、自然と全社視点を身につけることができたのです。

3つ目に、社長や経営幹部のみなさんが、私たちに期待していることがよく伝わってきました。今では、全員が2年前よりも格段に重要な仕事を任せてもらっています。

私自身がCESを経て最も大きく成長したと感じるのは、経営会議などで上位層に対して積極的に意見するようになった点です。またその際、顧客・サービス・競合などの定量的なデータ分析に基づいて発言するようになりました。それ以前は、定性的な主張で強行突破しようとすることが多かったのですが、CESを通して、私の主観だけでは経営陣を説得できないことがよく分かったのです。

今後は、イントラマートの次のビジネスの柱づくりに自分なりにチャレンジしていきたいと思っています。

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ソリューションプランナーの声

伊藤の顔写真

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
シニアコミュニケーションエンジニア
伊藤智尚

今回のサービスでは、対象者のみなさんとのセッションにとどまらず、節目の1on1も実施。さらには育成側にもアプローチし有効な関与をしていただくことで、短期間で実際に次期経営リーダーを創出することができました。

経営リーダー育成コースでは経営のリテラシー部分を提供して終わるサービスも多いと思います。しかし、「セッションが終わったらこれまでの日常」では、経営リーダーへのステップとなる重要場面、例えば正解がないなかで決断場面に直面する状況は発生しづらく、学びは「お勉強」で終わってしまいます。そこで「後の育成は対象者の上司次第」とするのではなく、今回は社長をオーナーとする「人材育成委員会」を立ち上げました。

私は本人が何を考えているのか、何を実現したいのか、何を経営リーダーとしての強みにし得るのかの焦点を絞り、その力を高めるために意図的に機会を付与する、アサインを変更・追加する、権限を委譲するということを幹部のみなさんと一緒になって議論・合意していきました。

並行して対象者のみなさんには、一貫して次期経営リーダーとなることを目的に関わります。自身の成長テーマの設定をしていただき、例えば正解がない、あるいは総論賛成‧各論反対となるような場面では、選択肢を提示し、当事者としての選択を現実の仕事で迫ります。社長や上長の方だと示唆のつもりが指示として受け取られてしまうことが起きますが、CEは自己選択を起こすことを徹底します。

対象者が同志と一緒に小さな一歩を踏み出し、その積極性に驚いた経営陣がリスクを取って権限委譲する。任されることで経営陣の期待を感じ思い切った挑戦が生まれ自信が深まる、という正のスパイラルを生んでいきます。そして対象者の成長課題と事業実践が接続されたとき、実践的で自律的な事業と人材の成長サイクルが回りだしたのだと考えています。

対象者のみなさんがこれまでの活動の成果を発表する場がありました。終了時に中山社長が「とても楽しかった。こういう視界で議論ができる仲間が増えたことはとても嬉しい」と満面の笑みでおっしゃられていたのがとても印象的でした。

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企業紹介

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株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート

1998年に(株)エヌ・ティ・ティ・データの社内ベンチャーから事業をスタート、2000年に専門会社として独立した。拡大していくWEBシステム開発の市場をターゲットに、ワークフローなどのコンポーネント群を組み合わせることで短納期かつ低コストで構築できるWEBシステム構築基盤(フレームワーク)、およびカスタマイズが容易な業務アプリケーション製品群などのパッケージ開発・販売を主体とし、すでに1万社を超える顧客が全国の特約店パートナーを通じて導入している。

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