連載・コラム
【調査レポート】マネジメントに対する人事担当者と管理職層の意識調査2024年
【マンガで分かるマネジメント】気になる"マネジャーのやりがい"から学ぶ管理職・マネジャー育成の改善術
- 公開日:2024/11/05
- 更新日:2024/11/05
弊社では、管理職の現状を把握するために、2021年から「マネジメントに対する人事担当者と管理職層の意識調査」を実施しています。前回2023年の調査では、「管理職になりたいという社員が減っている」という結果が印象的でしたが、今回2024年の調査では、そんな管理職のポジティブな面を探るため、管理職層に「やりがい」「上手くいっている理由」「続けている理由」を質問しました。
本コラムでは、現役の管理職・マネジャーのやりがいから学ぶ管理職・マネジャー育成の改善方法について、マンガを交えながらご紹介します。今後の管理職・マネジャー育成のヒントとしていただければと思います。
【調査レポート】マネジメントに対する人事担当者と管理職層の意識調査2024年
管理職のやりがいのキーワードは「メンバー」
現役マネジャーのやりがい
人事部のAさんは、最近管理職になりたがらない社員が増えていることに危機感を持っています。その対策を考えるために、Aさんの同期で現役マネジャーのBさんに話を聞いてみることにしました。Bさんはは管理職としてやりがいを感じているようです。管理職というと「大変」「オーバーワーク」といったネガティブなイメージが持たれることもあるようですが、「やりがい」というポジティブな面に着目することで、なにかヒントが見えてくるかもしれません。
解説
「マネジメントに対する人事担当者と管理職層の意識調査2024年」で管理職としてやりがいを感じることを質問してみたところ、「自分のメンバーが成果をあげたとき」「自分のメンバーが成長したとき」「自分のメンバーが生き生きと仕事をしているとき」が多く選ばれました。働き方の価値観の多様化やキャリア意識の高まりから、組織の求心力を高めるために「人を育てる」ことが、管理職層にとってはやりがいを感じるポイントになっていることがうかがえます。
「管理職として上手くいっている理由は?」という質問でも、「メンバーが成長してきているから」の選択率が最も高くなっていたため、管理職昇進前から後輩の育成やチームマネジメントを任せ、自分以外のメンバーに意識を向けられる状態をつくっていくことで、管理職になった際にやりがいを持てるイメージがつくかもしれません。
管理職の関心が高い「ピープルマネジメント」
ピープルマネジメントとは?
Aさんは、管理職としてやりがいを感じている同期Bさんとの会話を人事部の後輩Cさんに共有し、「ピープルマネジメント」について考えることにしました。ピープルマネジメントは、メンバーからチームのリーダー・マネジャー・管理職への役割転換期において、多くのビジネスパーソンがつまずきやすいともいわれています。そもそもピープルマネジメントとはどんなものなのでしょうか?
解説
ピープルマネジメントとは、業務上の目標や進捗を管理する業務の側面でのマネジメントとは異なり、メンバー一人ひとりのモチベーションやキャリアと向き合いながら、仕事を任せ、育成していくことで、各メンバーが仕事上でのパフォーマンスを最大限に発揮できるように導くマネジメントです。
昨今、メンバー働き方への価値観や人員構成が多様化していることや、複雑な課題に対して常に短期間で成果を出す必要に迫られている仕事の状況などを背景に、ピープルマネジメントの重要性が増すと共に、難度もますます高くなってきているといわれています。
管理職・マネジャーがピープルマネジメントに力を入れ、メンバーの成果創出を支援する伴走者となることで、メンバーが自ら学び・成長していく力をつけたり、組織へのエンゲージメントを高めたりすることができます。そして、そのことが管理職・マネジャー自身のやりがいや、「管理職として上手くいっている」というポジティブな面に繋がっていくと考えられます。
「ピープルマネジメント」を強化する管理職へのサポート
企業はどのように管理職をどうサポートするべきか
人事部のAさんは、管理職層がピープルマネジメントに必要な力をつけるために、何ができるか考えています。
ピープルマネジメントでつまずきやすいポイントとしては、
- 部下を信頼して権限委譲することができず、仕事を任せきれないこと
- 任せた仕事に対して適切なフィードバックができず、部下を育てられないこと
- プレイング業務とマネジメント業務のバランスを取れず、チームへのリーダーシップを発揮できないため、強いチームをつくれないこと
といったことが挙げられますが、管理職が上手くピープルマネジメントを行うためのサポートとして、どのような施策が考えられるでしょうか?
解説
ピープルマネジメントには、複数の利害関係者の合意形成を促せる力、目標達成にメンバーを動機づけられる力、チームを方向づけて前向きな雰囲気をつくれる力といった多様なコミュニケーション力が必要です。管理職・マネジャーが日々のマネジメント業務で遭遇する場面の例と、その際のポイントを踏まえた施策を見てみましょう。
メンバーの指導におけるコミュニケーション
管理職・マネジャーがメンバーの仕事の遂行をサポートする過程で、メンバーを指導することがあります。指導の際にポイントとなる、「相手に耳を傾ける姿勢」や「メンバーそれぞれの特性に合わせた関わり方」を身に付けるためには、コーチングワークショップの実施が効果的です。
◆コーチング
対話型マネジメントを実現するコーチングワークショップ
1on1ミーティングでのコミュニケーション
1on1ミーティングは、日常的な関わりのなかでより効果的に一人ひとりのメンバーと向き合う時間をつくるための仕組みで、近年導入が増えています。1on1ミーティングの際にポイントとなる、「対話を通じた関係性の構築や成長支援」や「メンバーの想いや気持ちを引き出すコミュニケーション」の実現には、1on1ワークショップやビジネスコミュニケーション研修が効果的です。
◆メンバーの成長を支援するための研修プログラム
1on1ワークショップ
評価フィードバック面談でのコミュニケーション
評価フィードバック面談は、マネジャーのメンバーへの姿勢・関わり方が問われる象徴的な場面です。特にネガティブフィードバックに苦手意識を持つ管理職・マネジャーも少なくありませんが、ポイントとなる「評価について納得感のある説明ができること」や「メンバーのやる気を引き出すこと」の実践に向けて、評価フィードバック面談を題材とした研修が効果的です。
ピープルマネジメントに必要なコミュニケーションの一例を取り上げましたが、このような研修は、既に管理職・マネジャーとして業務を行う人はもちろん、昇格前の中堅社員にも効果的です。
中堅リーダー層の能力開発セミナー
中堅・リーダー層をマネジメント人材に移行するために必要なアップスキルとは
まとめ
マンガに登場した人事部のAさんと同じように、「責任が重すぎる」「業務量が増えそう」「残業が増えそう」……といった理由から、管理職になりたい社員が減っていることに危機感を持つ人事担当者も多いのではないでしょうか? もちろん、管理職・マネジャーの大変さに目を向け解決していくことが重要ですが、一方でやりがいを感じている管理職・マネジャーがいることも、育成施策のヒントになります。
管理職・マネジャー育成について、より詳しい情報を知りたい方は、ぜひお問い合わせください。
注目のマネジメント調査の結果についてさらに詳しく知る
【人事必見!】管理職・マネジャーが「難しいと感じていること」を徹底解説
【text:吉田涼香】
おすすめコラム
Column
関連する
無料オンラインセミナー
Online seminar
サービスを
ご検討中のお客様へ
- お役立ち情報
- メールマガジンのご登録をいただくことで、人事ご担当者さまにとって役立つ資料を無料でダウンロードいただけます。
- お問い合わせ・資料請求
- 貴社の課題を気軽にご相談ください。最適なソリューションをご提案いたします。
- 無料オンラインセミナー
- 人事領域のプロが最新テーマ・情報をお伝えします。質疑応答では、皆さまの課題推進に向けた疑問にもお答えします。
- 無料動画セミナー
- さまざまなテーマの無料動画セミナーがお好きなタイミングで全てご視聴いただけます。
- 電話でのお問い合わせ
-
0120-878-300
受付/8:30~18:00/月~金(祝祭日を除く)
※お急ぎでなければWEBからお問い合わせください
※フリーダイヤルをご利用できない場合は
03-6331-6000へおかけください
- SPI・NMAT・JMATの
お問い合わせ -
0120-314-855
受付/10:00~17:00/月~金(祝祭日を除く)