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階層別研修とは? 実施する目的や体系図の作り方、研修におけるカリキュラム例を解説

  • 公開日:2023/10/25
  • 更新日:2024/05/27

階層別研修とは?

階層別研修とは、従業員を職位や等級によって「新入社員」「中堅社員」「管理職」といったいくつかの階層に分け、その階層ごとに実施する研修のことを指します。研修の内容は階層ごとに求められる能力や役割にもとづいて設定されており、その時点で必要な学びをピンポイントに得られる点が大きなメリットです。

組織のなかで従業員に必要とされるスキルやノウハウは、経験年数や業務内容、組織を取り巻く環境などによって絶えず変化していきます。そのため、組織の継続的な成長には、従業員の階層に応じた研修の実施が大きな役割を果たすのです。

階層別研修で役立つ研修プランなどは以下で詳しく紹介しています。

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階層別研修を実施する目的

階層別研修には、「従業員の能力向上」以外にも以下のような目的があります。

与えられた役割の理解

今の階層で自らがどんな能力を身につけ、どのような仕事に取り組めばいいのかを知ることは、従業員にとって組織に貢献するうえでの第一歩となります。階層別研修には、そうした「自らに求められている役割」への理解を促す効果があります。

従業員の自主性の向上

階層別研修は従業員に対して必要な学びそのものだけでなく、その学びを得ることの重要性や学ぶ方法も教えてくれます。これらの知見は、研修後に従業員が自主的に業務や勉強、能力開発などに取り組む際にも助けとなるでしょう。

階層別研修体系図の概要

階層別研修は従業員の教育に有効な方法ではありますが、その場の思いつきで階層や研修内容を設定することは研修の効果を低下させてしまう可能性があります。まずは階層別研修の全体像を視覚的に表した「階層別研修体系図」を作成しましょう。

階層別研修体系図を作成することには、階層や研修内容が一目で分かるだけでなく、実施の目的や目標などを明確にするといった効果も期待できます。研修の効果を最大化させるためにも、階層別研修の実施にあたっては必ず体系図を作成することをお薦めします。

階層別研修体系図の作成方法

階層別研修体系図は、以下のような流れで作成します。

【STEP1】目標・現状の把握

階層別研修を実施するうえでまず重要となるのが、研修を通じて実現したい「目標」と、その目標に対する「現状」を明確にすることです。「どのような従業員になってほしいか(人物像)」といった目標が決まったら、現時点でその目標にどれだけ近づいているか、本当に実現が可能かどうかなどを社内外のさまざまなデータを参考にしながら考察していきます。

【STEP2】課題の抽出・配置

目標と現状の位置関係を見定めたら、次に目標達成に向けてすべきことを洗い出していきます。例えば「目標を実現するには従業員のスキルが足りていない」という場合には、そのスキルを高める研修の実施が必要でしょう。このように、課題やその解決に向けて必要な研修をまとめ、優先順位を考えながら図上に配置していってください。

【STEP3】具体的な研修内容・ゴールの設定

研修の配置が一通り完了したら、今度はそれぞれの研修の細かな内容を決定していきます。決めるべき項目としては、対象となる従業員、講師、所要時間、実施後のフォローなどが挙げられます。また、研修を通じて従業員や会社がどう変化すれば成功といえるのか、その基準となるゴールも忘れずに設定しましょう。

階層別研修を実施するメリット

階層別研修には、さまざまなメリットが存在しています。

組織内でのスキルや知識の共有

階層別研修では、同じ階層に属する従業員が一堂に会して研修に参加することとなります。その際、従業員間で交わされるコミュニケーションを通じて、個人が持っていたスキルや知識が共有され、組織全体の利益につながることが期待できます。

モチベーションの向上

自分の階層に求められる役割・能力を知ることは、業務や能力開発に取り組むうえでの「目的意識」を生み、モチベーションを高めます。明確なゴールが設定されることで、そのゴールへの到達に向けて必要な努力のイメージがしやすくなり、自ら挑戦しようとする意欲が高まるのです。

人材育成の効率化・コスト削減

階層ごとに研修内容や目的が明確化されている階層別研修は、そのつど内容や場所を設定して実施する研修方法と異なり、最小限のコストで繰り返し実施が可能です。特に、実施の流れなどに関しては毎回参照できるマニュアルを作成しておくことにより、さらなる効率化やコスト削減が見込めます。

階層別研修を実施する際の留意点

上記のようなメリットの一方で、階層別研修の実施にあたっては一部留意点も存在します。

スケジュール調整が難しい

決められた場所・時間で一斉に実施する階層別研修では、参加者全員のスケジュール調整が大きな課題となります。なかでも、業務のスケジュールが流動的な管理職以上の従業員を1つの場所に集めることは簡単ではなく、人事にとっても大きな負担となります。

ただし、このデメリットは、場所を問わず参加できるオンラインでの実施や、録画受講といった工夫で解消することが可能です。

研修自体の形骸化

定期的に実施される階層別研修に従業員が慣れてしまうと、場合によっては研修を「いつものルーティーン」「真剣に参加しなくてもよい」とする考え方が蔓延し、研修自体が形骸化してしまう恐れがあります。

そのため、実施にあたっては研修の意義を周知し、従業員の目的意識に訴えかける工夫が求められます。また、場合によっては階層ごとの研修内容を一律で同じにするのではなく、個人が目的に応じて受講内容を選べる「選択型研修」などを導入するのも選択肢の1つです。

階層別研修における5つの階層のカリキュラム例

ここからは、階層別研修における階層の分類と、実施カリキュラムの1例をご紹介します。

新入社員研修

階層別研修においては、入社して間もないいわゆる「新入社員」も階層の一つとなります。新入社員の場合、まずは「与えられた業務を満足にこなせること」が目標となるため、業務の遂行に必要な知識や技術に関する研修を実施しましょう。また、学生から社会人へと立場が変わるため、基本的なスタンスやビジネスマナーを身につける研修も必要となります。

若手社員研修

従業員として業務を一通り遂行できるようになった「若手社員」に対しても、引き続き業務遂行に必要な能力を高める研修の実施が推奨されます。一方で、業務への目的意識を生じさせて意欲を高めるといった研修でも、業務の成果のさらなる向上が見込めるでしょう。

中堅社員研修

日々の業務において一定の経験を積んだ従業員には、「中堅社員」として自分だけでなくチーム全体の成果拡大に貢献する意識が求められます。実施する研修は、主にリーダーシップやアンガーマネジメントについて学べるものが適しているでしょう。その他には、目標を自ら設定し、達成に向けた方法を考えるといった課題解決力を養う研修も効果的です。

管理職研修

部門やチームのリーダーとして従業員をまとめる「管理職」には、組織運営やリスクマネジメントのノウハウが要求されます。業績拡大や従業員の成長に向けて、何を行うべきかが学べる研修を設定しましょう。

役員研修

会社そのものの舵取りを担う「役員」の階層では、事業戦略・方針の策定、グローバル対応といった高度な役割が期待されます。実施すべき研修としては、マネジメント能力や経営の知識が学べる研修の他、海外の文化や法律の違いを知る研修などが挙げられます。

階層別研修を実施する際のポイント

階層別研修をより効果的に実施するためには、以下のような点を意識することが大切です。

積極的に参加してもらうための工夫

従業員にとって会社から定められた階層別研修は、モチベーションが上がりにくく、スケジュールの調整など参加までのハードルも多いでしょう。そのため実施にあたっては、研修がもたらす効果の周知やオンライン参加・録画受講を可能にするなど、従業員の参加意欲や利便性を高める工夫を行うことが重要です。

研修内容の定期的な振り返り

階層ごとに求められる役割や能力は、時代や組織内の体制の変化にともない今後も移り変わっていくことが予想されます。特に、階層別研修は階層ごとの研修の内容が長期間にわたり固定化されやすいため、定期的に研修内容を再検証し、現状に合わせてアップデートしていくことが求められます。

アウトプットする量を増やす

学びには新たな能力や知識を得る「インプット」と、それを実際に使用する「アウトプット」の2種類があり、両方をセットで行うことで知識はより定着します。しかし、アウトプットはインプットに比べると疎かになりがちなため、研修では研究内容の発表やロールプレイングといったアウトプットの機会を多めに設定するとよいでしょう。

おわりに

階層別研修は社員教育におけるコストを軽減し、より効率的かつ効果的に従業員の能力を高められる研修プログラムです。また、従業員の成長意欲を高めるといった付加価値も多く、活用次第では組織全体に大きな利益をもたらします。

一方で、階層別研修にはスケジュール調整の難しさなど、実施にあたり注意すべきポイントも少なからず存在します。なかでも、階層別研修体系図の作成は研修の効果を大きく左右する取り組みであり、忘れずに行うことが大切です。

階層別研修で役立つ研修プランなどは以下で詳しく紹介しています。

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