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プレゼンテーションとは? 目的や構成、相手に伝わりやすい話し方のポイントを解説

  • 公開日:2014/04/18
  • 更新日:2024/12/05

プレゼンテーション(presentation)とは、自分が伝えたい情報をより魅力的に、より分かりやすく聴衆に伝えることで相手の理解を得るための手法です。当記事ではプレゼンテーションの目的や、相手に伝わりやすい話し方のポイントについて紹介します。

プレゼンテーションとは

プレゼンテーションとは、聴衆に対して特定のテーマについての情報を伝え、理解を促す情報伝達方法です。贈り物という意味の「present」を語源とする言葉で、ただ単に情報を伝えるのではなく、聞き手の購買や承諾といった行動を促す特徴があります。

ビジネスシーンでは、商品やサービスを提案する時や、プロジェクトの進捗報告、業務の成果発表など、さまざまな場面でプレゼンテーションという手法が用いられます。プレゼンテーションの良し悪しによって、商品の売れ行きや企画の成否が変わることも珍しくありません。また、プレゼンテーションは「プレゼン」と略されることも多くあります。

プレゼンテーションの目的

プレゼンテーションの目的は、情報の提示を通して聞き手のアクションを促すことにあります。例えば新企画の社内プレゼンテーションなら、聞き手に「この企画は面白そうだ」と共感してもらい、賛同という行動を引き出すことがねらいです。

プレゼンテーションは、「話し手が伝えたいことを伝える」という点では「発表」と似ています。ただ、発表は聞き手に理解を促すアクションであるのに対し、プレゼンテーションは聞き手の共感や行動といった行動変容を促すところが異なります。プレゼンテーションを実施する際は、「聞き手は何を知りたいのか」「どんな内容なら共感してもらえるか」「どのような働きかけをすれば行動に移してくれるか」を念頭に置いて、構成を立てていくとよいでしょう。

プレゼンテーションの構成

プレゼンテーションを効果的に行うためには、相手に伝える情報を前もって整理しておくことが大切です。プレゼンの構成づくりに使える4つのフレームワークをご紹介します。

序論・本論・結論

プレゼンテーションの最もシンプルなフレームワークが「序論・本論・結論」です。序論でプレゼンのテーマや目的を提示して聴衆に興味を持ってもらい、本論で具体的なデータの提示や説明を行い、最後の結論で要点をまとめます。

例えば序論・本論・結論のフレームワークを用いて新企画を社内プレゼンする場合、序論で新企画の簡単な紹介を行い、本論で新企画の魅力を具体的にPR、結論であらためて企画の強みをまとめるという流れになります。初めてのプレゼンでも活用しやすい基本的な構成といえるでしょう。

PREP法

PREP法は「Point(結論)→Reason(理由)→Example(具体例)→Point(再結論)」の順で話を展開するフレームワークです。冒頭に結論を持ってくるPREP法は、「一体どうしてそうなるの?」と聴衆の関心を引いたうえで理由や具体例を展開していくことから、納得感を与えやすい効果があります。時間が限られたプレゼンや、意思決定を促す場面において有効なフレームワークです。

DESC法

DESC法(デスク法)は、「Describe(描写する)→Express(表現する)→Specify(提案する)→Consequence(結果を伝える)」の4つのステップで構成されるフレームワークです。

DESC法ではまず客観的な事実を述べ(Describe)、次に自分の意見を伝えます(Express・Explain)。その後、課題解決に向けたアイディアを提案(Specify・Suggest)し、聴衆に対して選択肢や代案を提案します(Consequence・Choose)。話し手と聞き手の意見を両方尊重できるため、冷静に解決策を導きやすい手法です。

SDS法

SDS法は「Summary(要約)→Details(詳細)→Summary(再要約)」の流れで構成されるフレームワークです。冒頭で要点を伝え、次に詳しい説明を展開し、最後にあらためて要約します。PREP法と同じく要点で始まり要点で終わるタイプのフレームワークですが、SDS法はニュースのように端的に情報を伝えられるため、短時間で印象を残したい場面に適しています。

相手に伝わりやすい話し方のポイント

プレゼンテーションを効果的に行うためには、相手に伝わりやすい話し方を心がけることも大切です。具体的な4つのポイントをまとめました。

結論から述べる

最初に結論から述べると、聴衆に「どうしてそういう結論なの?」と関心を持ってもらいやすくなります。「結論で疑問点を与え、具体例で解を与える」という一連の流れがスムーズに接続できれば、プレゼンテーションの完成度も高まります。

なお「結論先行」の話し方を身につけるには、ロジカルシンキングの考え方が参考になります。興味がある方は下記リンクの記事もご一読ください。

適切な声の大きさやトーンで話す

プレゼンテーションの際は適切な声量で話すことで、聴衆の集中力を保つことができます。また、特に伝えたいポイントで声のトーンをやや強調すれば、最も伝えたいことを印象づけられます。

プレゼンテーションにおける適切な声量を探りたい時は、リハーサルの際に自分の声を録音し、客観的にどう聞こえるかチェックするとよいでしょう。

間を活用する

プレゼンテーションでは、言葉と言葉の「間」を上手に活用しましょう。

プレゼンテーションの間には、聴衆が理解するための間と、聴衆の期待感を高めるための間があります。「理解するための間」はやや難しい話をした際に入れると、聴衆の理解を深められます。「期待感を高めるための間」は、聴衆が知りたいと思う情報を伝える前に入れると、聴衆の集中力を高めることができます。説得力のあるプレゼンにしたい時に有効な手法です。

ジェスチャーを交えて話す

ジェスチャーを使うことで、言葉の意味が視覚的に伝わりやすくなります。また体を使った動作や、表情を使って感情を表現することは、聴衆の興味を引く効果もあります。自然見えるジェスチャーを取り入れ、印象に残るプレゼンを目指しましょう。

プレゼンテーションの資料を作るポイント

プレゼンテーションに用いる資料の出来で、プレゼンテーションの印象を左右することもあります。資料作成時に気をつけたいポイントをまとめました。

目的を決める

まずプレゼンテーションの構成づくりの前提として、特に伝えたい内容や、聞き手に促したい行動を決めましょう。事前にプレゼンテーションの目的をはっきりさせることで、伝えたい内容の方向性も定まりやすくなります。

1スライド1メッセージにする

スライド作成時は、1つのスライドに情報を詰め込みすぎないようにしましょう。1枚のスライドに複数の情報を入れると、聴衆はスライドを読むことに集中してしまい、話し手のトークを聞き逃してしまう可能性があります。プレゼンテーションのスライドは軽く見ただけでも内容が伝わるように、1スライドにつき1メッセージに抑えることをお薦めします。

見やすいデザインにする

スライドは「話を聞きながら軽く見るだけ」でも内容が分かるようにすることが大切です。色やフォント、図などについても、読み手が見やすいデザインにするよう心がけましょう。

具体的には、「フォントは特別な理由がない限り統一する」「配色は3~4色までに抑えて統一感を出す」「余白を使い、情報が過密にならないようにする」などの配慮が挙げられます。誰もが分かるように、ユニバーサルデザインフォント(UDフォント)を使用したり、カラーユニバーサルデザインを意識したりするのもよいでしょう。

また、会場の広さによってはスライドを遠方から見る人もいます。会場に合わせてフォントのサイズを調整し、どの席から見ても読みやすいようにする配慮も必要です。

状況に応じて構成を変える

プレゼンテーションは、あらかじめ持ち時間や聞き手のペルソナがある程度決まっていますが、当日の状況によってスケジュールや聞き手が変わることがあります。テーマごとに内容を固定するのではなく、状況に応じて構成を柔軟に変更できるよう、複数案を用意しておくと安心です。

プレゼンテーションで緊張しない方法

プレゼンテーションは人前に立つ必要があることから、不慣れなうちは緊張して言葉に詰まってしまうことがあります。プレゼンテーションの本番で緊張しないためには、以下の3つのポイントに留意するとよいでしょう。

準備を十分に行う

プレゼンテーションに臨む前は、リハーサルやイメージトレーニングといった準備を入念に行うとよいでしょう。スライドをはじめとする資料や台本の用意はもちろん、実際に声に出して本番のように台本を読んでみることで、当日のイメージが湧きやすくなります。

また、プレゼンテーションは持ち時間が決まっていることも多いです。台本やスライドが制限時間内に伝えられるボリュームかどうかを事前にチェックしておけば、本番で焦るリスクを減らせるでしょう。

深呼吸やストレッチを行う

入念な準備をした場合でも、本番になると緊張してしまうことも珍しくありません。話す前に深呼吸やストレッチを行うなど、自分なりにリラックスできるルーチンを決めておくと、緊張を和らげることが可能です。

不慣れなうちは聴衆の反応を気にしすぎない

プレゼンテーションは聞き手の行動を変容させるために行うものですが、聴衆の反応を過度に気にする必要はありません。プレゼンに慣れていない人がプレゼンテーション中に聞き手の反応に集中してしまうと、反応が思ったよりも薄い際に不安になることがあるからです。失敗を過度に恐れるのではなく、自信を持ってスピーチに集中しましょう。

まとめ

プレゼンテーションの目的や、相手に伝わりやすい話し方のポイントについてご紹介しました。

プレゼンテーションスキルはビジネスにおいて重要な技術ですが、人前に立つ緊張感や不安などから、苦手意識を持ってしまうビジネスパーソンも珍しくありません。弊社では、プレゼンテーションに関するさまざまな研修を行っています。

例えば「相手に伝わるプレゼンテーション実践研修」では、聞き手中心のプレゼンテーションを行うノウハウや、相手に分かりやすく伝える実践的なスキルを習得することができます。興味がある方は、下記リンクをぜひご覧ください。

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