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コーチングとは

  • 公開日:2014/02/21
  • 更新日:2024/06/14

コーチングとは、その人が本来もっている能力と可能性を最大限に発揮して、目標達成やパフォーマンスの向上ができるよう、自ら考え、取るべき行動を自ら選択することを促す人材育成の手法の一つです。
人が自ら学習し育つような環境を作り出し、個人をのばし、自ら問題を解決していけるようになることを目的としています。
リクルートマネジメントソリューションズでは、キャリア、マネジメントをはじめ、さまざまなテーマに対応するコーチングサービスを提供しています。
なお、トレーニングにおいても受講者の可能性・成長を信じ、受講者自身の気づき・主体的意思・選択を促すことが大切にしています。
◆リクルートマネジメントソリューションズのコーチングサービス

以下ではコーチングについて、ティーチングとの違いやコーチングの効果、コーチングを行うにあたって必要となるスキルなどを詳しくご紹介します。

コーチングとティーチングの違いとは?

コーチングとティーチングの違いとは?

コーチングは、ティーチングと対比して用いられる育成手法です。ここでは、コーチングとティーチングの違いについて詳しくご説明します。

■ティーチングとは

ティーチングは英単語の「teaching」の「教える、指南する」という意味のとおりの手法で、あらかじめ用意された答えを対象者へ教えることを指します。
教育を受ける側が知識を持っておらず、まずは基本的な知識や手段を習得する必要がある場合に、ティーチングの手法が有効となります。

■コーチングとティーチングの大きな違い

先に述べたとおり、ティーチングは知識や方法を「教える」ことです。
それに対しコーチングは、教えられる側に自分で考えることを促し、答えを「引き出す」ことといえます。
指導者はすでにある答えを覚えさせることではなく、自分で考えて決めた答えに基づく行動をとれるようになってもらうことを意識し、指導にあたることが必要です。

コーチングを行う際は、まず、指導者が対象者と対話しやすい雰囲気を作ります。
その後、対象者が直面している状況がどのようなものかを、和やかに会話しながら聞き出します。対象者の現状を把握したら、指導者は対象者に「望ましい状況」を尋ねます。
次に指導者は、望ましい状況と現状にどのようなギャップがあるかを対象者に確認します。
指導者はそのギャップをどのような方法で克服していくかを考え、対象者に「問い」を投げかけ回答を得ながら具体的な行動立案に落とし込んでいきます。ここで、対象者は自らの目標を自分で立てることができます。

その後、対象者が目標に向かって行動していけるよう、指導者はフォローを行っていきます。
次の機会を設け、対象者に実際に行動を取った後の「振り返り」をしてもらいましょう。
行動した結果、新たに気づいたことや思ったことを聞き、対象者が困難を感じているようならそれについて次のコーチングを行います。

コーチングによる効果・メリット

コーチングによる効果・メリット

コーチングの実施によってもたらされる育成面でのメリットには、以下のようなものが挙げられます。

(1)自分で考えて行動する力が身につく
対象者が自分のなかにある課題に気づき、それを自分の頭で考えて解決する力を発揮できます。
また、コーチングを受けるうちに、自分自身で課題を見つけて行動することが自然と身についていきます。

(2)行動が目標達成につながるかを考える力身につく
自分が目標に向かって実行していることが達成に結びつくかどうかを考えられるようになります。
その上で、今取り組んでいることの見直しの必要性など、この先どう行動すべきかについても自身での決められるようになります。

(3)自分で選択することが継続やモチベーション向上につながる
コーチングでは、コーチの力を借りて、自分の中にある望ましい状態に注目し、そこへ向かうための道筋も自分で考えていきます。自分の意思で選択した目標や行動なので、高いモチベーションを持って取り組むことができます

(4)最後まで自分の力でやり遂げようとする姿勢
自主性に基づいた判断ができるようになったことで、自分の力で最後までやり遂げ結果を出そうという意欲や態度につながります。

(5)さまざまな個性や可能性が引き出される
対象者自身も気づいていなかった能力や可能性が、コーチングによって引き出されることもあり得ます。対話を繰り返すことで気づいた対象者の個性が、思いがけない活躍のきっかけとなることもあります。

コーチングが有効となるケース

ビジネスにコーチングが有効に作用するケースには、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、コーチングの有用性が役立つ状況についてご紹介します。

■コーチングの対象者にある程度の知識やスキルがある場合

コーチングが有効に作用するための前提として、コーチングを受ける対象者が業務についてある程度の知識やスキルを持っていることが求められます。技術や知識が不十分だと、コーチングを行っても適切な目標設定やアイデアの創出をすることが難しく、その場合はティーチングを中心とした学習で先に知識を身につけることが必要です。

■メンバーと一緒に解決策を求めたい場合

業務において未知の状況に直面したときどう対応すべきかなど、上司だけでは正解を見つけ出すことが困難な課題もあるでしょう。そのような場合、コーチングによってメンバーの力を引き出し、解決策を求めることが有効となります。
また、チーム単位で戦略を考えていく必要がある課題に直面したときも、メンバー全員で戦略を立てていくためにコーチングが役立つことがあります。

■自律性を身につけさせたい場合

コーチングは、対象者自身が考え、決定していく過程を支援するものです。受動的で「指示待ち」になりがちな社員に、自分自身で考えて答えを見つけるプロセスやスキルを身につけてもらう機会として活用することができます。

■今後の展望、将来を考える場合

社員の個性や潜在能力を発掘し、今後のキャリアパスについて考えたい場合にも、じっくり対話しながら達成可能で現実的な目標や行動指針を設定できるコーチングは有用な手段です。

<関連リンク>
【無料動画セミナー】なぜ、部長職にコーチングが有効なのか

コーチングを行う際に必要なスキル

指導者として部下などのコーチングを行う際には、以下のようなスキルを身につけておくと良いでしょう。

■傾聴スキル

傾聴とはただ相手の話を聞くことではなく、相手の想いに寄り添い、じっくり話を「聴く」ことです。
話の内容を否定したり善悪の判断をつけたりすることなく、相手の気持ちに共感を示し、深く理解する姿勢が求められます。
今ある事実に加え、それについて対象者がどのように思っているか、どのような課題を感じてそれをどう解決したいかまで、細かく話を聴きましょう。対象者自身が、それらを指導者に聴いてもらったことで目標や行動指針を導き出すヒントを得られます。

■質問スキル

コーチングにおける質問は「問いただす」のではなく、「対象者に気づいてもらう」ために行うものです。実際にする質問においても、「why=なぜ」ではなく「what=何」を意識的に用いるようにしましょう。
例えば「なぜうまくいっていないのか」と尋ねたい時は、「うまくいっていない原因は何だと思うか」と言い換えると良いでしょう。

■承認スキル

承認スキルとは対象者をまず認め、そして対象者の変化や取った行動に対して評価の意思を示すスキルです。
対象者が何らかの成果をあげた際は具体的な理由を挙げて褒め、対象者のネガティブな変化に気づいた際には叱らず穏便に指摘をしましょう。
指導者が常に対象者の存在を認め、活躍を願っていることを伝えられるコミュニケーションを継続することが大切です。

このコーチングの手法に則って、上司と部下が一対一で対話を行う「1on1ミーティング」を導入する企業が増えています。コーチングも指導者と対象者が個別で対応することが原則のため、1on1ミーティングで行うと効果的です。

おわりに

ルールや知識、やり方を教えるための指導がティーチングなら、コーチングは相手のなかにある答えを引き出すことで行動を促すための指導です。状況に応じて、じっくりとコーチングを行うことが必要な場面もあれば、ティーチングですぐに解決しなければならない場面もあるでしょう。
コーチングが求められる状況においては、指導者は対象者の自主的な課題解決をサポートする意志を持って指導にあたりましょう。

コーチングについては下記の研修で詳しくご紹介しています
◆メンバーのやる気・持ち味を引き出すコーチング研修
◆育成面談・営業同行を活用した部下育成研修

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