導入事例
1on1に画一的なルールは不要。個々のコンディションと向き合い、多様な価値観を生かす組織へ。
NRIセキュアテクノロジーズ株式会社

- 公開日:2024/10/15
- 更新日:2025/01/29
事例概要

背景・課題
NRIセキュアテクノロジーズ(以下、NRIセキュア)は多様な社員の集合体であり、一人ひとりの特性に合わせた個別マネジメントを重視しています。そのなかで、より良いフォローやアサインメントにつなげるためにも質の高い1on1が重点施策であると考えていました。そこで2023年、他部署の1on1支援ツール競合比較データをもとにインサイズ導入に踏み切りました。インサイズを選んだのは、多様なメンバーの個性を生かすマネジメントを重視する私たちに適していると感じたからです。

検討プロセス・実行施策
インサイズは、これまで把握しきれなかったことを可視化してくれるツールです。すぐさまフォローの必要があるメンバーや、新しいチャレンジに向けてそっと背中を押した方がよいメンバーが見えてくるのです。アンケートの手軽さも嬉しい点の1つです。カスタマーサクセスチームによる秘書のようにきめ細かなスケジュール管理や、ノウハウに基づいた客観的なアドバイスをしてくれる点もインサイズならではの価値だと実感しています。

成果・今後の取り組み
年4回のインサイズのおかげで個々のコンディションを可視化することができるようになりました。可視化をトリガーに1on1をセッティングし、マネジメント層と現場メンバー一人ひとりが向き合う時間を設けることができています。これは組織にとって大きな変化でした。ある部署ではインサイズを人材育成に活用し始めています。リモートワークが多い環境下では、メンバー側が自己開示をする機会も少なくなりがちですが、インサイズのアンケートを経由することで、今までより“声”を発しやすくなったこともメリットだといえます。今後も多様なメンバーと向き合う土台として継続利用していく予定です。
背景・課題
1on1の質を高め、メンバーコンディションのケアや、キャリアプラン構築、適切なアサインメントにつなげたかった

遠藤:私たちNRIセキュアテクノロジーズ(以下、NRIセキュア)は、セキュリティコンサルティングから脆弱性診断、セキュリティ監視、人材育成・研修、そしてセキュリティソリューションまで幅広いサービスを用いて、お客様の情報セキュリティに関わる課題解決を支援しています。
今回、インサイズを導入したのは、そのなかのDXセキュリティプラットフォーム事業本部とDXセキュリティコンサルティング事業本部の2本部です。
西谷:遠藤が所属している「DXセキュリティプラットフォーム事業本部」は、DX関連ソリューションの提供、Secure SketCH(セキュリティ評価サービス)、セキュリティ人材教育など幅広いセキュリティサービスの提供と、NRIセキュア全体の営業・マーケティングを担当しています。私が副本部長を務める「DXセキュリティコンサルティング事業本部」は、自社製品以外のコンサルティング・診断・システム導入などを一手に担うコンサルタントとエンジニアのチームです。営業職・マーケティング職が多く所属する前者と、コンサルタント職・エンジニア職中心の後者は正反対の組織ですが、お互いに補完し合っています。
遠藤:2つの本部は1on1に対するスタンスも異なります。営業職・マーケティング職はコミュニケーションが好きで1on1に前向きな者が大半ですが、コンサルタント職・エンジニア職のなかには、週次など頻度の高い1on1を積極的には求めていない者も少なくないのではと考えていました。
西谷:私自身も、不要な1on1はできれば避けたいタイプです。しかし、1on1自体は必須の施策と考えています。上司は定期的に1on1を行って、部下が何にチャレンジしたいのかを把握し、的確なアサインメントにつなげることが大切です。また、部下が今後のキャリアに悩んでいたり、明確なキャリアイメージが持てなかったりしている場合は、個別に相談に乗る必要もあります。コロナ禍以降はリモートワーク中心になったこともあり、こうして意図的に対話の場をつくることが大事なのです。
遠藤:スタンスの違いはあっても、1on1などマネジャーとメンバーが相互理解し合うための対話は重点施策であり、対話の質を高めより良いフォローやアサインメントにつなげる必要があるという点で、2本部の考えは一致していました。そこで2023年、他部署の1on1支援ツールの競合比較データをもとに、合同でインサイズの導入に踏み切りました。
西谷:さまざまなツールやサービスのなかからインサイズを選んだのは、個人にフォーカスしてマネジメントするうえで役立つツールだと感じたからです。NRIセキュアは多様な社員の集合体であり、一人ひとりの特性に合わせた個別マネジメントを重視しています。1on1は本来、多様な価値観を生かすためのものですから、これを進めるにあたって実施頻度などの画一的なルールを設けてしまっては本末転倒です。しかしフリーハンドでは現場の負担が大きい。その点、メンバーの状態や価値観を捉えるインサイズは、さまざまな価値観を持つメンバーに寄り添うサポートをしてくれ、インクルーシブを保ちながら組織づくりをするという我々のコンセプトに適していると感じました。
検討プロセス・実行施策
インサイズはこれまで把握しきれなかったことを可視化してくれる
遠藤:私たちがインサイズを導入したのは、ちょうど2023年の夏頃です。正直なところ、初回は効果がよく分かりませんでした。ところが、2回、3回と回数を重ねるごとに、その効果が明らかになってきました。前回、前々回の結果と比較すると、メンバーの気持ちの揺れ動きが想定以上に大きいことが見えてきたからです。私たちは「凪の状態からの揺らぎ」と表現しているのですが、それまでは安定していたメンタリティが、突如「窮々」や「悶々」といったネガティブな状態に変化するメンバーもいます。例えば、それまで楽しく元気に働いているように見えていたとしても、あるとき突然、「キャリアビジョンが見えなくなった」とインサイズへ回答するメンバーもいました。インサイズがなかったならこの“揺らぎ”は検知できなかったと思います。このようなメンバーには早急にフォローする必要があると考えており、定期的にインサイズのアンケートを実施することで、メンタリティの変化や個々の揺らぎを初期段階で発見・フォローすることができるようになったのです。

西谷:インサイズは、これまで把握しきれなかったことを可視化してくれるツールです。可視化されると、私たちは「対応しなければ!」と考え、実際に行動に移すようになります。例えばインサイズによって、ある物静かなメンバーが、実はとても楽しく充実して働いていることが分かりました。
そこで私と上司は、そのメンバーの背中を押して、もう少し目立つチャレンジをしてもよいのでは、と促しました。インサイズがなかったら、そのメンバーを後押しすることはなかったでしょう。私たちはこのようにインサイズを1on1の羅針盤として活用しています。
遠藤:また、インサイズ導入後、1on1で趣味の話や雑談、将来のキャリアプランなど、目の前の業務以外のことを話し合うケースも増えました。これも上司がメンバーのことをよく知るうえで大切な変化の1つです。
ツール自体の使いやすさはもちろん、唯一無二の手厚いカスタマーサクセスの存在も心強い

遠藤:インサイズの「アンケートの手軽さ」も、嬉しい点の1つです。2本部とも忙しい社員が多くいるので、アンケートが5分程度と短い時間で完了するというのは大切なポイントです。アンケートが極めて簡単で早く終わるため、メンバーからインサイズが負担だというクレームは今のところ出てきていません。
また、性格タイプも可視化されるため、管理職側と現場メンバー両方が手軽に楽しく扱うことができています。導入前には管理職・メンバーそれぞれに向けて説明を実施しましたが、インサイズに説明用のコンテンツ資料があったので、非常にスムーズに進められました。導入の手軽さは本当に助かりました。
ただし導入する際には、「公開範囲」と「評価との関係」の2点だけは気を使いました。現状、アンケート結果のデータは本部長と管理者以外は見ることができない設定にしてあります。権限設定の自由度の高さも、インサイズの良い点の1つだと思います。また導入時に、評価と無関係であることをマネジメント層や現場メンバーにはっきりと伝えました。この2点を明確にすることで、アンケート回答率が向上したのではないかと考えています。
さらにもう1つ、私たちは「カスタマーサクセス(※専任担当によるサーベイの読み取りや活用支援)」を重用しています。SaaS(Software as a Sarvice)は使いこなしてこそ、意味があるものです。インサイズの場合、カスタマーサクセスが秘書のようにきめ細かなスケジュール管理をしてくれるのです。カスタマーサクセスのおかげで、インサイズの使用価値は間違いなく高まっています。このような手厚いサポートがSaaS利用料金のなかに含まれているのは、インサイズ唯一無二の強みだと思います。
西谷:私は、カスタマーサクセスの客観的なアドバイスにも感謝しています。NRIセキュアは独自のカルチャーを持った組織ですから、自分たちが日本企業の平均と比べて、何が強みで何が弱みになっているのかを教えてもらえるのは嬉しいことなのです。また、我々では発見できない切り口で、時には厳しい視点でアドバイスをしてくれます。インサイズはツールとしての機能性自体にも高い価値のあるサービスですが、その活用を導入企業任せにするのではなく、カスタマーサービスがしっかりと伴走してくれるので心強いです。インサイズは、カスタマーサクセスも含めて「使いやすさを追求したツール」だと感じます。
成果・今後の取り組み
インサイズを人材育成に活用する部署も出てきた
遠藤:現在は、3カ月に一度インサイズを実施し、本部長と管理者がインサイズの結果を現場マネジャーに個別にフィードバックしています。そのうえで、マネジャーたちが問題を抱えるメンバーに対して、1on1などでアクションを起こす流れになっています。インサイズのおかげで、最低でも年4回、マネジメント層と現場メンバー一人ひとりが向き合えるようになったわけです。これは組織にとって大きな変化だったと考えています。

西谷:メンバーが抱える問題の内容によっては、斜め上の上司に1on1をしてもらうこともあります。レポートラインではないからこそ、相談できることもあるからです。いずれにしても、メンバー一人ひとりが定期的に上司と対話して、状況を整理したり、キャリアの棚卸しをしたりする機会があるのはよいことです。
現場メンバーがインサイズのおかげで声を発しやすくなった
遠藤:部署単位でも変化が出てきています。参加する部署のなかから2つの部署がインサイズの結果を人材育成に活用し始めました。部長・グループマネジャーたちにもインサイズの価値が少しずつ浸透し始めていると実感しています。
それから、インサイズを1年間使いつづけて、メンタリティの変化も重要な指標の1つではありますが、「自分のキャリアパスや市場価値が見えない」という状態も危険なフラグであることが分かってきました。このような私たち独自の見方を確立できてきたのも、成果の1つだといえます。
一方で、現場メンバーがインサイズのおかげで声を発しやすくなったこともメリットです。特に若手社員は目標や夢などを恥ずかしがって語らないケースがあるので、マネジメント側も面と向かってなかなか聞きにくかったところがありました。しかし、ダッシュボードで議論トピックスとして表示されるので、両者ともに語りやすい場づくりがインサイズによってもたらされています。
西谷:私たち2本部は、「どんな企業にも“ちょうどいい”人に向き合うセキュリティ集団」という独自のバリューメッセージを掲げ、「柔軟性・透明性・多様性・実効性・先見性」の5つのバリューを重視しています。これらのバリューを実現するうえで、インサイズはコミュニケーションの土台、多様なメンバーに向き合う土台として欠かせないものになりつつあります。私たちは今後もカスタマーサクセスの力を借りながら、インサイズをエンゲージメント調査の土台として継続していく予定です。
取材日:2024/07/18

企業紹介

NRIセキュアテクノロジーズ株式会社
1995年、NRIセキュアテクノロジーズは野村総合研究所(NRI)の社内ベンチャー第1号として、企業ネットワークの監視事業をスタートさせた。2000年にNRIより独立し、NRIセキュアテクノロジーズ株式会社を設立。企業をねらったサイバー攻撃やリスクから顧客のビジネスを守るため、NRIセキュアではコンサルティング、診断、監視、人材育成・研修、そしてセキュリティソリューションの5つのサービスカテゴリーで、情報セキュリティに関わるあらゆる課題の解決を支援している。
※記事の内容および所属等は取材時点のものとなります。
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