「M-BT」なら現代の新任管理職に意識変化を起こせると感じた

プロジェクト概要

背景・課題

現代の管理職は業務量が増え、かつ業務が複雑になっています。部下の価値観が変化し、従来のマネジメントが通用しない場面が増えたうえに、半数はプレイングマネジャーで多忙。新任管理職は最初から忙しく、自分なりに試行錯誤したり工夫したりする余裕がありません。その点をフォローし、能力を高めるために新任管理職研修を刷新しました。

検討プロセス・実行施策

最重要ポイントは、限られた時間でプレイヤーから管理職への意識変化を起こすこと。そのため、WEB学習とアクションラーニングの導入をあらかじめ想定していました。マネジメント研修「M-BT」の仕組みはそれに合致していることに加え、マネジメントベーシックスの完成度の高さや、LMSのユーザビリティの高さにも魅力を感じ、2019年度から導入しました。

成果・今後の取り組み

2019年度の新任管理職研修では、WEB事前課題の完了率は100%。また、集合研修の1カ月後に行動計画を実践したと答えたのは全体の92%、2カ月後は72%でした。少なくとも70%以上の新任管理職がアクションプランを実践して、自分なりの学びを得ている。世のなかのアクションプランがなかなか実践につながらないことを踏まえれば、この成果には満足しています。

背景・課題

現代の新任管理職は業務量が増え試行錯誤をする余裕がなく、マネジメントの垂直立ち上がりが求められている

コマツ(小松製作所)は、1921年に石川県小松市で創業しました。今でこそ、建設現場や鉱山現場で活躍する建設・鉱山機械や、フォークリフト、林業機械、資源リサイクル機械、地下建設機械など、幅広い製品・サービス、ソリューションを世界中に提供し、建設・鉱山機械分野でグローバルに事業を展開していますが、もともとは銅山付の鉄工所を発祥として、プレス機械や農耕用トラクターの国産第1号を作ってきた小松市発の企業です。私たちはその創業の精神を忘れないよう、2011年、小松市の小松工場跡地に、コマツグループのグローバルな人材育成の拠点とすると共に地域社会と一緒になり子供たちを育む場所として「こまつの杜」を造りました。その一角にあるのが、コマツウェイ総合研修センタです。

コマツウェイ総合研修センタでは、コマツグループのすべての社員が永続的に継承すべき価値観である「コマツウェイ」の教育、QC教育、そして階層別研修を行っています。新入社員・入社3年目・新任副主事・新任管理職など、キャリアの節目を迎えた社員が全国からここに集い、創業の地で学んでいます。

2019年、私たちはそのなかの「新任管理職研修」を刷新することにしました。その直接のきっかけは、上層部が管理職の問題解決・方針展開・部下育成などの能力に課題を感じており、私たちに管理職の能力向上施策を強く求めていたことです。(写真右:山下様)

管理職の能力が問題になった背景には、そもそも管理職業務の難度の高まりがあると思います。これはコマツに限った話ではないと思いますが、現代の管理職は業務量が増え、かつ業務が複雑になっています。分かりやすい例を挙げれば、一昔前の人材育成は、部下が上司・先輩の背中を見て自ら学び、実践していくのが主流でした。しかし、部下の価値観が多様化し、業務の意味付けを重視する社員が増えてきた昨今の環境では、従来のマネジメントが通用しにくくなっています。これからは、部下一人ひとりとよく対話し、こまやかに目をかけて、中長期的に成長を見守っていくような関与が必要ですが、管理職自身もそのようなマネジメントを受けた経験がないため、手探りの状況であると感じています。時代の変化、社員の変化と共に、管理職業務は大きく変わっています。(写真:安藤様)

一方で、管理職に昇進して部下を持ってからも、半分はプレイヤーとして活動するケースが多くなりました。部下との協働・対話・育成にも忙しく、プレイヤーとしても忙しい。さらに当然ながら、組織方針を展開する、働き方改革を進めるといった役割も果たしてもらわなくてはなりません。今の新任管理職は、着任してすぐにこうした状況に直面するため、試行錯誤しながら自分なりのマネジメントスタイルを構築したり、工夫したりする余裕はほとんどないのが現実です。(写真:小柳様)

ソリューションプランナーの声

学習した内容を職場で活用する「効力感」を持てる研修を目指して
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ ソリューションプランナー
田中 和樹


言わずと知れた日本を代表するものづくりメーカーであり、IoTやAIといった分野においても先端を走るコマツ様。人材難にあえぐ工事現場の効率化、省人化に日夜取り組まれています。そして、事業環境の変化に対応できるよう、コマツ様の人材育成の在り方も大きく変わりつつあり、新任管理職のメンバー育成力強化が重要視されるようになりました。

新任管理職研修においては、受講者が学習した内容を職場で活用する「効力感」を持てていないことが課題でした。そこで、インタラクティブな集合研修と事前・事後の学習進捗が可視化できるWEB学習を併用したマネジメント研修「M-BT」をご提案しました。また、受講者が明日から実践できそうな行動から、数カ月先の行動までを階段式に描くことで、実践経験が積みあがるような工夫も加えました。
新しく導入するプログラムということもあり、難所は多々ありましたが、担当の皆様からのご要望を形にして、なんとか期待にお応えしたいという一心で取り組みました。

検討プロセス・実行施策

WEB学習と実践を重視したプログラムで、プレイヤーから管理職への意識変化を起こしたい

新たな新任管理職研修の最重要ポイントは、「限られた時間」で「プレイヤーから管理職への意識変化を起こす」ことでした。先に述べたとおり、現代の管理職は極めて忙しい。彼・彼女たちの時間は貴重です。4日間、現場を抜けてこまつの杜に集まってもらうに足るだけの価値を提供したい。言い換えれば、4日間で明確に意識変化を起こせる研修にしたい。それが私たちの想いでした。そのために、座学を縮小して、WEB学習を導入したいと思っていました。また、集合研修は、議論と対話にたっぷり時間を使うアクションラーニングにすることを想定していました。その点を明確に伝えたうえで、安藤さん、小柳さんに具体的な研修の設計を進めてもらいました。(山下様)

その視点でいくつかの研修プログラムを検討しましたが、そのなかで2日間のマネジメント研修「M-BT」は、3つの点で優れていると感じました。1つ目として、M-BTのフレームワーク「マネジメントベーシックス(活躍するマネジャーの基礎知識)」が体系的かつシンプルで、完成度が高く、好印象でした。多忙を極めるマネジャーに最適な、分かりやすく使いやすい理論になっており、これなら誰もがマネジメントの基本を短時間で総合的に学べると思いました。(安藤様)

それに、マネジメントベーシックスはリクルートマネジメントソリューションズの研究成果がベースになっており、科学的な裏付けの面でも信頼できました。(小柳様)

2つ目に、経験学習理論に基づく実践的なインストラクショナルデザインが優れていて、私たちのニーズを実現し得ると感じました。M-BTの仕組みは、まず「ACT1/WEB学習」でマネジメントベーシックスを知識として学ぶ。その上で「ACT2/集合研修」でケース演習を行い、全員でマネジメントベーシックスの使い方を具体的に理解し、各自が自職場で実践するアクションプランを考える。そして「ACT3/職場実践」で、経験学習サイクルを回しながら実践を続けていく、という仕組みです。この仕組みが、WEB学習とアクションラーニングを導入したいという私たちの意向とほぼ合致していたのです。なかでもケース演習からアクションプランを立案し、職場実践につなげていく集合研修の仕掛けが丁寧で、これなら管理職への意識変化を実践的に起こせるだろうと思いました。

3つ目に、M-BTのLMS(Learning Management System)「Learning Pit」のユーザビリティの高さが魅力的でした。ACT1・2・3をすべて同じプラットフォーム上で進められる。WEBサイトのインターフェイスに無駄がなく、誰でも理解しやすく使いやすい。新任管理職だけでなく、その上司も簡単に使うことができる。どれも普通のことかもしれませんが、実はこうしたことをきちんと実現できているシステムは決して多くありません。その点、Learning Pitは使い勝手が良く、学びを促してくれるプラットフォームだと感じました。(安藤様)

これらのメリットに加えて、リクルートマネジメントソリューションズへの信頼の蓄積もありました。私たちはこれまで、他の研修でリクルートマネジメントソリューションズのサービスを利用しており、研修トレーナーのレベルの高さはすでによく知っていました。また、M-BT導入にあたっては追加コンテンツの作成をお願いしたかったのですが、コンテンツ開発力や対応力が高いことも分かっており、その点でも安心感がありました。(小柳様)

2019年6〜7月に約200名を対象に初めて実施

検討の結果、私たちは2019年度から新任管理職研修を刷新し、そこにM-BTを導入しました。また、M-BT以外の研修プログラムも、経験学習モデルをベースに見直しました。研修全体を通して、一貫したメッセージを発することで、研修の目的・意義を明確に伝えることができたと考えています。刷新した新任管理職研修は、2019年6〜7月に新任管理職約200名を対象として初めて実施し、今後も年に一度、実施していく予定です。(安藤様)

成果・今後の取り組み

90%以上の新任管理職が自ら立てた行動計画を1カ月以内に実践した

現状分かる範囲の成果を紹介すると、ACT1/WEB事前課題の完了率は100%でした。コマツの社員は総じて真面目で、WEB学習に関してはさほど心配していませんでしたが、それでも事前課題は多かったので多少の不安はありました。しかし、蓋を開けてみたら、私たちがリマインドしていないにもかかわらず、全員がWEB学習を完遂しました。(写真右:安藤様)

その一番の要因は、マネジメントベーシックスが、新任管理職がまさに求めている知識だからだろうと思います。新任管理職の多くは何をどうしてよいかが分からず、不安でいっぱいになっています。だからこそ、WEB学習に高い関心・意欲を持って学んだ受講者が多かったのだと捉えています。(写真左:小柳様)

次に、ACT2/集合研修から1カ月後のアンケートで、集合研修時に自ら立てた行動計画を実践したと答えたのは、全体の92%でした。また、2カ月後に行動計画を完了したと答えたのは72%でした。もちろん、もっと高くあってほしいとは思いますが、この数値は十分に高いものだと思います。少なくとも70%以上の新任管理職がアクションプランを現場で実践し、そこから自分なりの学びを得ている。世の中のアクションプランがなかなか実践につながらないことを踏まえれば、この成果には満足しています。(安藤様)

ACT2/集合研修で、トレーナーの方が受講者のラストワンマイルまで丁寧にフォローしてくれたおかげで、各自が自職場での具体的な打ち手・行動・指示の仕方などを細部まで詰められたのが大きかったと感じています。(小柳様)

また、マネジメントベーシックスの抽象的なフレーム学習と、より具体性のあるケース演習・ロールプレイを行ったり来たりするプログラムも秀逸で、具体性を求める傾向の強いコマツ社員にもしっかりと響いていました。

それから、要所でLearning Pitの使い勝手の良さが利いていたと思います。例えば、ACT3で行動計画の中間報告を実施してくれた対象者の上司は、ほぼ全員がその報告をレビューしてくれました。プログラム上で上司が関わる機会は限られており、Learning Pitが使いにくかったら、上司のほぼ全員がレビューすることはまずなかったでしょう。Learning Pitがない状況で「面談をやってほしい」と上司に依頼しても、新任管理職を十分フォローできない上司が多かっただろうと思います。(安藤様)

もう1つ、追加コンテンツの要望にきめ細かく応えていただいたことにも感謝しています。例えば、対象者の上司のほとんどが中間報告をレビューしてくれたのは、Learning Pitが使いやすかっただけでなく、新任管理職研修の内容を事前に上司に細かく伝えたことにも大きな要因があります。この研修の効果を高めようと思ったら、上司の関わりがどうしても欠かせません。そのため、追加コンテンツとして研修のサマリーを作成いただき、事前に上司へ周知しました。その結果、上司にも重要性がよく理解でき、実際に関与してもらえたと考えています。それ以外にも、多くの職場で直面する世代間ギャップの具体例やOJT手法など、追加コンテンツを用意していただいたことで、受講者に充実した研修を提供できたと考えています。(小柳様)

受講者の声

新任管理職の不安を早期に払拭し、組織の成長に向けて取り組みはじめています
株式会社アイ・ピー・エー(※)制御・燃焼・噴射系開発グループ 主任技師
堀 智晴様


4月に管理職に昇進し、チーム員として業務を遂行する立場から、チーム員に指示を出す立場になりました。しかし、管理職に求められていることが分からず不安になる時もあり、管理職の立場や心構え、期待されていることを早くつかみたいと思い、研修に臨みました。

はじめに、WEB学習で管理職の心得や期待されていることなどを知識として知ることができ、安心したのを覚えています。Learning Pitが使いやすく、皆の受講率を見ることができたので、忙しいなかでも意識して課題を進めることができました。

研修では、他の部門の方々とのグループワークが刺激になりました。特に、普段接することが少ない営業部門の方と部下面談のロールプレイングに取り組み、新たな視点を得ることも。質問や傾聴のスキルを職場で実践し、会議がスムーズに進んだ時には大きな成長を感じました。

今は、研修で学んだ「組織の成長」に取り組んでいます。私のチームは専門性の高い業務が多いため、社内でも業務内容の理解を得づらいのが実情です。大小あるプロジェクトでチーム員が関係者からの理解を得ながら業務が進められるよう、チーム員のさらなる専門性向上やプレゼン能力向上のサポートをしています。
チームには若手からベテランまで、さまざまな年次の方がいます。各人のレベルに合わせつつもチャレンジ要素を組み込むことを考えてサポートすることで、皆が成長するのを楽しみにしています。

※株式会社アイ・ピー・エーは、ディーゼルエンジンの研究・開発を行うコマツの関係会社

満足しているがさらなる期待もしている

初年度から、私たちは新任管理職の意識変化を起こせるプログラムとして、ある程度満足しており、新任管理職の皆さんからも高い評価を得ています。しかし、それでも当然ながら、改善すべき部分はあると思います。また、今回のデータを分析していただき、当社の他テーマに展開していただくといった可能性もあるでしょう。そうした点で、リクルートマネジメントソリューションズにはさらなる期待をしています。(写真右:安藤様)

リクルートマネジメントソリューションズには、新任管理職の意識改革に共に取り組んでいただき感謝しています。ただ一方で、課題はまだたくさんあります。例えば管理職になってから、部下を持つまで時間が空く方が少なくないのですが、彼・彼女らにどうやったら長い間、研修内容を忘れずにいてもらえるか。そうした工夫を考える必要もあります。今後もいろいろとお願いすることがあるだろうと思います。(写真中央:山下様)

企業紹介

コマツ(株式会社小松製作所)
1921年に石川県小松市で創業。2021年に創業100周年を迎える。建設・鉱山機械、ユーティリティ(小型機械)、林業機械、産業機械などの事業を展開。2018年度の連結売上高は2兆7252億円、同営業利益は3978億円。従業員の7割弱が外国籍であるグローバル企業。2022年3月期をゴールとする3カ年の中期経営計画では、成長戦略の推進による「ダントツバリュー(顧客価値創造を通じたESG課題の解決と収益向上)」により、安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場の実現をお客様と共に目指す。

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