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ロジカルシンキング研修とは? 研修の目的や実施のポイントについて解説!

  • 公開日:2025/04/14
  • 更新日:2025/04/14

ビジネスの現場では、複雑な課題を整理し、適切な意思決定を行うスキルが求められます。しかし、論理的に考えるのが苦手と感じる人も多いのではないでしょうか。ロジカルシンキング研修を受講することで、思考の整理がしやすくなり、問題解決や相手を納得させるコミュニケーションにつながります。一方で、「ロジカルシンキング研修では何を学ぶのか?」「どのようなメリットがあるのか?」と疑問を持つ方もいるでしょう。本記事では、ロジカルシンキング研修について「ロジカルシンキング研修の目的」「ロジカルシンキング研修実施の3つのポイント」「ロジカルシンキング研修会社の選び方」を中心に詳しく解説します。

ロジカルシンキング研修とは

ロジカルシンキング研修は、物事を論理的に整理し、合理的な判断を行うスキルを習得するための研修です。ビジネスにおいては、課題解決や意思決定の場面で論理的思考が求められ、さまざまな職種で役立ちます。
ここでは、

  • ロジカルシンキングとは
  • ロジカルシンキングの必要性
  • クリティカルシンキングとの違い
  • ロジカルシンキング研修とは

について詳しく解説します。

ロジカルシンキングとは

ロジカルシンキング(論理的思考)とは、情報を整理し、因果関係を明確にして、筋道を立てて考える思考法です。ビジネスでは、複雑な問題を分析し、最適な解決策を導き出す際に必要とされているスキルです。具体的には、「MECE(漏れなくダブりなく)」の原則や、「ピラミッド構造」「仮説思考」などのフレームワークを活用して、課題を整理し、適切な意思決定を行います。このスキルを身につけることで、業務効率が向上し、チーム内での円滑なコミュニケーションも促進されます。

ロジカルシンキングの必要性

ビジネス環境が複雑化するなかで、論理的に思考し、的確に情報を整理するスキルは、あらゆる職種で求められています。ロジカルシンキングを習得することで、次のようなメリットがあります。

原因特定(分析力)と問題解決力の向上:
因果関係を踏まえて問題を分析し、原因を特定する力が高まり、業務改善や課題解決に生かせるスキルが身につく

コミュニケーションの強化:
論理的な説明ができるようになり、相手に伝わりやすいプレゼンテーションや報告ができる

これらのスキルは、リーダー層だけでなく、若手社員や中堅社員にも重要であり、日々の業務の質を向上させる要素となります。

クリティカルシンキングとの違い

ロジカルシンキングと似た概念として、クリティカルシンキング(批判的思考)があります。両者の違いを理解し、適切に活用することが重要です。

ロジカルシンキング

クリティカルシンキング

思考の特徴

物事を結論と根拠に分け、論理的なつながりを捉えながら理解する
筋道を立てて考え、根拠に基づいた説明を行う

物事の本質的な課題を見極めるために、既存の知識や常識を疑い、多角的な視点から再考する

思考プロセス

論理的に整理し、結論を導く

既存の知識や常識を疑い、根本的な視点から再考する

ビジネスの場においては、ロジカルシンキングで問題を整理し、クリティカルシンキングで多角的に検証することで、より質の高い意思決定が可能になります。

ロジカルシンキング研修とは

ロジカルシンキングの研修では、論理的思考を体系的に学び、実務に生かせるスキルを身につけることを目的としています。主な研修内容として、以下のようなトピックが含まれます。

  • 基本概念の理解:ロジカルシンキングの定義や重要性を学ぶ
  • フレームワークの活用:MECEやピラミッド構造、ロジックツリーなどの手法を実践する
  • ケーススタディ:ビジネスの実例を用いて、論理的に課題を整理し、解決策を導く練習を行う
  • ディスカッションや演習:グループワークを通じて、論理的思考を実践し、スキルを強化する

ロジカルシンキング研修を受講することで、業務の生産性向上や、チーム内での意思疎通の向上が期待できます。

ロジカルシンキング研修を実施する目的

ロジカルシンキング研修は、論理的な思考力を養い、組織の課題解決力を高めることを目的としています。ここでは、研修により期待される人材育成について、以下の点を中心に詳しく解説します。

  • 思考法を活用し、論理的に考えられる人材育成
  • 論理的に判断し、適切な意思決定ができる人材育成
  • ビジネス上の課題に柔軟に対応できる人材育成

思考法を活用し、論理的に考えられる人材育成

ロジカルシンキング研修は、論理的に物事を考えるための思考法やフレームワークを学び、実践的に活用できるようになることを目的としています。例えば、情報の整理や課題解決のプロセスを体系的に学ぶことで、漠然としたアイデアアイディアを具体的な戦略に落とし込む力を養います。また、自分の考えを相手に伝える際に、論理的な構成で組み立てることで、より説得力のあるコミュニケーションが可能になります。これにより、業務の効率化や的確な意思決定、問題解決能力の向上につながります。また、考えを論理的に整理し、伝える力も向上するため、周囲とのコミュニケーションが円滑になります。

論理的に判断し、適切な意思決定ができる人材育成

ビジネスでは、論理的な根拠に基づいた意思決定が求められます。ロジカルシンキングの研修では、情報を整理し、適切な判断を下すスキルを習得できます。例えば、「MECE(漏れなくダブりなく)」の考え方を活用し、必要な情報を明確化することで、より正確な分析が可能になります。こうしたスキルを持つことで、組織の意思決定スピードも向上し、的確な判断を下せる人材へと成長できます。

ビジネス上の課題に柔軟に対応できる人材育成

変化の激しいビジネス環境では、市場のニーズや業界のトレンドが急速に変化し、従来の経験則や直感だけでは適切な判断が難しくなっています。このような状況に対応するには、論理的に情報を整理し、適切な選択肢を導き出すスキルが必要です。ロジカルシンキングを学ぶことで、課題の本質を見極め、的確に対応することが可能になります。また、直感や経験だけに頼るのではなく、客観的なデータや論理的な枠組を活用することで、急なトラブルにも冷静に対応できるようになります。

ロジカルシンキング研修で学べる思考法とフレームワーク

ロジカルシンキング研修では、論理的な思考を鍛えるためのさまざまなフレームワークを学び、実践的に活用できるスキルを身につけます。論理的に物事を整理し、効果的な意思決定や問題解決ができるようになるなど、ビジネスの現場でも役立つ内容が多く含まれています。

ビジネスの現場で役立つ代表的なフレームワークとして、以下のようなものを学びます。

ピラミッド構造:情報を整理し、結論や根拠を導き出すためのロジック構造

フレームワーク思考:全体像を把握し、情報を整理するための思考法

ゼロベース思考:既存の前提や常識にとらわれず、物事を根本から考え直す思考法

研修では、単なる知識の習得だけでなく、ワークショップやグループディスカッションを通じて、実践的なトレーニングを行います。実際の業務シーンを想定したケーススタディを取り入れることで、学んだ内容をすぐに生かせるようになります。

ロジカルシンキング研修を実施するメリット

企業がロジカルシンキング研修を導入することで、社員の思考力や問題解決力が向上し、組織全体の生産性が高まるメリットがあります。ここでは、ロジカルシンキング研修を実施することで得られる具体的なメリットについて、以下の点を中心に詳しく解説します。

  • 円滑なコミュニケーション
  • 業務の効率向上
  • 情報を分析するスキル(情報分析力)向上
  • 課題を解決するスキル(課題解決力)向上

円滑なコミュニケーション

ロジカルシンキングを身につけると、相手に伝わりやすい論理的な説明ができるようになります。「結論 → 理由 → 具体例」といった構成を意識することで、説得力のあるプレゼンテーションや報告が可能になります。また、相手の話を整理し、適切に質問やフィードバックをする力も向上するため、チーム内のコミュニケーションが円滑になります。

業務の効率向上

論理的な思考が習慣化されると、業務の優先順位を明確にし、無駄のない進め方ができるようになります。ロジカルシンキング研修を受講することで、仕事のプロセスを最適化し、効率よく業務を進める能力が向上します。結果として、個人の生産性が上がるだけでなく、組織全体の業務効率も改善され、企業の競争力向上にもつながります。

情報を分析するスキル(情報分析力)向上

ビジネスでは、膨大な情報のなかから重要なポイントを見極め、適切に整理する能力が求められます。ロジカルシンキングの研修では、「MECE(漏れなくダブりなく)」や「ピラミッド構造」などのフレームワークを活用し、情報を整理・分析するスキルを鍛えます。これにより、データを根拠に基づいて活用できるようになり、的確な意思決定が可能になります。

課題を解決するスキル(課題解決力)向上

ロジカルシンキングの研修では、問題の本質を見極め、的確な解決策を導き出すスキルを学びます。問題を細分化し、原因と結果の関係を整理することで、効果的な解決策を論理的に構築できるようになります。これにより、単なる場当たり的な対応ではなく、根本的な課題解決が可能になり、業務の質が向上します。

ロジカルシンキング研修の実施方法

ロジカルシンキング研修には主に、以下3つの実施方法があります。

  • 対面研修
  • オンライン研修
  • eラーニング

企業の目的や受講者の環境に応じて適切な方法を選ぶことで、研修の効果をより実感することができます。

対面研修

対面研修は、講師と受講者が直接コミュニケーションを取りながら学ぶ形式です。リアルタイムで質問やディスカッションができるため、理解を深めやすく、グループワークを通じた実践的な学習も可能です。また、対面ならではの臨場感があり、集中力を維持しやすい点もメリットです。ただし、場所や時間の調整が必要なので、スケジュールの管理が重要になります。

オンライン研修

オンライン研修は、インターネットを通じてリアルタイムで受講する形式です。遠隔地の社員も参加しやすく、場所を選ばず受講できるのが大きなメリットです。また、対面研修と同様に、講師からのフィードバックを受けながら学習できるため、理解を深めることが可能です。一方で、対話の機会が減る可能性があるため、チャットやブレイクアウトルームを活用し、積極的なコミュニケーションを促す工夫が求められます。

eラーニング

eラーニングは、録画された講義やオンライン教材を活用して、自分のペースで学習する方法です。時間や場所に縛られず、必要なタイミングで学べるため、多忙なビジネスパーソンにも適しています。また、繰り返し学習ができるため、理解を深めるのにも役立ちます。ただし、自己管理が求められるため、モチベーションを維持するための仕組みや、定期的な進捗確認が必要になる場合があります。

ロジカルシンキング研修実施の3つのポイント

ロジカルシンキング研修を効果的に実施するには、適切な計画と運用が重要です。
ここでは、ロジカルシンキング研修を成功に導く3つのポイントについて以下の点を中心に詳しく解説します。

  • 研修の目的とゴールを明確に設定
  • 社内研修を行う際は、組織全体で研修体制を整える
  • インプットとアウトプットの学習を取り入れる

①研修の目的とゴールを明確に設定

研修を実施する際には、目的とゴールを明確にすることが重要です。「論理的思考を鍛える」「課題解決力を向上させる」など、研修を通じて得たいスキルを具体化することで、研修の効果を最大化できます。また、受講者が研修の意義を理解しやすくなり、学習意欲の向上にもつながります。ゴールを明確にすることで、研修の成果を測定しやすくなり、実践への応用もスムーズになります。

②社内研修を行う際は、組織全体で研修体制を整える

ロジカルシンキング研修を効果的に実施するためには、組織全体で研修の意義を理解し、受講者の学びを支援する環境を整えることが重要です。特に、若手社員が研修を受講する場合、学んだスキルを実務で生かせるよう、上司や先輩社員が適切なフィードバックを行うことが求められます。また、研修後のフォローアップや実践的な課題を設定することで、スキルの定着を促し、研修の効果を最大化できます。企業として、研修が一過性のものにならないよう、継続的な学習環境を整備することが重要です。

③インプットとアウトプットの学習を取り入れる

ロジカルシンキング研修では、理論を学ぶだけでなく、実践を通じた学習が必要です。例えば、フレームワークを学んだ後に、実際の業務課題に適用できるワークショップを取り入れると、理解が深まります。また、研修後にディスカッションやプレゼンテーションを行うことで、アウトプットの機会を増やし、思考力を鍛えることが期待できます。

ロジカルシンキング研修会社の選び方

ロジカルシンキング研修を成功させるには、自社に合った研修会社を選ぶことが重要です。
特に以下3点を中心に詳しく解説します。

  • カリキュラムの柔軟性
  • 実務での活用可能性
  • 研修後のサポート体制

カリキュラムの柔軟性

企業ごとに抱える課題や求めるスキルは異なるため、カリキュラムの柔軟性は重要な選定基準です。業界や職種に応じたカスタマイズが可能か、実践型ワークショップやケーススタディが含まれているかを確認しましょう。また、受講者のレベルに応じたステップアップ型のプログラムがあると、学習効果が高まりやすくなります。

実務での活用可能性

研修の目的は、学んだスキルを実際の業務で活用することにあります。理論だけでなく、実務に直結する演習やロールプレイが含まれているかを確認することが重要です。例えば、ビジネスの現場で直面する課題をテーマにしたケーススタディが含まれているかを確認しましょう。また、社内の業務に適用できる課題解決型の学習が取り入れられている研修会社を選ぶと、即戦力となるスキルを習得しやすくなります。

研修後のサポート体制

研修を受講しただけでは、ロジカルシンキングのスキルは定着しにくいため、研修後のフォローがあるかどうかも重要です。例えば、復習用のオンライン教材の提供、定期的なフォローアップ研修、受講者同士のディスカッションの場を設けるなどのサポートがあると、スキルの持続的な向上につながります。

まとめ

ここまでロジカルシンキング研修についてご紹介しました。要点を以下にまとめます。

  • ロジカルシンキング研修の目的は、思考法を活用し論理的に考えられる力、論理的に判断し適切な意思決定を行う力、そしてビジネス課題に柔軟に対応する力を養い、組織の課題解決力を高めることである
  • ロジカルシンキング研修実施のポイントは、目的とゴールの明確化、組織全体での研修体制の整備、インプットとアウトプットの組み合わせを意識することである
  • ロジカルシンキング研修会社を選ぶ際は、カリキュラムの柔軟性、実務適用のしやすさ、研修後のサポート体制を確認し、自社の課題や目的に合った研修を提供できるかを見極めることが重要である

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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