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ロールモデルとは? 7つの効果や求められる要件、活用ステップを解説

  • 公開日:2024/02/15
  • 更新日:2024/03/19

ロールモデルは、従業員が前向きなキャリアを歩むための道筋を示し、理想の将来像の実現に役立つ指標でもあります。そこで今回は、ロールモデルの概要や組織にもたらすメリット、効果的な設定方法・活用例などを解説します。

ロールモデルとは?

ロールモデルとは、直訳して「役割の模範」との意味があり、ビジネスでは主にキャリア形成にあたってお手本にできる人物像を指します。理想的なキャリアの実現に向けて、例えば仕事にともなう能力・姿勢・ライフプランなど、幅広い観点から「こんな風になりたい」と思える目標になるのがロールモデルです。

なぜロールモデルが注目されているのか

まずロールモデルがあることで、どのようなキャリアを歩みたいのか、明確にイメージしやすくなります。ロールモデルの設定による目指したいキャリア像の具体化は、人材育成や組織力向上などにもつながると注目を集めています。

また働き方の多様化が進む昨今、個々が選べるキャリアの幅も広がり、さまざまな将来設計も描きやすくなってきました。とはいえ選択肢が多い分、本来の自分はどうしたいのか悩みやすくなる一面も。そこで「自分はこうなっていたい」とのロールモデルがあると、何かの岐路に立った時も、その指針に沿った選択が可能です。例えば結婚や出産にともなうキャリア形成も、ロールモデルがあることで見えやすくなり、女性活躍なども促す好循環に期待できます。

ロールモデルの設定で期待できる7つの効果

ロールモデルの設定で期待できる7つの効果

企業として、各従業員のロールモデルを重視することで、よりよい組織構築につながるのが大きなメリットです。具体的には、次のような7つの効果が見込めるでしょう。

成長スピードの促進

個々が理想とするロールモデルがあれば、キャリアプランも立てやすくなります。例えばロールモデルをもとに、「入社○年には△△ができるようになりたい」との目標を設定できると、いつまでに何をすべきか明確に見えてくるでしょう。そして目標に向けて積極的に行動できれば、どんどん成長にもつながっていきます。

キャリア形成に役立つ

ロールモデルは、いわばキャリアプランの模範です。ロールモデルがあることで、習得したい能力やそのスキルを磨く時期なども分かりやすくなります。例えば「今はどんな業務や案件を経験すべきなのか」「いつまでに何を勉強するのか」など、個々の具体的な行動指針ができ、キャリア形成にもつながる効果が見込めます。

コミュニケーションの改善

仮に、社内の上司や先輩をロールモデルにした場合。その実現に向けて、現在までにどう行動してきたのか、質問や相談をする必要も出てくるでしょう。こうして社内の仲間同士で交流するきっかけにもなり、組織におけるコミュニケーションが密になりやすい効果も見込めます。

組織全体の活性化

社内でロールモデルを設定できれば、切磋琢磨する風土にもつながります。例えばロールモデルとされた側はそれに恥じないように行動する、目指す側は自分も誰かのお手本になろうと努力するなど、相乗効果にも期待できます。

誰もが活躍できる環境づくり

一人ひとりが多様なロールモデルを意識し、社内でさまざまな働き方を実現できれば、あらゆる属性や生活背景の人材が活躍できる環境にもつながります。社内に幅広いロールモデルがあれば、豊富な選択肢から、自分の状況に合ったお手本を見つけられるでしょう。「自分はこんな道で活躍できそうだ」という、意欲や安心感にも直結します。

ダイバーシティの推進

さまざまなロールモデルに配慮した体制を整えることで、価値観やライフスタイルが異なる人材が活躍でき、社内のダイバーシティ推進にも効果的です。多彩な人材がいればいるほど、画期的なアイディアや課題解決策なども出やすくなり、新たなイノベーションが生まれる可能性も高くなります。

離職率の低下

各従業員が自分の理想とするロールモデルを叶えやすい職場であれば、先を見据えたキャリア形成に向けて、人材も定着しやすくなります。ロールモデルをもとに、自分なりの将来像を見つけることで、周りからのサポートが受けやすくなる効果もあるでしょう。こうして確かなキャリア形成ができる環境から、高いモチベーションにもつながり、離職防止にも期待できます。

ロールモデルにふさわしい人物とは?

ロールモデルにふさわしい人物とは?

ロールモデルの対象は、成長段階や強化したい分野などに合わせて、いくつか設定する方法もあります。例えば、次のように複数のロールモデルを決めることも可能です。

(例)
・まずは昇格に向けて主任をロールモデルとし、その後は再検討する
・○○の業務では先輩の△△さん、□□の業務ではマネジャーをロールモデルにする

具体的に、ロールモデルを設定する際の対象例としては、大きく分けて以下の4つが考えられます。

身近な先輩や上司

ロールモデルとして分かりやすいのは、同じ社内で働く先輩や上司です。先輩や上司なら、例えば業務上で実践しているノウハウを共有してもらい、そのまま自分の仕事に生かすことが可能。理想のキャリアプランに向けて、日常的にスキルを吸収したり、働き方の参考にできたりなどのメリットがあります。

関わりがある外部の人物

例えば同業他社の取引先の担当者なら、同じ業界でどう働いていきたいのか、ロールモデルとして参考にできます。もしくは他業種でも同じビジネスパーソンとして尊敬できる人物がいれば、理想のロールモデルにして、自分のキャリアに置き換えつつ良い部分は吸収していく方法もあります。

歴史上の人物や著名人

憧れの存在から、「こんな風に社会貢献がしたい」「あんな生き方がしたい」など、理想のロールモデルを設定するのも良いでしょう。ただし身近ではない分、現実的な目標にしづらかったり、抽象的になったりする点には注意が必要。歴史上の人物や著名人なら、どの過程が自分のキャリアプランにも生かせそうか、十分に検討することも重要です。

企業やブランド・サービス

もし経営層や起業を目指す人材なら、人物だけでなく、既存の会社・商材などの考え方や姿勢を取り入れたロールモデルを設定する方法もあります。将来的には経営者側に回りたい場合、ビジネスとしてのスタイルをそのまま目標にするのも良いでしょう。

社員別のロールモデルに求められる要件

実際のロールモデルの設定に向けて、どのような人物像が適しているのか、社員の経験値やポジションによって次のように異なります。

新入社員のロールモデルになる要件

新入社員では、まずビジネスの基本となる、仕事に取り組む姿勢を軸として考えます。例えば、報連相ができる・計画的に作業ができる・周りとの協力を意識できるなど。まずは決まった業務を的確に進めるために、欠かせない要件を満たす人物像をロールモデルにしましょう。なお新入社員や若手社員の育成については、以下の研修でも詳しく解説しています。

<関連リンク>
【サービス】新入社員・若手社員の育成・早期戦力化

中堅社員のロールモデルになる要件

中堅社員では、現場を牽引する中心的存在として、必要なスキルをベースに考えます。例えば、後輩への指示出しや指導・タスクの管理や段取り・チーム内外での調整など、主体的に仕事ができる人物像をもとに、ロールモデルを設定するのがベストです。なお中堅社員の育成については、以下の研修でも詳しく紹介しています。

<関連リンク>
【サービス】中堅・リーダー層の能力開発

ベテラン社員のロールモデルになる要件

ベテラン社員では、責任者としてのマネジメント能力を要件としたロールモデルを設定します。例えば組織を指揮する・一人ひとりの個性に応じたコミュニケーションや交渉ができる・より良い環境整備に努められるなど、現場のパフォーマンス向上のために動ける人物像がお手本となります。なおベテラン社員に必要なスキル習得については、以下の研修でも解説しています。

<関連リンク>
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企業がロールモデルを活用するステップ

企業がロールモデルを活用するステップ

基本的にロールモデルは従業員個人で設定するものですが、キャリア形成のサポートに向けて、企業側が活用することも可能です。ロールモデルを効果的に使い、従業員のキャリアを支援していく例として、次のような方法が考えられます。

ロールモデルを設定する

まずは自社が育成したい人物像に沿って、各従業員が目指すべきロールモデルを設定し、目標にしてもらうことでキャリア形成につながります。ここまでに見てきたように、担当業務や入社年数によって設定すべきロールモデルは異なるので、いくつかのパターンを用意しておきましょう。

ロールモデルとなる人材の育成

設定したいロールモデルが固まったら、模範となる人材を育成し、実現に向けた具体的な道筋を明確にしましょう。なおロールモデルの人材を育てる手法として、以下のような例があります。

集合研修

例えば管理能力など特定のスキルを習得するセミナーや、社内ノウハウを共有する勉強会・グループワークといった、集合研修を通じて育成する方法もあります。場合によっては、外部講習なども活用して、モデルケース人材に向けた教育を検討してみましょう。

個別研修

具体例としては、ジョブローテーションによる経験値の向上、e-ラーニングや通信講座など各セミナーの個人受講といった研修方法があります。個別研修では、各人材の必要に応じて、OJTや座学も織り交ぜた教育が可能。もしくは個人にメンターやトレーナーなどの教育担当をつけて、適宜フォローして育成するケースも考えられます。

ロールモデルの周知

ロールモデルとなる人材の育成ができたら、社内SNSや広報誌などを使って、幅広く周知しましょう。例えば「現場のスペシャリスト」「管理職」などのスキル別や、「時短勤務」「転勤」といったワークスタイルごとにパターン分けができると、ロールモデルの参考にしやすくなります。また採用における参考事例としてロールモデルを公開できれば、それを魅力に感じる人材を集めることも可能です。

個人がロールモデルを設定するステップ

個人的にロールモデルを設定する際には、次のような手順を踏んでいくと、自身の成長やキャリア形成を促す効果が見込めます。

ロールモデルを選ぶ

もし身近な先輩や上司で考えるなら、「○○さんのこの部分に憧れる」など、どこを尊敬できるのか洗い出しましょう。もちろんロールモデルの対象は1つでも、身につけたい能力ごとに複数設定しても問題ありません。まずは自分のなりたい姿をイメージします。

ロールモデルの行動を分析する

ロールモデルとなる人物がどう行動してきたのか観察し、何がどう尊敬できる部分につながるのか、しっかり分析してみましょう。例えば「普段○○をしているから、△△にも強い」などの考察ができれば、そのまま自分の業務に生かせます。

ロールモデルの行動を真似してみる

ロールモデルの分析ができたら、役に立ちそうな行動は実践してみると、自分のスキルとして定着していきます。さらに今までの自分との違いや、行動結果などの分析を続けて改善していくと、より確かな能力につながるでしょう。

まとめ

ロールモデルとは、目指したい人物像の設定により、キャリアステップの明確化やモチベーションを促す指標となるもの。ロールモデルによって、キャリアを通じて実現したい将来設計が具体的になり、各人材の積極的な活躍にもつながります。また今回ご紹介したロールモデルのような、キャリアデザインについては以下の研修でも解説しているので、ぜひ活用してみてください。

<関連リンク>
変化の時代のキャリアをデザインする研修 | RCD-CA

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