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Z世代とは? 意味や特徴・価値観と育て方

  • 公開日:2022/03/30
  • 更新日:2024/07/24

よく耳にする「Z世代」とは、どんな世代を指すのでしょうか? この記事では、Z世代の意味や特徴から、他の世代との違い、育成方法のポイントまで詳しくご紹介します。

Z世代とは? 意味や定義を解説

Z世代とは1990年代半ばから2010年代序盤に生まれた世代のことで、「ポストミレニアル世代」とも呼ばれています。由来は、アメリカの「ジェネレーションZ」です。アメリカでは各世代をアルファベット順に呼んでいて、Z世代の前は「X世代」「Y世代」と呼んでいました。X・Yの次ということで、Z世代と名付けられたのです。

Z世代は生まれた時からインターネットが身近にある、デジタルネイティブ世代でもあります。それまでの世代が「均質性」や「効率・生産性」といった組織中心の価値観を重視してきたのに対し、Z世代は「個性・多様性」「目的・意味」「助け合い・学び合い」などを大切にする傾向があると言われています。

Z世代の特徴や価値観

Z世代の特徴や価値観のイメージ画像

Z世代の育成においては、その特徴や価値観などを理解したうえで働きかけをすることが重要です。3つの角度から具体的に説明します。

働き方の特徴・価値観

Z世代はワーク・ライフ・バランスを重視する傾向があります。そのため意味がないと感じる残業や休日出勤を好みません。「自分らしさ」を大切にしているため、プライベートの時間が削られる会社では自分らしく働けないと考え、離職につながることもあります。

また働くうえで「なるべくオフィスに出社したい」「対面でコミュニケーションを取りたい」と考えている人が多いと言われています。これはコロナ禍でリモートワークを余儀なくされ、リアルなコミュニケーションの価値を再認識した結果かもしれません。家族や友人といった、横のつながりや仲間を大切にするのも特徴です。

購買・消費行動の特徴・価値観

Z世代の日常生活には、ネットショッピングが定着しています。「失敗したくない」という気持ちが強く、商品を購入する前にスマホなどでしっかりリサーチするのが特徴です。口コミやレビューといったユーザーの評価も重視します。また物を購入する「モノ消費」よりも、「コト消費」を重視する傾向があります。例えば特別な旅行やイベント、大切な人との食事、体験などです。

環境問題や社会課題への関心が高く、サステナビリティ(持続可能性)やエシカル消費に敏感なのも特徴です。似たような商品であれば、より環境にやさしい商品や、社会的課題の解決に取り組んでいる企業の商品を選ぶ傾向があります。

情報収集・発信の特徴・価値観

情報収集のツールとして、Z世代が主に活用するのが、SNSや動画共有サービスです。Googleなどの検索エンジンよりもSNSでつながっている家族や友人、インフルエンサーなどからの情報を重視する傾向にあります。InstagramやX(旧Twitter)、YouTubeなど、目的に応じてSNSを使い分けるのも特徴です。短時間で効率よく情報収集するために、タイムパフォーマンスを意味する「タイパ」という言葉も生まれました。

情報収集だけでなく、情報発信もSNSで行います。その際に重視するのが「映え」です。多くの写真のなかから1枚を吟味し、アプリで加工して投稿。「いいね!」をもらうことで、承認欲求を満たす傾向があります。

Z世代と各世代の違い

Z世代を理解するためには、他の世代との違いを知ることも重要です。ここではX世代、Y世代、α(アルファ)世代との違いを紹介します。

Z世代とX・Y世代の違い

X世代は、1960年代後半から1980年頃生まれを指します。「バブル世代の後期」と「就職氷河期世代」が混在する世代で、キャリアにおける大きな成功体験を持つひとがいる一方、順調にキャリアを積めなかったひともいます。「情報源はテレビ」というひとが多いですが、デジタルも活用するのが特徴です。

Y世代は1980年代序盤から1990年代半ば生まれの世代で、「ミレニアル世代」とも呼ばれています。インターネットやデジタルデバイスの進化とともに成長しましたが、インターネット以外にもテレビ、雑誌、書籍など、幅広い情報源を持っているのが特徴です。「ワーク・ライフ・バランスを重視」「家族や友人を大切にする」「環境問題・社会課題に関心がある」など、Z世代とは多くの共通点があります。

Z世代とα世代の違い

Z世代より下の、2010年代前半から2020年代半ばに生まれた世代がα(アルファ)世代です。Zはアルファベットの最後の文字であるため、ギリシャ文字をとってα世代と呼ばれています。生まれた時からスマホやタブレットに囲まれ、義務教育でプログラミングを学ぶ世代です。どの世代よりもデジタルリテラシーが高いといえるでしょう。2024年現在の彼らはまだ子どもですが、今後成長したら、Z世代とはまた異なった特徴を備えているはずです。

Z世代の育成方法

最近は「Z世代を育成するのが難しい」という声も耳にします。ここではZ世代を育成する際のポイントを紹介します。

受信型のコミュニケーションを心がける

受信型のコミュニケーションとは、ひと言で言うと「傾聴」です。Z世代は多様性を尊重する社会のなかで「自分の意見は必ずしも正解ではない」という思いを抱きがちです。またネットワーク社会で「素を出すリスク」を実感している側面も。そのため自分の意見を表に出すことを躊躇する傾向があります。

そんなZ世代の自律性を引き出すには「安心と信頼」を築くことがカギです。彼らの考えや思いに耳を傾け、否定せず、理解・尊重する姿勢を心がけましょう。

経験を学びにつなげる

Z世代は、小さな失敗でも自信を失ってしまう傾向があります。どのような経験でも学びにつなげる力を身につけてもらうことが大切です。

そこでお薦めなのが「フラットな問いかけ」。「こうした方がいい」と答えを渡すのではなく、「結果の要因は何だと思う?」「次に生かしたいことは何?」などと問いかけてみましょう。「自分で考え、成功につながった」という経験が、次の挑戦への力になります。経験を積めば積むほど自律学習の力も高まるでしょう。

職場ぐるみで育てる

これまでのOJTは、新人と上司・育成担当者といった「縦ラインの育成」が中心でしたが、これからは職場の同僚や他職場のメンターなどを巻き込んだ「面の育成」を心がけましょう。ポイントは、新人が多くの人と接点を持てるようにすることです。新人が何でも相談できる相手が見つかったり、幅広い知識や学びが得られたりする可能性が高まるでしょう。

Z世代の育成については、下記の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。

まとめ

「自分にとっての目的や意味を重視する」といったZ世代の価値観に、戸惑いを感じる方もいるかもしれません。しかしZ世代の特徴は、時代の鏡でもあります。異質なものと捉えず、生かし方を考えることで、企業組織をアップデートすることができるでしょう。

Z世代は高いデジタルリテラシーやインターネットの活用力、個性や多様性を生かす力など、企業が生き抜くうえで欠かせない強みや力も持っています。彼らの持ち味を最大限に生かして、競争力を強化してほしいと思います。

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