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リテラシーとは? 意味や種類、ITリテラシーが高いことによるメリットや低い人のデメリットを簡単に解説

  • 公開日:2014/04/18
  • 更新日:2024/10/28

リテラシーとは「特定の分野における知識や能力」のことです。この記事では、さまざまな「◯◯リテラシー」をご紹介。さらに今、ビジネスシーンで求められている「ITリテラシー」について詳しく解説します。

リテラシーとは

リテラシー(literacy)とは、もともと「読み書きの能力」を表す言葉です。現在は「ある分野に関する知識やそれを活用する能力」のことを指します。よく挙げられるものとして、「情報リテラシー」「メディアリテラシー」「金融リテラシー」などがあります。特に近年、重要性が高まっているのが「ITリテラシー」です。

リテラシーと似た言葉に「コンピテンシー」と「モラル」があります。リテラシーとの違いは、それぞれ以下のとおりです。

コンピテンシーとリテラシーの違い

コンピテンシーとは「能力・適性」という意味です。ビジネスシーンでは、「仕事で高い成果を出す人に共通する行動特性」という意味で使われます。リテラシーが知識やスキルそのものを指すのに対し、コンピテンシーは「知識やスキルを、具体的な成果に結びつける能力」を指します。

モラルとリテラシーの違い

モラルとは「道徳・倫理」という意味です。一般的に、社会生活において守るべきルールや規範、個人の良心などを指します。行動の「正しさ」や「善・悪」に焦点を当てているのが特徴です。一方リテラシーは、あくまで知識とスキルを指す言葉で、そこに「正しさ」や「善・悪」の概念は含まれません。

リテラシーの種類

リテラシーは「◯◯リテラシー」というように、さまざまな言葉と結びつけて使われます。ここではビジネスに関係がある5つのリテラシーをご紹介しましょう。

ITリテラシー

近年重視されているのが「ITリテラシー」です。インターネットやコンピュータ、ソフトウェアなど、IT全般における活用スキルを指します。また、ITリテラシーを細かく分類した言葉に「情報リテラシー」「ネットリテラシー」「コンピュータリテラシー」があります。

情報リテラシー

情報リテラシーとは、たくさんの情報のなかから目的に合ったものを取捨選択し、活用するスキルのことです。現代は日々膨大な情報に触れることができますが、嘘や間違った内容が含まれていることも。情報リテラシーを高めることで、正確で信頼できる情報を見つけ出し、適切に活用することができるでしょう。

ネットリテラシー

ネットリテラシーとは、インターネットを適切に活用するスキルのことです。インターネットには情報漏洩や著作権侵害、SNSでの炎上といった、さまざまなリスクが潜んでいます。そのようなリスクを避けながら、安全かつ効果的にインターネットを利用するために、ネットリテラシーの向上は欠かせないでしょう。

コンピュータリテラシー

コンピュータリテラシーとは、IT機器などを安全・スムーズに使用できるスキルのことです。コンピュータリテラシーが高い人とは、パソコンやタブレット、さまざまなアプリやツールを使いこなし、トラブルにも適切に対処できる人を指します。多くの分野でIT化が進むなか、業務を効率的に進めるためには、コンピュータリテラシーを高めることが重要です。

メディアリテラシー

メディアリテラシーとは、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・WEBサイトといったメディアから発信される情報を、適切に活用するスキルのことです。新聞やテレビであっても、情報が間違っていたり、内容が偏っていたりするケースも。各メディアの特徴や違いを理解したうえで、必要な情報を見極めることが重要です。

金融リテラシー

金融リテラシーとは、お金に関する知識やスキルです。例えば貯蓄や投資、保険、ローンなどに関するものが該当します。金融リテラシーを高めることはビジネスだけでなく、日常の家計管理や資産形成といったプライベートにも役立ちます。また投資詐欺といった、お金のトラブルを防ぐうえでも有効でしょう。

ヘルスリテラシー

ヘルスリテラシーとは、健康に関する知識や情報を活用するスキルのことです。例えば健康管理や病気の予防に努めたり、医療サービスを適切に利用したりすることです。健康的なライフスタイルを実現させるためには、ヘルスリテラシーの向上が重要でしょう。またビジネスシーンでは、従業員の健康を重視する「健康経営」にも注目が集まっています。

ビジネスリテラシー

ビジネスリテラシーとは、ビジネスの現場で重視される知識やスキル全般のことです。経済や財務、労働法などに関する基本的な知識から、コミュニケーション能力、論理的思考能力、課題解決能力といったものまで、さまざまな知識やスキルが含まれます。ビジネスリテラシーは「社会人基礎力」とも呼ばれており、ビジネスパーソンには欠かせないリテラシーといえるでしょう。

ITリテラシーを高めるメリット

リテラシーを向上させることには、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、使用されることの多い「ITリテラシー」を例に、具体的なメリットを3つご紹介します。

生産性向上や業務効率化につながる

ITリテラシーが高いと、アプリやツールの機能を使いこなして、日々の業務を効率的に遂行できます。例えば「さまざまな機能を活用してメールを早く打つ」といった小さなことでも、従業員一人ひとりのITリテラシーが高ければ、会社全体の生産性向上につながるでしょう。また、「新しいシステムを導入する」などの大きな業務改革もスムーズに進めることができます。

セキュリティトラブルを防げる

社内で扱う情報には、個人情報や社外秘の情報などが含まれていることもあるでしょう。従業員による不正アクセスや、データ漏洩などのリスクもゼロではありません。しかし従業員のITリテラシーが高ければ、そういった情報を適切に管理することができ、セキュリティトラブルの防止につながるでしょう。

DXを推進できる

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用してビジネスを変革する取り組みです。DXを推進するには、ITリテラシーの高い人材が不可欠でしょう。またDXでは、部署の垣根を越えて、全社横断的に取り組む必要があります。ITリテラシーの高い従業員が多ければ、コミュニケーションツールを使って情報共有もスムーズにできます。DX化の加速も期待できるでしょう。

ITリテラシーが低いことによるデメリット

ITリテラシーが低いことには、さまざまなリスクやデメリットがあります。主な3つをご紹介しましょう。

セキュリティ面のリスクがある

ビジネスシーンでITを活用する場面は増え続けており、今後もその流れは止まらないでしょう。従業員のITリテラシーが低いと、情報漏洩やデータの破損といった、さまざまなセキュリティトラブルを招く可能性があります。トラブルが発生すると、対外的な信用を大きく低下させることに。一度失った信用を取り戻すのは容易ではないでしょう。

生産性が低下する

生産性向上や業務効率化には、ITの活用が不可欠。そのため従業員がITを上手く活用できなければ、思ったように業務改善は進まないでしょう。ペーパーレス化やテレワーク導入に取り組む企業のなかには、従業員のITリテラシーの低さが原因で、取り組みがスムーズに進まないところも。積極的にITを活用している企業に比べ、競争力の低下は避けられないでしょう。

社内のコミュニケーションが不足する

業務を進めるうえで、関係者との円滑なコミュニケーションは必須です。メールやチャット、ビデオ会議といったコミュニケーションツールを使うことで、より効率的に情報の伝達や共有ができるでしょう。しかしITリテラシーが低いと、これらのツールを使いこなせず、情報共有が不足したり遅れたりする可能性があります。

ITリテラシーを向上させる方法

ITリテラシーは、学習などを通して誰でも向上させることができます。具体的な方法を2つご紹介します。

研修を行う

ITリテラシーを高める近道は、従業員が研修を受けることです。インターネットやSNSの使い方、IT機器の操作方法、セキュリティやデータ解析など、従業員のレベルに合わせてカリキュラムを用意しましょう。eラーニングやプロの外部講師を活用するのもお薦めです。

IT関連資格の取得支援を行う

IT関連の資格は、国家資格から民間のものまで、さまざまな種類があります。資格取得を後押しすれば、従業員のITリテラシー向上につながるでしょう。具体的には、「受験費用を補助する」「インセンティブや資格手当を支給する」といった形です。従業員の学習に対するモチベーションアップにもつながります。

まとめ

国によるDXの推進、コロナ禍におけるテレワークの急増など、社会は急速なデジタル化が進んでいます。ITリテラシーは業務の分野にかかわらず、すべてのビジネスパーソンが身につけておくべきものといえるでしょう。

また経済産業省は「2025年の崖」として、企業のDX化が進まなければ、2025年以降に最大年12兆円の経済損失が生じるだろうと発表。企業はますますDX化を迫られ、ITスキルを持つDX人材の需要も高まっています。弊社では、DXを実践する思考方法を身につけていただくための研修をご用意しておりますので、ぜひご活用ください。

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