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導入事例

初めてエンゲージメントサーベイを実施。マネジメントに結果を返すワークショップも開催

帝国通信工業株式会社

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  • 公開日:2025/02/03
  • 更新日:2025/02/03

事例概要

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背景・課題

2023年に、創業79年で初めてのエンゲージメントサーベイを実施。この背景には「中期経営計画」と「人的資本経営」がありました。社長の羽生は、中期経営計画に「3つの⾏動指針・3C(Change、Challenge、Communicate)の重視」を盛り込み、その浸透度を知りたいと思っていました。そこで、人的資本開示の第一歩としても有用だと考え、私たち人事はエンゲージメントサーベイの実施を企画したのです。

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検討プロセス・実行施策

エンゲージメント・ドライブを選んだ理由は、「教育・研修の企画や人事制度変革につなげられそうなサーベイだ」と感じたからです。2023年末に実施したサーベイは初の試みでしたが、「誰に対して回答するのか」を参加者にしっかりと伝えてリマインドを徹底した結果、回答率は約93%に達しました。さらにサーベイを活用した最初の打ち手として、2024年に「マネジメント向けワークショップ」を開催しました。

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成果・今後の取り組み

エンゲージメント・ドライブの結果は想定どおりで、納得感の高い正確な数値が出ました。もともと課題だと認識していた点は、やはり数値が低くなっていました。この結果が教育・研修企画や人事制度変革の際の根拠になるため、今後の手を打ちやすくなりました。優先的に実施すべき施策も明確になり、次は「マネジメント研修」の導入を考えています。

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背景・課題

中期経営計画と人的資本経営を受けて、サーベイ実施を検討

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高橋:私たち帝国通信工業は、電子回路を制御する抵抗器やセンサ、スイッチなどの各種電子部品を「NOBLE」のブランドで国内・海外に展開している、1944年創業の総合電子部品メーカーです。2024年に創業80周年を迎えました。

その前年の2023年に、私たちは初めてエンゲージメントサーベイを実施しました。従業員満足度調査なども一切したことがなく、まったく初めての従業員サーベイでした。

エンゲージメントサーベイを実施した背景の1つには、創業80周年がありました。ただ、それ以上に大きかったのが「中期経営計画」と「人的資本経営」です。2019年、帝国通信工業では羽生満寿夫が代表取締役社長に新たに就任し、2021年に新中期経営計画を策定しました。社長と経営層がそこに盛り込んだことの1つが、「3つの⾏動指針・3C(Change、Challenge、Communicate)の重視」です。

従来の私たちは、フィルム印刷と成型・プレス加工という2つのコア技術を中心に、高い技術力で多くの電子部品を受注してきました。2021年の中期経営計画では、それに加えて「新規顧客の開拓」や「新製品開発」にも注力することが決まったのです。そのためには、変化と挑戦とコミュニケーション、すなわち3Cが欠かせません。社長や経営層としては、「3Cを強化したい、そのためにまず3Cの浸透度を知りたい」という強い想いがありました。

さらに、私たち人事としては人的資本経営のために人的資本開示を行う必要がありました。その第一歩として、エンゲージメントサーベイを実施し、社員の想いを調査し、その数値を開示に活用しようと企画したのです。私たちはいろいろな情報を調べたうえで、2023年の初めにリクルートマネジメントソリューションズに声をかけました。

検討プロセス・実行施策

教育・研修、人事制度変革につなげられるサーベイが魅力

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高橋:リクルートマネジメントソリューションズの「エンゲージメント・ドライブ」を選んだ理由は、一言で言えば、「教育・研修の企画や人事制度変革につなげられそうなサーベイだ」と感じたからです。特に、エンゲージメント結果が「仕事・職場・会社」に分かれている点が好印象でした。

私たちは、単に数値化して会社の現状を知るだけではなく、何かしら手を打つ前提で従業員サーベイを行いたいと考えていました。

つまり、私たちはサーベイを通じて、仕事・職場・会社のどこに問題があるのか、何を優先的に変革した方がよいのかを知りたかったのです。エンゲージメント・ドライブは、そうした期待に応えてくれるサービスだと感じました。

また、先ほど説明した「3Cの浸透度を知りたい」という経営層の要望に柔軟に対応してくれた姿勢もプラスに感じました。エンゲージメント・ドライブの場合、そうした独自の設問を簡単に追加できるのです。さらに、当社には工場で働く従業員も数多くいますので、WEBアンケートだけでなく紙アンケートでも回答できる点も魅力でした。

「エンゲージメント・ドライブ」に加え、マネジメント向けワークショップも開催

飯田:こうして、私たちは2023年末にエンゲージメント・ドライブを利用し、従業員のエンゲージメント調査を実施しました。これは当社初の試みで、従業員たちはこうした調査に慣れていませんから、彼らの回答率が最も不安でした。

しかし、全員に「誰に向けて回答する調査なのか」をしっかりと伝えて、リマインドを徹底した結果、回答率は約93%に。想定以上の回答率でホッとしました。

エンゲージメント・ドライブを活用した最初の打ち手として、2024年5月に本社および各工場で「マネジメント向けワークショップ」を開催。このワークショップでは、すべての工場長・部門長・職制(課長・係長)に向けて、まず全社と自組織のサーベイ結果を共有し、読み取りレクチャーを実施して、全社と自組織の現状をよく理解してもらいました。

次に、個人ワークとグループディスカッションを行って、サーベイ結果から明らかになった「自組織の問題解決に向けた取り組み」を設定してもらいました。サーベイ結果を自組織の部下たちにどう伝え、どのような改善策を実行するかを各自に決めてもらったわけです。こうしたワークショップも初の試みでした。

成果・今後の取り組み

現状の課題と強みが洗い出される、正確な数値結果に

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飯田:エンゲージメント・ドライブの結果は、少なくとも私たち人事にとっては、納得感の高い正確な数値が出たと考えています。もともと課題だと認識していた点は、やはり数値が低くなっていました。

例えば、「マネジメント研修の不足」が問題だということが、数値上も明らかになりました。一方で、従業員たちの「仕事の裁量や自己認識」は、ある程度高い数値になっていました。彼らが自分の強みや価値観をよく理解し、裁量を持って熱心に仕事に取り組んでいることが分かり、ホッとしました。

高橋:また「3C」に関しては、認知度は十分に高く、すでに社内に浸透していました。しかし現状は、多くの従業員が3Cを理解しているものの、実践しきれていないことが分かりました。これは「私たちには3Cが必要だ」という社長の考えが間違っていなかったことを、サーベイが裏づけています。

飯田:このサーベイは部門ごとの違いも明らかにしました。例えば、営業部門はすでに自分たちで3Cをベースとした組織改革を進めており、これまで以上に積極的に展示会に出展するような姿勢を取っていました。その成果がエンゲージメント・ドライブの数値にも表れ、全体を通して比較的数値が高かったのです。ただ、そうでない部門もありました。マネジャーたちはお互いの部門の数値を気にしているはずです。

マネジメント研修など、優先的に実施すべき施策が明確になった

高橋:私の知る限りでは、経営層や工場長・部門長・職制の多くも、サーベイ結果に納得しています。おかげで、私たちは今後の手を打ちやすくなりました。エンゲージメント・ドライブの結果が、教育・研修を新たに行ったり、人事制度を変革したりする際の根拠になるからです。周囲と議論する際、この数値が強力な説得材料になります。

飯田:優先的に実施すべき施策も明確になりました。次の打ち手としては、「マネジメント研修」の導入を考えています。マネジメント向けワークショップは良い施策でしたが、それだけでは十分でないことも明確になったからです。

私たちとしては、マネジャーの皆さんに、もっと自分たちの意志でチェンジし、チャレンジし、コミュニケーションを取るようになってもらいたい。そのための教育研修制度を新たに作りたいと考えています。他にも、評価制度の変革や社内FA制度の導入など、さまざまな検討を進めています。

高橋:振り返ると、今回私たちは、エンゲージメント・ドライブによって間違いなく大きな一歩を踏み出しました。これまでは主観的な感覚だけが頼りでしたが、今は客観的な数値を使って周囲と話し合いながら、さまざまな人事施策を進められるようになったのです。

実際、サーベイ結果をもとに、経営や現場と対話する機会が増えています。今後も、2年に1度はエンゲージメント・ドライブを実施し、継続的に数値を測っていきたいです。同じサーベイを継続しなければ、仕事・職場・会社の変化は分かりませんから。

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ソリューションプランナーの声

岩城の顔写真

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
ソリューションプランナー 岩城 睦美

帝国通信工業様にとって今回のエンゲージメント・ドライブは、会社として初めての取り組みになりました。近年の人的資本開示の動きと中期経営計画、会社の創業80周年というタイミングで、「企業価値をより向上していくべく、従業員の意識改革を図りたい」というお問い合わせをいただいたのが最初の出会いです。

初めてのサーベイ実施にあたり、人事総務室の皆様には、従業員の皆様へ懇切丁寧に事前・事後のご案内をしていただきました。サーベイ実施前は実施目的の案内を、実施後はサーベイ協力へのお礼や結果報告、取り組む方向性までしっかりと示したことで、従業員一人ひとりに会社の本気度が伝わったと思っております。

サーベイは、結果が出たあとにどうするのかが最も重要です。帝国通信工業様では、まずマネジメント層に自部署の結果を見つめてもらうところからスタートしました。マネジメント向けワークショップは、従業員の意識改革に向けた1つの大きなきっかけになったと思います。

初めてのサーベイとワークショップを終え、変革のスタートを切った帝国通信工業様を、引き続き支援していきたいです。

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ソリューションアーキテクトの声

角の顔写真

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
ソリューションアーキテクト 角 颯人

エンゲージメントサーベイは、実施して終わりではなく、そこから改善につなげていくことが重要です。しかし、「結果の見方が分からない」「具体的な施策に落とし込めない」といった悩みを抱える企業は少なくありません。

帝国通信工業様は今回初めてサーベイを実施されましたが、支援するなかで人事の方々から会社変革に対する強い意志を感じました。実施後は人事の方と共に結果を詳細に分析し、現場で感じる課題感などと照らし合わせながら、現状把握を行いました。特に印象的だったのは、「何がエンゲージメント結果に影響しているのか」を業務や日常の場面を振り返りながら、真摯に結果に向き合われていたことです。

またマネジメント向けワークショップでは、サーベイ結果をもとに組織長が自ら組織課題に向き合うことを促しました。参加者からは、現状課題の把握だけでなく「ワークショップを通じて横のつながりを強化できた」という声も寄せられました。

エンゲージメント・ドライブは現状を可視化するだけでなく、対話を促すツールにもなります。帝国通信工業様のように、結果を現場に落とし込み、主体的に組織改善に取り組んでもらうことで、エンゲージメント向上と企業成長につなげられると考えております。

取材日:2024/11/19

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企業紹介

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帝国通信工業株式会社

1944年の創業以来、「ものづくりに関する大切な工程は、できる限り自社で手掛けたい」という創業者の信念を受け継ぎ、要素技術に磨きをかけ、素材研究から設計、設備構築、量産工程までを自社で行える電子部品メーカーへと成長を遂げる。家電製品をはじめ、自動車やヘルスケア機器など暮らしに役立つ数々の製品に帝国通信工業の電子部品が役立てられている。

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