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導入事例

組織を先導する人材の育成を目指し、3階層で「経営人材育成プログラム」を構築

株式会社千葉銀行

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  • 公開日:2024/11/01
  • 更新日:2024/11/01

事例概要

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背景・課題

「人材育成方針」は千葉銀行のパーパスを実現するために「どのような人材になってほしいか」を示したもので、2023年度に制定しました。そして、目指すべき姿に向かい、組織を先導する経営人材の育成体系として全3階層の「経営人材育成プログラム」を構築し、2023年度から3階層の研修を開始。第1階層では、リクルート流の新価値創造を学ぶ内容としました。

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検討プロセス・実行施策

2023年度は、若手中心の第3階層に「新事業立案研修」を導入し、第1階層には「ビジョン策定研修」を実施しました。「新事業立案研修」については、不(不足、不満、不安、不便)の深堀の時間を長くとり、その重要性を理解させ、腹落ちさせることで受講者の顔つきが変わっていきました。また、全階層で研修の最後に役員プレゼンテーションを実施し、そこに米本頭取を始めとする経営陣も参加したことで経営の本気度が社内に伝わっています。

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成果・今後の取り組み

受講者からは「長期間にわたり、ある物事を深く追求するような研修は初めてだったので非常に良い経験になった」「日々の業務に『不』を感じて、ビジネスチャンスを作っていきたい」などの感想が多く届いており、好評でした。さらに、経営陣から高く評価された第3階層の研修で生まれた新規事業案の多くは実際に事業立ち上げを検討しています。彼らの新規事業案はそれほど高いクオリティだったのです。今後も受講者を増やし、経営人材の裾野を広げ、組織を先導する人材を増やし、自走的に人材育成方針に沿った人材が増えていくことを期待しています。

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背景・課題

パーパスと人材育成方針に基づき、経営人材の育成体系を構築すると決めた

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牧野:千葉銀行は、2023年度に「一人ひとりの思いを、もっと実現できる地域社会にする」という新たなパーパスを制定しています。私たち人材育成部はパーパス制定に足並みを揃えて、パーパスを実現するための人材育成方針「共に走り続ける人に。」を制定しました。

この方針の3つのコア要素を「考え抜け」「自分の強みを持て」「仲間を増やせ」としています。それと同時に、私たちは専門人材・DX人材・経営人材の3点を育成強化軸に設定しました。今回は、その中の経営人材育成の取り組みである「経営人材育成プログラム」についてお話しします。

私たちは人材育成方針を策定する際、1年以上にわたって議論を重ねました。その議論で明確になったことの1つは、「パーパスや人材育成方針を自ら体現しながら、多様性のある組織を引っ張り、部下や周囲の主体性を育むようなリーダー」を増やしていかなければならない、ということでした。そこで私たちは、そのような人材を「経営人材」と定義し、経営人材の育成体系構築の検討を始めました。

リクルートマネジメントソリューションズには、構想段階から相談を始めました。私たちの現状や課題、想いに耳を傾けて、一緒に議論しながら、今の私たちに最適なソリューションをカスタマイズして提案してくれる、頼りになる存在です。

また、中期経営計画の基本方針に掲げていますが、今後の千葉銀行には、「新たな事業領域への参入により、お客さまにこれまでにない価値を提供することが欠かせない」と考えています。リクルートグループは新価値創造において一歩先を行く存在です。私たちとしては、行員たちにリクルート流の新価値創造を体験することで、自身の業務においても新たな価値を提供していってほしいという想いもありました

最終的に、私たちは全3階層の経営人材育成体系を構築し、2023年度から3種類の研修を開始しました。そのうち、リクルートマネジメントソリューションズには、第1階層と第3階層の研修を実施してもらっています。

検討プロセス・実行施策

第1階層には「ビジョン策定研修」を実施、第3階層の30代中堅層には「新事業立案研修」を導入

牧野:3階層の一番下・第3階層は30代の中堅層です。彼らには「新事業立案研修」を導入しました。半年間、リクルート流の新価値創造を学びながら、チームを組んで新規事業を立案してもらうプログラムです。また、最上位の第1階層には「ビジョン策定研修」を実施し、自らのビジョンを確立してもらいました。

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横田:私は、全階層の事務局を務めており、受講者の半年間の変化を肌で感じました。2023年度はすべてが初めてでしたが、全階層のキックオフでCHROの牧之瀬常務から研修の背景、目的、期待することを受講者に分かりやすく伝えることによって、受講者の意欲がかきたてられるスタートが切れたと思います。

第3階層の「新事業立案研修」は、新価値を生み出すプロセスを学びながら、半年間で班ごとに新事業立案を実施するプログラムです。スタート当初、受講者たちは、「不」を基点に考えるリクルート流の新価値創造プロセスに戸惑いを感じていた模様でした。しかし、不の深堀の時間を長くとり、その重要性を理解させ、腹落ちさせることで受講者の顔つきが変わっていきました。その後、経営者の視座で、市場性・収益構造・優位性・意思表明を一気に考えることにより、受講者の持つ潜在能力を引き出し、考え抜く力、発信する力、情報を共有する力を自然と高めていったように思います。

全階層で役員プレゼンを実施し、頭取がすべてに同席。経営の本気度が伝わっている

牧野:全階層の研修の最後に、米本頭取も含めた「役員プレゼンテーション」を行うことが決まりました。このことによって、経営の本気度が社内に伝わると同時に、受講者たちの緊張感も高まりました。

初年度の役員プレゼンテーションがどうなるのか、私たちも内心ドキドキしながら見守っていたのですが、実施してみると、プレゼンテーションのレベルが総じて高く、終始和やかで充実した時間となりました。頭取や役員の皆さんが、一つひとつの発表に合わせて、建設的な質疑応答を交わしていたことが印象的でした。受講者にとって、頭取や経営層と直接対話し、その考えや想いに触れるのは極めて貴重な機会で、間違いなくプラスに働いています。

横田:私から見ても、最終の役員プレゼンテーションを終えた受講者たちは、自信に満ちた表情をしていたように思います。

牧野:経営層は、役員プレゼンテーションだけでなく、「経営人材育成プログラム」の全体に深くコミットしています。例えば、研修受講者の人選方法についても活発な意見をいただきました。また現在は、米本頭取が他でも様々な研修に同席し、受講者たちに直接語りかけています。このような経営層の姿勢は、受講者たちに間違いなく伝わっています。

成果・今後の取り組み

第3階層の新規事業案の多くは、実際に事業立ち上げを検討している

おふたりの画像

横田:まず受講者の感想ですが、「最後に経営陣への発表が用意されている点は、滅多にない機会でやりがいにも繋がり良かった」「世の中の変化が早い時代で、新事業の立案やそれを考えることは非常に重要であると再認識した」

「長期間にわたり、ある物事を深く追求するような研修は初めてだったので非常に良い経験になった」「日々の業務に『不』を感じて、ビジネスチャンスを作っていきたい」といった感想も届いています。私自身も、受講者たちの顔つきが変わっていく様子が分かりました。

牧野:私にも、「参加してよかった」「この研修を今後も続けてほしい」「ここで得た学びを部下に伝えるのが私の使命だと思う」といった受講者の声が多く届いています。多忙な受講者も多かったのですが、皆一生懸命に正面から取り組んでいました。

それから、受講者同士のつながりが生まれたことも、重要な研修効果の1つです。「新規事業を一緒に考えたメンバーはこれからも仲間だ」「一緒に受講する人たちから、自分とは違う視点や考えを学ぶことができた」といった感想もありました。特に、非金融事業も担当するDX部門などのメンバーが加わったチームは議論が盛り上がることが多く、私たちも多様性の大切さをあらためて実感しました。

さらに特筆すべきこととして、経営陣から高く評価された第3階層の新規事業案の多くは、単なるプレゼンテーションで終わらず、実際に事業立ち上げを検討することになりました。現在、まさに検討を進めている最中です。彼らの新規事業案は、それほど高いクオリティになったのです。

経営人材の裾野を広げ、自走的に人材育成する部署を増やしたい

横田:現在、2024年度も3階層で研修を実施しています。ただし、第1階層にはもう一段高い視座に立ってもらいたいと考え、2030年の千葉銀行のありたい姿を考える「ワークアウト研修」に変更しました。

牧野:今後も、このようなブラッシュアップが欠かせないと考えています。経営人材を育成するためには、研修も進化していかなくてはなりません。

横田:一方で、社内には早くも「選ばれし者が受ける研修」というイメージが定着しつつあります。そのおかげで、受講前の不安はかなり軽減され、最初から高いモチベーションで参加してくれる受講者が増えました。初年度の受講者たちの感想が、良い意味で噂になっているのだと感じます。

牧野:「経営人材育成プログラム」の研修受講者は、毎年変えるようにしています。中長期的に経営人材の裾野を広げ、社内のさまざまな人に経営的視座を持ってもらいたいからです。支店や本部の各部署のなかに経営人材が増えていけば、自走的な人材育成が行われるようになるはずです。私たちは、そうやって千葉銀行をもっと「人が育つ」会社にしていきたいのです。そのために、「経営人材育成プログラム」は欠かせないものだと考えています。

取材日:2024/07/25

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企業紹介

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株式会社千葉銀行

千葉銀行は、1943年に千葉合同銀行・小見川農商銀行・第九十八銀行が合併して誕生した。創立以来、千葉県の発展に伴う資金ニーズに積極的に応え、地域と共に成長を続けてきた。千葉銀行グループは、グループ16社が一体となって、証券・資産運用や調査・コンサルティング、リース・ベンチャーキャピタルやクレジットカード、業務受託・職業紹介、信用保証・債権管理や地域商社など、各社の機能を活用し、地域のお客さまの多様なニーズに応えている。

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