導入事例
新入社員から入社4年目まで研修を継続し、自律型人財をしっかりと育てる
タカノフーズ株式会社
- 公開日:2024/03/18
- 更新日:2024/04/18
事例概要
背景・課題
タカノフーズ社長の高野(※高=はしごだか)は「自律的に動ける組織文化に変えたい」という強い想いを持っており、「自律型人財」の育成にフォーカスすることを決めました。2018年からスタートした自律型人財になるための4年間の継続的なトレーニング、「ONE TEAM PROJECT」に連携する形で、新入社員研修も変えたいと考えました。それまでは内製による研修でしたが、新たな新入社員研修は社外の力も借りる必要があるだろうと思いました。
検討プロセス・実行施策
2019年、新たな新入社員研修をスタートしました。江口トレーナーのおかげもあり、初回から受講者の反応が大変良く、手ごたえがありました。また「Try&Learn」の考え方は、まさに私たちが求めていたものでした。この「Try&Learn」の考え方をしっかり身に付けるため、私たちは入社2年目研修・3年目研修・4年目研修を追加で実施することに決めました。入社4年間でTry&Learnを継続的に身につける仕組みを構築したのです。
成果・今後の取り組み
新入社員研修~入社4年目研修を継続的に行った結果、若手社員にTry&Learnが浸透し、自律に対する意識は確実に高まりました。これらの研修は、従業員が自らの変化や成長を自覚する場としても機能しています。また研修は、同期たちと久しぶりに顔を合わせて、絆を深める場でもあります。次はマネジメント研修やTry&Learn研修などを行い、マネージャー・リーダー・中堅社員層の意識を変え、Try&Learnを全社に広めたいと考えています。
背景・課題
「自律的に動ける組織文化に変えたい」という社長の強い想いがある
安西:タカノフーズは今、三代目の高野成徳が社長を務めていますが、高野は「自律的に動ける組織文化に変えたい」という強い想いを持っています。タカノフーズは、経営理念に『人づくり 健康づくり 食文化づくり』を掲げていて、以前より人づくりに力を入れていましたが、高野は「自律型人財」の育成にフォーカスすることを決めたのです。
2017年、高野は(株)チームボックスの中竹竜二氏と出会い、2018年から「ONE TEAM PROJECT」をスタートさせました。ラグビーU20日本代表ヘッドコーチ、日本ラグビーフットボール協会コーチングディレクターなどを歴任した中竹氏の指導のもと、役員・マネージャー・ベテラン社員を中心とした社員たちが、4年間にわたって自律型人財になるための継続的なトレーニングを受け、自分自身と向き合いました。現在、ONE TEAM PROJECTは受講者層を若手・中堅社員にも拡大して継続しています。
並行して、私たちは新入社員研修もONE TEAM PROJECTに近い内容に変えたい、と考えました。それまでは内製による研修でしたが、新たな新入社員研修は社外の力も借りる必要があるだろうと思いました。2018年、私たちはリクルートマネジメントソリューションズ主催の無料セミナーを受講し、中竹氏の考えとも近く、タカノフーズにフィットすると感じました。そうしたきっかけから、リクルートマネジメントソリューションズに新入社員研修を依頼することを決めました。
検討プロセス・実行施策
入社4年間で「Try&Learn」を継続的に身につける仕組みを構築
梅木:2019年、新たな新入社員研修をスタートしました。実施してみると、初回から受講者の反応が大変良く、手ごたえがありました。特に素晴らしいと感じたのは、リクルートマネジメントソリューションズ 江口直人トレーナーの一人ひとりに対するフィードバックが詳細かつ的確な点です。言いにくいことをはっきりと伝えてくれる点にも好感を持ちました。
また、リクルートマネジメントソリューションズの「Try&Learn」の考え方は、私たちが求めていたものでした。私たちは新人に、自ら考えて挑戦・実行することで経験を積み、スキルを磨く姿勢を身につけてほしいと考えていました。まさにTry&Learnをしてほしかったのです。 研修では、受講者個人への問いかけが多く、個人が考えてアウトプットする時間が長い点も魅力的でした。ONE TEAM PROJECTとも伝えている内容が近く、ブレがありませんでした。
安西:この「Try&Learn」の考え方をしっかり身に付けるため、私たちは入社2年目研修・3年目研修・4年目研修を追加で実施することに決めました。Try&Learnは一度学んでも、時間が経てば忘れてしまいます。そこで4年にわたって定期的に学び、確実に自分のものにしてほしいと考えたわけです。私たちは、こうして入社4年間で、Try&Learnを継続的に身につける仕組みを構築しました。さらに、入社4年目研修を受講した後は、ONE TEAM PROJECTを4年間受講し、合わせて8年間の自律型人財育成体制をつくり上げたのです。
成果・今後の取り組み
若手社員の意識が変わると共に同期の絆が深まった
安西:2018年度以来、私たちは新入社員研修~入社4年目研修を継続的に実施してきました。その結果、ONE TEAM PROJECTも含めて、多くの従業員が研修の意味を理解し始めています。若手社員にTry&Learnが浸透し、自律に対する意識は確実に高まりました。例えば、社長の問いかけに対して、自分なりに考えて行動に移す従業員が増えており、社長や経営層の言葉が社内に伝わりやすくなってきています。
中川:私は2018年入社で、実際にこれらの研修を受講してきた従業員の1人です。この新入社員研修は、聞いているだけの受け身で参加するということができませんでした。サボることができない研修なのです。受講者全員が自分の頭で考え、自分なりの答えを出していく仕立てになっているからです。また受講後は、一人ひとりが実務に落とし込んで、Try&Learnを実践しています。これを4年間繰り返すことで、Try&Learnが自然と身についていきます。
梅木:4年間の全研修を江口トレーナーが担当しているのは大きなポイントです。なぜなら、江口トレーナーが毎年一人ひとりのことをよく覚えていて、「あなたは1年前と比べて、この点が変わりましたね」などと変化を伝えてくれるからです。従業員が、自らの変化や成長を自覚する場としても機能しているのです。私たち人事にとっては、新人若手社員の定点観測の場としても有益です。
安西:これらの研修は、高卒社員・大卒社員・大学院卒社員が一緒に受講します。入社1年目は、高卒社員と院卒社員の間にはさまざまな面で差があります。ところが面白いことに、4年経つと、その差が明らかに縮まっているのです。だからといって、院卒社員が成長していないわけではありません。誰もがそれぞれに変化・成長を実感できる場になっています。
中川:同期たちと久しぶりに顔を合わせて、絆を深める場でもあります。研修では、いつも同期たちがお互いにかなり本音で指摘し合い、切磋琢磨しています。気心知れた同期の仲間だからこそ、言いたいことを言い合えるのです。
次はマネージャー・リーダー・中堅社員層の意識を変えていきたい
梅木:新入社員研修~入社4年目研修とONE TEAM PROJECTに合わせて、人事制度なども細かく変更を加えています。例えば、目標設定に使用するチャレンジシートの様式を変更し、「なぜその目標にしたのか?(目的)」や、「自分がワクワクする目標か?」などを記載できるようにしました。今後、こうした変更をさらにかけていきたいと考えています。
中川:また副次的な効果として、新卒採用にもポジティブな影響が出ています。入社後4年間の研修とONE TEAM PROJECTの手厚い人財育成の仕組みが、新卒採用時のアピールポイントになっているのです。実際、新卒入社者にインタビューすると、人財育成体制の手厚さに安心感を得て入社を決めた者が多くいます。
梅木:それから、これらの研修を続けてきた結果、社内の研修受講に対するモチベーションが高まっており、多くの社員が研修に対してポジティブになりました。研修は同期と話せる楽しい場、実践知を学んで実力を高められる場であり、研修と実践は密接につながっているという認識が広まっているのです。人事としてはとても嬉しいことです。
安西:今後の大きな課題の1つは、Try&Learnがまだ新人若手限定の共通言語にとどまっている点です。Try&Learnを全社に浸透させるためには、マネージャー・リーダー・中堅社員層にもTry&Learnを広めることが欠かせません。
そこで私たちは、2023年度から「マネジメント研修」を新たに始めました。マネジメントの原理原則を学ぶと共に、自らもTry&Learnを体験し、部下のTry&Learnを応援できるマネジャーになってもらうための学びの場です。さらに2024年度からは、マネージャーの下のリーダー・中堅社員層に「Try&Learn研修」を行い、Try&Learnのさらなる浸透を図っていきたいと考えています。
トレーナーの声
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
トレーナー
江口 直人
企業を取り巻く環境は近年大きく変わってきました。先を見通しづらい不確実な時代においては、かつてのようにマネジメント層が明快な指示を出すことが難しくなりつつあります。また、ミスを未然に防ぐための効率的なシステムを多く生み出してきた結果、かつてのようにメンバーがさまざまな経験から学ぶ機会も失われつつあります。
「Try&Learn」は言いかえれば、まずは思い切って行動し、その現実の経験から学んでいこうということです。与えられた指示の目的や相手の期待を自ら理解して、まずはこれだということをやってみる。その経験から何を教訓として学んだかを自分で振り返ることが大切です。なぜなら、自らの経験から得た学びは他のさまざまな場面で応用できる自分だけの学びであり、人間的な成長につながるからです。
「自律的に動ける組織文化づくり」を目指すタカノフーズ様におかれては、この「Try&Learn」によって、継続して自律的な成長を支援していく手厚い育成体制をつくり上げられました。これだけ人財育成に力を入れている企業様はそう多くはありません。
私も研修では一人ひとりに真剣に向き合います。指示されたことをやり切るだけでなく、その目的や背景を自ら理解するようになり、周囲にフィードバックをもらいながら自ら成長するように変化していきます。自らの可能性に気づき、力強く変化していく姿を目の当たりにするときは本当に感動します。
タカノフーズの皆様が長年培ってきた持ち前の誠実さを生かしながら、いかに新しい組織風土をつくっていくか。業界トップ企業を率いる高野社長の並々ならぬ思い、経営と現場をつないでいきたい人事の皆様の思い、そして現場で奮闘されている社員皆様の思いがあります。第三者のトレーナーだからこそ、立場や役職で異なるさまざまな思いを私なりに受け止めて、それをつないでいけるのではないかと思っています。今後もタカノフーズの皆様のさらなる発展に貢献できますよう、私なりではございますが力を尽くしてまいります。
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