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導入事例

テレワーク下における部下のコンディションをINSIDESで把握し、社員に合わせた1on1を実現

パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社

テレワーク下における部下のコンディションをINSIDESで把握し、社員に合わせた1on1を実現
  • 公開日:2022/08/01
  • 更新日:2024/07/10

事例概要

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背景・課題

当社は1on1を軸に、日常的な上司と部下のコミュニケーションを大切にしています。しかし、テレワーク下でお互いの心境を把握しづらくなり、上司と部下のコミュニケーションの難度が高まりました。部下の状態をモニタリングする仕組みとしてINSIDESを検討しました。

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検討プロセス・実行施策

対話を通じて人と組織を活性化する取り組み「A Better Dialogue」の起点は、上司と部下の1on1です。INSIDESで得られた情報を材料にすることが、一人ひとりに合わせた良質な質問を投げかけることにつながり、有意義な対話が展開されています。

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成果・今後の取り組み

INSIDESが上司のマネジメントサイクルに組み込まれつつあります。また、「1on1×INSIDES」の取り組みが、人事制度や人材育成などさまざまな人事施策をつなげる役割をしています。「キャリア自律」や「Diversity, Equity & Inclusion」にも応用展開できないか検討中です。

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背景・課題

社員が生き生きと働くために、モニタリングする仕組みが必要

社員が生き生きと働くために、モニタリングする仕組みが必要

西阪:パナソニックグループの持株会社制移行にともない、2022年4月からパナソニック オートモーティブシステムズ株式会社として新たにスタートしました。当社はパナソニックグループで車載事業を担当しているのですが、目指すのは「持続可能なモビリティ社会を創造すること」。

車が外部のシステムとつながり、自動運転が進化すれば、車内空間は運転するだけの場所ではなくなり、車内空間の過ごし方の幅が広がります。加えて、安全性を向上させ高齢者や交通弱者を助けることもますます重要になるでしょう。まさに今、家電から住宅まで、快適便利をつくってきたパナソニックの「くらしと人」に対する知見を生かし、新たな価値の創出に挑んでいるところです。

人事部門としては、社員が生き生きと活性化された状態で自分の能力を生かし、能力を伸ばしながら働ける環境づくりが重要であり、特に、組織・人材の開発、人事制度改革などの取り組みを進めていますが、その前提として、組織と人が良い状態なのかをモニタリングする仕組みは不可欠になります。

テレワークの導入には、上司と部下のコミュニケーション強化が必要

テレワークの導入には、上司と部下のコミュニケーション強化が必要

谷口:パナソニックグループはコロナで早い段階から在宅勤務を推奨し、テレワークを中心とした働き方に移行しました。新しい働き方にチャレンジし、クリエイティビティを発揮しながら高い生産性を目指すことを目的としています。

一方で、テレワークによって上司と部下のコミュニケーションが希薄化することを懸念する企業は多いと思います。

それは当社も同じでした。特に当社は、上司と部下のコミュニケーションの質を重視しているため、部下の状態が見えないまま働くことに課題を感じていたのです。もちろん仕事中にコミュニケーションは取りますが、基本的には業務上の報告がメインになります。出社していれば何気ない表情から様子を推し量ることができますが、テレワークでは元気にしているかどうかもなかなか見えてこないものです。

そこで、部下の状態をモニタリングする仕組みをつくることにしました。もともと、パナソニックグループでは新入社員・若手社員向けにINSIDESを導入しており、状態の把握と適切なフォローアップに役立ててきました。それを応用して全社的なマネジメント支援施策に展開できないか検討することにしたのです。試験的に使ってみると、おおむねサーベイによる診断結果は予想通りで、自分たちが感じていたメンバーに対する仮説を裏付けるものでした。そのうえで、一部には「あれ?」と思うような意外な結果もありました。生き生きと働いているように見えていた社員が実は元気ではなく、言いたいことを溜め込んでいたこともあったのです。それら意外な結果も、詳細なレポートを読めば「なるほど確かにそうかもしれない」と思える内容となっており、説得力がありました。上司は部下の話を聞いていたつもりだったけれど、実は足りていなかったのかもしれない、と省みるきっかけにもなったのです。

テレワークの導入には、上司と部下のコミュニケーション強化が必要

小山田:私は部下としてINSIDESの回答をする側なのですが、自分の状態をしっかり診断してもらえる安心感があります。また結果を見ることで、自分自身の心の状態について、新たな気づきが得られました。

運用担当としては、対象となるみなさんに、状態をありのままに伝えてもらうことが自分自身のためにも大事なことであると伝え、また特に評価にはつながらないことを丁寧に説明し、より安心して答えてもらえるように工夫しました。

検討プロセス・実行施策

INSIDESにより部下の状態を可視化し、1on1の質を高める材料に

谷口:当社は上司と部下による対話の「質」と「量」を高める「A Better Dialogue」という取り組みをしています。取り組みの軸は、日頃から各職場で行われている上司と部下の熱のこもった1on1です。INSIDES導入のきっかけはテレワークでしたが、見える化された部下の状態が上司と部下の対話の材料となり、1on1の中身がより有意義なものになる効果もあります。

INSIDESにより部下の状態を可視化し、1on1の質を高める材料に

金井:INSIDESを定期的に実施することになった当時、私は所属する部門の課長になったばかりでした。在宅勤務に代表されるような新しい施策がいろいろと始まるなかで、正直「また新しく何かを始めなくてはいけないのか……、本当に意味のある施策なのだろうか……」と懐疑的に感じていました。

しかし、初回の結果を見ると一部のメンバーのコンディションがあまり良くなかったのです。ここには何かマネジメントのヒントがありそうだな、と感じてあらためて説明会の時の資料を見返しながら、どのように各メンバーと関わっていこうかを考えました。

関わり方を考えるにあたっては、無料で行われているINSIDESの活用セミナーに参加できたことも良かったです。そこは、さまざまな企業の管理職の参加者とディスカッションしながら、気づきを得ることができる場でした。参加者やINSIDESの専門家の方と話しているなかで、あらためて相手に合わせて「良質な質問」を投げかけることの重要性を感じました。単純に質問を増やせばいいのではなく、その人に合ったアプローチにつながる質問を投げかける必要があります。その良質な質問のカギになるのがINSIDESだと思いました。

結果を見てどう働きかけたらいいのか模索する時期が続きましたが、試行錯誤の期間があったからこそ、次の結果がどう変わるのか楽しみになりました。実際に結果を見てみると、働きかけをした人は改善されていたのですが、今度はあまり気にかけなかった別の方の結果がやや悪化していました。今は、コンディションが悪い方とは重点的に話をしつつ、良好に見える人ともコミュニケーションが希薄にならないように心がけています。

短時間で回答できるため精度が高く、アクションにつながる処方箋もついてくる

西阪:金井さんの話にも通じますが、その人の状態は周囲が感じている印象と異なるときがあります。

例えば、忙しい時期で「大丈夫かな?」と心配しても、全く平気でむしろ生き生きと充実感を抱きながら働いていることもあります。これは本人のキャラクターや、上司と部下との関係性などが影響していると思います。そういう新しい発見があるのも、INSIDESのとても面白いところです。

部下の状態をモニタリングして、上司と部下が会話することの積み重ねで組織が活性化されると思います。ただし、「結果に一喜一憂をするのはやめよう」と話しています。というのも、結果がゴールではなく、結果を見て考えて行動するためのものだからです。また、部下の状態が良くなかったとしても、それは上司のせいとは限りません。結果をどう捉えて行動するかが大事です。

成果・今後の取り組み

部下の状態に合わせて、上司がタイムリーに対応

谷口:あらためて人事の立場からINSIDESを導入した理由をまとめると、大きく3つあります。1つは、非常にシンプルなつくりになっており、結果が直感的に理解できること。2つめは、その結果に対する処方箋が具体的に示されていること。この処方箋が、上司のアクションを手助けします。そして3つめは、アンケートの負担が小さいこと。項目が絞られていますし、短時間で回答できるため、アンケート疲れを起こさず、回答の精度も高いと感じています。

最近ではINSIDESがマネジメントサイクルの1つに組み込まれてきた感覚もあります。これがないと部下の状態が見えづらくて不安だと感じている上司もいるかもしれません。

金井:1on1のとりあえずの話題として「趣味の話をしましょう」と相手に合わせない投げかけをするのではなく、INSIDESがあることでもう一歩具体的に踏み込んだ話ができます。例えば、INSIDESのコンディションが優れない場合、担当している業務に対しどういう点で不安に感じているか、仕事を抱えすぎていないかなど結果をヒントに対話することで、チームとしてどういう働きかけが必要なのかを考えるきっかけになり、メンバー間での業務調整も迅速にできるようになりました。芳しくない結果を見て、「1on1をしましょうか?」と即座に提案するなど、タイムリーな対応にもつながっています。

小山田:運用面では、こちらからの問い合わせに営業担当者の方が素早く丁寧に対応してくれますし、管理者側の設定も当初は大変でしたが、どんどん機能が進化して負担が小さくなっています。こちらの要望を受け止め、改善を重ねているところも良いところです。

「1on1×INSIDES」でさまざまな人事施策をつなぎ、相乗効果を生み出す

「1on1×INSIDES」でさまざまな人事施策をつなぎ、相乗効果を生み出す

西阪:当社では、課長と部下の間だけでなく、部長と部下の間でも1on1を行い、INSIDESでモニタリングをしています。というのも、課長職は重要なポジションであると同時に、部下への指示・命令、労務管理、会社を運営する委員会への参加など、負担も非常に大きいからです。

キーポジションである課長が元気に活性化している、そういう状況であれば事業にも必ずいい影響が出てくるはずです。

人事部門では、教育制度、評価制度、新しい働き方の浸透など、さまざまな施策を展開してきました。各施策が連携して相乗効果を発揮することを目指していますが、数が増えてくると特に現場では「施策と施策のつながり」を見失ってしまいがちです。例えば、教育研修で学んだスキルを、具体的なアウトプットにつなげられないこともあります。それが、1on1で対話をし、INSIDESで部下の状態を見ることで、学んだマネジメントスキルを実践することができる。これはあくまで一例ですが、人事制度や教育研修などを有機的に結びつけて役立てるのが1on1であり、状態の見える化と次のアクションにつなげるヒントを提供するのがINSIDESなのです。

当社は、事業会社制への移行にともない設立されたばかりの会社です。今後、どこにも負けない強い組織をつくっていきたい。そのためには既存の制度や考え方にとらわれず、私たちの業界、会社に適した独自の人事制度をあらためて整備していこうと思っています。一人ひとりが能力を最大限発揮できる企業づくりのために、今着目しているのは「キャリア自律」という考え方です。本当にやりたいこと、目指したいことを全員が実現できる会社を目指していくために、何ができるかを考えています。また、「Diversity, Equity & Inclusion」の観点も大切です。多様な考え方を生かし、性別や年齢にかかわらずその人らしく働くことができる会社であり続ける。そうしたことの実現のためには、1on1やINSIDESという仕組みの活用の幅もさらに広がってくるのではないかと考えています。

取材日:2022/08/01

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企業紹介

パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社

2022年4月、パナソニックグループの持株会社制への移行にともない、オートモーティブ事業領域を担当するパナソニック オートモーティブシステムズ株式会社としてスタート。車載コックピットシステム、ADAS(先進運転支援システム)および関連デバイス、車載充電器、xEV向けシステム・デバイスなどの開発・製造・販売。「持続可能なモビリティ社会を創造する」をミッションに、カーメーカーやユーザーに寄り添いながら、車と移動体験に新しい価値を提供。

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