面談で感じた上司と新入社員のギャップ。現場主導の改善サイクルがイノベーション人財を育てる

プロジェクト概要

背景・課題

現場上司の認識と、人事面談で聞いた新入社員の本音の間にギャップがあると感じました。面談内容はセンシティブで、直接上司には渡せません。フィードバック可能な共通言語を取り入れ、マネジメントの改善サイクルをつくりたいと考えました。

検討プロセス・実行施策

手軽にメンバーの心理状態を確認できる、INSIDESを取り入れました。定性的にしか確認できていなかった心理状態を客観的に測り、適切な支援をすることで採用時に測った資質や性格が、具体的な行動・成果につながりやすい環境が生まれると期待しました。

成果・今後の取り組み

現場主導でのマネジメント改善が増えました。自分自身の認識と新入社員の本音の間にあるギャップに気づき、主体的な改善につながっています。今後、イノベーションが生まれる環境づくりのため、管理型から支援型のマネジメントに移行を加速させます。

背景・課題

認識のギャップに気づくことは改善のチャンス。フィードバックできる共通言語を取り入れれば改善サイクルが加速する

当社は、サッポログループの食品・飲料事業を担い、国内における食料品および清涼飲料水の製造販売を主に、カフェチェーンの運営や海外における飲料事業など国内外で広く事業展開をしています。“毎日の生活に彩りと輝きをくわえる、新しい『おいしい』を次々と生み出し続けます。”というビジョンを掲げ、レモン関連商品や缶コーヒーなど、これまでにないユニークな商品を開発し続けてきた企業です。(写真:矢崎様)

そのなかで私は、異動・研修を担当するチームに所属しています。現場主導での育成を方針としており、チューター制度を取り入れています。約30人の新入社員にはそれぞれ入社4〜5年目の社員がつき、実践を通じた指導を行いながら当社が目指す『見つける力』『引き出す力』『発想する力』という3つの力を育てています。チューターは新入社員の育成方針を自分で考え、上司や周囲のメンバーも巻き込みながら部署全体で育成を実施するためのOJTリーダーとしての役割を担います。(柳川様)

チューター制度は新入社員の育成のためであると同時に、チューター自身の成長の機会でもあります。単なるお世話係としてではなく、新入社員の将来を考え接するなかで人を育成する難しさや意義を感じてほしいと考えています。(矢崎様)

チューターは6月ごろに、人を育てる心構えや当社の目指す姿を理解するために研修を受けます。講義形式の座学に加え、実践的なワークを取り入れることで気づきを得られるように工夫し、研修中に自分自身で育成の軸を決めて今後の育成の計画を立案します。研修後も月に1度OJTレポートを作成し、それを基に自分が立てた計画に対しての実行度合いの確認や軌道修正を行えるように支援しています。チューターにとっては負担も大きい分、人を育てる意義を自分なりに感じてもらうことが大切だと考えています。(柳川様)

半年ほどが経つと、新入社員もチューターもそれぞれ慣れてきて自立の時期を迎え始めます。このタイミングで順調に進んでいるところと、課題が発生しているところに分かれ始めるころです。入社2年目を迎える前に適切な軌道修正を行えるよう、12月に人事側でフォローアップ面談を実施し新入社員の本音を確認するようにしています。本当は私も直接話を聞きたいのですが、新入社員の本音を確認するために、より立場の近い柳川ら中堅に任せています。(矢崎様)

新入社員との面談では、ざっくばらんな雰囲気のなかで普段の業務内容や周囲とのコミュニケーション、エンゲージメントの状態などを確認しています。面談を実施していると上司から聞いていた状態と、新入社員の本音の間にギャップが出るということが時々あります。現場に赴いた際には「前向きに頑張ってくれているよ」と上司から聞いていたのですが、実際には心身ともに一杯いっぱいな状態だと話を聞くこともありました。このギャップを認識させることは重要な気づきにつながるのですが、面談の情報は非常にセンシティブで定性的な内容です。上司にフィードバックすることは難しいなか、どうすればもっとうまく改善につなげることができるだろうかと悩んでいました。(柳川様)

ギャップがあるから、上司やチューターが悪いということでは決してないのです。ギャップの存在に早く気づくことは、改善のきっかけになるはずです。ですので、こういったギャップの情報を建設的に活用し、具体的な行動につながるように支援したいと考えていました。

私はもともと企画の仕事についていたので定量・定性の両面から振り返りを行い、改善策を見出すことに慣れています。人事に異動になったときに、定量的に施策の良し悪しを振り返ることができない点にもやもやとする部分があり、ここには伸び代があると感じました。もちろん、人や組織の問題は中長期で成果を測るべきであり、1つの指標だけを見て単純な判断をすることはできない領域です。しかしながら変化のスピードが速いこの時代においては、人事施策のPDCAサイクルもよりスピード感を持つ必要があると考えています。これまでの人事施策では、どのように育てるかというPlanや現場が適切に運用されるよう支援するDoの部分は力を入れることができていたと思います。一方で、定性的な領域である分Checkが機能しづらく、次回以降に向けたActionにつながりづらいという側面があったのではないかと思います。

これまで取得してきた情報に加え、客観的な指標をより増やし併せて活用していけば、立体的に現状を捉えられるためCheck機能が強化され、次にActionすべき点が早期に発見されるのではないかと期待しました。(矢崎様)

検討プロセス・実行施策

採用から育成の施策を一本化。新入社員の資質を行動・成果につなげるためには、心理状態の把握がカギに

そのようなときに、新入社員にINSIDESを受けてもらってはどうかと提案をいただきました。SPIで培った技術が応用されていて、実名制で約3分と手軽なサーベイながらも正確に心理状態を可視化することができるツールです。採用から育成の施策を一本化したいと常々考えているなか、チューター研修や採用時のSPI試験もお願いしているリクルートマネジメントソリューションズさんからの提案ということもあり、有効なツールになるのではと感じました。

また当時はちょうど、個をより伸ばすためにタレントマネジメントの導入を進めていた時期でもありました。スキルや成果などはある程度可視化できますが、仕事に向かうモチベーションは定性的な情報しかなく可視化の必要性を感じていました。採用時にSPIなどを通じて測っている資質や性格などの要素を具体的な行動や成果につなげるために、モチベーションはポンプのような役割を持ちます。それらの情報をつなげていくことで、「人の成長」というきわめて測りにくいものを測るために役立てることができると考えました。(写真:柳川様)

私としても、アナログで分散しがちな人事データを全社的に取りまとめて、より実効的な施策を打てる体制を整備していきたいと考えていました。今回は、新入社員への取り組みです。気持ちの触れ幅が大きく、またそれが仕事や今後の成長に影響しやすい新入社員の心理状態を確認することは非常に有意義なことです。また、一方でこの取り組みを行ったことで前進することはあっても、何かが悪化するような大きなリスクはありません。コスト的にも導入しやすかったですし、全社的な取り組みに向けた一歩目として、まずはやってみようと導入を決めました。(矢崎様)

成果・今後の取り組み

現場主導の改善が生まれ、新しい『おいしい』を生むための支援型マネジメントにつながる

導入は非常にスムーズにいったと思います。設問数が少なく現場への負担が少ないのがいいですね。多忙な現場でも3分で終わる作業であれば、協力を得やすいです。

1点だけ、当時悩ましかったのはサーベイを受けた本人向けにフィードバックする機能がなかった点です。せっかく時間を設けて受けてもらったので、新入社員側にも何かフィードバックする資料があるとINSIDESを導入している目的や効果が正しく伝わると思います。今は、すでに本人向けのフィードバック資料もリリースされていますよね。どんどん進化して、より使いやすくなっていると思います。

チューターや上司にINSIDESの結果をフィードバックすると、コミュニケーションに変化が生まれてきました。「メンバーの結果は悪くないと思っていたけど、INSIDESの結果は良くなかった。どうすればいいだろう」といったような前向きな問い合わせも結構ありましたね。「部署全体の状況はどうですか?」と上司に問うと、「最近はみんな忙しくて、声掛けの頻度が減っていたかもしれない。チューターだけに任せるのではなく、部署全体で気にかけていこう」といった建設的な会話が生まれます。匿名のサーベイであれば、このような具体的な行動にはつながらなかったと思います。入社から配属、2年目以降へのスタートに向けた新入社員育成研修プログラムの一環で役立てていきたいです。チューター研修の内容にもINSIDESの内容を踏まえた演習を組み込み、心理状態がいかに成果につながるかということを実感してもらえました。(柳川様)

INSIDESのような資料があると共通の認識が生まれて、取り組みが進みやすいと思います。マネジメントやOJTの課題に対する取り組みは、現場が主役であるべきです。人事から、ああしろこうしろと言われても納得感はないと思うのです。そのかわりに、気づきやきっかけを与えることが、人事の役割ではないでしょうか。今のメンバーや組織はどのようなコンディションか。良い状態であれば、これまでの取り組みに自信を持って継続・加速させていくことができますし、悪い状態に気づけば取り組み内容を見直し改善するきっかけになります。

今、私たちは「管理型マネジメント」から「支援型マネジメント」に舵を切ろうとしています。当社は、缶コーヒーやレモン関連商品、インスタントスープなどの分野でこれまでにない新しい価値を提供してきた企業です。規模の拡大を目指すこと以上に、「新しい『おいしい』を次々と生み出し続けます。」というビジョンを大切にしています。

これはこういうルールだ、こうしなさいと管理するマネジメントをしていては、新しいイノベーションが現場から起こることはありません。まったく枠にとらわれない新しい意見が部下から出たときに、「面白いね、やってみよう」と言って支援できるようなマネジメントが必要だと考えています。

サッポログループは、「人は “たから” である」という想いを込めて、「じんざい」を「人財」と表記し、個性輝く人財の輩出を目指しています。ポッカサッポロも、人財育成を誇れる会社でありたい。そのためには、現場の育成風土醸成が必要です。人事主導ではなく、現場主導の育成をより加速させていきます。(矢崎様)

企業紹介

ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社
サッポログループの食品・飲料事業を担い、「レモン」「スープ」「飲料」「業務用」「大豆・チルド」という5つの商品カテゴリーを展開。3つの力『見つける力』『引き出す力』『発想する力』を磨き上げ、毎日の生活に彩りと輝きをくわえる、新しい『おいしい』を次々と生み出し続けます。

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